JUSSI SALMIAKKINEN (ユッシ☆サルミアッキネン)

フィンランド各地の日の出、日の入り時間の変化をウィークリーでご紹介します。

極私的 ☆トリノ五輪 雑感☆

2006-02-21 18:01:09 | コラム
 トリノ五輪でのクロカン種目も、男女それぞれ残り2種目ずつとなった。
明日の個人スプリント(2/22)での日本選手の活躍が期待される。
特に女子は、スプリント団体、4x5Kmリレーでの健闘が、そのまま生きていてくれるのを望むばかりだ。

普段、私はワールドカップなどの競技結果を見る時、FIS(国際スキー連盟)のサイトを利用しているが、見る内容と云ったら、トップ15位程度までの選手、日本の選手、フィンランドの選手についてしか留意していないという、お気楽なクロカン・ウォッチャーである。

今回のトリノ五輪では、競技も模様や結果をトリノ五輪のサイトからも見ることにした。
文字情報ではあるが、競技の状況が数分ごとに把握できる。場合によっては、衛星放送などよりも、結果を速く知ることができるのだ。
団体、個人を問わず、順位の表示には、名前、国名、記録が表示されるのは、もちろんの事だが、その国の国旗も併せて表示がされる。
最初は、国旗に対してそれほど注意を払わずに記録を追っていた。
が、女子の競技結果を見ている時、ある国旗の存在が目に止まった。
『五星紅旗』
しかも、それが日本選手の前にある。
彼女の名は、Wang Chunli。中国のアスリートである。
2/12(日)に行われた2x7.5Kmクロスカントリー複合・マススタートでは、21位。
2/16(木)の女子10Kmクラシカルでは、18位だった。
この順位は、同じ種目に出た日本選手よりもいい順位だ。
18位という順位は、オリンピックや世界選手権で、日本選手がなかなか迫れる順位ではない。(スプリントは別として)

だが、中国のスプリント団体やリレーの記録をみると、それほどいい順位ではないので、Wang Chunliという選手は中国で傑出した選手なのだろう。
さすが、十数億の人口を抱える国、中国には計り知れないものがある。

言い訳になるが、中国の略称CHNをCAN(カナダ)と読み間違えていたようだ。

FISのサイトによると、彼女は1983年10月8日生まれ、若干22歳の選手である。
2003年のユニバシアードから彼女の記録が掲載されていた。

昨年のオーベルストドルフ(ドイツ)の世界選手権でも、まずまずの成績を残しているし、昨年11月13日のサーリセルカ(フィンランド)で行われたFISレース9kmフリーでは、地元のフィンランド、遠征中の日本選手群を尻目に1位を取っていた。

また、彼女は一般的なクロカン種目だけでなく、日本のナショナルチームがあまり参加しない超長距離(50Km以上)のクロカンレース、マラソン・カップにも参加している。ちなみに、マラソンカップの優勝者は、ヨーロッパ、特に北欧においては尊敬の対象となるほどのステータスである。

オーベスト・ドルフの世界選手権の後の、スウェーデンのモーラで行われる伝統のレース、ヴァーサ・ロペット90kmクラシカルに彼女は出場し、18位となった。
だが、このリザルト(順位表)を見て、二度びっくり。
5位に Li Hongxueという中国の選手がいたのだ。おまけに彼女はWang選手よりも1歳年下だ。
恐るべし、中国女子クロカン陣。

中国はご存知のとおり、2008年の北京五輪を控え、選手の強化をはかっているが、冬季五輪にも立候補を続けており、その一環で選手の強化をはかっている。

日本も、もっと、選手の強化を国はもちろん、経済界も、力を合わせて、援助すべきである。企業のスポーツ活動は、減り続けている。現状では、一人の選手を一社では抱えきれないのだ。
現状では、五輪参加の旅費は自腹という選手もいる。
そんな彼らを見かねて、個人規模ではあるが、草の根で選手を支援する人々も現れている。

緑の羽根や赤い羽ならぬ、五色の羽根募金はどうだろう。

また、省庁の利権争いの枠を超えて、年に一回程度、体育の日あたりに『五輪ジャンボ宝くじ』なんていうのも考えられる。
TOTOなんかよりも、集金効率がいいように思えるのだが。

※長文失礼しました。