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1億3000万分の、独言(ヒトリゴト)

日常の一コマをマイペースに切り取ります

冬に読みたい

2013年01月15日 | 読書
残念!昨日はさぞかし生き生きしていただろうに!

しかし、メディアであれだけ「明日(今日のこと)は融雪が凍って
足元が悪いでしょう。転ばないようにお気を付けください」と言っているにも
拘わらず、すんごいピンヒール靴で雪道を歩く若い女性。
あろうことか、信号のない場所で車道を横断しようとしている。
東京の人ってアグレッシブだなあ。

なぜここでいきなり視点が福島人になるのだろう、と不思議に思ったが
考えてみると私は自分を東京の人間だと思ったことがあまりないみたい。
特にあの震災のあとは、「自分は福島の人間!」と強く思い込んでいるよう。
もう福島に住んでいた年月より、こっちに出てきて暮らしている年月の方が
とっくに長いのだけど、
感覚的には、福島の人間が東京に住んでるだけって感じ。

通りかかったおうちの前で、女性が一生懸命雪かきをしていたのですが
使っていたのは何と、プラスチックの衣装ケースの蓋!!
時折腰を伸ばして「イタタタ・・・」とやってましたが、
そりゃ痛いだろう。
ある企業の前で男性が使っていたのは、お風呂ブラシでした。
た、たいへんだ、東京の雪は。


一昨日ブックオフで、溜まりに溜まる蔵書の一部を売ってきたのだが、
その際ゲットした小川洋子さんのエッセイが秀逸です。
この人が他者に向ける視線はすごく優しくて、
自分に向ける視線は「そこまで卑下しなくても」と声をかけたくなるくらい
すごくネガティブで容赦なく厳しい。
「普通」と違うけど、一生懸命日々を生きる人間と
その周りの人間への暖かい視線、
そしてちょっと残酷で現実的な結末、というのが
小川さんのストーリーで共通している部分なのかなと思っていますが、
このエッセイ読んでると、なるほど、こういう人だからこういうお話に
なるんだな、と、ホンの少し腑に落ちるような気がします。
(まあそんな単純で一面的なものでもないんだろうけど)

これは少しずつ読みすすめたい。
もう一冊ゲットした小説と交互に、ゆっくり読んでいこうと思います。
小川さんの小説って、どちらかというと夏に読むより、晩秋から冬に
読みたい気がする。






体調優先なお年頃

2012年12月19日 | 読書
帰り道が寒いので、自販機で暖かい飲み物を買うのが慣例になっていることは
ここでも何度かいいましたが、
昨日は間違ってみるくちー(ミルクティー)買ってしまった。

どああ、しまった!
隣のゆずれもんを押したつもりだったのに!!


みるくちーは、私の中では、
婦女子の皆さんが①おしゃれかふぇで②ダブダブの袖の余った両手で
③大事に抱えてチビチビ飲むような「軟派な飲み物」に分類されている。
(自分も女ですがね
特に市販のホットは、なんていうか、生温かくて、乳臭くて、矢鱈甘い。
実は牛乳があまり得意でない。特に温かいやつ。
子どもの頃、ホットミルクは悪魔の飲み物だと思ってた。
現役時代は朝晩飲まなくちゃならなかったから、
キンキンに冷たくして薬だと思って一気飲みしてたけど。

なんでかなー
単純に母乳で育ってないからかなー(たぶん関係ない)

因みに同じ理由でカフェオレも準軟派系。
コーヒーショップでブラックコーヒー以外のものを頼む時は
豆乳か無脂肪乳にしてもらうか、ショットを追加して苦味を増やすか。

でも昨日は寒さのあまり、致し方なく「婦女子の飲み物」を口にしてみた。
うーん、やっぱりこの「優しいママの味」みたいな感じがダメだ

ところで『風は山河より』ついに読了しました!!

