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[劇場アニメ] 宇宙戦艦ヤマト2202 第一章・嚆矢篇

2017-02-28 | 映画
「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」の第一章を新宿ピカデリーにて観て来ました

1974年から1983年にかけて製作された「宇宙戦艦ヤマト」の最初のテレビシリーズをリメイクした「ヤマト2199」の劇場版やテレビ放送版が終了してから約3年半が経過し、いよいよ続編である「2202」全七章の劇場公開がスタートしました(画像は3/1まで展示されてる大型模型で、これを見る為に今回は横浜ではなくて新宿に行ってきましたw)

初代「ヤマト」の劇場版のヒットを受けて製作された「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち(1978)」では、タイトル通りに主だったヤマト乗組員がわずか数名を残して全滅(ヒロインも当たり前のように戦死)してしまうという衝撃的な展開が更なる大ヒットを呼んで空前の社会現象を巻き起こした結果、設定を流用した「宇宙戦艦ヤマト2」がテレビシリーズとしてリメイクされたという流れがありました

オレ自身が最初にヤマトに触れたのは小学生の頃で(兄の影響です)、正直、宇宙戦艦が主砲やら波動砲やらでドンパチやる戦闘シーンが楽しくて見てただけで物語や設定が面白いと理解出来たのは中学生以降だった気がしますが、「さらば」の異様な悲壮感には大いに泣かされた記憶があります(^_^;)

そんなオレが「ヤマト2」を見た際は、一本の映画が全26話に引き延ばされた無理矢理感と、メインキャラがほぼ誰も死ななくなった改変に違和感を感じたものですが(「さらば」での感動を返せ、といったカンジのw)、単なるかませ犬扱いだった地球防衛軍艦隊の活躍や島のラブストーリーなどの新規追加要素が結構好きではありました

ただその後のヤマトシリーズの迷走といいますか、(ガミラス以降)毎年の様に地球が ”悪い宇宙人” に狙われてはヤマトの活躍によって撃退するという無理矢理な ”延命措置” がどんどんファンをふるい落としているのが手に取るように伝わって来てしまったのは、(レンタルビデオでの後追いながら)とても哀しかったモノです…(-_-;)

過去のヤマトシリーズに対してそういった記憶がオレの中にあったものですから、「2199」の続編が正式発表された時もやはり不安はありました……しかも「2199」が10年に及んだシリーズのあちこちから ”美味しい要素” をつまんで来ていた部分もあって、後は ”出涸らし” みたいなアイディアしか残ってないんじゃね?という失礼な考えまでしてたんですが(^o^;)、福井晴敏が設定やストーリーを担当するという事でひょっとしたら期待出来るかも?と ”半信半疑” な状態にまでなったのが丁度一年前のこと

それから少しずつ情報が公開され、「2199」とほぼ同じ陣容のスタッフが再び集結して、キャラも物語もキチンと「2199」から継承されたモノになるという事で徐々に期待も盛り上がり、遂にこうして「2202」の公開の時を迎えました

本来のヤマト直撃世代というのはオレよりももう少し上の方々になるんですが、かつて「さらば」や「2」に熱狂した人たちも、「2199」から新たにファンになった人たちにも「2202」はどちらの期待にも見事に応えてる出来となっていると感じられましたので少しでも興味のある方は是非とも劇場へ!!





以下ネタバレ感想:


【ニコニコ動画】『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第一章 嚆矢篇 冒頭12分(完全版)

オレはなるべく事前情報を入れたくなかったのでこの冒頭12分の映像(やその他のインタビュー記事等)を全く見ずに劇場に足を運びましたが、流石にやたらと長い無音の中から巨大な白色彗星が登場する重厚感溢るる演出は再現されませんでしたな(←テレビシリーズを前提としているのでそんな贅沢な尺の使い方は不可能w)

まずは旧作とほぼ同じナレーションをまさかの大帝(ラスボス)の独白として処理するのに驚かされましたが、”愛” という言葉を ”正義”や ”大義” と置き換えても成立する様に(「2199」版デスラーの ”救済” も同様)、戦乱の絶えない人類史の ”業” をいきなり突きつけてくるような福井晴敏の改変に唸らされました

例のパイプオルガンの旋律(戦慄)と共にテレザート星?がチベット的な宗教国家として描写され、非武装を掲げてるのかそれとも超能力的な対抗手段を駆使してるのかハッキリとした描写はされませんでしたが、「2199」のガミラスが(かつての)ドイツなら、どうやら「2202」ではガトランティスを中国やロシアといった ”現実” の覇権国家になぞらえている様で、そうなると暴走とも言える軍備拡張を進める地球防衛軍は ”正義” を抱えたアメリカであり、それらの勢力の狭間で右往左往するのがヤマト乗組員(=日本人)という構図があまりにもしっくり来すぎていてなんだか怖いくらいです( ̄ロ ̄lll)

