京都が好き 写真が大好き by たにんこ

長く写真をやってると 
聞こえないものまで 
聞こえてくるんだな

でておいで

2006年06月11日 11時54分00秒 | Weblog
子猫も 一番安全な場所を知っている。

でておいで…東寺の境内に入ると 毎回心の中で叫んでる言葉だ。
今日片腕と音声チャットをしていた時に たまたま猫の話になった。
東寺は 昔から猫にまつわる話が意外と多いんだね。
おれが去年越してきた時に「あれ?東寺って猫が多いな」と思ったんだ。
しかし 以外に広い境内は 猫など何匹居てもそんなには目立たない。
何故なら 人間よりも小さい動物だからだ。
つまり目線には入らず 入るのは飛んでいる鳩達なんだな。

この写真は 南門に有る「八嶋殿」(通称「八嶋神社」)での一枚。
それは小さい神社なんだ。
写真に写ってる子猫の親 そのお母さん その又お母さんの代の頃 
つまりその曾御婆さん猫が この「八嶋殿」を守って居て 神社の裏で大往生した。
そしてその次の一族も守って来た。
で 現時点でのこのファミリーも…守っている と 出会った常連の御婆さんから聞いたんだ。
話をしてくれた常連のお婆さんは 小さなセカンドバックから餌を出し(ほんの一握りだ)
「追いでぇ 追いでぇ」と優しく呼ぶと 猫達数匹集まる。
ほんの僅かな餌だから とてもお腹一杯は食えない。
それでも仲良く食べていて 子猫が親の餌を横取りしても 決して…と言うか
今の今まで約一年見て来たが 決して唸ったり奪い合ったりはしないんだよな。
常連のお婆さんは「明日も…何時に来れるか分からないけど 明日も来るからね」と
それはそれは優しく ファミリーに語りかけるんだ。

今日 逆側の「八幡宮」(通称「八幡様」「八幡神社」)に行き 甘えん坊猫を探していたら 
貰われて行った子猫の親父猫が居た。
この猫としばし遊び 写真を撮っていたら 明らかに観光客と分るお爺さんがやって来て
「おっ!写真ですか?…猫が後ろ向いてるから お尻しか撮れないですね」と言う。
この時おれは 何時もの様に地べたに座り込んで撮っていた。
とっさに出た言葉が「猫の尻って セクシーなんだよね」と…
言うおれもおれだよな そのオス猫捕まえてセクシーだ!なんてさ…。
最近やっと猫達は 頭や体を撫でさせてくれるんだ。
それまでは 引っかかれそうになったり「しゃぁ~!」って唸られたりしてた。
そして猫達が おれを見る目付きが変わった。
それまでおれは「何だこいつ?!メス猫のくせに 目付き悪いな!」とか思ってたんだ。
でも今年に入ってから 色々な常連さん達に猫の話を聞いてから ここにはここの接し方が有る…
と 勤めて理解する様になってから 全然変わって来たんだ。

つまり言葉じゃあなく 心での会話と心からの接し方が有ると分ったんだ。
東寺に来る観光客は 皆が皆猫好きとは限らず 追い掛け回す奴や石をぶつける奴
鳩を追い掛け回す奴も居る。
だから猫達は 観光客から見れば可愛い顔をして お座りしている様に見えるが
観光客が何気に「かわいぃ~」と言って 手を伸ばして撫でようとすると 唸ったり引っかいたりする。
やられた観光客などは そんな経緯が分らないし理解も出来ないだろう。
ただただ「猫にやられた」と思う。
当の猫は 単なる自己防衛でも 相手が物言う人間だから所詮かなわない。
下手をすると苦情が来て あの世行きだ。
おれは「どうか猫達を理解してくれ」とか「可愛がってくれ」などと言うつもりは無いんだよ。
東寺の一部分として見て欲しい…そう思ってる。

それにしても 夜のライトアップされた「五重塔」ってカッコ良いな。
壮大さ…でかっ!って つくづく思う瞬間だぞ。