いやー、面白かった!
寒い中帰ってきて、お風呂でこれを読むのがサイコーでした。
止められないので一気に読んじゃって、おかげで少し寝不足気味。


しかし、武田信玄って強かったんだなあ。
でも実は織田信長に優るとも劣らず、結構一般庶民にはめーわくな大将だった
みたいですね。この本(原典は『三河物語』他)によると、
武田軍は進軍先で民家から寺から放火・略奪しまくっていたらしい。
まあ、三河側から見れば彼は侵略者なので、原典に誇張されてる部分が
あるかもしれないですが。

それにしても野田の菅沼新八郎定盈はやっぱりカッコよかった
地に満ち満ちた武田軍を恐れて、周りのお城の城主たちはさっさと武田側に
降ったんだけど、
たった400余の兵で野田城に篭城して、最後まで持ち堪えたんだから。
(最後は和議による開城)
織田や徳川らビッグネームの影に、こんなカッコイイ武将がいたんだねー

コレ、大河ドラマにしても面白いんじゃないかしら。
ちょうど安土桃山の直前くらいの話で、ビッグネームもたくさん出てくるから
割とみんな親しみ易く見れると思うんだけど。
(そして、どんな配役ならハマるか、妄想が始まる

宮城谷さんはもともと中国歴史小説を書く方なので、
表現はちょっと硬くて読みにくいところもあるかもしれないけど、
綿密な資料の読み込みによる話の進め方や
何より漢(おとこ)の描き方が白眉です。
ご興味ある方ぜひご一読ください。

さて、宮城谷さんの『三国志』(文春文庫)にとりかかるぞー!

・・・の前に少しインターバルを置かねば。
今ちょっと活字中毒気味な感じなので、面白い本が手元にあると
確実に寝不足になる。
これからの年末年始の繁忙期(含・忘新年会)、
寝不足じゃ乗り越えられんよ。ふいーっ。

体調最優先(含・忘新年会)は、ごく自然な流れのお年頃











二度寝と休日

2012年12月17日 | 読書
2週間ぶりのお休み。
お昼に川崎の友人宅を訪れる予定だったのですが、
ななんと起きたら10:30じゃないかっ!!

休みの気安さか、石巻への強行移動がよほど身に応えたか、
目覚ましを止めて二度寝してしまったらしい。
うわーん、
この頭がまっちろ(≒真っ白)になって目覚ましを二度見する感覚、
久しぶりだよーんヽ(;▽;)ノ

根性で11時に家を出た。
おかげで当初の予定より10分遅れたくらいで、友人宅に到着しました。
せっかくの休みなのに、なんで私、駅まで走ってんのよ、と思いましたが、
まあ休みを有意義にするためか、と思い直し。
(寝坊しなきゃもっとふつーに有意義)


現役時代は最大のライバルで、且つ代表では最強のチームメイト、
今は川崎で1児の母というJのおうちに、
去年までとあるチームのヘッドコーチをやっていたJの後輩のAとお邪魔する。
Jの手作りランチをいただきつつ、
(美味しかった!!Jの手料理を食べる日が来るとは、現役時代は
夢にも思わなかったなー)
ひとり息子のRくん(1歳とちょっと)と遊ぶ。

両親が元選手でデカいので、必定息子もでかくなりますが、
まだ彼は2歳になったばかりです。

Rくんテレビに夢中の図。
京都のAさん、彼はこどもチャ●ンジのしま●ろうくんに身も心も持って
いかれている様子でしたよ!
何が彼の琴線に触れたのか、Aが持ってきた車のカードを私たちに差し出して、
裏に書いてある車種名を読み上げてもらって彼の手に手渡してもらうという遊びが
とてもお気に入りのご様子でした。
テレビに気を取られた瞬間に、すーっと離れようとすると、
カードをよいしょよいしょと集めてこっちに持ってきなさる。
しょ、食後のコーヒーをゆっくり飲ませてくれい

しかも全然人見知りしないの、この子。これは完全にご両親の気質です。
子どもの一挙一動に大笑いしつつ、元仲間の二人とはリラックスして四方山話。
大変楽しゅうございました。


ずっと読んでいる宮城谷昌光さんの『風は山河より』(新潮文庫)、
ついに5巻に突入しました!(全6巻です)
若かりし信長、家康が歴史の舞台に登場。
信長が戦に鉄砲を導入したため、
戦法や城のあり方などを見直さなければならない、という時代に入ってきました。
私の菅沼不春定則さまは既に鬼籍に入り、
ななんとその息子の定村さんも若くして戦死。
今は不春さまの孫にあたる、新八郎定盈(さだみつ)が15歳で家督を継ぎ、
野田家を引っ張っておられます。
が、この方は将としてのなかなかの器を持ちながら、
若くして戦で父(定村)を殺され、
たった一人の実弟に命を狙われたため彼を勘当・追放し、
今川方に人質に出していた妻(婚姻当時ななんと12歳)を
磔の刑に処されるという、何とも孤独で可哀想なことになってたりして。

