けれど(Credo)

I:キリシタン信仰と殉教 II:ファチマと現代世界 III:カトリック典礼、グレゴリオ聖歌 IV:「聖と俗」雑感

ファチマ・クルーセイダー

2012年02月25日 | Weblog

今、黙示録

The Fatima Crusader Issue 37(Summer 1991)より

われわれは、もし目覚めないならば、今や聖書に予告されている圧制的な反キ
リストの下での新しい世界秩序/一つの世界政府のまさに出発点にいる。ここ
にあなた自身で確かめることができる重要な証拠がある。以下の論考は1991年
7月のMcAlvany Intelligence Advisorから取られた抄録から構成されてい
る。

「世界革命の最終目標は社会主義あるいは共産主義でさえない。それは現在の
経済組織における変化ではない。それは物質的な意味における文明の破壊でも
ない。指導者たちによって望まれている革命は一つの道徳的および霊的な革
命、それによって19世紀間を通じて確立されたすべての基準がひっくり返さ
れ、すべての尊敬されていた伝統が足下に踏みにじられ、そしてとりわけキリ
スト教的理想が最終的に完全に破壊される観念の無秩序である。」ネスタ・ウ
ェブスター(Nesta Webster)--Secret Societies and Subversive Movements
「秘密社会と転覆運動」という彼女の書物から。

「国家はその愚かな人々そして野心的な人々をさえ切り抜けて生き残ることが
できる。しかしそれは内部からの反逆を切り抜けて生き残ることはできな
い...一人の殺人者はそれに比べれば恐れられるものではない。」マルクス・
キケロ--国家的危機の時に国民に向かって話しかけているローマの愛国者。

「もしそれ(危険の接近)がわれわれに達するとするならば、それはわれわれ
の間から生じるに違いない。それは海外からやって来ることはできない。もし
破壊がわれわれの運命ならば、われわれは我々自身がその創始者でありまた終
結者でなければならない。」エイブラハム・リンカーン。

1990年代初期のアメリカは国連の下で、そしてオカルト的なニュー・エイジ運
動の下で--世紀の転換によって(すなわち、9年間のうちに)一つの社会主義
的政府(ブッシュとゴルバチョフによる「新世界秩序」と呼ばれる)へと次第
に変わって行くために--一つの社会主義的警察国家へと急速に転換されてい
る。

緩やかに煮られている蛙のように、たいていのアメリカ人(たいていの保守派
とキリスト者を含む)はわれわれの基本的諸自由の、われわれの伝統的生活様
式の、われわれのユダヤ・キリスト教的諸価値の、そしてわれわれの国家的主
権と独立の急激な低下を見ることができない。それはあたかも、週に25-3
5時間のテレビと数十年間の物質的繁栄によって催眠術をかけられ無感覚にさ
せられたアメリカ人の全世代が妄想あるいは盲目の精神に引き渡されたかのよ
うである。

ますます社会主義的、集団主義的、国際主義的、反家族的、そして反憲法的な
諸々の法律、布告、あるいは官僚主義的規則や規制が激増し、そしてそれらが
アメリカ人に課されるにつれて、(たいていのキリスト者と保守派を含む)大
多数の人々の無関心と自己満足が同じように急速に増大し続ける。アメリカ人
は、英国、ヨーロッパ、南アフリカ、オーストラリアの人々そしていわゆる自
由世界の多くの人々と同じように、1990年代に現れつつある人民支配のオーウ
ェル的世界における従順で穏和な奴隷となる準備がよくできているように思わ
れる。

新世界秩序/ニューエイジ運動は彼らの秘密の会議と書き物において数十年に
わたり(数百年でないとしても)彼らの究極的な目標が:1)すべての秩序づ
けられた政府の撤廃、2)私有財産の撤廃、3)遺産相続の撤廃、4)愛国主
義の撤廃、5)すべての宗教の撤廃、そして6)家族の撤廃であるということ
を計画し、戦略として整備し、そして書いてきた。これらの目標が達成される
とき(彼らは2000年までにと希望している)、新世界秩序--新時代の曙--、ア
クエリアスの時代が出現するであろう。到来しつつある新時代は、それがイル
ミナーティ(Illuminati)、合衆国自由東方体制(US liberal eastern
establishment)、外国関係委員会(Council on Foreign Relations)、三極
委員会(Trilateral Commission)、ローマ・クラブ(Club of Rome)、ビル
ダーバーガーズ(Bilderbergers)、社会主義インターナショナル(Socialist
 International)、あるいはファビアン社会主義者同盟(Fabian
Socialists)によって担われそして養われようと、欺瞞によって、そして一つ
の超自然的な、悪魔的な原動力によって特徴づけられる。平和、繁栄、兄弟
愛、そして世界統一の点で多くを約束するこの運動はまさに正反対のもの--
死、破壊、隷属そして信じられない悪を産み出すであろう。

