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[劇場アニメ] 宇宙戦艦ヤマト2202 第六章・回生篇

2018-11-05 | 映画

「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」の第六章を新宿ピカデリーにて観て来ました

前章から半年……流石に長かった気もしますが、過ぎてしまえばあっという間というのも事実で、今年も残すところあと2ヶ月ですってよ皆さん…ヽ(゚д゚ヽ)(ノ゚д゚)ノ


テレビ放送の方も始まってますが、たった一隻の大戦艦やらたった一撃の拡散波動砲やらをじっくりと思わせぶりに演出した直後に第六章のCMを見せられて、”思えば遠くに来たものだ…” と妙に感慨深い気持ちになったのはオレだけではないでしょうw

それにしてもテレ東深夜かあ……キー局の日曜夕方だった「2199」と比べてしまうとやはりどうしても勿体ない気がしてしまいます…

「2199」からファンになった若い人たちにも見て貰いたいなあ…





以下ネタバレ感想:

前章までのあらすじで気になる箇所があったというか、(ガトランティスは)”滅びの方舟” の寄生虫に過ぎないなんて表現は本編では語られてなかったと思うので少々ビックリしました(゚д゚;)



■第19話……波動エンジンを失ったヤマトはコントロール不能となり、土方艦長は総員退艦を命じる…


”両脇に補助エンジンのごとく主力戦艦をくっつけたアンドロメダ” の異様な姿は予告編でもチラっと映っていたのを見て非常に衝撃を受けたんですが、波動砲に全エネルギーを費やす前後の波動砲艦隊の最大の弱点をこうやって補うのか!と感心して…って、あれ?でも前章の大艦隊戦で連射に近い描写をやってた気がするぞ?と何やらモヤモヤした気持ちに(^0^;)

「銀河鉄道999」にて、付近に強い重力源の存在する宙域を通過する際に機関車部分を直列に増結して ”三重連” になるシーンにワクワクしたのを思い出しましたが、この時のアンタレス艦長はとっさの思いつきで決断したのか、元々こういう運用も想定していたのかを想像したりすると面白くてたまらんです

…こういった部分に限らず「2202」はとにかく設定が詰め込まれまくっていて、次から次へと展開が折り重なっていくので描写のされていない間に何が起こってるのか、どういうやり取りがあったかを必死に脳内補完しながら見ないとあっという間に置いてかれちゃうのが痛し痒しですな


乗組員やら艦載機やらアナライザーまでが黒を基調とした ”ブラックヤマト” ことw、”銀河” が登場しましたが、賛否両論まっぷたつに別れてるみたいですねえ……「宇宙戦艦ヤマト」というシリーズは(象徴的なキャラクターとして確立している)ヤマトの同型艦を登場させること自体がタブー扱いされてるような世界観ではありましたが、大元の世界観を構築した松本零士の美意識やリアルな軍艦運用の歴史に倣うなら、同型艦の存在は当然あって然るべきなんですよね

同様のキャラクター性を付与されていたと思われるアンドロメダが某ゲーム版にて同型艦を登場させていた事がマニア受けしていましたが、そもそも「ヤマト2」において既に、”複数のアンドロメダ級が建造されつつも白色彗星との決戦には間に合わなかった”~という無念の展開があって、その設定が膨らませられて「2202」の物量戦に至ってるのだと考えるとヤマトにも同様の措置が為されるのが自然というか……いや、でもブラックだし実態は ”偽ライダー” の系譜だったりするのかもしれませんがw

まあ、デザインそのものが不評という部分については好き嫌いの範疇なので何とも言えませんが(^_^;)、個人的には、「ヤマト2520」にてシドミードがデザインしたYAMATOにいずれ到達するデザインラインとしては全肯定せざるを得ないというか、何気に好きなんですよ「2520」の第18代YAMATOって(厳密にはその前身として逆算されて生み出された ”第17代ヤマト” の存在も大きい)


ガミラスの巨大な ”盾” が白色彗星のワープを阻んでおり、銀河率いる地球ガミラス連合艦隊(←地ガと表現するとガトランティスと混同してややこしいw)の目的は壮大な遅滞作戦にあるっていう展開にはゾクゾクが止まりませんでした……あれほどの威力を誇った火炎直撃砲が登場しなくなったのも、この ”盾” が次元空間をいじれる?レベルにまでグレードアップしたことでほぼ無効化されたってことなんでしょうな

