馬鹿バスケ

Brooklyn Comets(ABA)でのアシスタントコーチを終えて、今はNYでスタッツいじり。

ゴールテンディング数&ブロック成功率

2010年05月31日 | バスケについて考える
先般のHoop7月号の続きを。

「深遠なるスタッツの世界」の中で、選手個人のブロック能力を測る一つのものさしとして、「40分当たりブロック数(ペース調整後)」を紹介した。以下は、2009~2010シーズンの上位10位(シーズン500分以上プレイした選手を対象)。

# 選手名 40分平均ブロック数
1 JaVale McGee 4.22
2 Greg Oden 4.03
3 Hasheem Thabeet 3.99
4 Joel Anthony 3.41
5 Chris Andersen 3.30
6 Dwight Howard 3.24
7 Andrew Bogut 3.18
8 Theo Ratliff 3.09
9 Serge Ibaka 2.92
10 Samuel Dalembert 2.88

脱稿したあとに気が付いたのだか、いくらブロックが多いといっても、ゴールテンディングを連発しているようであればあまり意味が無い。そこで以下は2009~2010シーズンのゴールテンディング数上位10位。

選手名 ゴールテンディング数合計
Dwight Howard 42
Samuel Dalembert 24
JaVale McGee 17
Hasheem Thabeet 13
Tyrus Thomas 13
Roy Hibbert 12
Kenyon Martin 12
Emeka Okafor 10
Serge Ibaka 10
Amare Stoudemire 10

Dwight Howardはブロック本数多いが(228本)、実はゴールテンディングも多かった。そこで次は、ブロックアテンプト(=ブロック数+ゴールテンディング)のうち、どれだけがブロックになったのか、ブロック成功率を見てみたい。以下は2009~2010シーズンのブロック成功率下位10位(シーズン500分以上プレイした選手を対象)。ブロック能力が①シュートにチャレンジできる運動能力・意欲、②ブロックの見極めのうまさ、の二つに分けられるとすると、以下は②の観点から「ブロックが下手な選手」、ということになる。

選手名 ブロック成功率
Kenyon Martin 83.6%
Dwight Howard 84.4%
Chris Hunter 85.4%
JaVale McGee 85.6%
James Johnson 86.0%
Samuel Dalembert 86.3%
Anthony Randolph 86.4%
J.J. Hickson 86.7%
Tyrus Thomas 86.7%
Chris Bosh 87.2%

1位はデンバーのKenyon Martin。確かに明らかにタイミングが遅いのにブロックに行ったり、ボードを叩いたりと、ちょっと見極めが甘いのかなと思う部分はあった。Dwight Howardは2位に食い込み、ブロックはあまりうまくない(上記の②)ことがわかったが、あれだけブロックを生み出すということは、シュートを追いかける能力が極めて高い(上記の①)と言える。3位にはいったのはウォリアーズのセンター、Chris Hunter。

ちなみに、500分以上プレイ且つ100本以上のブロックを決めた選手の中で、ゴールテンディング自体が少なかったのは以下の3人。何れも、跳んだりはねたりはそれほど強くなさそうだけど、きっちり足をコートから離さずディフェンスしていそうな選手ばかり。

(ゴールテンディング=ゼロ)
Pau Gasol
Andrea Bargnani
Joakim Noah
(ゴールテンディング=1本)
Andrew Bogut
Tim Duncan
Marc Gasol

また冒頭にご紹介した「40分当たりブロック数(ペース調整後)」で上位10位に入った選手のうち、ブロック成功率が高い選手は以下の通り。

Andrew Bogut 99.4%
Joel Anthony 97.3%
Greg Oden 94.1%

総合的に見ると、これらの選手は①シュートにチャレンジできる運動能力・意欲、②ブロックの見極めのうまさ、の二つを高い次元で達成していると言えよう。


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