京都が好き 写真が大好き by たにんこ

長く写真をやってると 
聞こえないものまで 
聞こえてくるんだな

大丈夫」と言う バカげた使い方

2023年08月15日 20時09分05秒 | 写真

一体何なんだ???
数年前から 何処かの馬鹿が使い始めてから 女タレント
女アイドルが使い始めて どんどん広がって行った。
一流料亭と言われてる馬鹿主人が TVの取材交渉電話で「伺っても良いですか?」
と言われ 「大丈夫ですよ」と言う。
「ハイ分かりました。お待ちしてます」 が 普通だろう?
それと TVの料理対決なもの。
一流企業の料理に そこら辺のTVが作り上げた 一流料理人なるものが
どの口から出て来るんだ?と言うような事を ぬけぬけと言う。
笑っちゃう証拠に 一流料理人と言われてる馬鹿中華料理人が あるTV番組で
名も無き町中華の料理人に負け 顔色が変わってしまってた。
最初は偉そうにしていたその男は「周りでも認められてるこのおれが
負ける筈は無い」と 勝手に大丈夫と 思い込んだんだろうな。
大丈夫は100%大丈夫で 100%大丈夫じゃあないよな。

「ひばりちゃんとやっちゃん」 7

2023年06月03日 03時38分27秒 | 猫 ネコ ねこ
「ひばりちゃんとやっちゃん」 7

帳場で話をした後 家に帰った。
帰ると直ぐ自分の部屋へ行き 結婚式の準備の報告を 来る訳も無いのに待っていた。
次の日家に 大女将と仲良しの仲居さんが尋ねて来て おれに用が有ると。
呼ばれて帳場に行くと 大女将が「やっちゃん これ」 と言い 何やら大層なものを風呂敷から出した。
見ると 手紙と菓子箱だった。
手紙の下には サイン色紙が有った。
大女将がおれのお袋に 経緯を説明してる。
帳場には おれの家の下場のおばちゃんや 仲居さんの妹やらで賑わっていたが
経緯の話が終わるや否や 「やっちゃん!凄い!」 の 大合唱が始まった。
サイン色紙を見ると やっちゃんへ・・・とのサインが。
手紙には 「楽しかったよ。また一緒に遊んでね」 と言うような事が 短く書かれていた。
菓子箱の中には おれがひばりちゃんに言った 好きな和菓子の「馬方羊羹・・・うまかたようかん」が
30個と大福が30個と 沢山沢山入っていた。
大女将は 「やっちゃんに 間違った通路を教えてしまい それで美空ひばりさんの貸し切りの
階を歩かせてしまって やっちゃんが美空ひばりさんのお母さんに怒鳴られて・・・ひばりさんの
お母さんからも 私に代理で謝ってと頼まれて」 と言う風に お袋たちにも話してる。
ただし ニコニコ顔だ。
美空ひばり と言えば 当時は絶大な人気で 歌う曲 出演する映画は 全部ヒットしていた。
日本国中 知らない人など居ないくらいの人気だった。
おれは その大スターが おれの住んでいる田舎に居る・・・と言う事など  考えも想像もつかないし。
ましてや おれが卓球をしに行っていた旅館に 幾ら有名な旅館だとて 
ひばりちゃんが泊ってるなど 想像なんかつかない。
何故来たかも その後聞かなかった。
ひばりちゃんと 一個だけ約束した事が有る。
ひばりちゃんに 学校での鼓笛隊の話と 武道を習っている話をした時だ。
「やっちゃん 良く聞いてね。諦めるのは良くないんだよ。努力すればきっと良い事が有るから。
約束して」 と言い聞かされ 指切りをした。
その後 ひばりちゃんの噂を TVやら雑誌やら等で見聞きし その都度困難を克服している
ひばりちゃんを見て来た。
美空ひばりと言う 日本が生んだ大スターが星になった時・・・おれは当然悲しかった。
けれど 指切り約束した事は その時からも今もおれの座右の銘になって
脈々と息づいている。