昔の殿様って孤独だったんだなー
いや、どの組織でもリーダーっていうのは孤独なもんか。
・・・ちょっといいこと言いましたよね?アタシ(笑)

何回読んでも新鮮な視点なのですが、
私たちが通常、日本史の授業などで知る信長や秀吉・家康の時代はいわば、
日本の歴史(もしくは日本国)を空から鳥瞰する立場で見ますが、
この『風は山河より』は『三河物語』をベースにしているので、
立ち位置が三河の地なんですよね。
桶狭間の戦い(信長が、圧倒的に数にまさる今川義元を倒した
日本史としては時代が変遷するひとつのポイントとも考えられる戦い)も
「今川義元が織田信長に斬られたらしい」という風聞から入ってきて、
忍びの者が情報をとりに行って漸く知れるわけだし、
遠く甲斐の武田信玄が、上杉謙信と川中島に於いて3回もあいまみえたらしいと
聞くが本当だろうか、みたいなことになってたり。

三河周辺に沢山あった城主たちが、しっかりその地に足をつけて、
父や祖先たちが守り抜いてきた城と領民と配下の者たちを守らなければならないという
それだけの存念で、隣の土地の城主と競り合ったり、
ひとつまた向こうの城主と組んだり、
或いは織田側についたり、今川方についたり、ということを
一所懸命、一所懸命やっているわけです。
鳥瞰するよりもよりよく日本の歴史が見えてくるなあと思います。

よおしよし、また面白くなってきたぜ、と思っていたのですが、
本当にたまたま、
東北新幹線の車内誌に武田信玄の記事があって、
当時の勢力図が分かりやすく載っていた。
そうそう、これこれ。

この記事では三河は今川方に属していて、織田の尾張とは対立関係に
なっていますが、
今川義元が桶狭間で織田勢に斬られ、氏真が今川の家督を継ぐと
今川の磐石な体制が揺らぎ、三河は織田に着く者と今川に着く者に
分かれ始めます。
家康はそんな中で起(た)って行くんですけどね。
この勢力図はちょうど『風は山河より』の第2巻とか3巻くらいあたりに
相当するのかなあと思ってみてました。

いよいよクライマックス突入!
ちょっとした電車移動の時間もウキウキってもんです!












まぢやべぇ

2012年12月06日 | 読書
同じ冬晴れでも今日はちょっと気温が高かったです。
日差しは同じに見えるのに、なぜ昨日と違うのだろう。よく分からん。


しっかし、今、「まぢやべぇ」。
↑こういう言葉遣いをしてみたいお年頃てへっ
なぜ今私の中でしをんちゃんブームが訪れているのか。
まぢやべぇ。まぢで、まぢで。

BLギリギリ(というか、多分BL)だけど、透明な文体とマニアックで閉じられた世界に
ハマって出てこれなくなる
『月魚』(角川文庫)に始まり、
日本の昔話と、隕石が地球に落ちてきて三週間後には滅亡するという設定を
オムニバス形式に絡めていった『むかしのはなし』幻冬舎文庫
とても良かった。
あとがき読んで初めて「なるほど!そうだったのね!」と頷く作品構成っぷり。
↑ばか

すげー、面白いよー、すげーよお!と
『白いへび眠る島』(角川文庫)
『きみはポラリス』(新潮文庫)もゲット。
うう、楽しみすぎる。早く読みたい。

改めて、守備範囲の広い作家さんなんだなあと思う。
お若いのにねえ。
でも彼女の真骨頂はやっぱりエッセイにあると思いますけどね。


さて、世の中クリスマス一色ですね!!
うちも毎年出す「クリスマスツリー」を出しました。


小田原方面のMよ、まだ健在で使わせてもらってるぜー!

