今日もまた指導医ガイドラインから紹介する
今日のテーマは臨床における指導方法である
臨床教育にあたる教師(指導医)はいろいろな技法を用いて指導しているはずである
畑尾先生はそれら6つの技法に整理して紹介している
その中で
指導医が用いる技法がどれかに偏ると学習者である研修医への教育的効果も偏るので注意するように紹介している
多様な技法をバランスを考えて用いるように心がけることがコツといえる
1.問題解決者Problem-Solver
研修医に問題解決の過程(観察、問題の感知、仮説設定、検証、評価)を教える
【過度に用いすぎた場合】
研修医は臨床技能(患者との関係を深めたり、知識をより深めるなど)と関連づけずに、診断過程を覚えてしまう。
【全く活用しなかった場合】
研修医は診断過程や論理的枠組みを無視して、臨床をするようになってしまう。
2.模範・お手本を示す RoleModel
研修医に自分の価値観や生活態度を最善のものとして模範を示す。
【過度に用いすぎた場合】
指導医が踊ってしまい、研修医は観客になる。
【全く活用しなかった場合】
研修医が将来つくらなければならない自分自身の生活態度について、関心を育てるためのモデルを与えない。
3.臨床管理者 Clinical-Supervisor
研修医の個性は無視して臨床能力に焦点をあてて研修医の学問的及び感情的なレベルに管理的に・矯正を促すようなフィードバックをかける
【過度に用いすぎた場合】
研修医は否定的なフィードバックを多くかけられ、新しい技術の習得に臆病になり創造性を失い、結果的に自信をなくす。
【全く活用しなかった場合】
研修医は長所と短所を混同し、どこを直せばよいのかわからなくなる。
4.巻き込む Involver
研修医を自分の診療活動に巻き込む。研修医の能力を信頼して、患者もスタッフも研修医の教育に巻き込む。
【過度に用いすぎた場合】
研修医の能力を超える危機にさらす。
【全く活用しなかった場合】
研修医は自分の能力に自信を持てなくなる。
5.促進者 Facilitator
研修医が自分の学習に責任を持つように、自分で自主的に意思決定し目標をつくるように促す。研修医は通常、支持的な態度で接する。
【過度に用いすぎた場合】
研修医は不満を起こす。
【全く活用しなかった場合】
研修医は無視されたと感じ、責任をとらなくなる。
6.資 源 Resource
研修医に細かい内容の知識を授け、学習者の態度・行動についても基準を示す。
【過度に用いすぎた場合】
指導医と研修医のレベルの差を固定し、いつも完成された知識、回答を指導医から入手しようとして、自分で知識や情報を統合したり応用することができなくなる。
【全く活用しなかった場合】
患者の問題を理解しようとしても、知識、情報、データ不足に不満を起こさせる。
よく読み返すとこれらの指導的立場は頷ける
確かに臨床現場で様々な状況で研修医に指導している自分の立場が示されているからである
どれかに偏り過ぎてもいけないというポイントは意識していなければいけないのであろう
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