1990年代は、--われわれが自由と隷属、真理と欺瞞、善と悪、神とサタンとの
間の歴史の最大の衝突を見るであろうとき、ほんとうに運命の10年間として
の形を取る。キリスト者と他の聖書研究者はどちらの側が最終的に勝利を収め
るかを知っている。しかし、こちらとあちらの間には大きな苦しみ、苦痛そし
て激動が横たわっている。キリスト者、保守派の人々そして他の自由を愛する
アメリカ人は試練の時のために準備し、そして彼らがかつて経験したどの時代
とも似ていない1990年代の評価を検討する準備をする必要がある。そして彼ら
は最終的に勝利する側に自分たちがいるということを思い起こす必要がある。

MIA(McAlvany Intelligence Advisor)のこの号は来るべき矛盾のいくつかの
領域を検討するであろう:アメリカの社会主義への突入、新しい通貨と現金を
使わない社会への前進、一つの世界の銀行業務と金融制度、アメリカ人の生活
のあらゆる局面のコンピュータ化とそれに続く奴隷化する支配、アメリカ人に
対するすべてのプライバシー--財政的および個人的な--のオーウェル的撤廃。
一連の行動がそのとき、来るべき新世界秩序/ニューエイジにおいてできる限
り多くあなた自身そしてあなたの家族を守るために展開されるであろう。

第I部:アメリカ警察国家へ向かって

「某シーザーあるいはナポレオンのどちらかが強い手で政府の手綱を取るであ
ろう。あるいはあなたの共和国(アメリカ)は、ローマ帝国が5世紀にそうで
あったように、20世紀に野蛮人たちによってひどく略奪され、荒廃させられ
るであろう。ただしローマ帝国を荒廃させたフン族やヴァンダル族は外部から
来たが、あなたたちのフン族やヴァンダル族はあなたたちの制度によってあな
たたち自身の国の内部で産み出されるであろうという違いがある。」トーマス
・マコーレイ--1857年5月23日H.S. Randall宛の手紙。

過去17ヶ月の間、ブッシュ大統領は...マイケル・デュカキスの選挙運動か
らほとんど言葉どおりに主要な政策アイデアを採用した。元「デュカキスを大
統領に」スタッフ、マイケル・アロンソンおよびクリストファー・J.ジョー
ジ、1990年6月。

ジョージ・ブッシュ、リベラルな合衆国議会、ガルガンチュワ的無視された官
僚制度、リベラルな合衆国裁判制度、そしてさまざまの州当局と地方自治体は
われわれの歴史におけるどの時代よりも多くの、アメリカ人の自由を窒息させ
つつある法律、規制、規則そして布告を通過させている。

The Wall Street Journal の「規制する大統領」と題された6/17/91の論説
は、ブッシュ政府が他のどの合衆国大統領よりも多くの規則や規制を、空気清
浄法、1986年銀行秘守法、憎むべき犯罪法案(Hate Crimes Bill)、銃規制法
等々によって、推進しているということを指摘した。IRS,OSHA,E.P.A.,BATF,
DEA等々のような(数万人の顔のない、選挙で選ばれたのではない官僚が職員
として働き、合衆国の納税者の基金の数千万ドルから資金提供された)官僚的
な機関を用いながら、ブッシュ政権と議会はアメリカ人の諸々の権利と自由の
大規模な虐殺を主宰している。

