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1億3000万分の、独言(ヒトリゴト)

日常の一コマをマイペースに切り取ります

ご意見番

2010年06月06日 | 読書
ウチの窓から見下ろす、人が住んでないらしいオウチの放置中庭、
緑の感じが私好み。


色々考えるところあって、立ちすくむ昨今。
昨日、大学の先輩で、大手の編集社を辞めて去年共同出資で
編集の会社を立ち上げた人と会ってみた。
携わっている世界は全く違うが、何故か言語が共有できる、
私のありがたいご意見番のうちの一人。
1言えばもう5の辺りまで、言外で分かってくれる
目から鼻へ抜けるような人。
(因みにもう一人、この人と同期で、大手企業総合職から
40になって転職した「出来る女」の見本みたいなご意見番もいらはるのだが
昨日は都合が合わずお会いできなかった)

この人は、大学時代主務(マネージャー)だったせいか、
ものすごく人をよく見ていて、
その人物観察眼が、とにかく信頼に足るのだ。


面白い夜でした。
なるほど、と思うことばかり。
最近は人に相談されることが多くなり、自分のことを人に相談する機会が
めっきり減っていたのだが(年齢重ねれば必然的にそうなるやね)
今回はとことんナルシスティックに自分のことを話させてもらった。

一番面白かったのは、
「私は基本『人生=ひまつぶし』と思ってるからね」という彼女の言葉。
この言葉だけ採り上げれば、異論もたくさんあろうが、
(彼女は確か無神論者)
「人生ひまつぶし」と思っている人が安寧の道を捨てて
わざわざ会社を立ち上げるなんて困難な道を選んだりするわけだ。
つまり、
「どうせひまつぶしなんだから、ただ安寧より多少波風あった方が
いいでしょ」
「もしうまく行かなかったとしても、死ぬわけじゃないんだから」
というわけです。
前向き発想の後ろ向き発言。しかも、しっかり地に足ついていながら
何気にひねてる。彼女らしいと思った。

曰く、私は「きちんとしすぎてる」のだそうですよ。
自分ではかなりいい加減で面倒くさがりな人間だと思ってるのですが。
そういう風に見えるらしい。ほぉ~。
でも彼女の指摘には思い当たらないこともなかったりする。
なので素直に拝聴。
「『不調』の後は絶対『好調』が来るから。これは絶対保証するから」
と、よく耳にするような言葉でも、
(しかも私自身も他人に相談されるとよく使う言葉だったりする)
彼女に言われると、なぜかお腹にすとんと落ちる。

大変有意義な夜でした。

ということで、彼女を話した内容を強化すべく、今日引っ張り出した本は

茂木健一郎著『セレンディピティの時代』(講談社文庫2009年)

セレンディピティ(「偶然の幸運に出会う能力」と茂木はこの著書の中で
説明しているが)に出会うためには、まず行動せよ、そして世界を広く
受け入れよ、という至極真っ当なことを言っているご本なのですが、
今の私にはドドンピシャッ子な感じでした。

彼女というご意見番がいてくれることに感謝。












ブックマーク

2010年04月21日 | 読書
誕生日に、
現役時代からとっても永いお付き合いをさせていただいている
大好きな知人にいただきました。

耳かき!!!

・・・・・・ブブ~

本に挟む栞です。
栞・・・っつーか、ブックマークといった方がしっくり来るかな。
キラキラ猫(犬?!?!)がぶら下がっておる。

しっぽを見ると、どうやら猫のご様子。
キラキラして一見ゴージャスなのに、表情がすっ呆けてて、かわいい。

昨日漸く宇野千代の随筆を読了。
なんていうか・・・
ものすごく前向きで、芯があって過去を振り返らない、
そして著名な作家さんや画家さんとの数々の恋愛遍歴がある、
かっくいい女の人だった。
1897年のお生まれ。・・って明治のオンナですか。
あの時代を生きて、21世紀の私たちが唸るくらいにスーパーポジティブとは、
こはいかに。

いやいや、昔の女の人はむしろみんな、
彼女のように凛としていたのかもしれないな。

今日の日記

2010年03月19日 | 読書
バタバタしてます。
更新滞りがちでごめんなさい。
いつも遊びに来て下さってありがとうございます。

一昨日『月下の恋人』(浅田次郎著・光文社文庫)読了。
短編集だが、なんだか不思議な読後感の小説ばかりだった。
夢か現かみたいな話だったりとか、オチがほとんどなかったり(というか
現実にはこうだよなって感じ?)とか。
浅田さんの新しい試みか。

