今までは川沿いのコースを歩いていた私達ですが、最近は町中にも繰り出し始めました。
路地から路地へと歩き、新しい場所や素敵なお家を見ることが最近の楽しみになっています。
昨日も一時間ほど歩き、疲れて主人よりかなり後ろをテクテク歩いてまして、ふと目に留まったお店がありました。
白河は城下町なので歴史的建造物が多い所でもあるのですが、落ち着いたたたずまいの商店がありました。
〇〇屋呉服店・・・ここは、幼い子供の頃、同じ敷地内に暮らしていたマ〇ちゃんが、お嫁に来た所だ・・・
いつかはここを訪れてみようと思ってはいたけれど、なかなか来れずにいました。
お店のガラス戸からちょっと覗いて見てみました。
誰か女の人がいるみたい・・・
じ~っと目を凝らして見ると、白髪の女性が背中を丸めて針を動かしていました。
白髪の・・背中を丸めた後姿・・・もしかして、・・・もしかして・・・
胸にぐっとくるのもをこらえ
「ごめんください・・・」と声をかけてみました。
その女性はすぐにこちらをむき
「はい!、どうぞお入りください!」と立ち上がり来ました。
あ~!マ〇ちゃんだ! 昔の綺麗なマ〇ちゃんは・・・
「・・・マ〇ちゃん・・ですね・・私、〇〇子です・・」、するとにこやかな笑顔で
「〇〇子さん?・・・最近覚えられなくて・・・どちらの?」
「〇木〇〇子です・・」
「あ!あ~!〇〇子ちゃん!・・・どうしてた~!心配してたの~!」
「中に入って!、早く、ここに座って!今どこに住んでるの?」
何十年ぶり?・・・40年は経ったかもしれない。
手に手をとり、お互いに涙ぐんでしまいました。
うん、うん、と見詰め合うだけで・・・それだけでいろんな思いが感じ取れました。
あの綺麗なお姉さんが、今は白髪になり、ガリガリのやせっぽっちだった私は、白髪で貫禄十分の体形になり・・・
お互いに年をとってしまったものだ・・・
長い年月を感じてしまいました。
生きていればこそ、こうして会う事ができるのですね。
近いうちにまたおじゃましようと思っています。