「ひばりちゃんとやっちゃん」 6

2023年06月03日 03時35分12秒 | 猫 ネコ ねこ
「ひばりちゃんとやっちゃん」 6

おれの目の前に TVで見ている 美空ひばりと言う芸能人が居る。
しかも たった今チュウされたから つまり婚約者が居る。
変な話し もしこれ以上何かが起きたら 下半身の穴と言う穴から
大小便が噴出しそうなくらい 固まっちゃってた。
「名前は?」 と聞かれた。
おれは丁寧に答えたつもりだ。
質問攻めに有った。
「この旅館で 何をしてたの?」
「何処から来たの?」
「私の歌で何が好き?」
「好きな子は居るの?」
「何が得意なの?」
まぁ それはそれは 質問の好きな人だなと感じたし
お陰で緊張はホグレ 大小便は出さずに済んだ。
ジュース飲もうか?!と言われ 飲みたいと言うと 頼んでくれた。
そのジュースを持って来た仲居さんが 大きな声で驚いてる。
びっくりして仲居さんを見たら さっきまで一緒に卓球をしていた 仲良しの仲居さんだった。
ひばりさんは おれの事を知ってるのか? と 仲居さんに尋ねると 仲居さんは
丁寧に説明してくれた。
ひばりさんは 「あなたは やっちゃんて呼ばれてるんだ・・・」 と言い
「じゃぁ私の事を 今から ひばりちゃんって言って」 と言われた。
小さい声で ひばりちゃん・・・と言うと 馬鹿みたいなでかい声で 可愛いと!
言われた。
ここに来て・・・と言われて見たら ひばりちゃんの隣を指を指す。
おれは ひばりちゃんの隣に座ると 「一緒にジュース飲もう!」と言われた。
頷いてテーブルの上のジュースを見ると・・・ジュースは一つだけで しかもストローが二本刺さってる。
おれは覚悟を決めた。
「超有名な 美空ひばりちゃんと 夕方になれば結婚式を挙げなければいけないんだ」
と 今では思い出しただけでも 笑ってしまうような事を その時は考えもしなかったし
当然だと思っていたんだ。
仲良しの仲居さんは もう目をまん丸くして見ている。
ひばりちゃんは顔を近づけて おれと一緒にストローでジュースを飲んだ。
ひばりちゃんの良い匂いと 緊張感で ジュースの味なんか知らない。
おれが 帳場に行く時間があまりにも遅いから 大女将が探しまくって ひばりちゃんの部屋に来た。
おれは お暇することにした。
大女将と仲居さんとおれと三人で 無言のまま帳場へと向かった。
帳場に着くと 料理長やら下場のおばちゃんやら 仲居さん達やらで 大勢人が居る。
帳場に座ると 大女将と仲良しの仲居さんが 口を揃えて
「やっちゃん 凄い!凄いと!」 と言い 大勢の人達からも言われた。


「ひばりちゃんとやっちゃん」 5

2023年06月01日 23時43分47秒 | 猫 ネコ ねこ
「ひばりちゃんとやっちゃん」 5

大女将の言われた通りの経路を通って行くと
目の前2~3mの右側部屋の前に 男が立っている。
通路の向こうの奥の階段踊り場に もう一人の男が立っている。
何か不自然だ・・・おかしい・・・そう感じたが 黙って通路を歩いて行こうとしたら
右部屋のドアの前に居た男が 「何処に行くんだ?!」と 急に怒鳴られた。
びっくりして怖くて黙っているおれに 段々と声を荒げていく男。
部屋から女性が出て来て 「何を騒いでいるの!」 と。
「あれっ?あなたは誰なの!何処から来たの?!ここで何をやってるの?!」
ババアが(お母さん 御免なさい)そんな事を言って怒鳴る。
瞬く間に4~5人に囲まれ やいのやいの言われた。
おれは悔しくて悔しくて 涙が出そうになっていた。
ただただ帰るのに 何で? そう思っていた。
そんな時 神降臨だった。
「大勢で騒いで 何やってるの?」 そんな事を言いながら 部屋から女性が出て来た。
「まだ子供じゃないの!こっちにおいで」と言い おれの手を握り 部屋に連れていかれた。
おれの後ろでは まだ騒いでいる。
部屋に通され 「ここに座りなさい」 と言われ テーブルの前に座らされた。
「ごめんね 怖かったよね?」 そう言いながら 何時の間にか涙を流しているおれの頬を
ハンカチのようなもので拭ってくれ 頬っぺたにチュウをした。
その時に 物凄く良い匂いがした。
その当時の田舎の悪ガキの間では 「チュウしたら その人と結婚しなければいけないんだ・・・」
と言う馬鹿な話がまかり通っていた。
おれは子供心に 「この人と結婚するのか・・・」 と馬鹿な事を思いながら顔を上げた。
テーブルを挟んでその目の前に テレビで見る超有名人の 美空ひばりさんが居る。
心臓が口から飛び出る・・・と言う経験を 小学生のおれが経験した

