2023年9月28日(木)
小学校5年生の理科において、振り子の学習で
振り子の周期はひもの長さのみによって決まり、おもりの重さや振れ幅に関係しない
と習う。これは、ガリレオ・ガリレイの公式
T=2π√(l/g) T・・・周期 l・・・ひもの長さ g・・・重力加速度 9.80665 m/s2
による。ただし、ガリレオ・ガリレイの公式は、振れ幅をθとしたとき
θ≒0 ⇒ sin θ ≒θ
を仮定して導かれるものである。ひもの長さlを大きくしたり、振れ幅が大きくなったときは誤差が大きく
なる。小学校で単振り子について指導する教員は、このことを意識しておいてほしい。
本ブログは、第一種楕円積分を用いて単振り子の周期を求めようとするものである。おもりの受ける空気
抵抗は、考慮していない。第一種楕円積分の応用として、とりあげてみたわけである。
この結果を見ると、ガリレオ・ガリレイの公式
T=2π√(l/g)
がよい近似式になっていることがわかる。
なお、楕円積分については、以下の私のブログを参考にしていただきたい。
第一種楕円積分 ~レム二ケートの弧長の長さを求める (2023年9月18日)
第二種楕円積分 ~楕円の弧長を求める (2023年9月22日)
(注意)
(1) ヤコビの楕円関数については、次を見てほしい。」
(2) 本文に登場してくる記号!!は、次の意味である。n=1,2,3,・・・・とする。
(2n+1)!!=(2n +1)・ (2n -1)・(2n -3)・・・・・3・1
(2n+2)!!=(2n+2)・(2n)・(2n -4)・・・・・4・2
具体的には、次のようになる。
7!! =7・5・3・1=105
8!!=8・6・4・2=384
ちょっと休息 9月26日のFacebook投稿より
今日は10時30分から12時過ぎまで1学期最後の田中光宏先生のセミナー『日常現象の数学・物理』
にzoom上で参加しました。今日のテーマは「パラドックス」で、シンプソンのパラドックスについての話
題でした。「パラドックス」といわれていることを数式で眺めてみると何でもないことであることがよくわ
かりました。
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