地球とガミラスの連合艦隊がガトランティス相手に苦戦する中、”古代の艦” が単独で奮戦するという展開は ”冥王星海戦” と敢えてダブらせつつ、同時に地球側の事情がまるで違っている事を際立たせていたカンジでしたな……方舟編から三年が経過して火焔直撃砲もそれなりに対策済みといった風でしたが、元々、ガミラスの技術者達を拉致?したかなんかで開発されたみたいなのでそのガミラスが対抗手段を編み出してるっていうのも自然な流れですかね

”大戦艦”(←これが旧作当時からの正式名称だというのを初めて知りました(^_^;))の登場の仕方はまさに「さらば」のクライマックスの超巨大戦艦の出現シーンの再現といったカンジでしたが、このシーンだけでなくて、それこそ火焔直撃砲も、この直後のアンドロメダの拡散波動砲による敵艦隊殲滅も、オレンジ色に発光した状態で登場する故人の姿も、そしてラストの沢田研二による主題歌といった「さらば」や「2」において中盤から終盤にかけて登場した要素を先取りで冒頭二話に出してきているというのは、旧作との ”差別化” の強調の一環なんでしょうけど、今後の展開は、”旧作とは比べものにならないアイディアをぶち込んでます!”~的な制作スタッフ側の自信の表れだと受け取っておきます(・∀・)

ワープ航跡から ”(敵に)地球の所在がバレた!” と焦る展開を何かのSF作品で見た記憶があるんですが、作品名を思い出せなくてモヤモヤしてます……まあ(SF的に)そんなに珍しい展開ではなかったかもしれませんが、初代や「2199」で超大型ミサイルをヤマトが迎撃したという展開を踏襲したというだけでなく、あの問答無用で本拠地に突撃してくる ”恐怖” が、旧作の ”特攻” 要素を逆位相から観客につきつけたのかと解釈すると福井晴敏恐るべし、と感じ入らざるを得ません…

…たとえどんな ”愛” や崇高な精神を掲げようがそれは間違ってる、とまさかの第一話にて断言されてしまったワケで、果たしてこれから全26話で ”どこまで” テーマ的に突き詰めていくんでしょうねえ(゚д゚;)



改装中のヤマトが大戦艦を迎撃し(ガントリーロックで射撃姿勢を強引に取る無茶っぷりwは見応えありました!)、古代たちがテレサからのメッセージを受信した所で第一話に相当するエピソードが終了して、続く第二話でガミラス戦からの ”たった三年” で地球の復興も進み、五番艦までが完成済みのアンドロメダ級のお披露目シーンとなるワケですが、まさかの戦艦カタパルトw

一体何の為の設備なのアレwww

…まあ、艦そのものをもってしての ”打ち上げ花火” 的な演出だったんでしょうけど、あんなアホな発射台も余裕で建造出来るだけの、”工業力” があり余ってる(細かい部分では清掃ロボなんかも)アピールという意味合いでもあったんですかねえ(^o^;)

そして「2199」からのファンが一番に気になっていたであろう、イスカンダルとの条約はどうなったのか?という点について、とても悪い顔wの芹沢による、”あんなのは一艦長によるただの口約束であって条約でも何でも無い” という一言で片付けられてしまいました…

軍艦の艦長という存在にはそのまま ”外交官” としての性格が備わっているというのは今も昔も23世紀の未来でも不変の事実でしょうし、ましてやガミラスの攻撃によって外交どころか政治体制すらまともに機能してなかった地球のあの状況からしたら、沖田艦長とイスカンダル女王との ”約束” も十分に有効性はあったという主張も(作品世界内で)当然存在してるかと思います

実際、沖田艦長もそのつもりで条約として波動砲を封印したのでしょうし、あの戦いをくぐり抜けたヤマト乗組員たちもほとんどがそう自覚していたワケですが、いわゆる ”主戦派”、”タカ派” みたいな政治家連中が地球にもガミラスにもいて(双方に軍産複合体みたいな企業体も存在するんでしょう)、そういった主戦派が ”政治的” に押しきったっていう重い空気感みたいなのがまさに福井晴敏の筆致っぽくて実にゾクゾクしましたね

どうやら個別ロックオンも可能となっている拡散波動砲の凶悪さはもとより、”英雄の丘” の上空に電飾感満載で飛来するシーンの美しさの中の隠しようもない ”禍々しさ” がとにかく素晴らしかったなあ……一番艦の艦長は山南となっていて未だ土方総司令の姿は登場していませんが、どのように再登場するのか、果たしてヤマトの艦長ルートに入るのかどうなのか、実に楽しみです!

あ、そういえば捕虜のガトランティス人が自爆してましたが、あれは松本零士のメタノイド設定の流用ですかね…?

ついでに雪が一人だけテレサからのメッセージを受け取れなかったというのは、むらかわみちおのマンガ版「2199」で一旦は公開されたものの削除されてしまった雪の正体が○○○の○○○であるという設定と絡んでる…?


