不機嫌な朝

　朝から夫に対してイライラしている自分がいる。
　喧嘩ではないが早朝から夫がウロウロするので寝不足。

　夫の早起きは昔からだが最近は行動の退化が気になる？
　10分もあれば出来る身支度に1時間でも足りずにガサゴソ。

　私はなるべく自力でさせたいから見ぬフリをしている。
　特に手足が動かないわけでもないのに要領が悪すぎる！
　

　助言をしても無駄、相手はマイペースを貫こうとする。
　これも痴呆？当人よりも見守る私の方に忍耐がいる。

　髭剃りも終え朝食が済むと私は大仕事をしたように疲れる。

梨好き

　梨の美味しいこの時期、毎食出さないと夫はご機嫌斜め。
　「果物は果糖が多いから食べ過ぎ注意」と言っても無駄。

　「主食代わりだよ」とご飯類を控えてまでも食べている。
　私も果物に目がないからついつい甘くなってしまう？

　幸水、豊水に続き秋月、来月辺りは新高梨が待っている。
　春の苺、夏は西瓜、秋は梨と柿、冬は蜜柑と好物が続く。

　中でも梨と柿は特別好きなようで執着ぶりも並みでない。
　「梨があれば言う事ナシ、幸せだねぇ」ダジャレも出る。

　こんな事で幸せを感じるのならお安い御用、気楽な人だ。

差し入れ

　サークルの慰労会があって会員が集まりお食事会をした。
　その席で手作りの梅ジャムを差し入れてくれた友がいた。

　私は作ったことはないが手間暇かかるものらしい。
　帰って舐めてみたら甘酸っぱくて美味しい！

　明日からパンに塗って食べるのが楽しみ、嬉しい。
　他にも先日は紫蘇ジュースを持参してくれた人もいる。

　別の集まりではゴーヤの佃煮ももらった。私は毎回食べる人。
　皆、多忙の身でありながら器用、上手なので感心する。

　頂くばかりで申し訳ないが腕では太刀打ちできそうもない。

　

穴あき靴下

　毎月１回、水虫の治療の為に夫は皮膚科を受診している。
　もう１年以上通っているが完治はまだ先のようだ。
　

　「足を出して」と言われ夫が踏み台に靴下ごと足を乗せた。
　すると足の高の辺り、靴下に３mm程の小穴が開いていた！
　

　黒色の靴下だから穴から白い足が見えてそれが妙に目立つ。
　夫は気づかずに履いたと思う。慌てて脱がしたが恥ずかしい。


　「破れているのを履いちゃダメじゃない」そう言い繕った
　夫は我関せずの態度、私は穴があったら入りたい気持ち。
　
　女医は素知らぬ顔をしていたがあきれたに違いない？

物忘れの本

　歯医者で待ち時間中、備え付けの本を読んでいた。
　「物忘れがなくなる本」大島清著の文庫本。

　日頃切実な問題なのでタイトルに魅かれて手にした。
　パラパラとめくるが時間内には読み終わりそうもない。
　

　細かい目次がついていたのでそれで内容は把握できそう。
　いろいろ書かれていたが要するに゜脳を刺激する事″

　当たり前の説？　しかし最終項目のまとめは良かった。
　「笑う事、退屈しない事。それが脳の最高のご馳走だ」

　笑う事を忘れがちの最近、楽しい事を考えよう。

　

