さてさて現場の僕たちがもっと保険診療だという意識をもつ
請求できるものも請求しないで過ぎていることが多いのではって思いませんか?
前回は入院時にすることを解説しましたが
今回は入院中にすることを少しお話します
研修医だけではなく知らない指導医も多いと思うので
こんなこともレセプトの審査では注意してますよってこともお話しします
まず
基本は診療録というものは患者さんの診療の記録であった
原則として診療録に記載のないような事項は
診療報酬は支払われないということ
だから病院への査察のときに
心電図モニターの記録とその所見が記載されていないと注意されます
注意すべきことは大学病院は包括なので
研修医の先生が記載しなくてもなんとなく過ぎてしまいますが
ほかの病院はそうはいきません
医師として一人前になるための研修期間ですから
まずは心電図や酸素飽和度のモニターもすべて診療報酬として
請求しているということを知ってくださいね
そう言えば心電図モニターのことをレセプト上ではなんて記載されているかご存じですか?
「呼吸心拍監視」です
これも一般病院でないと知る機会がないかも知れないですね
酸素も投与しないで漫然と酸素飽和度をモニターすること
これはしっかり査定の対象です
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よく病状詳記というのを先輩医師が書いていますよね
つまり自分たちの診療はこう意味で行ったんです
と解説を加えて居るんです
だからこの詳記を書きたくても研修医の先生たちが
指導助手の先生たちと考えて行った診療行為であっても
きちんと記載なければ詳記にかくことができず
結果的に一生懸命行った医療行為であっても請求上認められず
査定されるなんてことが見受けられるのです
だから注意しましょう
たとえば抗てんかん薬や一部の抗生剤で血中濃度を測定して
きちんと患者さんの治療に役立てている場合は
特定薬剤治療管理料というのが算定できますが
これも2剤使えば2回算定できるのに
これを請求していない場合もある
これは患者さんサービスとは意味が違います
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もちろんこれも月1回なのに安定するまで頻回に測定しても認められません
そのような場合詳記に記載する必要があります
「そんなの医事課でやってよ~!」
これって自分の診療行為を知らない人に説明しなさいって
無理を言ってるのと変わりません
それなら面倒だからやらないよ~いいの?病院損するよ?
いえいえ
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そんな事言っても先生はちゃんと患者さんを治療したいのだから
きっとその必要な検査をしてくださるはず
だったらちゃんとカルテに記載して
その説明をその都度詳記に書き加えておけば
月末に苦労しなくて済みますよ
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きっと
処置範囲も重要です
外科系研修医の毎日のお仕事である処置
これも処置範囲で点数がことなります
それも病名で推察されてしまいますから
たとえばたくさん挫傷部位がある場合はそれぞれの病名と
できれば創部処置が大変だった~!と詳記を記載するのがベスト
レセプトの審査をする先生たちも
基本的に行われた診療が正しいという前提でチェックしています
だからどのような理由で行ったのかを詳記で知りたいということ
ただ単なるサマリーみたいな詳記はあまり意味ないようですよ
それと
絶対に知っておいて欲しいこと
原則として保険診療なので
薬の処方において
適応病名がない場合や禁忌での使用
さらに不適当な用法や過剰投与はすべて認められません
有名な胃薬で潰瘍治療薬は
注射薬と内服で適応疾患が異なっています
それを知らずに査定されることはしばしばです
ですからすべて詳記が必要です
これを知らない指導医や指導助手のもとでは
ただ処方しとけよ!ってことでは勉強になりませんから
自分で処方する薬の適応病名がきちんと病名にあるかチェックしましょう
その場合すべての病名をつらねていくと
実はこっちの薬の適応だけどこれには禁忌だなんてことがあります
よ~く考えて処方するべきなんです
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奥が深いですね