数千人のアメリカ人が、過去数年にわたって議会から出された新しい法律から
生じたさまざまの規則や規制の違反の廉で現在逮捕され、裁判を受けさせら
れ、投獄されている。1986年銀行秘守法、空気清浄法、憎むべき犯罪法案そし
てさまざまの銃規制主導権のような法律が違反に対する付加された刑事罰則を
伴って通された。多くの場合、新しい規制の公的予告はほとんどあるいはまっ
たく与えられていない。アメリカにおいては法を知らないことは防衛ではない
ことを思い起こしなさい。そこで、OSHA、IRS、BATF、EPAそして他の諸機関か
らの政府職員たちは出かけて行って、多くの場合規制について一度も聴いたこ
とがない人々に対して罠をかける(これらの罠は「おとり捜査」と呼ばれ
る)。政府の「犠牲者」は犯罪とされた新しい規制に違反するようにおびき寄
せられる。そして次に逮捕され、起訴されそして裁判にかけられる。これらの
「おとり捜査」の犠牲者たちの大部分は有罪判決を受ける。そして--他の人々
を新しい法あるいは規制に完全に従うように脅迫するために--その裁判は十分
に周知徹底される。

ポール・クレイグ・ロバーツ(Paul Craig Roberts)は通信社を通して発表さ
れたすぐれた論説(6/15/91)の中でこう書いた:「歴史的に見ると、法の目
的は予測できないそして恣意的な権力から市民を守ることであった。しかしそ
れらの日々は過ぎ去った。今日では、合衆国政府は法的行為の根拠としてこれ
までに知られていなかった罪を根拠に私的な市民たちを起訴している」。ロバ
ーツはエクソンの予期しないヴァルデス・スーパー・タンカーのオイル漏れに
対する重罪の有罪判決を得ようとする試みにおける「政府のKGBスタイルの恣
意的および乱用的な権力の適用」に言及した。政府は最終的に、明らかに前も
って計画されたのではない事故であったものに罰金としてエクソンから10億
ドルの金を巻き上げた。

合衆国(あるいは州)政府の恣意的な権力乱用の例はアメリカ中で増加しはじ
めている。以下のほんのわずかのものがその傾向を例証するであろう。

1)カリフォルニアにおいて、州警察は今、捜索令状なしに市民の家のドアを
蹴落とし、家宅捜索を行い、もし警察が登録されていない武器(56の目標と
された武器のリストに載っている)を所有しているという「犯罪」の嫌疑をか
けるならば、登録されていない火器を押収することができる。銃の所有者は懲
役3年に直面する。

2)ミルウォーキーにおいて、群保安官代表者と警察は5/4/91に非合法の薬物
のために車を恣意的に捜索するために1-94[ルート]上で路上障害物/チェック
ポイントを設定した。すべての者は無罪であると証明されるまでは有罪の者と
して取り扱われた。これは上述の1)項と同じように、「令状のない捜索と逮
捕」からの憲法上の保護の明らかな違反である。

3)合衆国最高裁判所は5/23/91に、警察が手荷物および車の他のコンテナを
捜索令状なしに捜索してもよいと7対2で裁決した。

4)合衆国最高裁判所は5/13/91に、警察が人々を令状なしに逮捕し、その逮
捕が正当化されるかどうかについての何らかの聴取以前に48時間彼らを拘置
所に留めておくことができると5対4で裁決した。[最高裁判所]判事アントニ
ン・スカリア( Antonin Scalia)はその裁決を「憲法違反の警察権力の拡
大」として公然と非難した。「これから先、不当に逮捕された市民を守る法律
は、彼を拘留する理由は絶対にない、誤りが犯されたのだと裁判官に示す機会
を一度も与えられずに、2日間拘置所で待つことを強いられるであろう。」

5)ブッシュ政権は、ニューヨーク・タイムズ--5/24/91によれば、「外国人
に対する国外追放裁判における秘密審理、秘密証拠、そして秘密判決の体系」
を求めるその大部の刑法典の一部として40ページの法律を押し進めている。
秘密国外追放公聴会に呼ばれたNYTの記者アンソニー・ルイス(Anthony
Lewis)は--それによって、外国人は直ちに拘留され、聴聞される権利を否定
され、彼に対する何らの証拠もなしに国外追放され、そして裁判所が指定する
国へ国外追放される法律を--「200年間のアメリカ憲法の伝統および法律と
の徹底的な断絶」だと呼んだ。

「アメリカにおける秘密裁判のための計画」というサブタイトルをもつそのタ
イムズの記事は、北京政権に反対していた一人の中国人学生が中国共産党政府
によって提供された証拠に基づいて中国へ強制送還され得るであろうと結論し
た。

