数字で見るJBL 09-10（その3）

シーズン終了後のスタッツを検証。折り返し地点で検証（その1・その2）したのが今年の1月だった。今回の検証では、シーズン通算通算200分以上出場した選手82名を対象とした。

# Name USG
1 クリフ ブラウン 34.3
2 エリック ドーソン 32.1
3 チャールズ オバノン 30.3
4 ロン ヘール 28.0
5 ラマー ライス 27.5
6 レジー オコーサ 26.9
7 ジェラルド ハニーカット 26.4
8 川村 卓也 24.5
9 コーリー バイオレット 23.9
10 ダラン セルビー 23.6
11 エイドリアン カスタス 23.6
12 アルフレッド アボヤ 22.4
13 スコット メリット 22.3
14 タイラー ニュートン 22.3
15 菊地 祥平 22.2
16 タイラー スミス 22.1
17 ジョシュ グロス 21.8
18 竹内 譲次 21.3
19 クリスチャン マラカー 21.1
20 山田 大治 20.9

まずは前回同様、Usage（40分当たりの攻撃回数）から見てみたい。この数値は、選手が攻撃機会をクリエイトする能力（もしくはどれだけボールをガメていたか）を示している。上はシーズン終了時点でのUsageトップ20。前回から著変ないものの、川村選手が11位から8位にランクを上げ、日本人としては唯一トップ10位に入った。またスラムダンク奨学金を経てリンク栃木に入団した並里選手は、出場88分にとどまり対象外となったものの、Usage26.6と才能の片鱗を見せている。ターンオーバー率が23.3％と高いところは今後の課題。

# Name AdjEFF
1 チャールズ オバノン 28.3
2 コーリー バイオレット 27.0
3 ロン ヘール 26.3
4 エリック ドーソン 25.9
5 タイラー ニュートン 25.0
6 レジー オコーサ 24.2
7 クリスチャン マラカー 23.3
8 スコット メリット 23.2
9 竹内 譲次 22.7
10 竹内 公輔 22.1
11 ジェラルド ハニーカット 21.7
12 エイドリアン カスタス 21.6
13 クリフ ブラウン 21.5
14 タイラー スミス 20.0
15 桜木 ジェイアール 19.4
16 田臥 勇太 19.2
17 アルフレッド アボヤ 19.2
18 ラマー ライス 18.5
19 ジョシュ グロス 17.8
20 サイラス テイト 17.4

続いては選手の総合的な貢献度を測る、調整後エフィシエンシーを見てみたい。調整後エフィシエンシーは、NBAで紹介されているエフィシエンシーをベースに、ペースや出場時間の違いを考慮したもの。竹内兄弟は、このランキングの上位の常連。前回からの著変としては、シーズン途中から復帰した田臥選手が堂々16位に、同じく栃木でシーズン途中に契約となったアボヤ選手が17位に、それぞれ入った。

田臥選手については、以前「3ポイントを増やしたら」とおこがましくも書かせてもらったことがある。というのも一般的なPGと比較して、全FG数に占める3ポイントの割合が低く、そのせいか、FTをもらう頻度が低く、ディフェンスに引かれているような印象を数字からは受けた。

今期の田臥選手は、逆に3ポイントの割合を減らしながらも効率性を高め、小生の薄っぺらい考えを見事に裏切ってくれた。全FG数に占める3ポイントの割合は13.5％→11.1％へ低下。その一方、全FGに対するFTの比率は0.208→0.271へ増加し、ゴールへアタックするアグレッシブさを見せている。加えて、2PtsFGの成功率は52.5％→57.5％（リーグ6位）まで上昇させた。

更にいうと、田臥選手はターンオーバー率を12.2％→10.0％へ低下させ、40分当たりスティール数（ペース調整後）も2.6本→2.9本（リーグ3位）まで増加させた。自らのスタイルを貫きながら攻撃力を高め、それ以外の部分についても着実な成長を見せたこと、見事としかいいようがない。