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[映画] スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム

2022-01-09 | 映画

「スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム」を川崎109シネマズにて鑑賞しました


いやー、凄かったです!( ゚∀゚)o彡゚(←久しぶりに文字サイズをいじってしまう程にw)


149分の超大作でしたが、買っておいた飲み物を上映中は一口も飲まず(飲む気にもならず)、まさにあっという間の2時間半でした!!


こうしてエントリを書いてても未だ興奮冷めやらずと言ったカンジですが、オレは昨年の9月に公開された第一弾の予告編以来、一切の情報をシャットアウトした状態で今日に臨んでいたので、事前に知っていたのは前作「ファー・フロム・ホーム」のラスト時点からの正体バレ、ストレンジのやらかし、(ライミ版から)ドック・オクが登場、といった最低限の情報だけだったので、最初から最後までホント夢中になることが出来ましたねd(≧▽≦*)O

(オレが一昨年の緊急事態宣言の際に、MCUシリーズの大半を予告編すら一切見ずにほぼほぼ事前情報ゼロの状態で見られた事が面白さを最大限に引き出していたことは間違いないので、今後も事前の情報を最低限にしてシリーズに臨みたいと思います)

というワケで劇場から帰ってきて真っ先にやった事は11月や12月に公開されていた予告映像を見る事で、ライミ版だけでなくて「アメスパ」のエレクトロも登場する事が明かされていましたが、肝心要の要素はちゃんと隠していてくれた(配給会社の)良識に今更ながらホッとしてたりします(^_^;)


十年以上にもわたる壮大なアベンジャーズ編を終えたMCUの新たなステージである、マルチバース?編の公開スケジュールは全世界的なコロナ禍によって大幅に狂わされてしまいましたが、いよいよ本格的に ”フェイズ4” が始まったぞ!とファンの誰もが思う驚異の出来となっていたのは間違いありません

MCU版の「スパイダーマン」シリーズは ”Homecoming”(ようこそイベント)、”Far from home”(思えば遠くへ来たもんだ)、そして今回の ”No way home”(もう戻れない)とキレイに三部作としてまとまるカンジとなりましたが、家族も恋愛も友情も学校生活も大事にしたいごく普通の少年でもあるピーター・パーカーが様々な(超常的な)体験を経て、”ヒーロー” であることの酸いも甘いも味わい尽くすこととなる過程は実に見事という他ありませんでした

そしてオレが自分の映画好きを自覚してから30年余り、劇場で、テレビで、ビデオで、配信で、様々な媒体を経つつ、おそらく見てきた総タイトル数は1000じゃきかないと思いますが、ある意味でオレの映画人生の全てを ”総括” してくれる要素が込められてる、素晴らしい映画体験をさせてくれた作品でもあったというところで、バレ無し感想は以上とさせて貰います!

 

 

以下ネタバレ感想:

 

一体何から語ればいいんだろうと、2時間半にみっちりと詰め込まれた情報量がひたすらハンパなかった映画でしたが、まずは「スパイダーマン:スパイダーバース」という(日本では)2019年3月に公開されたアニメ映画について触れさせてください

オレはコロナ禍が始まる前くらいに配信で見たんですが、劇場公開された際に日本のアニメやマンガの業界人たちがネットでかなりざわついてまして、別の次元(世界観)のスパイダーマン達が一同に会する内容にことさら話題となっていたのが、それぞれの「スパイダーマン」の ”作風” の違いでした

「スパイダーバース」は基本的にはフルCGアニメなんですが、そこに ”手書き調”、”白黒アニメ調”、”カートゥーン調” といった全く違うタッチで描画されたスパイダーマンたちが一つの画面に同時に存在する独特の映像が不思議で楽しかったんです……そしてその中に、”日本のアニメ調” で登場する日系アメリカ人の女子高生スパイダーマンなんてのまでが(とんでもないクオリティで)いたりして日本の業界人が大いに衝撃を受けていたワケですな

別次元からスパイダーマン達が大集合する展開は元々、アメコミの方で記念イベント的に実施された企画の様で、初登場から60年以上にも渡る歴史の中で生み出された派生作品(日本の東映版や池上遼一版みたいな世界各国のオリジナル版を含む)には100種類以上のスパイダーマンが存在するのだそうですが(^0^;)、今回の「ノー・ウェイ・ホーム」は ”映画版” の歴代スパイダーマンが集合するという驚愕の面白さに満ちていました

 

まず2002年~2007年に公開されたサム・ライミ版はアメコミ映画があまりヒットしない日本においても大ヒットを記録しましたが、監督や俳優陣を入れ替えて2012年~2014年に「アメイジング・スパイダーマン」がリブート版として公開され、そして2017年~2021年のMCU版への再リブートと至って合計で3種類の映画版のシリーズがそれぞれ別個の世界観として存在してる状態ですが、そもそも一体なぜこういう ”リブート” なる行為が行われてしまうのか不思議に思う方もいるかもしれません