毎年末恒例の、高校生のウインターカップが、
今年は東京体育館の改修工事に伴って、広島で行われるんです。
おかげで、東京での大学の練習と広島の大会を
行き来する年末になりそうなんですが、
先日、カイシャのみーちんぐ(ミーティング)で、スケジュール調整をしていた時に
「あ、私24日大丈夫だよ(仕事入れられるよ、の意味)」と
すんなり口をついて出てきたしまった。

私にとっては単なる祝日の月曜日だったのですが、
言ってから気づいた。
12月の24日はクリスマスイブだったわね。
なによ、一日空いてるから仕事入れられるよ、って。どーゆーことなのよ

あまりにもすんなり「空いてるよー」と言った自分が
後から笑えてきました。
ま、年々そうなっていくんだな。こんなモンです。

ということで、今年のクリスマス周辺はお仕事であっちこっちに
飛びまわることが決定。

















フィクションと現実

2012年12月04日 | 読書
愛用しているSONYのウォークマン
←「携帯型音楽プレーヤー」ではなく、「ウォークマン」を使ってます。
あ、商標名は伏字が必要なのか??;
を入れていた、オーストラリアで買ったウオンバットくんの小さい巾着が
旅立ってしまった。
(たぶんどこかで落とした)

しばらく入れ物に入れずにウォークマンを持ち歩いていたが、
イヤホンが事のほか収まりが悪い。

ということで、ウチにあったハギレを使って、ちょいと作ってみました。


ウチにミシンなんて文明の利器はないので、勿論チクチク手縫いです。
一度、左の親指に思いっきり針をブッ刺しましたが、他は無傷。

制作時間、30分也。
紐は、何か包装されたものをいただいた時に取っておいたやつ。

ふぞろいの縫い目が味があるでしょ??でしょ???
(む、無理かしら・・・



ちょっと前に読んだ三浦しをんの小説にどハマリ中。
今、こればっか何回も読んでます。
やばい、やばい。
(↑元々の「やばい」の意味です)
私はこうなると、たまに現実の世界に戻ってこれなくなります・・・
って書くとかなりアブナイ感じの人になりますな(笑)

もちろん、他人様に迷惑をかけないようちゃんと社会生活は送りますけどね。
寝ても覚めても作品の世界観やイメージに揺蕩(たゆた)っちゃうってゆーか・・・
気がつくと作品のお話のことをボケーッと考えてたり。
完全に虚構の世界なんですけどね。

いいトシして、何をティーンエイジャーみたいなことを、と
ツッコミたいところもありますが、
小説や漫画や演劇、ドラマ、映画、なんでもいいけど、
そういった擬似世界(ゲームもそうかな?私はしませんが)の魅力の一つって
そういうところなんじゃないのかなと思うところもあり。
世知辛い現実世界や日常から、一瞬でも完全逃避できるのは
もしかしたら幸せのひとつかもしれないですよね。

しかし、これだけ人を惹き付ける作品を生み出す手があり、人がいるって
ことに思い及ぶと、すげぇな~とひれ伏したくなりますね。
有難い。ひたすら有難いです、しをんさま。


って、別にそんなに逃避したいほど現実が辛いってわけじゃないですけどね。
フィクションの世界に揺蕩うだけ揺蕩いつつ、
さあ!


今日も体育館(練習)に向かいますか・・・・・・・
(明らかにトボトボ





せくすぃー武将

2012年11月20日 | 読書
わぁぁぁん、私の新八郎さまがお亡くなりになってしまったー!!
(『風は山河より 第三巻』宮城谷昌光 著・新潮文庫)
45歳で出家し、「不春」と名を改めて禅寺で修行なさっていたのに。
享年55ですって。
昔の人は本当に太く短く生きたのだなあ。

昨日第3巻を読み終わったのですが、いよいよ駿河の今川義元と
尾張の織田信秀(信長の父)辺りがきな臭くなってきて、
間にはさまれた格好の三河の動きも激しくなってきた。
物語は、松平家の嫡男竹千代(後の家康)が、今川方に送られるところを
戸田の姦計で奪われて、織田方へ送られるところに差し掛かってきた。
面白くなってきたよ~
次!次!!

↑冬独特の柔らかい日差しを受けるご本くん。

今回読んでてなるほどと思ったのは、
諸国の産物を運搬して自分の領内へ運び入れることを「輸入」と言っているところ。
今に生きる私たちは、日本という国の元々の枠組みの中で、
戦国武将が領地や覇権を争っている、と見ますが、
当時の彼らからすると、お城のある領地が自分の国で、
地続きの隣はまるっきり他国という、ある意味ちょっとヨーロッパの国々みたいな
感覚だったんだなあということ。
もちろん言葉は通じるのでしょうが。
鳥瞰目線ではなく、まさに山河からの目線。

で、そういう時代だってやはり隣国や遠国の情報は必要で、
暗躍するのが忍びの者だったりする。
「同盟」は婚姻。
「服従」は身内のものを人質として送ること。今回の竹千代君(ギミ)みたいに。