「ひばりちゃんとやっちゃん」 4

2023年06月01日 23時41分10秒 | 猫 ネコ ねこ
「ひばりちゃんとやっちゃん」 4

大女将の経営している旅館は 市内でも県内でも全国でも有名だ。
芸能人やスポーツ選手も来る。
老舗中の老舗だった。
おれは 芸能人やスポーツ選手には興味など無く 興味が有るのは
その当時 チンピラ不良が聞くロックが好きだった。
だから同級生が やっとベンチャーズを聞く頃には おれはビートルズや
ハードロックを聞いていた。
卓球が面白くなって 打倒お袋を目指していた頃のある日。
大女将の好意で 卓球をしに行った。
けれど帳場で 注意事項を言い渡された。
「行く時は何時も通りで良いけど 帰りは逆方向の階段を使ってね」
そう言われた。
娯楽室に行くと 例の仲居さんが居て 仲良く笑いながら卓球をした。
暫くすると「仕事に戻るから」・・・そう言い 出て行った。
おれは壁に向かって 一人で練習を。
どれくらいの時間が過ぎたのか?・・・
帰ろうとして 大女将の注意事項を思い出し その通りの経路を辿って帳場に。
が・・・その経路が 後に大事件勃発の始まりなど おれは露知らずだ

「ひばりちゃんとやっちゃん」 3

2023年06月01日 13時03分15秒 | 猫 ネコ ねこ
「ひばりちゃんとやっちゃん」 3

その時の・・・その当時のおれには 自慢できるものなど 皆無に等しかった。
スポーツはそこそこ出来るし 勉強もそこそこ出来る。
プラモ造りも 人よりはそこそこ上手い。
黙っているけど ドラムも近くの山で出会ったお兄さんに習い 叩けてはいた。
鼓笛隊では そう言う訳で小太鼓担当で そこそこ上手い。
けれど どれも自慢できるほどでは 全然ない。
つまり お袋が卓球が出来るし しかも上手いと誰もが認めているから
口惜しさが有ったんだと思う。
しかも デブなのに。
ずっと後に お袋の術中にまんまとハマったのを聞かされた。
武道を・・・スポーツを蹴ったおれに 何とか別のスポーツをやらせて
体を鍛えてもらいたかった・・・そうだ。
そんな事など露知らないおれは お袋に「今度何時誘われるんだろう?」
とか思っていたんだ。
時は来た。
数日後 お袋のお使いで 例の旅館に行く事になった。
荷物を届けたおれに 大女将が 「やっちゃん 娯楽室に○○ちゃん居て 卓球やってるから
行ってみな」 と言われ 行ってみた。
おれの家の仲居さんのお姉さんが居た。
卓球をやっていて おれが誘われた。
ペンホルダーから教わり 色々やってみた。
面白かった。
「これを覚えれば 何時かお袋をやっつけられる・・・天下を取れる」 と。
馬鹿糞な無謀な思いを 小学5年生の田舎のガキが思ったわけだ。