6)テキサス、ルリング(Luling)の警察は、--抜いた銃をもって急襲しなが
ら--一人の青年を探しに、ある家の夜間手入れを行った。彼らが犯罪者だと思
い、「威嚇的に行動した」82歳の父親は5回も胸を撃たれた。39歳の息子
は少量のダイエット・ピル所持で逮捕された。そして警察は適切に行動したと
宣言された。

7)6/27/91に、サン・フランシスコ警察署は彼らが「憎むべき犯罪」(おそ
らく、--サン・フランシスコ人口の大きなパーセンテージを占める--同性愛者
たちに対する--)法で処理するために全区域を設定したと告知した。

8)5月に、薬物強制管理(the Drug Enforcement Administration=DEA)は
DEAが潜在的なマリファナ栽培者を捜査するので、国中の庭園業者から顧客の
リストを要求した。数千人のガーデニングをする人々や水耕栽培用品の使用者
たちは尋問されたり、あるいは潜在的な薬物被疑者として監視下に置かれるで
あろう。

9)6/13/91に、カルヴィン・ウォン(Calvin Wong)18歳は彼のサン・フラ
ンシスコ湾岸地域高校の正式服装での卒業式から無理矢理に引きずり出され、
手錠をかけられ、そして2週間の間強盗事件の捜査の一部として拘置された。
2週間後警察は人違いであったと結論した。そしてウォンをノーコメントで釈
放した。

10)昨年のクリスマスに、著名人のサイン入り写真を蒐集しているジョー・
リー(Joe Lee)はサイン入り写真を求めてミハイル・ゴルバチョフに手紙を
書いた。FBIは(郵便局と協同で)リーの手紙を開封し、そして次に彼を尋問
するために彼の家に来た。この「非合法の手紙無断開封」について質問された
とき一人のFBIスポークスマンは、FBIがいくつかの外国に送られる手紙を定期
的に見ていると答えた。

80年代半ばに、この論考の著者、大いに憎まれた南アフリカ共和国へしばし
ば旅行していたドン・マックアルヴァニーはあるCIAの職員の訪問を受けた--
彼は南アフリカにおけるあなたの編集者の多くの接触について質問した。彼の
釣り旅行はリハーサルであった。しかし、次の12ヶ月以上にわたって、実際
にこの著者が南アフリカ共和国から受け取ったすべての手紙は無惨に引き破ら
れ、テープで閉じられていた--ビッグ・ブラザーが南アフリカからの私の郵便
物を読んでいたことをまさにそれほど繊細ではない仕方で思い出させるもので
ある--。この著者が南アフリカ共和国へ送った郵便物の多くはこの時期の間決
して受け取られなかった。

11)辞職するCIA長官ウィリアム・ウェブスター(William Webster)はCIA
が合衆国内部で(その憲章の違反)いわゆる団体スパイに対して働くことを許
されるべきだと提案した。このことはすぐさまCIAエージェントたちを合衆国
の諸団体に対して、またその内部でスパイさせる地位に置くことができるであ
ろう。そしてアメリカ人民に対して用いられるべきCIAのためのパンドラの箱
を--ソビエト連邦においてKGBがロシア人民に対して用いられるように--開く
ことができるであろう。

12)アメリカにおけるキリスト者たちは、祈り、あるいは公立学校で聖書を
論じ、公立の公園で降誕の場面を展示し、公的な場所に十字架を建て、或いは
中絶クリニックに反対して非暴力的に抗議する彼らの権利を行使するという自
由な言論の権利をますます否定されつつある。多くの事例において、警察は平
和的な中絶反対のデモ参加者に暴力を振るい、傷つけた。彼らは今度はRICO法
の下で投獄され、そして/あるいは平和的にデモをしたことに対して思い罰金
刑を科されるのである。

第I部の結論

最高裁判所判事アントニン・スカリアは、拘置所での48時間拘留に対する彼
の異議の中で、合衆国の裁判所が、憲法の作成者たちが保証していた諸権利を
無実の人から取り去る一方で、罪のある犯罪者たちを保護する、合衆国憲法の
うちには見だされない、諸権利を創り出していると指摘した。アメリカ人は常
習犯罪者たち(すなわち、殺人者たち、強姦者たち、薬物売人たち、強盗等
々)の自由な甘やかしで養われ、そしてこれらの犯罪者たちに厳しくする態度
を要求されている(そしてそれは正当にそうであるが)。しかし、彼らが理解
していないことは、リベラルな議会、ブッシュ政権、官僚、そして裁判所が新
しいそして有罪とされた政府の諸規制に巻き込まれた数万人の無実のアメリカ
人を起訴するために諸々の法律、規則そして規制を通過させる一方で、常習犯
罪者たちに対して手ぬるいあり方を続けるであろうということである。例え
ば、空気清浄法の違反は450年の懲役刑という判決で終り得るが、これは殺
人、強姦あるいは銀行強盗に対するよりも5倍から10倍厳しいものである。