第二次大戦時のアメリカが年間で50隻もの空母を竣工させたことで、”週刊空母” なる異名が存在していたのだそうですが、地球防衛軍は時間断層によって ”10日(100日)で新たな艦隊を生み出せる” というぶっ飛んだ設定に頭がクラクラしましたねえ(^0^;)……ガトランティス側が生物的に増殖させる事が可能な兵器群やクローン培養が可能な無限の軍隊を持っているのに対抗する為とはいえ、いくら大量に装備があってもそれを使う人間は?という疑問に答えるのが…(←続きは21話の感想にて)


いやー、加藤の ”禊ぎ” にしてもそうでしたが、人類側の考えることがエグいエグい…(゚д゚;)


量産型の波動コアをバラ撒いてる光景を見せられたらスターシャも卒倒するのでは…(ノ_-;)



■第20話……ヤマトが不時着したのはガトランティス発祥の惑星だった…


あの遅滞作戦が正確にどれくらいの日数を稼いだのかは不明ですが、真田さんのケガの治り具合からして1ヶ月くらい…?

結果として、古代やキーマン達が(ヤマトの修復と並行して)ズォーダーの過去について知ることになる時間的猶予が生まれましたが、彗星帝国が土星を丸ごと呑み込むサイズなので、地球の直径の約10倍、体積は1000倍という超膨大な空間があのタコ足の内側にはあるってことですな……それなら大量に撃沈された地球防衛艦隊の中からヤマト一隻を(感応能力的にではなく)捕捉するのに日数がかかっても仕方ないカンジですかね


そのズォーダーの過去も壮絶でしたねえ……ゼムリア人の身勝手さは(地球人も含めた)人類の総体史上、あまりにも ”ありふれた” 振る舞いではありましたが、まさに千年恨まれ続けても仕方ない所業を見せつけられたというカンジですが、古代はこの ”愛” をどうやって受け止め、そして反駁?するんだろう……雪が記憶を失ってしまったことは、サーベラーがコピーとして生まれ変わっている事と並列的に描写されているのでやはりキーとなるのは古代と雪の ”愛” 次第ってことか…


そして雪だけがテレサの感応波に反応出来ていなかったことについては相変わらずスルーされてますが、”まがい物の記憶” の中で生きてたから、感応波の依代?的な存在が無かったからってこと?……でも結局はテレサ編のラストの時点で雪にも届いてた風な描写でしたし…うーん、よくわからんままです



■第21話……彗星帝国の侵攻は遂に火星絶対防衛圏へと到達する…


”山南のしぶとさ” にひたすら感動させられる回でしたw


19話の総員退艦の際の土方艦長のセリフ、”生き延びる為に最善を尽くせ!生きて、一人一人が明日の地球を支えろ!”…というのは「さらば」の最終盤における古代の言い遺した名セリフの改変で、更には ”退艦を拒否しようとする島” のシーンまでがあったということは、どうやら「さらば」の ”特攻ラスト” は完全に回避されたと判断しても良さそうですな……第一章の感想にて、(特攻を)逆位相から全否定してる~と書きましたが、もはやヤマト一隻で何もかもを収束(終息)させるのは世界観のスケール的にも戦争の趨勢的にも(地球だけでなくガミラスだって一緒に戦ってるワケですし)不可能ってことでもあるのでしょう


時間断層によって莫大な規模の艦艇建造が進んだとしても肝心の乗組員についての疑問は、AIによる自動化と効率化の果てに、戦艦一隻を丸ごとたった一人の人間でも運用出来るようにするという凄まじい解決策でしたな……戦闘機並の変態機動を見せてくれた山南艦長(←もはや ”艦長” という呼称すら相応しくないのかも)とアンドロメダ改の獅子奮迅の活躍は、第一話で古代の乗る中型艇ゆうなぎが、そのサイズと乗組員たちの技量によって機動性を発揮していたシーンとの対比にもなっているようで面白かったです(加藤のパイロット技量なんかも反映されてそう)


そしていよいよGR計画…ではなくてw、銀河と共に ”G計画” の正体が明かされましたが、第一話で登場した ”A計画” がそのものズバリ ”アンドロメダ計画” だったのだとしたら、こちらも ”銀河計画”ってことでいいんですかね(あ、Ginga でも Galaxy でもどちらも G でイケるのかw)……重度のアニメオタクに対して、”どや?モノホンの ハーレム艦 を用意してやったで!このどエロい艦内服にもちゃんと意味があったんやで!”~という(←何故に関西弁?w)福井晴敏の底意地の悪いニヤリ顔が目に浮かぶようですσ(^◇^;)

本来は探査船として真田さんが設計していた、コスモリバースが武装を拒否してる、といったセリフでさらっと流されてる部分にも膨大な設定が隠れてそうで、ホント時間が足りないよこのアニメ……全50話とまでは言わなくともせめて3クール36話くらいは欲しかったなあ…