「ひばりちゃんとやっちゃん」 2

2023年05月31日 20時04分54秒 | 猫 ネコ ねこ
「ひばりちゃんとやっちゃん」 2

武道の練習を休みがちになったおれに ある日お袋がこう言った。
「○○○○旅館に行くから 付いて来て」 と言われた。
その旅館は 後に通う事になる中学校の途中に有って
家からは近いし 中学校も近い。
その旅館の大女将とお袋は 茶飲み友達で お互い行き来してるし
おれにも優しくて 大好きな大女将だった。
初めて二人で行ったもんだから 大歓迎された。
暫くすると大女将が 「娯楽室に行こうよ」と おれとお袋を誘った。
付いて行くと そこは卓球台が二台有る 第二娯楽室と言う所だった。
大女将は 「今日は負けないからね!」と おれのお袋に言った。
おれのお袋は 「ふふふふふ 勝てるもんなら勝ってみな!負けたらビールね!」
おれはびっくりした。
お袋が強いらしい・・・デブなのに・・・
運動をやってるなんて 今まで一回も聞いた事が無い。
おれの家で仲居をやってる人のお姉さんが 大女将の所で仲居をやっている。
その人が審判だ。
暇な時間だから 下場の女中さんから仲居さんまで 10人位のギャラリーが出来てる。
驚きの連続だった・・・大女将は おれのお袋に まったく歯が立たなかった。
ギャラリーからも 数人挑戦者が名乗り上げたけど お袋が圧倒的に強かった。
数時間後 大女将の帳場に戻り おれのお袋は うひゃうひゃ笑いながらビールを飲み
つまみに出された刺身盛りを おれはちゃっかり恩恵に。
大女将はおれに言う。
「なぁ やっちゃん・・・お母さん強いべ?!カッコイイなぁ~!」 と褒めてる。
おれはその時 「初めて 見た・・・」と言うと 周りに居たギャラリーが
「えぇ~~~!!!やっちゃん・・・初めて見たのけ???!!!」 
とか言って 驚いてる。
おれは情けなかった。
お袋をデブ呼ばわりし 何にも出来ないくせに!と 罵った自分が情けなかった。
「お袋は卓球が出来る!しかも強い!」 初めて一個理解出来 尊敬できた。
けど この後 尊敬する事が 何個も出て来るんだ。
手始めの一個だった。
なによりも 機敏に動けるデブが 身近にいる事を初めて知ったし
その機敏デブが おれのお袋だなんて・・・

「ひばりちゃんとやっちゃん」 1

2023年05月31日 20時02分34秒 | 猫 ネコ ねこ
「ひばりちゃんとやっちゃん」 1

おれの親父は おれが小学校4年の時に 星になってしまった。
親父は典型的な亭主関白だった。
おれには厳しかったけど 優しい親父だった。
小さいながらも 割烹旅館を経営し そして町の為にも尽力を尽くした人で
大勢の人達からも慕われていた。
そんな人だったから 葬儀は町葬だった。
その数か月後に お袋が変わって行った。
なにかに憑りつかれたのが 取れた様に変わった。
それは良いんだけど 有る意味 良い訳が無かった。
おれに対して 運動をさせるようになったんだ。
親父が居なくなった分 張り切るのは分かる。
病弱なおれに運動をさせて 鍛え上げる・・・分かるんだ。
分かるけど 柔道 剣道 空手・・・と。
おれは 習う気も やる気も無いのに 勝手に話を進めて行く。
で 「ちょっと出掛けるから 一緒に・・・」 と 連れて行かされた時には 
もう習う事が決まっていて 相手の先生方は 待ってました!とばかりに 喜んじゃってる。
喜んでいるのは 先生方とお袋だけだ。
それから数カ月経った頃 頭に来て 生まれて初めて逆らったんだ。
「お母ちゃんは デブだから分からないけど やってるおれの身になってみろ!」と 
言うような事を言った。
不思議な事に お袋は怒りもしなかったんだ。
おれの育った田舎では デブは嫌われていた。
その嫌われ者が おれのお袋な訳だ。
デブは何故嫌われるか?
「自己管理力が全く無い・・・だから太る。動きが鈍い。我儘だ」と 言われてる。
デブで良いのは 相撲取りかプロレスラー位だった。
それを言った機会に 柔道 剣道 空手は 休みがちになった。