単純に人気が出なかった、製作におけるトラブル、スタッフや出演者の人間関係等々、まさに ”大人の事情” としか表現出来なかったりもするんですが、元々のアメコミの段階で描き手や読み手の世代交代が何度も発生してしまう程の長期に渡っての刊行を続けてる為に、改めて世界観やキャラの設定を変えて仕切り直すことは全然普通のことみたいなんですね……でもアメコミを知らず、映画版だけで評価も思い入れも抱いているオレみたいな立場からすると、正直リブートそのものに余りいい印象がありません

「スタートレック」みたいな20年越しの(映像の技術革新も見据えた)世代交代的なリブートなら日本でも古い名作やアニメのヤマトやガンダムやエヴァなんかがやってますが、僅か1~2作、ほんの数年で見切りを付けられて(打ち切られて)ハイすぐ次~みたいな切り替えを強いられるのはちょっと無理がありますよねえ…

 

まあそれでも映画に限らず、マンガやアニメなんかでも非情な判断は付きものなのが現実で、リブートされる様な作品にはそれだけの(再チャレンジする)”商品価値” があると認められてるだけ幸せなのかもしれませんが、打ち切られた作品の方に悔しくて哀しい思いをさせられたファンの人も確実にいるわけで(ノД`)、今作「ノー・ウェイ・ホーム」が映画の歴史そのものにおいて異例で画期的だったのが、彼ら打ち切り作の登場人物達が ”救済”(もしくは ”成仏”)される描写が為された事にあります

何たって打ち切り作はどうしても ”タブー扱い” されざるを得ない所を、当時と同じ役者が再登場して当時の主人公役の心情が改めて語られたばかりか、ヒーロー役として(メタ的には役者として)の先輩後輩みたいな交流まで見せてくれたことに涙が止まらなくなり、ちょっとナカナカ言葉では言い表せない程の嬉しさとか感動とか切なさとかが入り交じった ”感慨深さ” を味わわせてくれた製作者たちにはいくら感謝を捧げてもし足りませんが、こういう展開にしたのは勿論(常に打ち切りが他人事では決して無い)製作者側にも思う所がイロイロとあったんだろうなと思い至ったりしてまた涙…(T△T)

これは映画に限らない話ですが、作品が志し半ばで ”打ち切り” を迎えた結果の製作者や出演者たちの無念はさておき、その作品を好きになったファンにとって自らの感性やひいては ”人生”(の一部)をも否定されてしまった気持ちにどうしてもなってしまっていた部分を、”それを好きだったお前の気持ち” は決して間違ってないぞと全肯定してくれた気がしてたまらなかったなあ…


細かい部分を挙げていったらキリがありませんが象徴的なシーンとして、”落下するMJ” を「アメスパ」のピーターが ”救う” ことが出来たシーンとか(余計なセリフも一切なし)でオレの涙腺は完全に決壊してましたが、ちょっとキャラ設定に難があったことを ”本人” の口から反省させたりする事で、「アメイジング・スパイダーマン」という二作品で打ち切られたシリーズにオレが抱いていたちょっと微妙な印象をも反転させて ”救済” してみせた脚本の妙が素晴らしすぎました

更に今作の凄さが留まるところを知らなかったのは ”悪役” の方にまで ”救いの手” を差し伸べたこと…

”トニー・スタークのいる(いた)世界” なら皆を救えるんじゃないかという安心感や信頼感はMCUの観客なら誰もが納得出来たでしょうが、オクトパスは旧作でも今際の際に改心できていた流れだったり、エレクトロは元々ただの小心者だったり、ゴブリンの二重人格は最後の最後まで厄介だったり等々、見事に設定を受け継いでる上で今作の脚本に活かされていたのが何より凄かったですな(基本的にはそれぞれの作品限りの出番の悪役同士でやり取りするおかしさみたいなのも最高でしたw)

 

かつての日本映画の予告編やポスターなんかでは ”オールスター超大作” みたいな惹句がよく使われていて、銀幕の ”スター” が実際に沢山いたからこその表現だったんだと思いますが、改めて ”オールスター” の華やかで煌びやかなイメージを想起させてくれた印象もとても良かったなあ……果たして役者陣へのギャラだけでこの映画の製作費はどうなってるんだとか想像するだけで恐ろしくなりますが(^0^;)、よく考えたらMCUって自分たちでドル箱スター役者をどんどん輩出しつつ、定期的に ”アッセンブル” させる事を繰り返してきたシリーズなので実は今作でもやってる事は大して変わらないのかもしれませんなw

 

そして最後になりましたが騒動の中心にいるようでいなかったドクター・ストレンジについて(…「ヴェノム」についてはまだ配信で一作目しか見てないので今回のおまけ映像はわかったりわからなかったり)

感想でやらかしをどう茶化そうかなとか思いながらエンドロールを眺めてましたが、次作「マルチバース・オブ・マッドネス」の予告から伝わってくる、とても笑えるネタにはなりそうにない壮絶さに絶句するしかありませんでした…(゚д゚;)

 

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