(何れも4月2日撮影)
ミツバアケビ(三葉木通、三葉通草)はアケビ科アケビ属の落葉性つる性木本。
アケビとともに秋の味覚として親しまれてきたつる性の植物で、3枚の小葉があることからミツバアケビとよばれる。
つるの繁殖力が強く、茎が他の樹木にからんで這い上がり、北海道に自生するほど耐寒性も強い。つるの巻方向は、左から右方向へ巻き付き、茎は太いもので直径2cmになる。
樹皮は灰褐色〜紅褐色をしており、丸い皮目があり不規則に亀裂が入る。
葉は互生し、掌状複葉で小葉は3枚になる。小葉は長さ2~6cm、幅1.5~4cm、形は卵形から広卵形で、先端は凹頭、基部は円形で、縁には波状の鋸歯ある。
葉柄は2 - 14cmと長く、小葉につく小葉柄は0.3 - 3cmになる。ふつう落葉性であるが、葉は越冬する場合がある。葉の表面は濃緑色、裏面は淡緑色で、両面とも無毛。
先端はわずかに凹み、基部がやや膨らむのが普通で、日当たりの良い環境で育成した葉は厚みがある。
花期は4~5月。雌雄同株、雌雄異花で、アケビよりも花の色は濃い紫色である。
新葉のわきから総状花序を下垂または下曲させ、花序の先端に十数個の小型の雄花を10 - 30個ほどつけ、基部に大型の雌花を1~3個つける。
雄花は濃暗紫色で径4~5mmになり、反り返った花弁状の萼片は長さ2mmで3枚あり、6本の雄しべが球状に集まる。
雌花は3cm前後になる花柄をもち、濃暗紫色で径15mmほどになり、花弁状の萼片は長さ7~10mmで3枚あり、円柱形になる雌しべが3 - 6本つくことが多い。花に花弁はない。
果実は液果で、厚い果皮に包まれ、ずんぐりした繭形になる。長さは10cmほどの長楕円形になり、アケビに比べて先端側が膨らみが大きく全体に太い。
雌しべの1~3個が結実すること普通であるが、なかには全部結実する場合もある。 秋に熟すると、緑色から紫色または赤紫色に変化し、果皮が裂開して中にゼリー状の果肉がある。
果肉は白色で、黒色の多数の種子を含む。食用になる。
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