後に検討されるであろうが、たいていの納税違反は「マネー・ロンダリング」
であると宣言されようとしている。それは有罪とされ、懲役刑によって処罰さ
れるであろう。銃規制違反は同様に有罪とされるであろう。これはアメリカ人
の異議を唱える人々、保守的な人々、キリスト者たち、等々を沈黙させる新し
い方法なのか?これはジョージ・ブッシュがアメリカの刑務所の収容能力を2
倍にするよう命令した理由なのか?犯罪に対する戦争は、薬物に対する戦争と
同じように、犯罪者たちに対する戦争では全然なくて、--正直な、法律を遵守
する、愛国的な合衆国市民--特に新世界秩序に反対する者たち--に対する戦争
である。それは、1930年代にドイツにおいてナチスが権力の座に上り、愛国者
たちの残りの者が彼らに反対したときのようなものであるのか?

[編集者注]:社会主義、銃規制そしてアメリカ人民に対する警察国家諸統制へ
のこれらの傾向のすべては1992年大統領選挙のすぐ後に劇的に加速するであろ
う。ジョージ・ブッシュと彼の新世界秩序の暗黒面が1993年初頭には明らかに
なり始めるであろう。国際銀行家ポール・ウォーバーグ(Paul Warburg)が合
衆国上院に(12/2/50に)告げたように、「われわれは好むと好まざるにかか
わらず、一つの世界政府を持つであろう。唯一の問題はそれが同意によって創
られるか、それとも征服によって創られるかということである。」MIAのこの
号を保存しおき、1993年初頭に読んでみなさい。

第II部:現金のない社会へ向かって

現金は自由(freedom)である! 社会主義者たちそして新世界秩序の群衆は人
民を完全に支配するために、彼らが人民の支出を監視し、彼らの金銭を支配し
なければならないということを理解している。それゆえに、数十年にわたっ
て、世界政府の主張者たちはコンピュータ化された銀行業務あるいはクレジッ
ト・カード・システムへと(最初は国家的にそして次に国際的に)注入される
べきすべての金融取引を推進してきたのである。現金のない社会は人民支配を
意味する。

来るべき数ヶ月(あるいは数週)のうちに発行されるはずである新しい通貨は
世界的通貨と中央銀行への、そして究極的にはコンピュータ化された現金のな
い社会への、単に一つの踏み石、一つの中間的な一歩にしかすぎない。--現金
のない社会は2000年までに、あるいはそれよりも早く、世界主義者たちが誘導
しようと計画している新世界秩序/ニューエイジ体制にとって本質的なもので
ある。

第III部:アメリカ人民のコンピュータ化

「さらに、彼のたくらみで、偉大な者、小さな者、貧しい者、富む者、自由
民、奴隷のすべては右の手と額にしるしをつけさせられた。獣の名あるいはそ
の名の数をしるされていない者の他は、だれも売買することができぬようにす
るためである...獣の数字...それは人間の数字であって、その数字は666で
ある。」黙示録13:16-18

われわれはコンピュータの時代に生きている。コンピュータの知識、処理の速
度そして技術は今や2年ごとに倍加している。コンピュータ技術および情報収
集におけるこの驚くべき爆発はあなたについてのすべての傷つき易い個人的お
よび財政上の情報が中央集権化され、審査のために利用可能とされる段階に達
した。

数年にわたって政府はあなたについての傷つき易い膨大な量の情報を集めた。
しかしその情報を十分に利用することができなかった。なぜなら、このデータ
を管理し関連づけることができなかったからである。実質的にすべての政府の
記録ファイルのコンピュータ化とともにすべてのことが変化した。この処理は
過去10年以上にわたり政府のあらゆるレベルで、そして私的な部分において
急速なスピードで起こった。銀行、クレジット会社、保険会社、あらゆる種類
の店舗やビジネスそして一般的企業主たちは今これらの記録にアクセスでき
る。その記録は数秒以内にあなたについての傷つき易い情報の膨大な量を与え
ることができるのである。