このご本は当時巨大勢力だった今川と、新勢力として台頭してきた織田に
挟まれた三河の領主たち(主に松平を中心に)がどう渡り合って行ったかと
いうお話なのですが、
著者の宮城谷さんが、各々の領主とその家臣についていちいち彼らの
立場に立ちつつ、残っている文献に書かれていることに極めて忠実に
物語を進めていくため、所謂「悪者」がいないところが
現実的で面白いお話になっている要因なのです。
例えば『三国志演義』なんかは、読み物としては面白いのだけど、
魏の曹操を完全に悪者にして成り立っていますが、
『風は山河より』は、敵対する武将たちそれぞれの立場に立って話が進められて
いるため、武将たちの行動の背景や苦悩さえもよくわかる。
ああ、もう戦うよりしょうがないんだなあ、という感じ。

もともと中国の歴史小説を書いていらした方なので、
難しい漢語がたくさん出てきますが
分かんないのは、意訳で読み流し←大事


何より、カッコイイ武将がいっぱい出てくるんですよー!!!
織田信長とか伊達政宗とか、そういう所謂「歴史的ビッグネーム」じゃない
三河の小さなお城の殿様やその家臣たちがいちいちカッコイイ!
命張って、城と家臣と領民を守ろうとする御屋形(おやかた)さまたちが
「幽(かす)かに目で笑った」り、「幽(くら)い呼吸で述べた」り、
「すこしまなざしを上げた」り、「にがく笑った」り。

「にがく笑う」!!
短く太く、凛々しく生きている戦国武将の「苦い笑い」!!
果たしてどんな表情なんだろうとウットリ想像しては悦に入っています。
日に焼けた精悍なお顔ばせは二重あごの気配など全くなく、
加えて鋭い眼光と口髭。
苦く笑うと、口元と頬のあたりにいい感じに皺が寄るんだー、きっと!
うおお!なんて、せくすぃー

今の草食男子は全員この作品をお読み!!(無茶)



さて、今日は試合でした。
スカイツリーがすっかり馴染んだ錦糸町方面へ。
いいお天気でした。




















晩秋の読書がたり

2012年10月30日 | 読書
しをんちゃんの『まほろ駅前番外地』(文春文庫)読了。
予想通り面白くて、すぐに読み終わってしまった。
なんだろう、この若干30代にして、人生の機微のひだまで心得たような、
人と人との関係の描き方。
ほろ苦いけど暖かいです。
子どもが巣立った後の老夫婦の日常やお互いの愛情のあり方なんぞは
アナタは経験者ですかってくらいの細やかさ。
多田と行天も絶好調。
でも最後はそれぞれの孤独とか隔世感を再登場させていて、
二人がもともと持っていた危うさなどを匂わせたまま終わりました。

コレ、続きが出そうな雲行き。嬉しいな。
しをんちゃん、楽しんで書いているような気がします。
(特に行天)
「自分VS自分以外の(幸せそうな)世間一般」みたいな対立構造は
誰の中にもあるものなのだと思うので、
最後の章の彼らの、どーにも所謂「世間一般の幸せ」とされていることには
入っていけない的な取り残され方は、誰しも既視感みたいなものを持って
共感できるんじゃないかなあと思いました。

やっぱりこの作家さん、好きだなあ。

因みに、多田と行天の関係は、さすが腐女子漫画好きの「しをんちゃん」だと
思います。
流石に世間一般の皆様が目にするような小説で絡ませるようなことはないけれど(失礼)
プラトニックな(そしてもちろん本人たちも意識していない)お互いへの愛情、と
深読みできないこともない。
仏果を得ず』(双葉文庫)の、文楽に情熱を注ぐお兄さんたちの関係も
何となく女子が入っていきにくいようなアツさとお互いへの愛情が見られます。
爆裂エッセイで、腐女子っぷりをカミングアウトしている「しをんちゃん」の
嗜好というか裏意図みたいなものが透けて見えるようで、ニヤニヤします。

まあ、お年ごろの女子には、男子がつるんで何か企んでおもしろがったりしている
様子は、入っていけない分マバユく映るもんではありますよね。
(な、懐かしい感じだ。)


