車輪を再発見する人のブログ

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個人が圧搾される社会

2009年04月29日 | 反左翼論

謹慎処分を受けた北野誠氏が会見をした。産経ニュースのコラムが必要なことを言っているので掲載する。

入社後間もない支局時代、ほとんどの夜を警察署で過ごしていました。いわゆるサツ回りです。大学を出たての小僧が毎晩のように来るのですから、中にはいやな顔をする人もいますし、こちらもはっきり言って苦痛でした。それでもようやく慣れたころ、当時のデスクが突然言いました。

「今、あそこの署はどんな留置人がいるんや」。小僧なりにも質問の意図は「余罪などで再逮捕されそうな容疑者はいるか」だと思いましたが、そもそも刑事さんたちとそれほど深い付き合いをしているわけではありません。デスクにはつい反論してしまいました。

「そんなこと警察が教えてくれますかねえ」。烈火のごとく怒られた後、デスクはこう言いました。「おまえな、誰がどんな容疑で拘留されてるかを隠すような警察があったらそれこそ人権問題や。名前も容疑も公表せずに拘留していいのなら警察はやりたい放題やないか。そんな北朝鮮みたいな国になっていいと思うんか」

古い話を思いだしたのには理由があります。タレントの北野誠さんが「不適切発言」をめぐって芸能活動を休止に追い込まれた問題です。所属事務所は「関係者に迷惑がかかる」などとして詳細を明らかにしていませんが、「何を言ったのか」の“容疑”を公表しないまま、1人の芸人がテレビから追放されていくことに、薄ら寒い空気を感じるのです。(豪)

ちなみに他の記事

--宗教団体への誹謗(ひぼう)とかはあったのか

北野さん「まったくないです」

--芸能プロダクション社長への誹謗中傷は

北野さん「いえ、ないです」

ほとんど答えを書いているような気もするが、今回の事件は後半のが原因らしい。今回の北野誠氏の謹慎に関して感じるのは、言葉狩りの時と同じ一方的な抹殺の構図だ。言葉狩りの時も一部の人間がその発言を気に入らないと感じれば、その発言が全否定され発言者が徹底的に追及される。それによって一部の人間が気に入らない表現が消し去られる。さらには、過去に遡って検証してみると非難している側も同じような表現を使っているにも関わらずそれをほとんど気にしてもいないのに、相手の発言だけは犯罪的行為として断罪している。結局は、気に入らないことを言う人間を恣意的に社会的に抹殺しようとしているだけであっただけだ。

相手を非難するのであればそれが根拠のあるものであることを示す必要があるだろう。特定の個人や集団が、駄目だと思っただけで非難され謹慎処分に合うのであればそれは北朝鮮や中国でしかない。今回の事件においては、そもそも問題発言によって謹慎処分になったことになっているが発言が問題であったかどうかさえ検証することが許されることなく、発言が問題であることが前提で話が進んでいっている。これでは、客観的に検証しようがないだろう。このような異常な現象を発生させる芸能界という世界の特異さが浮き彫りに成ったといえるのではないだろうか。

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