すべての情報のこの全体的なコンピュータ化の主眼点は現金のない社会であ
る。それによってコンピュータは貸し方と借り方を電子的に移すであろう。貸
し方と借り方が電子的に移され、そしてあなたの異なった財政的勘定書からは
いかなる「現金」も所有主が変わらないので、--現金の必要はなくなるであろ
う。なぜなら、コンピュータが電子的に処理を行うであろうから。現金や小切
手の必要は消えてなくなるであろう。今日、すべての銀行業務の4分の3以上
が電子的に処理されている。合衆国政府は非常に多くのビジネスと同じよう
に、たいていの官公庁給与支払い、福祉および社会保障管理を電子的に預金し
ている。

各々のアメリカ人は彼に関する数ダースの(数百のではないとしても)コンピ
ュータ・データ・ファイルを持っている--政府が現在各アメリカ人に関する2
ダースと3ダースの間の別々のファイルを維持していると共に--。この種々雑
多なものから成るコンピュータ化されたデータ・ベースのすべての政府による
管理、合併、統合そして使用の鍵は--さまざまのデータ・ベースのすべてを一
緒にまとめるための--たった一つの普遍的な番号である。あなたの社会保障番
号があのコンピュータ化された情報のすべてを合併しそして公表するための普
遍的な鍵となった。

アメリカにおいてあなたの社会保障番号なしに生活することは実際問題として
不可能である。もしあなたが政府と何らかの接触を持っているならば、あなた
はその番号を持たなければならない。それは連邦、州そして地方の納税書式の
ため、すべての医療計画のため、パスポートのため、福祉を受けるため、失業
給付のため、医療費支払いの為、食料キップのため、何らかの目的のための何
らかの政府の調査のため、銀行預金口座あるいは有価証券口座を開くため、等
々で要求される。たいていの企業や小売商店は、たいていの医師、歯科医そし
て開業医がそうするのと同じように、取引に際して社会保障番号を要求し始め
た。(誰もこれら後者のグループに番号を示すことを法的に義務づけられては
いない。そしてそうすることはこの著者には賢明ではないと思われる。)

政府の国家コンピュータ・ネットワーク

コンピュータ・テクノロジーにおけるこの爆発と社会保障番号を通じての数十
の(あるいは数百の)データ・ベースの結合から、あなたの生活、財政、そし
て文字通り揺りかごから墓場までの諸活動をカバーするあなたあるいはあなた
の家族に関する何らかのあるいはすべての情報をそこで政府諸機関がほとんど
瞬時に呼び出すことができる一つの国家的コンピュータ・ネットワークが実現
した。(社会保障番号は今や2歳以上の者に要求される。)

1985年以来IRSはすべてのアメリカ人をコンピュータ化した。そしてそのプロ
ジェクトは今や事実上完全である。コンピュータ・プロフィールは今や事実上
あらゆるアメリカの家庭あるいは個人の上に存在しており、それは政府がコン
ピュータによってあなたたの諸活動、足跡、軌道の全てを事実上監視し、あな
たの財政、ビジネスあるいは個人的取引を見張り、非常に手っ取り早くあなた
の居場所を突き止め、そしておそらくあなたのコンピュータ化された財政的プ
ロフィールに基づいて結局はあなたの税金を直接査定し、--支払期日の来た税
金のためにあなたの銀行口座から電子的に引き落とすことを可能にするであろ
う。

アメリカ人民のコンピュータ化は政府があなたを揺りかごから墓場まで見張り
そして支配することを可能にするであろう。もしこのことがジョージ・オーウ
ェルの1984年、ニコライ・チャウセスクのルーマニア、ヒットラーの第三帝国
あるいはゴルバチョフのあるいは小平の共産党「天国」のような代物に思わ
れるならば、--それはそうであるがゆえにそうなのだ!未来の新世界秩序/ニ
ューエイジ政府は過去のいかなる全体主義的権力よりももっと完全にそしても
っと効果的にその人民を監視し支配することができるであろう。コンピュータ
はそうするために彼らを助けるであろう!

