京都が好き 写真が大好き by たにんこ

長く写真をやってると 
聞こえないものまで 
聞こえてくるんだな

「ひばりちゃんとやっちゃん」 6

2023年06月03日 03時35分12秒 | 猫 ネコ ねこ
「ひばりちゃんとやっちゃん」 6

おれの目の前に TVで見ている 美空ひばりと言う芸能人が居る。
しかも たった今チュウされたから つまり婚約者が居る。
変な話し もしこれ以上何かが起きたら 下半身の穴と言う穴から
大小便が噴出しそうなくらい 固まっちゃってた。
「名前は?」 と聞かれた。
おれは丁寧に答えたつもりだ。
質問攻めに有った。
「この旅館で 何をしてたの?」
「何処から来たの?」
「私の歌で何が好き?」
「好きな子は居るの?」
「何が得意なの?」
まぁ それはそれは 質問の好きな人だなと感じたし
お陰で緊張はホグレ 大小便は出さずに済んだ。
ジュース飲もうか?!と言われ 飲みたいと言うと 頼んでくれた。
そのジュースを持って来た仲居さんが 大きな声で驚いてる。
びっくりして仲居さんを見たら さっきまで一緒に卓球をしていた 仲良しの仲居さんだった。
ひばりさんは おれの事を知ってるのか? と 仲居さんに尋ねると 仲居さんは
丁寧に説明してくれた。
ひばりさんは 「あなたは やっちゃんて呼ばれてるんだ・・・」 と言い
「じゃぁ私の事を 今から ひばりちゃんって言って」 と言われた。
小さい声で ひばりちゃん・・・と言うと 馬鹿みたいなでかい声で 可愛いと!
言われた。
ここに来て・・・と言われて見たら ひばりちゃんの隣を指を指す。
おれは ひばりちゃんの隣に座ると 「一緒にジュース飲もう!」と言われた。
頷いてテーブルの上のジュースを見ると・・・ジュースは一つだけで しかもストローが二本刺さってる。
おれは覚悟を決めた。
「超有名な 美空ひばりちゃんと 夕方になれば結婚式を挙げなければいけないんだ」
と 今では思い出しただけでも 笑ってしまうような事を その時は考えもしなかったし
当然だと思っていたんだ。
仲良しの仲居さんは もう目をまん丸くして見ている。
ひばりちゃんは顔を近づけて おれと一緒にストローでジュースを飲んだ。
ひばりちゃんの良い匂いと 緊張感で ジュースの味なんか知らない。
おれが 帳場に行く時間があまりにも遅いから 大女将が探しまくって ひばりちゃんの部屋に来た。
おれは お暇することにした。
大女将と仲居さんとおれと三人で 無言のまま帳場へと向かった。
帳場に着くと 料理長やら下場のおばちゃんやら 仲居さん達やらで 大勢人が居る。
帳場に座ると 大女将と仲良しの仲居さんが 口を揃えて
「やっちゃん 凄い!凄いと!」 と言い 大勢の人達からも言われた。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