TOKI : LOG

LOGGYと竹坊の物見遊山

早稲田奉仕園 スコットホール

2012-11-30 | 建築散歩

この建物は通常立入禁止なのだが、あるブロ友さんから
特別公開の情報を教えて頂き、早速行ってきた。

見学者達は最初に奉仕園の歴史を紹介するビデオを鑑賞後、
職員さんのガイド付きで建物の隅々まで案内して頂く事に。

スコットホールは、1921年(大正10年)創立者H.B.ベニンホフと親交のあった
ヴォーリズの原案で早大の内藤多仲研究室が施工管理を行い、
今井兼次の設計で建てられた多目的ホールである。

イギリス式レンガ組石造で1つ1つ焼き具合が異なる為、
良い雰囲気でグラデーションがついている。

講堂内のロマネスク様式の窓は元は木枠がついていたが、
近年レンガ枠に補修されたそうだ。
また屋根のトラス構造も特徴の1つだという。

(↑写真は講堂2階に上がって撮影。)
建物名の由来は、早稲田奉仕園の事業に賛同したアメリカの
J.E.スコット夫人が多額の献金をした事からスコットホール
と名づけられたそうだ。

関東大震災、東京大空襲、東日本大震災をくぐりぬけて
ほぼ建築当時のままの姿を今に残している。
現在は早稲田教会の礼拝堂として使用されている他、
結婚式やコンサート等やはり多目的に使われているとの事。

講堂をひと巡りした見学者一行は、関係者以外立入禁止の1階事務室へ。

バザーの準備の為、品物がいっぱい!
(写真下段の左2枚は地下の大食堂があった場所。
現在はNGOの事務所になっているそうだ。)

続いて会議室のある2階へと階段を上る。


各フロア同じ位置に違ったデザインの暖炉がついている。
各部屋はつながっており、廊下を通らなくても
自由に行き来する事ができるのもヴォーリズ建築の特徴だ。

2階のバルコニーも見学させてもらった。
・・・そして、まさか見れるとは思っていなかった3階へと案内される。


長くて急な階段を上ると、そこには屋根に出る扉と、
小さな謎めいた扉らしきものが・・・!
「ここに屋根裏部屋があるんです。」
ガタンと隠し扉を開け、見学させてくれるという!!

小さく身を屈めて1人ずつ中に入る。
ドキドキ、ワクワク!気分は探検隊である。
そして屋根裏部屋には昔の学生のラクガキや
昔懐かしい鼠捕りまであった。一同興奮状態。
・・・だが、皆大人なのでキャピキャピ声をあげたりしない。

そして、ここで偶然にもブロ友の106さん登場!
一応今回はお誘いしていたのだが、「所用で無理かも。」
とのご返事だったので、このタイミングでの登場には驚いた。
さすが106さんである。

この後は、ギャラリーを見学(グループ展開催中の為写真は自粛)、
暖炉だけ目に焼き付けて、一同解散となった。
ここまで書いて、説明モレに気づいたので、もう1枚UP

・講堂正面玄関上の「S」のエンブレムは、戦時中には
 削り取られていたが2008年の創立100周年の時に復活したものである。
・暖炉上にある3L(Loyalty・ Love ・Liberty)は奉仕園の象徴。
・ステンドグラスや照明は後からつけたもの。

今まで色々と見学してきたが、今回ほど気前良く
建物の裏側まで案内して頂いたのは初めてである。
スコットホールの職員の方には大いに感謝したい。
どうもありがとうございました。

・・・106さんと顔を見合わすLOGGY。
「さて、この後どうします?」
「折角来たのだからこの界隈を
 散策してみましょう!」
・・・という訳で、LOGGYのブラ散歩はもう少し続きます。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
滑り込み (106)
2012-12-01 22:29:02
1階事務室も見学出来たんですね
それ以外は何とか見学出来たので充分満足しました
ジャックの塔同様に急な階段の上の狭い空間には縁があるようです^^
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グッドタイミング! (LOGGY)
2012-12-01 23:14:52
>106さん
まさに見学の流れが
ピークに達した時に
現れたので驚きました。
LOGGYはジャックの塔では
痛い目をみているので、
今回は慎重に上りました。
返信する
Unknown (yuriko)
2012-12-04 23:35:17
毎年休みが取れず未だ見学できていません。
いつも泣いています・・・・。
楽しい見学風景に、来年こそはと誓う私であります。
返信する
すごく良心的な案内でした (LOGGY)
2012-12-05 21:37:04
>yurikoさん
スコットホールの職員の方が
通常なら絶対立入禁止の場所まで案内され、
見学する方が心配になりました(^^)。
まさに「建築好き」のツボを心得たガイド
に大感激でした。
来年は是非!
返信する

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