第III部:結論

過去10年から15年にわたるコンピュータ・テクノロジーにおける爆発は相
反するものを含んでいる一つの祝福である。それはわれわれの生活をより効果
的なもの、組織化されたもの、そして素早く探知されるものとした。しかしそ
れはまたわれわれの生活のあゆる局面をビッグ・ブラザーが綿密に調べ、跡を
つけ、そしていつか支配するかぎり、パンドラの箱を開きもしたのである。2
歳以上のアメリカの子どもたちは、彼らがほとんど文字通り揺りかごから墓場
まで追跡されることができるように、今や一つの社会保障番号(政府の無数の
データ・ベースに彼らを結びつける彼らの普遍的番号)を持たなければならな
い。

慈悲深い、自由市場の、自由へ方向づけられた政府(親切なアメリカ人がほと
んど200年間享受してきた)と共にであれば、このコンピュータ・テクノロジ
ーはなんら脅威ではないであろう。しかし、権力を握ったヒットラー、ゴルバ
チョフ、あるいは小平、あるいは新世界秩序/ニューエイジ志向の指導部と
共にであれば、このコンピュータ・テクノロジーはアメリカと世界を奴隷化す
るための危険な手段となり得るであろう。

第IV部:ビッグ・ブラザーはどのようにわれわれのプライバシーを撤廃してい
るか

プライバシー[他人から干渉されない自由な私生活]は自由の最も基本的な構成
要素の一つである。それにもかかわらず、それはたいていのアメリカ人が--そ
れを失うまでは--完全に、特に注意を払う必要のないものとみなしているもの
である。ちょうどジョージ・オーウェルのすべてを見、すべてを知っているビ
ッグ・ブラザーがそうであるように、われわれの政府は、彼らをもっとよく保
護し、課税し、支配することができるように、今やすべてのアメリカ人につい
てあらゆることを知りたいと望んでいるのである。プライバシーは(現金と同
じように)今やわれわれの政府官僚たちによって、--1990年代の「憎むべき
罪」と同じように--悪と見なされている。

この論題の第I部(1990年1月に書かれた)においてこの著者はこう書いた:

「ジョージ・オーウェルの古典的小説1984年は、その中で全能の、社会主
義的政府(オーウェルによって「ビッグ・ブラザー」と呼ばれている)が彼ら
の生活、彼らの運動、彼らの財政、そして彼らの思考さえのあらゆる局面を支
配することによって人民を奴隷化している一つの灰色の抑圧的な世界を描い
た。ビッグ・ブラザーは彼らを彼ら自身から保護するために人民の生活のあら
ゆる局面を統制した。彼は言葉と概念の意味を変えた、あるいは逆にした。そ
の結果、「隷属」は「自由」と呼ばれ、「戦争」は「平和」と呼ばれ、「憎し
み」は「愛」と呼ばれ、以下そのような仕方であらゆるものが呼ばれた。」

「彼は大衆を、彼自身のブランドの並の娯楽(それは最も左翼的な政治プロパ
ガンダで彼らを洗脳した)でもって絶えず楽しませた。彼は定期的な地域戦争
でもって大衆の気を紛らせた。打ち解けて心安いと思われるか?彼は人民の良
心となった。彼は歴史を書き換えた。そして彼は彼の臣民たちの精神と思想と
を支配した。しかし最も重要なことには、ビッグ・ブラザーは人民を見張った
--彼は1日24時間彼らと彼らの生活のあらゆる局面を絶えざる監視下に置い
た。ビッグ・ブラザーはプライバシーのすべての局面を全面的に廃止した。

「数十年にわたってビッグ・ブラザーのテクニックを実践してきた東ヨーロッ
パ中のすべての共産主義政権が解体しつつあると「思われる」ある日に、アメ
リカ合衆国がジョージ・ブッシュの下でこれらの同じKGBスタイル--すべて人
民を一連の社会に脅威を与える危機から守るという名目の下に--を制定するた
めに動いているということは皮肉である。われわれば薬物危機、環境危機、地
球温暖化危機(世界はだんだん寒くなっているのに)、テロリスト危機、犯罪
危機、等々を抱えている。--そしてビッグ・ブラザーはアメリカ人民をこれら
の危機から守らなければならない。

「これらの危機の各々は、アメリカ人の生活のあらゆる局面に対する[古代ギ
リシャのドラコンのような]過酷な社会主義的統制を課すためのリベラルな政
治家や官僚の徒党を組むための口実である。1990年代の社会主義的アメリカに
おいて、ビッグ・ブラザーがアメリカ人がするあらゆる動きを綿密に調べ、あ
らゆる取引を監視し、そして最終的にあらゆる決定を統制することを望んでい
る。金銭とその自由な抑制されていない流れは資本主義社会の生き血であり、
もしビッグ・ブラザーがその流れを監視し支配することができるならば、彼は
社会を支配することができる。抵抗する普通の市民は犯罪者(すなわち、マネ
ー・ロンダリングをする者)として烙印を押され、それに応じて処置されるで
あろう。」