今は、待ち合わせの時間つぶしにフラッと寄ったブックオフで買った
宇野千代さんを読んでます。
大変失礼ながら、意外に面白くて吃驚。今まで読んだこと無かったので。
文体は時代柄か、私の好きな幸田文を思い出させた。
こちらの感想、また後日。


今日はお休みだったのですが、
春物を買いに久し振りに新宿に繰り出した。
H&Mが漸く入れそう込み具合になってきたので、今日は寄ってみた。
ほんっと安いなー!
4980円のハーフコートをレジに持っていったら、店員さんが
「糸がほつれているのですが、最後の1点なので、10%値引きさせて
いただきます。どうなさいますか?」と。
へええ、ちゃんとしてる。私、気づかなかったのに。
他の似たような競合店では、買った後「あ、ここほつれてる・・」って
結構珍しくないので(まあ私がちゃんとチェックしなかったから悪いんだな、と
いつも諦めてた)ちょっと驚いた。

ヨーロッパ方面に遠征に行くと、時間がある時は必ずH&M寄るんだけど、
(北欧のブランドは、私たちサイズが充実しているのだ!)
向こうの価格設定とほぼ同じですよね、これ。
国によっては消費税分、日本の方が安いか??
今日も、入れるようになったとは言え、お店には老若男女がごった返し。
装甲車ベビーカーもそこここで交通事故起こしてるし。
こりゃまん前の伊勢丹も頑張らないと、お客持ってかれちゃうだろうなと思った。
(ごめん、私も伊勢丹寄らなかったんだけど・・・)



世に問う

2010年02月08日 | 読書
『沈まぬ太陽』(山崎豊子著・新潮文庫)、佳境。
昨日はとうとう、あの忘れ難い1985年のジャンボ機墜落事故の
下りに入った。
しかし、遺体収容の辺りから進まなくなった。
事故現場の描写があまりにリアルすぎる。
まるで見てきたかのよう。
淡々とした筆致が、更に戦慄を煽る。

お風呂で読んでたんだけど、怖すぎて限界だった。
読まなくちゃいけないような気がしたけど、これ以上読んだら
ちょっとオエッてなりそう・・・(ゴメンなさい)
絶対夢に出てくるって・・・
飛行機に乗れなくなっちゃうって・・・!!
↑ただでさえ今でさえコワゴワ乗ってるっちゅーに・・・

色々考えた。
組織とは。
日本人の宗教観、死生観。
「肉塊」と「人間」の違いはどこか、とか。

しかし、これだけの問題作を世に問う作家さんは改めてすごいな。
どれだけの地道な取材を重ねたんだろう。
彼女もまた「現場の人間」なんだろうな。
ってか、今頃山崎豊子さんを褒めちぎる私の鈍さもどーなの・・


年末辺りからずっと調子の悪かった膝の古傷。
まだまだ膝は商売道具なので、思い切って現役時代信頼していた先生に
診てもらいに行った。
今は独立開業して、静岡県にいらっしゃる。

本日の富士山、シャイ目。



今更長編大作

2010年02月06日 | 読書
本当に今更なんだけど
ハマりまくっている本は、
巨匠・山崎豊子著の『沈まぬ太陽』(新潮文庫)。
著者はテレビドラマの原作などでもあまりにも有名だし、
どの本屋に行っても当たり前のように
書棚に収まっている作品だけに、いまいち手が伸びずにいた。
↑多分、東京人が東京タワーにわざわざ行かないのと同じ論理。

きっかけは、先日知人に「面白いよ」と全巻貸してもらったこと。
≒知人が「行ってみたい」と言ったので、東京タワー行きをアレンジしたようなもん?
↑その前に、まるで自分が東京人のような発言

しかし、ぎゃー!!なんだ、この面白さ!!
ミスター・オンチ!!(音痴ではない)ガンバッテ!!(>_<)
次から次へと繰り出される主人公イジメは、『キャンディキャンディ』とか
『小公女セーラ』みたい!
しかも主人公がそれで自分を枉げない所も似ている~!
・・・なんて呑気に読み進めていたら、
なんとこの主人公、実在したモデルがいるのですってね。(ウィキペディアより)
モデルとなっている会社も、今ちょうど取り沙汰されて
大変なことになっているあの航空会社だけど、
フィクションかノンフィクションかという議論は、私にとってはどうでもよくて
とりあえず読み物として面白いのが嬉しい。

