大原の里の朝は、ふたつとして同じ表情を見せない。
敦賀街道に沿った山ふところに、大原は云ってみれば山の入江とでもいいたい在所。
『平家物語』で描かれた、その哀愁を秘めた山里である。
その大原に行ってきました
三千院の御殿門
呂川、律川の清流を控えた閑静な山寺。
天台宗の門跡の一つで、皇子、皇族が住職を勤めたという宮門跡です.
そういえば、いたるところに菊の御紋が・・・
まず目に飛び込んできたのが・
手入れのいきとどいた坪庭です。
客殿から見られた玄関前庭の菊
花頭窓に映る玄関前庭の楓
客殿からた見た聚碧園
何万本の秋海棠が咲いたころは、それは見事だそうです。
有清園の自慢は苔と紅葉。
紅葉はまだ咲き待ちですが・・・あなたの出番はもうすぐですよ
宸殿より往生極楽院
三千院といえば、この場所がウリなのでしょうか?
古寺巡礼などの写真集には、このアングルで撮影した写真をよく見かけます。
右の画像が売炭翁の石仏
金色不動堂
千年の祈りとよばれる『万灯会』があまりにも有名です。
朱雀門です(←画像大失敗!!)
「これってさ、裏門なの?」な~んて云われそう~
朱雀門といえば・・・
まあ聞いてやって下さい!!
ワタクシの知人にM君がいます。
まだ24歳の若さ。結婚して5年。
ある日、「男の子が産まれました」」と写メールが届いた。
ケイタイを開けると、玉のような、食べてしまいたくなるようなカワユイ男の子!!
後日のこと。
「名前は?」
「朱雀(すだく)と付けたよ」
「おまえさ、それって韓流じゃん!!」
「世界にひとつしかない名前なんだ」
今思えばとてもステキな名前だと思います。
朱雀くんも今年で3歳。
近いうちにご対面が許されるそうです(←お公家さんかよ~)。
三千院門前のすぐ傍にある「芹生」
大原合掌造りで、創業以来1世紀たつという老舗のお食事処。
お昼ごはんはここで・・・
手提げ型けんどんに三段重。ちょいと雅びな三千草弁当を注文。
山うど、湯葉、しめじなど、ひな里ならではの山菜料理(←☆ )
小鉢は芹生特製の卯の花。それに赤だしが付く。
つぎの目的地(寂光院)まで1.3㎞。歩くことにする
参道にあるお店の8割が漬物や!!
画像の「志ば久」は三千院ご用達で折り紙付きとか
店先にズラリと並んだ漬物用樽が目印。
なすとみょうがを漬けた「青しば・赤しば」はひときわ香りがよい(←☆☆)
「もとしろ」
「和紙」好きのワタクシ。通り過ぎるワケがない。
大原の風景をモチーフにした便箋とか封筒。
それにのし袋、ポチ袋はハンナリと京都風(←すかんどすぇ)
大原といえばすぐにも「寂光院」という。
その寂光院も一つの入江の奥に、その名にふさわしく寂かに建てられている。
池も中島も松も、昔を語る顔であろうか・・・
しかし、それにはあまりにも綺麗に手入れが行き届きすぎて・・
扉落ちては月常住の燈を掲ぐ
なんて風情は見るべくもない。
北条秀司さんに『建礼門院』という名作がある。
舞台は尼寺「寂光院」だった。
建礼門院に歌右衛門、白河法皇に島田正吾の競演で歌舞伎座で見た記憶がある。
人里離れた山の奥。
そこに捨てても捨てきれない人の生への執着をみごとに見せた舞台だった。
山里はさびしき事こそあんなれども
世の憂きよりは住みよかんなるものを
と、建礼門院。
かくて、この大原に世を遁れたのだった。
画像は本堂
右手裏山には、建礼門院大原西陵があります。
池の端には、山茶花が一足さきに・・
諸行無常の鐘楼
鐘楼前の庭園は、回遊式四方正面の庭で、
林泉、木立、清浄の池として表現されています。
汀の池
池水に汀の桜散りしきて
波の花こそさかりなりけり
御白河法皇の御詠です。
『平家物語』に御白河法皇が大原御幸のとき
建礼門院と対面されるところが登場しますよね。
花を摘み帰った建礼門院が、法王さまとお会いなされたのが
この辺りではないかと思われるのでございます(←大河ドラマナレーション風)
門前にひそと佇む茶寮「弧雲」の枝折戸
秋の日はつるべ落とし。
大原の里も暮れなずんできたようです。
ひとり旅もいいものです
充実した一日でした。
実のところ今日はワタクシの誕生日だったんです
旅の終わりは?
江戸前鮨の祇園「まつもと」に行こうかなァ、それとも天麩羅の「銀座ハゲ天」にしようか。
ペコペコうるさいお腹を黙らせながら・・・まずはケイタイで予約。
よしっ。決まった。
明日からまた頑張ろうっ~と。
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