猫が消えた日 最後に

2023年05月20日 06時57分45秒 | 猫 ネコ ねこ


期待を寄せて 八嶋殿に向かった。
しかし いくら探しても誰も居なかった。
チョビと出会った大木の下に座り さっき奇跡的に出会った大ボスを
キャリーに何とか入れて 連れて帰ろうとした。
考えてた。
奇跡のたった一枚に映ってたチョビ。
振り向いた姿が写ってたチョビ。
ニャンコ達が居なくなって 会えたのは南のボスと 
東寺のニャンコ達を束ねる大ボスだけだった。
実際出会えたのは たった二人だけだ。
初夏の日差しがきつくなってきた六月。
初めて東寺のニャンコ達に出会ったのが 2004年の六月の撮影会だった。
あれこれと思い出して 座って居たその時・・・
懐かしい匂いと足音がした。
ゆっくりと立ち上がって 右を見ると チョビが・・・
カメラを出し ゆっくりとシャッターを切り 声を掛けた。
「チョビ チョビ」 それだけしか言えない。
おれの目から 大雨が噴出したからだ。
おれに近づいたチョビは 唸ってた。
しゃ~!しゃ~!と 怒ってる。
そして くるりと今来た方へ体を捻り 振り向きながら
「教えてやる!」 と言う。
へこんだ所へ振り向きながら 付いて来いと。
チョビは 気が狂ったように走り出し 走っては壁を登り 走っては木に登って・・・
最後に左端の壁に沿って歩き出した。
「チョビ!一緒にお家に帰ろう!」 何度も言った。
チョビは無視するかのように 「にゃ~~~!にゃ~~~!」 と 大声で鳴き
その先に有る大木に駆け昇り 高い壁の上に降り立った。
おれは直ぐに駆け寄り 「チョビ 一緒にお家へ帰ろう」 と声を掛けたが・・・
見降ろしておれを見てたチョビは にゃ~~~!と一声だけ残し 向へ飛び降りてしまった。
おれは チョビが昇って行った大木の下で へたり込んでしまった。
チョビは 「こうやって あぁやって逃げたんだ」 と おれに教えてくれた。
座り込んでたおれには 時間だけが過ぎていく。
大ボスだけでもと やっと立ち上がって歩き出した。
大ボスが居た場所へ向かった が・・・
そこには大ボスは居なかった。
おれはその年の六月いっぱい 通っては探したんだ。
チョビに会えるかもしれない 大ボスに会えるかもしれない 南のボスに・・・
来月 六月になる。
おれにとっての 出会いと別れの月が来る。
世界遺産 東寺 と言う 立派な所で こんな事が有ったんだ。

猫が消えた日 7

2023年05月20日 06時44分48秒 | 猫 ネコ ねこ


三日目 四日目と日だけが過ぎてゆく。
おれは諦めなかった。
諦めきれなかったんだ。
探し続けてた。
五日目が経ち 六日目の朝の事。
おれはリュックを背負う事にした。
リュックの中には チビとみ~が使ってる キャリーバックが入ってる。
開門と同時に中に入った。
御影堂の前は もうすっかりと様変わりしていた。
知り合いの常連さんは 誰も居ない。
御影堂を出て 講堂前に差し掛かった時 気配を感じた。
歩幅を緩めて歩いた。
誰かおれを見てる・・・
目を凝らし じっと大木の方を見て歩いた。
居た!
朝日に照らされて 悠然と座ってる大ボスが居た!
カメラを出し大ボスに近づき シャッターを切った・・・
一回だけ切った。
直ぐ止めた。
大ボスが怒ってる。
おれをじっと見ながら 「何故だ!何故なんだ!」 怒りで一杯の顔で
おれを見つめてる。
暫くの間 無言のままで見つめあって居た。
大ボスに言った 「後でまた来るから 一緒にお家に帰ろうな」 と。
期待が出て来た。
急いで八嶋殿に向かった。