これ、実写版にしたら、誰が主人公かなあ・・
唐沢寿明とかハマりそう←完全にテレビドラマの『白い巨塔』と混同;なんて
いつものごとく妄想してたら、
ええっ!?!?もう映画化されたって??
2009年10月って・・・ついこないだじゃないかー!!
疎いにも程がある・・・orz
因みに実写版の主人公・恩地役は渡辺謙だった。

こういう社会派長編大作で女流作家さんものは
高村薫とか、篠田節子の社会派モノ以来、久々に
ウキウキワクワク、ハラハラドキドキ。
字を読み進めるのも遅々と感じてもどかしい。
しかし、山崎豊子さん、大正13年のお生まれだそうですよ。
今も現役バリバリ。なんてお人だい。すごいなあ。

今日は、長岡出張でした。
大雪と風で、スキー場すら営業停止するくらいの天候の中、
遅れずに運行した上越新幹線はエライ。
さすがの東北新幹線も今日は少し遅れたらしいけど、
現場で働く整備の皆さま。今日もありがとう!!
長岡市、天気は雪。気温は氷点下1℃。
体育館の中でも普通に息が白かったです。
凍死するかと思ったわ・・・
↑言わずと知れた、常時エアコン完備で鍛えられたボケボケ&ヨワヨワの身体

証拠写真。


※いつもお寄りになってくださる方、ありがとうございます。
一身上の都合(?)で、しばらくコメントはできないようにさせていただきます。

大人のたしなみ

2010年02月04日 | 読書
うう、今日はほんとに寒い一日でしたね。
東京でも昨日夜に降った雪が、日中融けずに残ったくらいですから。

今日一番ショッキングだったこと。
職場のアシ子ちゃん(23歳)が「ベルばら」を知らないこと。
でっ出てしまった、とうとう。あの名作を知らない世代・・・orz

正直「ベルばら」(言わずと知れた、池田理代子さん著の『ベルサイユのばら』です)は
当時小学生だった私にとって、ちょっとこっぱずかしい漫画の代表格だった。
とはいえ、学校で話題を独り占めしていた「バラは♪バラは♪」のサビが
印象的なテレビアニメ版ベルばらに間に合うよう、毎週走って家に帰ったことを
思い出す。次の日は学校で「昨日はとうとうオスカルとアンドレが・・・
きゃ~っ!!」と訳も分からず盛り上がる。

あの漫画と絡めて世界史のフランス革命前後を乗り切った女子は少なくないと
思うのですが。

すごくのめり込んだ漫画ではないのだが、大人のたしなみとして(笑)
ベルばらのストーリーをザッと彼女に説明し、
「日本人であの漫画を知らないなんて、もぐりよ。絶対読みなさい。」と
厳命しておいた。ふう。
素晴らしい漫画の歴史は、語り継ぐのが大人の使命。

そして、彼女に続けて読むよう指示したのは
『エースをねらえ!』(山本鈴美香・著)
『キャンディキャンディ』(五十嵐ゆみこ・著)
それから余裕があれば
『生徒諸君!』(庄司陽子・著)。
芸術的な漫画に興味があったら萩尾望都の作品も。

以前お正月の日記でも、愛読漫画(『ここはグリーン・ウッド』)を
ご紹介しましたが、もう一つ、この頃の私のバイブルとなっていたのが
『日出処の天子』(山岸涼子・著)。
画がおどろおどろしくて、ストーリーも結構血みどろ・シュールで
でも仏像の画なんかがとってもキレイで、
だいたい歴史の教科書に出てくる聖徳太子があんな妖艶で孤独な少年に
描かれるギャップが、悶絶モノだったのだ。
しかし、これはちょっと初心者向けではないので、
アシ子にはとりあえず推薦しないでおいた。

いいな、昔の漫画は楽しいな。思い出すだけでウキウキしちゃうよ。
お家に「漫画部屋」を自分の部屋以外に持ってる友達がいて、心底羨ましかった。
遊びに行くと、2人して、日が暮れるまでだま~って寝転がって漫画を読む。
ウチは「漫画を読むとバカになる」(根拠ナシ)という母の方針で、
買うことは勿論、借りて持ち込むことも憚られる雰囲気でした。
(借りた漫画は隠れて自分の部屋で読んでたけど)
時間が出来たら、一日漫画喫茶に行きたいな。


帰り道、すごい雀の鳴き声が聴こえたので顔を上げたら、
ある木の上方の枝に、鈴なりに、まるで木の実みたいになってました。
たまにああいう光景を見かけるのですが、何故??