少し前に読み終わった、佐野洋子さんもよかったです。

整形することについての違和感を先日ここで紹介しましたが、
佐野さんはこの本を書いていた頃北軽井沢の辺りにお住まいだったよう。
地元に住む友人知人たちが、畑で採れた梨や森に採りに行ったきのこなど
地産のものを佐野さんにお土産として持ってきてくれるのだが
(因みに「お土産とはまさに『土から産まれたもの』なんだな、と佐野さんは
言っている)
佐野さんは彼らに対して返す品物を「金で買う」。

「私は、梨のお礼にじゃがいもを送った。土地の産物ではあるが、
私がもらうもの、私が人にあげるものは全て、金で買うものである。そして
金を得るために私は一生を費やして来た。
 ほとんどの人間は、ことに都市生活者は似たりよったりだろう。この村で
生活していても私は金でしか生きられない。」
(『神も仏もありませぬ』ちくま文庫 「金で買う」より抜粋)

この人のエッセイは、日常で見落としていることとか目を向けないでいることに
ついて改めて「あ、そうか」と共感を持って気づかせてくれるところがいいなと
思います。
飾っていないし、すごく人間くさい。
かっこつけなくても別にいいんだよな、と力が抜けます。

「金で買う」ことでしか生きられない佐野さんは、
それでも自分はそうやって生きてきたし、そうやってでしか生きられなかった。
「私だって、私なりに一生懸命だったわけ。仕方ないわよね。」
「オウ、何か文句あっか。私はアライさん夫婦(註・お土産をくれる土地の人)に
めぐり逢うように神様がとりはからってくれたんよ。神様にえこひーきされてるのよ。
オウ、文句あっか。
 しかし、私はその恩恵をどうやって返したらよいのかわかんない。
神様、ありがとうございます。」
《前出「金で買う」より》

拗ねてるようでいて、純粋で素直な感性に、なんだか泣けてくる。
この人も好きだなぁと思う。

改めて自分の生活を考えると、
あれが足りないこれもないっていっつも言っているような気がするけど、
雨風凌げる屋根がある自分の家があって、
毎日食いっぱぐれない食べ物に恵まれて、
なんにもできない私でも雇ってくれたりお金を出してくれる会社や団体があるって
だけで、他に何が不足なんでしょうね。

「人生は大いなる暇つぶし」と豪語し、
暇つぶしなんだから、大きなことをしなくちゃ楽しくない、と、
安定感のある出版社を辞めて自分で会社を興し、今、散々苦労をしている
先輩を思い出した。
もともと連絡が取りにくい人ではありましたが、最近ますます連絡が取れない。
元気かなあ。

或いは、どこかのお坊さんの言と記憶してますが、
駅の人ごみでぶつかって謝りもしないおじさんも、
街で見かけるマナーの悪い人たちも、
さまざまな理由で「許せない」と思うような人たちも、
最後は自分と同じように、必ずみんな死んでいくと考えると
誰に対しても愛しみを感じ優しくなれる・・・
とかね。
そんなものかなあ、と、その境地に到る自信は今んとこ全くないが、
佐野さんの本を読むと、そのお坊さんのおっしゃったことが
10%くらい腑に落ちたような気になりました。
それでもたった一割。
まったくもって修行が足りん。


・・・と、やっぱり読書は秋に限りますね。
日に日に冷え込んでいく陽気は、外に出よう!というよりは
中で本を読もう、という気持ちにさせられる。

『風は山河より』(宮城谷昌光 著 新潮文庫)も3巻に突入。
定則さまが既に剃髪してらっしゃるわっ!!どゆこと
新潮文庫のYonda?CLUBは妹に教えてもらって、応募マークをかき集めて、
以前はYondaPANDAちゃんのエコバッグをもらったけど、
今のグッズは・・・・
なんかそそられない。
でも一応集めといた方がいいかな、応募マーク。


今日は晩秋らしい曇りがちなお天気でした。
本の話題に終始するのがふさわしい感じの1日。
















読書は楽し

2012年10月26日 | 読書
わわわ、
私の新八郎(定則)さまがもうご隠居してしまうー!

引き続き『風は山河より』話題。

隠居ったってまだ新八郎さまは45歳。
昔の日本人の寿命は短かった。14、15で家同士のつながりのために
婚姻を結ぶのはしょっちゅう。
戦国武将は生き急いだのよね。

で、いま漸く織田信秀(信長の父)や今川義元が台頭してきたところ。
これからが面白い!早く続きを読みたいよ!!と、
本屋に走ったのに。


うおお!←
しをんちゃんの『まほろ駅前番外地』が、文庫本になってる!!(文春文庫)
待ってたのー!!!

