トリノ冬季五輪まであと半月。
TVでも五輪に関する番組やCMが多くなってきた。
今から5年前の同時期に、クロカン・ファンである私にとって忘れられない出来事があった。
2001年2月。21世紀になって初めてのノルディック世界選手権( Maailman Mestaruus )がヘルシンキの北約100Kmにあるラハティ(Lahti)で行われた。MM Lahti 2001である。
同地での世界選手権は1989年以来12年ぶりである。
フィンランドは、多くのウィンタースポーツを国技としながら、一部の競技が国内で実施できないことから、冬季五輪を開催することが出来ない。
フィンランドでは、世界選手権が現状で開催し得る最大のイベントなのだ。
競技前にフィンランド国民は、自国の選手に大きな望みを抱いた。
男子では、ベテランのハリ・キルベスニエミ、ミカ・ミュルラ、ヤリ・イソメッツァ。女子では、ヴィルピ・クイトネン、カイサ・ヴァリス。
私が知っているだけでも時の有力選手が目白押しで、強豪ノルウェー、古豪ロシア、復活スウェーデン、新興エストニアそして他の国々になんか間違っても負けないぞという気持ちで、フィランド人はいたと思う。
競技が始まってフィンランド選手の入賞が続出し、『スキーを履いて生まれてくると言われるフィンランド人』は狂喜した。
しかし、競技日程の半ばを過ぎた頃、事件は起きた。ドーピング問題である。それもフィンランド選手に...
特に男子の有力選手たちは、これにより失格となり壊滅状態、女子にも失格者が出た。
ドーピングにより失格した場合は、2年間の公式競技出場停止なる。以後、フィンランドのクロカンに低迷が始まった。
トリノ五輪を半月後に控えた今、ジャンプのヤンネ・アホネン、ノルディック複合のハンヌ・マンニネンらの活躍をフィンランド人は期待している。
だが、残念なことにクロカン男子はその後有力選手が現れず、未だ低迷を続けている。
一方、女子ではあの時に失格となったヴィルピ・クイトネンが資格停止から復活し調子を上げているし、他の選手もワールドカップでも上位に名を連ねるようになってきた。
クロカン大国フィンランドの一日も早い復活を待ち望むものである。
HYVÄ SUOMI !
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