待ち時間の幸せ

2010年01月21日 | 読書
朝方、ちょっと気温が高いだけで
ぐっとお布団から出やすくなりますね。
春が待ち遠しいなあ。

手羽先を矢鱈食べた次の日は、
自分で言うのも何だが、肌のもちもち感が違う・・・気がする。
そりゃ1人で3人前も食べればねぇ。
さすがコラーゲン。
大事だ、コラーゲン!!

昨日は、古傷の左膝を診てもらいに、現役時代に御世話になった先生が居る
整形外科へ。
現役時代は丈夫で鳴らした私ですが、
そろそろちゃんと手入れをしないとガタが来ているようです。
しかし・・・
駅から遠いし、昔は知る人ぞ知るって感じの病院だったのに、
久し振りに行ったら、なんだこのヒト!!!
ヘタな百貨店より入ってるぞ!!
いつの間にか今をときめく大流行の病院になっていた。

病院中ヒトが溢れ帰り、看護士も理学療法士も、何だかセカセカセカセカ。
受診の流れの説明なんかも、口調は丁寧なんだけど、
なんだか心ここにあらずって感じ。目が笑ってない。
ってか、マスクしてるからコワイ。
レントゲンやMRIを待っていると
「ハギ○○○○コさぁぁぁ~~~ん!!!」と
コダマが返ってくるんじゃないかってくらいの声で呼ばれる。
(ご高齢の方が多いからのようだ)
結局診察が終わるまで丸々3時間半かかっちゃった。ふう。

長い移動と待ち時間のお供はやっぱりコレ。

また買っちゃったよ、三浦しをんさんのエッセイ・・・
『乙女なげやり』(三浦しをん著 新潮文庫)
もう題名からして笑える。
で、ほんとに面白いんだもん。
電車で読むのはお勧めしません。
突発的に噴き出すのを止められない類のご本なので。

『モタ先生と窓際OLの心がラクになる本』
(斉藤茂太、斉藤由香 著 新潮文庫)
斉藤茂太さんは精神科医で、斉藤茂吉のご長男なのですが
色んな「心の病の対処」みたいな本を読んだけど、
(そして、現代の人ってみんなどこか病んでるから、
こういった類の本は書店に行けばピンきりであるけど)
彼の本が私は一番好き。
読者の心に寄り添いつつ、言うことは言う、その納得のさせ方が
とっても上手。
2006年に亡くなられた方ですが、
彼のご著書は思い出したように手に取ります。

ご興味ある方お試しアレ。


団体競技向き

2010年01月03日 | 読書
宮城谷昌光の『管仲』下巻(文春文庫)、やっと読み終わり。

楽毅に比べて、始めはものすごく恵まれない人だし、暗い人だし
どうしようかと思ったけど(どうしようもないけど)、
さすが諸葛亮が目指した名宰相!
しかし、宮城谷さんの描く中国史の人物はカッコいいなあ!
う~ん、新年早々、正しい歴史小説(?)を読んだ気がするぞー!!

最近、NHKの大河ドラマのおかげで坂本龍馬がクローズアップされてるが、
帰省した際、実家の父と、薩長のやってきたことを批判して盛り上がった。
(正しい福島県民の家族団欒のあり方 笑 いや、多分ウチだけです。)
世間様は龍馬で盛り上がるといいよ。
私は、お家取り潰し後、「開墾」の名目で真冬の下北半島に追いやられた会津藩の
生き残りの人々を思って(ほとんどが凍死してしまったそうですが)、
早乙女貢の『会津士魂』を今年こそ読破するさ。

さて、その帰省中(食っちゃ寝中)に、引っ張り出して読み耽っていた漫画たち。
『東京のカサノバ』(くらもちふさこ・集英社文庫コミック版)

どーしてウチには、「ちい兄ちゃん」みたいな腹違いのカッチョよい
お兄ちゃんがいないんだー!!と本気で地団駄踏んだ漫画。
くらもちふさこは一時期本当に好きでよく読んだ。
『いつもポケットにショパン』も大好きだったな~

もう一つ。
これは高校時代、月々の少ないお小遣いをやりくりして
唯一自分で買い溜めた漫画。
『ここはグリーン・ウッド』(那州雪絵・白泉社)

名門男子高校の男子寮のお話を少々ミーハーチックに描いています。
80年後半~90年代にかけて『花とゆめ』(白泉社)に連載。
高校生の時は(因みに女子高でした)、この登場人物が大好きで大好きで
しょうがなかったです。まさに当時の女の子が憧れるような男子寮ライフ!
まあ、恐らく実際の男子寮ってこんなにきれいなもんじゃないと思うけど。
よく授業中『花ゆめ』(通称)を読んでは、
友だちに「また漫画読んで!」とツッコまれたっけ。