最初に1967年に出版された「プライバシーと自由」という書物において、アラ
ン・ウェスティン(Alan Westin)教授はプライバシーをある形式においてす
べての文化に共通の、そして正しい「心理学的バランス」の維持に必要な一つ
の基本的な人間的要求として見る見方の強い擁護論を唱えている。人々、諸々
の組織そして諸々の政府は適切に機能するためにはあるプライバシーを持たな
ければならない。共産主義者たちが、ロシアと中国において[政権を]引き継い
だとき、した最初のことはすべての形式のプライバシーを破壊することであっ
たということは興味あることである。彼らは、そこで隣人たちが隣人たちを密
告するスパイ網を確立した。--ちょうどブッシュ政権が、今日銀行員たちや金
融業者たちに顧客をスパイし、どんな「疑わしい行動」をも報告するように奨
励しているのと同じように--。独裁者たちは人民を支配するためにプライバシ
ーを破壊しなければならないのだ。

ソビエト連邦においては、KGBはすべてのひとがすべてのことをするのを事実
上常時監視している。このドラコン的マキアヴェリ的な人民監視および支配の
体制(ソビエト型の身分証明書を完備した)は、アメリカが社会主義に変わ
り、新世界秩序の方向へ突き進み、ソビエト連邦と合併するにつれて、1990年
代にアメリカに入って来ている。

途方もないコンピュータ・テクノロジーと他のハイテク機器の激増は社会主義
的合衆国をして、プライバシーを廃止し、そして数年のうちに人民を完全に支
配するためにアメリカ人民の生活のすべての局面(財政的および個人的)を監
視することを可能ならしめている。

結論

ジョージ・オーウェルの1984年は、ジョージ・ブッシュと行政における彼
の社会主義的新世界秩序連合、議会そして政府官僚によって導入されて、1990
年代初期にアメリカにおいて急速に現れている。アメリカとロシアが「われわ
れの共通の関心の合同」に向かって動いているので、アメリカは毎日ソビエト
連邦により似たものになって来ている。アメリカを支配している社会主義者た
ち(共和党も民主党も両方とも)は、もし彼らが現在の猛攻を続けるならば、
アメリカ人から実質的にすべてのわれわれの自由(財政的およびその他の)を
奪い、1990年代の10年間が終わる前にわれわれを奴隷に変えてしまうであろ
う。そして彼らはそれをすべて善の名において、薬物危機、財政的危機、環境
危機、犯罪危機、等々からわれわれを守るという名においてするであろう。

過去30年から40年間にこの国で成長したたいていのアメリカ人は一度も犯
罪を犯したことがなく、彼らの税をごまかさず、彼らの国と政府を愛し、警察
が犯罪者を追跡して逮捕したときには喜んだ、正直な、法律を遵守する市民で
ある。われわれはたいてい非常な法律施行賛成、警察賛成、FBI賛成、等々で
ある(そしてそれはこの著者も含んでいる)。しかし、ロシアや中国における
警察や政府役人が彼らの市民を追跡逮捕し投獄するときには、なぜわれわれは
喜ばないのか?なぜなら、これらの市民は全般的にどんな罪も犯していないの
であり、これらの政府は悪く抑圧的だからである。今日、アメリカにおいては
正直で法律を遵守する市民は、抑制を失って社会主義の方へ突進している合衆
国政府によって犯罪者だと宣言されている。そしてわれわれの諸権利を守るは
ずの警察と政府職員たちはソビエト・ブロックにおける彼らのよく似た相手の
ようにますます行為し始めている。

もし細部から離れて大きな絵を見るならば、アメリカの現在の軍縮と合併への
衝動を、銃規制の不可抗力を、現金のない社会、財政的プライバシーの廃止、
われわれの生活のたいていの局面に対する社会主義的統制への動きを見るなら
ば、一つの非常に不吉な絵がアメリカにおける自由に関連して出現してくるの
である。われわれは警察国家の中に生きる奴隷として次の世紀へと入るように
運命づけられるのか?