それにしても一体何なんだコスモリバース……惑星再生機能の謎についてはさておき、とにかく ”波動エネルギーの制御” という機能面に特化して劇中に登場させているカンジですが、波動コアをあっさり量産してしまった地球技術陣の貪欲さをもってしても、(時間断層の)30年をかけても解析しきれない一品モノの希少性が高すぎです…(^0^;)

周囲の艦に波動防壁を展開可能なのは移民船団みたいなのが毎度毎度、”悪い宇宙人” に壊滅させられていた旧シリーズへの意趣返しみたいな気概を感じられてちょっと涙が出そうにw……ちなみに今回の ”波動レンズ” で増幅された波動砲と、ヤマトのまだ見ぬ ”トランジット波動砲” とどちらの威力が高いんでしょうな…


あとやはり存在していたガミラス版の波動砲艦隊ですが、まさかのアンドロメダ型とは……しかもバーガーの座乗艦として登場するとは望外の喜びでしたが、特にこれといった見せ場もなかったのは…orz

どうやら製作側では「2202」の後の続編構想が既に動き出してるらしく、ガミラス本星やスターシャ達のその後について語られるのは「新たなる旅立ち」編?を待てということになりそうですな…



■第22話……補修と共に銀河から流用可能な装備品が移行され、いよいよ最終決戦へと赴くヤマトだったが…


あれ?銀河ギャルズが加入しないのはともかく、もともとのヤマト組の新見さん達は一緒に最終決戦に連れて行ってあげてもいいじゃん!…と思ったんですが(特に記憶も経験も?失ってる雪なんかよりよっぽど…というのは言わないお約束かw)、もしかしてこれも続編構想への布石だったりするんですかね……特に、山崎が合流しないのを見るとこれは徳川機関長の完全な死亡フラグなんでしょうし…(ノД`)


ガトランティスとの交渉を諦めない古代の姿勢はブレませんな……地球や自分そのものがイスカンダルに救われた身であり、助けてくれ、救ってくれという助けを呼ぶ声に対しては(結果はどうあれ)全力を出さないと気が済まない熱血っぷりの描写は「2202」を通して貫徹出来たのでは無いでしょうか

…ただ、愛する雪の存在が途轍もなく不安定になってしまってる事が果たしてどの様にクライマックスに作用するのか


そしてデスラー

完全に ”お呼びじゃない” 状態でKYここに極まれりといった趣ですが(^_^;)、「ヤマト2」においても最終決戦に向かうヤマトに思いっきり水を差すような振る舞いではありました……でもあっちのデスラーは(ほぼ私怨とはいえ)宿縁に囚われてる状態ではあったので、彗星帝国にやられる前に倒したいというそれなりに納得のいく展開ではあったんですが、特にヤマトに恨みを抱いてたりもしない「2202」のデスラーにここで介入されてもなあ…(´・ω・`)

”ヤマトを倒せばガミラスを救ってあげよう”~って、いやいやミル君(の中の大帝)も何を今更言ってるのやら……敢えて単身で乗り込んできてたり、どうやらヤマトというより、キーマンに何かを託したくてやって来たみたいですが、ひょっとしてデスラーは死にたがってたりするんですかね…

(ガミラスを救う)責任の重圧に耐えかねてというよりは、後継者たる(血統も申し分ない、若くてクリーンな)キーマンを見つけられたから、取り返せない過ち(裏切り行為)を犯した自分を許せないといったカンジなのかなあ…


(続編構想も含めて)ちょっと妄想を広げてみると、ひょっとしたらハーロック的なポジションを狙ってる…?


…まさかねw





2017年の2月からスタートした「2202」も残すところあと一章!

完結は4ヶ月後の2019年3月1日!!

「ヤマト2」における都市帝国攻略戦のカギだった、”真上と真下” の作戦をオマージュしたシーンも既に登場してしまいましたし、「2202」では果たしてどのように攻略するのか?……何せ相手は土星サイズですからねえ(^0^;)

大帝の傀儡であることを自覚してしまった斉藤(個人的には永倉もというか11番惑星の生き残りは全員汚染されてるのではないかと怪しんでます)は間違いなく最大の見せ場があるでしょうし、土方艦長にも壮絶な展開があるでしょう(石塚運昇さんのご冥福をお祈りします…)

”特攻ラスト” は無いにしても、相応の犠牲は避けられない、涙無しでは見られない展開が必至な最終章がどうなるのか、テレビ版の放映と共に残り4ヶ月を楽しみに待ちたいと思います( ゚∀゚)o彡゚


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