帰省中読んでて、
今の私の成分はこういう漫画で構成されてるんだよなあと
つくづく思いました。
この『G・W』(通称)は、基本アツイ男の子たちが描かれていて
仲間や友だちのために、怒ったりケンカしたりバカな行動したり、
体育祭や文化祭で盛り上がっちゃったりするわけですよ。
今日も駅伝の復路を見ていて、何に泣いたかって
亜細亜大学の繰上げスタートの場面だったりする。
「部員全員の思いのたすき」とか「つらい練習を共に分かち合った仲間」とか
「共に頑張ったけど、出られなかった4年生」とかいう台詞に、
分かっちゃいるけど、うううっと来てしまう。

イマドキ、ナンセンスかな~。
でもこういうのって大事なように思うんだけど。
つくづく団体競技向きな性格形成が為されたようです。






読むべし!!

2009年11月07日 | 読書
これ1冊で爆笑できて爆泣できて(電車で読むのは要注意!)
人生についてもしばし考えさせられる。
是非読むべし!!


夕日がポコッと赤かった。
携帯で赤い感じがうまく撮れなくて残念。

五線譜の全音符みたいに見えないこともない。

こういう丸い音符って何ていうんだっけ・・・とちょっと考えたら
すぐ「全音符」って出てきて、自分の記憶に少しびっくりした。
小学校の頃は音楽の授業もめっちゃマジメに受けてたからなあ!

ドドンと来た

2009年10月02日 | 読書
貴重な秋夏休み日最終日。
晴れていたら谷根千(谷中・根津・千駄木)界隈を
ウロウロしようかと思っていたが、
起きたらザンザン降りに近い。
晴れオンナの私が雨に行動を左右されるのは至って珍しいのであるが
まあ、いいや。
谷根千は逃げないから、またにしよう。

amazonで注文した本を読み散らかす。
どの本も、欲しくて買ったのでドンピシャに面白いのですが、
もー、いま、
どうしてもご紹介したい本。

明川哲也さんの
『なやむ前のどんぶり君-世界は最初から君に与えられている』
(筑摩書房2009年)
は秀逸です。

明川さんは、元「ドリアン助川」と言った方が分かりますかね。
叫ぶ詩人の会、という少々難解なバンド活動をしていた方ですが、
私が彼の文章にハマったのは、朝日新聞の人生相談コーナーでした。
元々この人生相談は、ピーコさんやら室井佑月さんやら、
少々クセがありつつも己の信念に従って一刀両断に回答をする
個性的な回答者が、交替で担当していた。
各回答は面白いんだけど「う~ん、そうは言うけどさ・・・」
「うお~、きっついなあ・・・」などと
思うところが多かった。
「おや?」と思わせたのがこの明川さん。
なんていうか、どんな相談者の小さな苦悩も否定しないのだ。
時々、ものすごく詩的に物語風に回答してみたり、
少々際どいシモ風味を織り交ぜ、まぜっ返しつつ
最後に重い一言をズドンと入れたり。
このヒトはものすごく優しい人なんじゃないのかなあ、と
いっぺんでファンになった。

ラジオでずいぶんと重い悩み相談シリーズをなさっていたそうで
作家さんになってからは、ふざけているのかマジメなのかよく
分からない本なんかもお書きになっているけど、
彼の真骨頂は、こういった人生の悩みにぶつかった時シリーズに
あると思う。
写真にあるもう一冊『大丈夫、生きていけるよ-へこんだ日の般若心経』
(PHP研究所2008年)は、ちょっと前に買った本だが、
般若心経を彼なりに、彼の言葉で、解釈し説明してくれている。
ちょっとやそっとの哲学的彷徨では、こんな本は書けないだろうと
思う。このヒト自身、(インドを彷徨ったことがあるそうですが)
ものすごく悩んで、そういった悩みと真摯に向き合っているヒトなのでは
ないかと思うわけです。

読んでるうち、泣いてる自分に気づいて「あれれ?」って
思ったりしますよ。

とことん落ち込んだ時は(私だってそんな時があるさー)
ヘタなポジティブ志向本とボジティブな言葉は、強い薬みたいに
却って受け付けないときがあるけど、
そういう時、とことん傍にいてくれる、って趣きが、この明川本には
あります。

好き嫌いはあるかとは思いますが、ご興味ある方はぜひ手にとって
みて下さいな。ハマるヒトはドドン!と来ること請け合いです。