先日帰福した折に(浪江焼きそば食べに行ったとき)、妹と、
「しをんちゃんの『まほろ駅前多田便利軒』が映画化されるね」と
話題にしておった。
(何度も言いますが、私と妹は作家の三浦しをんさんを「しをんちゃん」呼ばわり
するほどの大ファン)
キャスティングに瑛太と松田龍平を持ってきたのは、なかなかいいよね、と
二人でうんうん頷きあっていたのですが(変な姉妹)、
こっちの『番外地』は、来年1月からテレ東系列で、同じキャスティングで
ドラマ化されるのね。
見ようかなー
どうしようかなー
来年はNHK大河ドラマも見なくちゃならないから←会津の新島八重のお話だもの、
ちょっと忙しくなっちゃうなー

映画見てから決めよう。
でも瑛太が多田で松田龍平の方が行天なのね。
逆の方がいいような気もするけど。

って、こっちの話です。
どうでもいいですか。にゃはは


ということで、
新八郎さまや織田信秀そっちのけで、しをんちゃんの文庫本を購入決定。
新八郎さま、ちょっと待っててね


今、並行して佐野洋子さんのエッセイも読んでるんだけど、
この人も好きだなあ。
ある日、佐野さんは『ビューティーコロシアム』(ってテレビ番組、昔
ありましたよね。積極的に生きたい、という女性を整形して「人生を
お手伝いする」というテーマだったように思います)を「ギーッと」見て、
当時の佐野さんと同じくらいの歳の女性が整形をして、
また恋をしたい、と言うのを聞いて、

「日本中死ぬまで現役、現役とマスゲームをやっている様な気がする。
いきいき老後とか、はつらつ熟年とか印刷されているものを見ると
私はむかつくんじゃ。
 こんな年になってさえ、何で、競走ラインに参加せにゃならん。
わしら疲れているのよ。いや疲れている老人と、疲れを知らぬ老人に
分けられているのだろうか。
 疲れている人は堂々と疲れたい。」
『神も仏もありませぬ』佐野洋子著 ちくま文庫 「出来ます」より抜粋)

整形後の彼女は(野村沙知代風ギンギラ美女だったと揶揄しつつ)、
整形前の彼女と同一人物とは思えない。

「六十四年のその人の人生の苦楽はへずり取って捨てたらしい。」


その人が幸せになるならいいんじゃないの、というのが
大方の美容整形に対する見解だと思うけど、
そうなんだ。佐野さんの言うとおり、
今まで生きてきた自分を否定するということ、そしてそのリセット願望みたいなのが
私自身が今まで感じてきた、美容整形に対する違和感の正体なんだなあ、と
これ読んで思った。

じゃ、プチ整形はどうなの、って話は、面倒くさいので置いておいて。

佐野さんはこの本の中で、芥川賞作家の長嶋有さんとも出会っている。
なんでも自宅に出入りする古道具屋さんの息子さんだったらしい。


おおお、話が脱線しまくった


多分しをんちゃんはすぐに読み終わるので(面白いから)、
そのあと急ぎ新八郎様のもとへ戻ってこよう。
ふんふん
楽しみがありすぎて、リンダ困っちゃう。


昨日は、Uさまに六本木の夜遊びに連れて行ってもらいました。
まさにめくるめく非日常の世界。とっても楽しかったです
ありがとうございました!!
ハロウィン前とあってか、仮装した人がそこここに普通に歩いていました。
私たちの前を歩く血染めの花嫁二人組は、とても目を引いて、
外国人の客引きさんたちに声をかけられまくっていた。

六本木ミッドタウンの午後は、とても気持ちのいい陽気でした。
公園に面した方のテラスでは、コーヒーを飲んだりビールを飲んだり、
ゆっくり本を読む人たちが。














との!!

2012年10月22日 | 読書
うおお!菅沼新八郎(定則)、かっけー!!!

『風は山河より』宮城谷昌光 著 新潮文庫 只今絶賛読書中。
そして、「うおお!」はこのように使います。

この作品は日本の戦国時代前夜の頃のお話。
いろんなキャラクターの、人間味あふれる殿様がたくさん出てきて面白い!
いま、私はこの新八郎様に夢中です。
側室にして!!

