はみ出し行政書士日記

破天荒(?)な行政書士が、遭遇する様々な事件に挑戦する日々の実態+α

偽造集団逮捕

2005年05月31日 18時36分50秒 | ニュース
ここのところ、外国人に関連するニュースがそれ程無いと思っていた矢先、外国人登録証明書などの大量偽造事件のニュースが入ってきました。相当大規模な偽造組織らしい。

asahi.com

しかも、これを知ったのが入国管理局の待合室にあるテレビにて。
何か因果なものを感じる。

幾ら偽造をしたところで、オーバーステイであることの事実、偽装結婚であることの事実、学校を中退したことの事実など、どうやっても隠しようがないのに、何故こういう方向へ走るのだろうか。
最近は、警備官もこういった偽造に対する教育をされているであろうから、すぐに見つかってしまうのではないかと思う。そう考えると、大枚をはたいて偽造することは、無駄な努力だと思ってしまう。

あちこちで断片的な情報を集めてみると、こういった偽造、偽装については、我々のような専門家が行う正規の手続に比して異常に高額。少なくとも10倍程度の値段を取っている。確かに危険なのだから、高いのもわかる。そのあたりは経済理論における投資と同じなのだろうが、経済と違うところは、最後に絶対に破綻するということ。それが早いか遅いかはわからないが、必ず破綻する。

中には、偽装結婚で来日して、2日目に早速捕まったと言う話も聞いたことがある。悪質なブローカーに何百万円も支払って、やっとたどり着くことが出来た日本の地で、1円すら稼げずそのまま強制送還という、泣くに泣けない話も聞くことがある。

時々、偽装結婚らしき人からの問合せもあるのだが(少し話を聞くだけで、おおよその予測がつく)、「事実調査をしますよ」というと、それっきりぱったりと連絡が無くなる。逆に、何らやましいことが無い人は、「是非来てください。そのほうが手間が省けて助かります。」などと、気楽に頼んでくる。

裏の社会はわからないことばかり。

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1 コメント

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知らないもんです (mayumayusuzy)
2005-06-12 10:43:12
警備官が教育されていること、偽装をしても事実は隠しようがなくすぐにばれてしまうことなど、

実際に偽造証明を依頼する人間にはわからないものです。

言い方が余りよくないけど、彼らの育った環境が「偽造・偽装をしてもなんとかばれずにやっていける」環境だったわけですから。



そもそも、きちんとした法治国家で育った人間なら、よほど経済的に困窮していない限り偽造といった犯罪には手をつけません。「やがてはバレると知っているから」という以上に、「割に合わないこと」「犯罪は忌むべきこと」を教育を経て身につけているから。

偽装に手をつける人間が育った国・地域と言うのは経済的にも政治的にも非常に不安定だったりすうため、そういう最低限の教育すらも受けられない状況のはず。ゆえに、「嘘をつけばやがてバレる」という冷静な判断の技術すらも持ち合わせていないのだと思われます。「カネを払えばなんとかなる」と。また、そういう困窮した立場の人間には情報量も乏しいものです。彼らに積極的に近寄ってくる人間は、彼らをエサにカネをとろうとすう輩のみ、知識階級の人間、良識ある善良な人間は、彼らから「助けてください」といわない限りは彼らと積極的に関ろうとはしない。

「何されるかわからない」「余計なことに首をつっこまないのが無難」だから。



「何故こういう方向に走るのだろうか」と問う以前に、答えは先生をはじめとする一般的日本人の思考パターンと行動パターンのなかにあると思います。
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