トリノ五輪がいよいよ明日から始まる。併せて、寝不足の日々もスタートすることになる。
もし、これがヘルシンキで行われていたならば、私は万難を排してもフィンランドに旅立っていただろう。
というのも、2006年の冬季五輪には、ヘルシンキ (FIN), クラーゲンフルト (AUT), ポプラド・タトリ(SVK), シオン (SUI), トリノ (ITA), ザコパネ(POL)の6都市が立候補していた。
だが、1999年6月の開催地決定の際に、残念ながらヘルシンキは選に漏れ、最終的にはトリノとシオンで決戦投票の末、トリノに軍配が上がった。
写真は、ヘルシンキ冬季五輪誘致活動の際に作られたピン・バッジである。
フィンランドのスキー観戦仲間からもらったものだ。
以前、このブログでも書いたことがあるが、フィンランド単独では冬期五輪は開催できない。それは、スキーのアルペン競技でダウンヒル(滑降)などの種目が地形的な理由で実施できないのだ。この種目では、高低差などが競技規約で定められている。だが、フィンランド国内ではそれに適合し得るところなどどこにも無い。
では、フィンランドのオリンピック委員会はどのような手を打って開催可能であると判断したのだろうか?
答えは、ノルウェーの山岳地帯のダウンヒルコースを使って済まそうとしたのである。2カ国で共同開催を試みたのであった。
他にも開催できない理由はあったようだ。五輪自体を否定する団体、環境問題から反対をした団体の影響などである。
現状では複数国での五輪共同開催は認められていない。
だから、北欧で冬季五輪が開催できる国は、現状ではノルウェーしかない。
スウェーデンもフィンランドもウインター・スポーツの大国であることを自認しながらも、自国開催が出来ない。
皮肉である。
冬季五輪を開催できる国が固定化されてしまうようなことは、好ましくないことだと思う。
国境を接する国々の隣接する地域であれば、サッカーのワールドカップのように共同開催ができるよう五輪規約の改正をしてもいいのではないだろうか?