てか、日本の戦国時代ってこんなにカッコイイ男の人が沢山いたんじゃんか。
なんでその末裔が草食化しているのか、理解に苦しむ。

宮城谷さまは(もはや「さん」では済まされぬ)いま、文春で
三国志も書いていらっしゃるから、こちらも楽しみすぎて鼻血が出そう。
連載終わったら大人買いしよう。ワクワク。


探さないでください、とか銘打った割には、今日は普通に
池袋あたりをブラブラと、頼まれ物を買いに行ったりしていました。
で、ごくちょっとの間ではありますが、現場の仕事がないので、
久しぶりにこんなことをしてみた。



ネイルー!

写真の光加減では黒っぽく見えますが、
秋っぽい感じのかなり深みのあるボルドーに、ゴールドラメのトップコートを
してもらいました。
子どもや大学生教えるときは、やっぱり濃い色のネイルはどうかと
思うので、普段は全くしません。
手の爪にネイルしてもらったのは、ずいぶん久しぶりかなあ。

手をマッサージしてもらうってとても優雅な気分になりますね
でも、ほんとにネイルをするのが久しぶり&カラーをしないにしても
爪の手入れなんかは普段本当に後回しになっているので、
カラーリング前の甘皮の処理が、とても大変だったみたいでした
ゴメンナサイ。

手って自分の目で見えるところにいつもあるから、
綺麗になっているとそこはかとなく嬉しいですよね。
しばしの間ではありますが、楽しみたいと思います。









意志と自己コントロール

2012年10月18日 | 読書
夜、練習が終わるとジャージを着たままコンビニに寄ったりするのですが、
昨日、コンビニのレジで並んでいたとき、何かすごいオーラめいたものを
感じたので振り向いてみたら、

後ろに並んでいた中学生か高校生と思しき男の子が、
ガン見していて目が合いました。
そ、そんな目で見られるほど何かおかしかったかしら、アタシ

ってか、東京って22時近くになってもコンビニにフツーに
子どもがいるのよね。
早く寝ないと大きくならないぞー


読書の秋とはよく言ったもんで、
なぜか本を読みたい気持ちが刺激されるこの頃。
陽気が落ち着いてるから?
でも読書の春とは言わないですよね。
冬に向かうこの季節って、内省的な気分にさせられるからなのかな。

例によって手をつけて読み終わっていない本が積み重なっているので
その中から、「気分」なものを引っ張り出す。
いま、コレが面白い↓

『なぜ意志の力はあてにならないのか~自己コントロールの文化史』
ダニエル・アクスト著 NTT出版

前にもこちらで紹介したかな。
この題名、そそられませんか。
わたしゃ一目で興味をそそられましたねー
今こそ大まかなところで、それなりに何とか「意志」のバランスをとって
生活できるようになったけど
現役やめた直後はコントロール願望が強すぎてなかなかに苦しんだし。
更に小さいところで言えば「歩くのめんどくさいからタクシー使いたい・・・」とか
「今日の練習さぼりたい・・・」とか(笑)毎日ほぼ毎瞬、自分の意志と
格闘しているわけです←アタシだけか
でも、多分私に限らず、いい年した社会人や大人にとっても永遠の命題では
ないのかと。
依存症って病的な状況もありますしね。
あとはやっぱり学生見てて「自由」や「自己コントロール」について
考えさせられることが多いので。


今まだ途中ですが、面白いですよ。
「過剰」の現代民主主義の現状と、
人間が自分をコントロールしようと四苦八苦してきた文化史が語られています。
筆者によると、自己コントロールに関しては実は膨大な科学的研究があるのだそうで
古代ギリシャ人などはごく初期の頃に、この問題について深い関心を寄せて
いた、と。
誘惑にいかに打ち克つかは、いつの時代も結構な問題ですよねぇ。
ソクラテスにとっての誘惑の象徴は「美しい若者」だったりして、
そのあたりもニヤニヤ

アメリカの著者さんなので、少し今の日本には当てはまらないかなあと
思うところもあるのですが。
この本は自己コントロールについて最後、どう結論づけていくのか。
楽しみに読み進めます。


とりあえず私は、
冷蔵庫にあるナッツとドライフルーツの入ったチョコレート(大好き)を
今つまむべきかつままずにやり過ごすべきか、悩む。

ところでトキって偏食するのね。笑ってしまいました。
Yahooニュース「飼育中のトキ、またビタミン不足で倒れる」