次回は6月なのだそうで

このまま4ヶ月も待たされるのか…orz
「2199」の時は約16ヶ月という公開ペースでしたが、このペースで全七章だと2年越えは確実っぽいですなσ(^_^;)

第二章は「発進篇」という事で、海底ドックからの発進シークエンスを果たしてどれくらいじっくりと描写してくれるのかが何より楽しみですがw、「2199」から引っ張ってきてる要素だけでも知りたいことだらけなのでホントどうなるんだろう…

そもそもコスモリバースとは一体何だったのか、具体的にどのように ”星のエレメント” とやらで地球を浄化せしめたのか、地球に帰還したヤマトがどういう風に活用されたのかが回想シーンなりで描写されてくれるといいんですが…

個人的に気になってる要素としては、

・今回のテレサはどのような存在なのか?(反物質設定は無さそう)
・地ガ同盟主戦派の暴走をイスカンダルのスターシャはどう捉えているのか?
・まず間違いなく生きてるであろうデスラーはどのように再登場するのか?
・そのデスラーの失脚したガミラスはどうなっているのか?
・ユリーシャ以下、ディッツ提督やドメル嫁、メルダは?

そしてヤマト艦内の食料生産システムであるオムシスの ”原料” の謎は遂に明かされるのか?(←誰もそんなの期待しちゃいねえw)


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2 コメント

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Unknown (yasu)
2017-03-10 10:52:12
昨晩やっと横浜で観てきました!
この記事での解説を見る限り、旧作公開当時はどういう反応だったか
なんとなく察することが出来ましたw
旧作は自分がガキンチョ過ぎて観ていないので
今作は内容を知らずに新鮮な気持ちで臨むことが出来ました。

一緒に観ていたお客さんはやはり年齢高め。
ガンダムやエヴァとは別に、ヤマトはやはり“特別”なんだなと思い知らされます。
自分はリアルタイムで楽しんでいたわけではないので、その辺ちょっと舐めてました。
俺のように軽い気持ちで見ているわけでは無さそうですw
「見届けてやる!」という雰囲気…。

古代ってとにかく生き急いでいるように見えますし、ヤマトクルーの人達の
やたらと強い正義感とか青臭さがちょっと鼻につくなーと思ったのですが、
考えてみれば現実の我々が、あのとてつもなく切迫した世界で生きる人々の
精神状態を簡単に語れるものではないんですよね。
そこで自分の想像力を総動員して考えれば、過酷なイスカンダルへの旅を
成功させたヤマトクルーが現状を憂う想いも当然という気がしてきますし、
ガミラスとの戦いを経てもう二度とあんな思いをしたくない一心で
アンドロメダ艦隊構想を進める軍部の思惑も、何やら不穏ではありますが理解出来ます。

一見すると軍部の暴走的な描写をあえてくどくやってる気がしますが、
その中でヤマトクルーが自らの信念に従って動くという構図はとても
福井作品っぽいですね。あくまでもシリーズ構成ですからどこまで
福井テイストが反映されているのか分かりませんが。

尺を考えてのことなのか原作でもそうなのか分かりませんが、
少し話の展開というか場面の切り替えが急だなとは思いました。
2199を踏まえていれば話が分からなくなるほどではありませんが。
多分、既存のキャラクターの人間関係とかは改めて作中で説明するまでもない
という配慮かもしれませんね。(新見さんが病院で目を覚ました時の
真田さんが読書しつつ見守る様子とかさりげ無さすぎてw)
その辺の“行間”はこちらが妄想するのも楽しいですね。

見た直後は消化しきれてませんでしたし、ヤマトの内容で語れることが
どこまであるのかな~とか大変無礼なことを思っていましたが、こうして
一晩おいて反芻すると、それこそガンダムやエヴァやシン・ゴジラ同様に
スルメのごとく色々と考察する楽しさがあるんですね~。
今後の展開がとても楽しみです。
Unknown (たばたけ)
2017-03-11 06:09:06
あれ?yasuさんひょっとして「さらば」も見てない?
まあオレも旧作を劇場では一本も見られてなくて、テレビシリーズの初代も「2」も「3」も大人になった後で見ただけだから…

68年生まれの福井晴敏も直撃というより、やっぱり65年生まれの樋口真嗣や60年生まれの庵野秀明といった辺りの方々しかオリジナルのヤマトから受けた ”衝撃” を正確には体感してないんじゃないかという気がする……第一章の劇場には二回行ったけどその50代と思われる方々がほとんどで、2199はあんまり客層を広げることは出来なかったのかなと不安になっちゃった(^_^;)

> 少し話の展開というか場面の切り替えが急だなと

福井晴敏のインタビューによると、海外ドラマの畳みかける様に矢継ぎ早に展開させる~っていうのを強く意識してるようなので、とにかく詰め込めるだけ詰め込んでるみたい

既に脚本は最終話まで書き終えてるみたいだけど、一話(実質)20分くらいで毎回起承転結でまとめるのは本業の小説とは余りにも違いすぎるだろうし、そしてやはり劇場販売された円盤特典のシナリオによれば細かいセリフがカットされまくってるそうなw

劇場で見てる時、第一話のAパートとBパート、第二話のAパートとBパートの区切りの部分で、え?もうそんなに進んだのか?っていう感覚と同時に、え?こんなに展開詰まってるのにまだそんだけしか経ってないのか?っていう感覚が同居してる不思議な感覚を味わえたなあ(^o^)

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