拈華微笑 ネンゲ・ミショウ

我が琴線に触れる 森羅万象を
写・文で日記す。

  考えるな、漢字ろ!〜 『左・右』の字

2023年10月07日 | 東洋自分なり研究所

   いま私はアメリカの脳神経科学者、ジル・ボルト・テイラー氏の第二弾本、『Whole Brain ・ホールブレイン』を読んでいる。

 

  彼女は『TED』というスピーチ番組で一躍有名になり、そのスピーチ内容を『奇跡の脳』という著書を著し(2012年)、

  その本を私は2021年に読んだ感想をブログに書いた。 2021年2月22日のブログ記事〜『人"間"工学』〜Zen脳

 

  今回その『Whole Brain』の半ばまで読んでつくづく思うのは、彼女の『Whole Brain』とは、私のいう『Zen 脳』で、『全=禅・脳 』の思いを強くしている。

  遠くない何時の日か、禅の『悟り』という不立文字の事柄も、脳科学によって明快に解明されるであろう事は間違いなさそうだ。

 

  彼女の著書を読んでいると『左脳、右脳』という単語がじつに頻繁に登場し、その果たす機能の違いについて否が応でも理解されてくる。

  左脳〜『論理思考・言語処理』、 右脳〜『非言語的創造・感情と情緒』・・・大雑把に大別するとこんなところであろうか。

 

  そういった内容の所をウロウロ、右往左往していると、・・・『左右の脳の働き』というものが、『左、右』という文字の成り立ちに関係しているのでは・・・?!

  という疑念を抱いている自分に気づき、馬骨なりに考察してみた。 そうするとどうだろう、じつに驚きの結果が・・・。

 

  『左』の『工』の字は、今や科学の分野で様々な『工学』として著しく展開している分野の『工』であり、それは『左脳』の機能そのもの。

  『右』の『口』の字であるが、日常に根付いた活動の象徴であり、『問』という人間の欲求の象徴を表し、無意識の内にも(郷里サトリ)という非言語的目的を達成しようとする機能。

  もっと一般的な例でいうと、政治的左派は革新的であり、右派は保守的・・・というような概念も、脳の働きの左右を象徴しているように見える。

 

  『左』、『右』という漢字が創作されたのは何時頃なのであろうか?・・・日常生活にかなり重要な言葉であるから、かなり初期のうちに出来上がったと思うが。

  『占い』が最重要儀式であった時代、『右か左か・・・』という選択は、『命がけ』であり、『脳』ということが解明されていなかった当時、

  『天という宇宙』と『人間の心』が完全に一体になるレベルまで巫女の瞑想は深まり、そうした時に『脳の働き』とも知らずに、

  その『脳機能の左右』を『感じ→観じ→漢字』・・・甲骨文として左側には『左』、右側には『右』と書記した・・・のが始まりであったろうか。

  それが約3000年前(?)として、当時の頃から人間の能力はじつに怖ろしいほど素晴らしい・・・ものであったといえる。

 

  だとすれば、私は『悟り・郷里サトリ』と騒いでいるが、先日例に上げた『差取り』も『差』の字から『工』の機能を取れば、『右脳』の働きが増し、

  まるで、脳卒中で左脳が障害を持ち、右脳の働きに目覚め、『ニルバーナ』体験したテイラー女史が証明した事実と重なることから、『悟り』は『差取り』でも良いのかも。

               

                禅は『不立文字』と、不親切であるから、脳の働きからのアプローチとしてテイラー女史の本『奇跡の脳』はお勧め。