ポイントカード

　いつも行くマーケットのレジでポイントカードを出した。
　「今日からそれは使えません、新規申し込みが必要です」

　「エエッ！知らない」と言うと「そこに書いてるでしょう」
　壁に貼っている広告やお知らせなどはいちいち見ない！

　今までは100円で1ポイントだったのに210円に変わるとか
　よく分からないがシステムが全面的に変更になるそうだ。

　腹立たしいのは移行期間の今週はポイントはゼロ扱い。
　低金利の時勢だからやむを得ない処置にしても不親切。

　それでなくてもカードはかさばるし面倒、止めようか？

集団健康診断

　市の集団健康診断を受けるため、福祉会館に二人で行ってきた。
　血液検査などは病院で何度もやっているから不必要と思っていた。

　書類が送られて来た時にその旨を伝えたが、ぜひにと勧められる。
　夫には大腸癌と前立腺癌が気になっているのでこれが主目的。
　

　ところが肝心の大腸癌の便が取れなかったために中止となった。
　前立腺がんは血液検査で済むとの事で簡単、すぐ終わる。
　

　体重身長、尿検査、血液検査など基本健診もスムーズに終わった。
　今年初めて夫の体重が「標準値ですね」と言ってもらえホッとする。

　１ケ月後に検査結果が判明するそうだが多分、異常はないだろう？　

どうでもよし

　急に涼しくなったから夫に秋物の衣服を買ってきた。
　病院やディに通うのに見苦しい格好はさせたくない。

　着易くて洗濯しやすい物、ズボンはゴム式の物等を選ぶ。
　体が不自由となるとお洒落は限られるが身綺麗は大切。

　適当に見繕ったがサイズや着具合を試さなくちゃあ。
　試着させたくとも「何でもいい」と面倒がるので困る。

　「貴方はきちんとすればいい男！」おだててその気にさせる。
　「どうでもいい男」と言いながら夫は手伝えば着替に応じた。

　自分の物を買うのは簡単で楽しいが、人のは気疲れする。

夏の終わり

　「暑さ寒さも彼岸まで」とは誰が言い始めたのか、その通り！
　昨日辺りから急に涼しくなって朝夕は半袖では心もとない。

　秋の支度をしなくちゃあ、まず夏物を片づける事から始める。
　晴天に恵まれカラッとしているので布団の入れ替えをした。

　その後、扇風機３台を分解して汚れ等を掃除してしまいこんだ。
　そういえばこの夏は１回もクーラーはつけずじまいだった。

　あの暑がりだった夫が今年は涼しい顔をしていたのが不思議。
　昨年まで彼は冷蔵庫の住人のように部屋を冷やしていたのに…？

　これから１０月にかけて衣装の入れ替えなども待っている。　　　

プレイボーイ

　街の交差点を歩いていると寿体操で見かける男性と出会った。
　たしか米寿と聞いているが、まだカクシャクとした元気な男性。

　ニコニコしながら私の側に来て何か言ったが聞こえず「何？」
　「エレガントですよ」そうささやいてそのまま通り過ぎて行った。
　

　「ウソッ！」心底驚いた。こんな世辞は言われたことがない！
　相手の目がどうかしている！それともからかわれたのかな？

　相手が女性なら誰にでも似たような事を言うのかも知れない。
　帰宅して鏡を見たがどう見てもエの字も無く冗談と確信する。

　それが分かっても微妙に女心をくすぐる世辞で怒れない。

老舗饅頭

　敬老の日に饅頭を欲しがった夫の為に老舗の菓子屋に行く。
　それと次姉の誕生祝い用に上等の菓子を探す目的もあった。

　前から気になっていたが高くて手が出なかった菓子がある。
　それを今回は奮発した。直径５㎝程の饅頭が１個1550円也。
　

　出来上がるまで数か月熟成させるとか、値が張るのは当然？
　食べてみない事には…説明されたように厚さ約8mm６枚に切る。
　

　「これ１切れで250円、味わってね」刺身みたいなのを出す。
　「何じゃこりゃ、値打ちないよ！」私も同感でがっかりした。


　饅頭よりも珍味一口と言う感じ、話の種にはなるがもう結構！

段差の壁

　ディケアは祭日は休み、それで在宅日が増えて夫は退屈してる。
　家で用もなくウロウロされるよりも二人で外出する方がまし？
　

　石鎚山方面に風光明媚な茶店があると情報雑誌に載っていた。
　地図で見ると行った事のある道なので多分大丈夫と判断する。
　

　車で1時間半ほど走った。辺鄙な所だったが無事到着できた。
　入口まで段差約10㎝の低い階段が10m程だが15段待っていた。

　夫はヨロヨロ何度も後ろに倒れそうになって私はハラハラ！
　帰る時の事を思うともっと大変そうでくつろぎの気分が遠のく。
　
　杖を頼りに降りた。なだらかな斜面だったが今後は階段はパス。

敬老の日

　敬老の日は孫も居ないから私たちにはあまり関係ない。
　「何歳から老人扱いされるのかな？」と夫が私に聞く。

　「一般的には65歳以上を老人と言うみたいよ」と答える。
　「それなら紅白饅頭、配ってもらえる？」と期待している。

　そう言えば昔、母の代理で公民館に受け取りに行った。
　近頃は廃止なのか、75歳以上の高齢者に絞ったのかな？

　何処からも連絡はないから期待しても無駄に決まってる。
　「もっと長生きしなさいと言う事よ」と説明しておいた。

　「饅頭もらわずに死ねるものか」変に意気込んでいた。
　
　

ぎっくり腰

　古紙回収の日だったので朝、新聞の包み等を出そうとした。
　指定場所までそんなに遠くないが重いので車で運んでいる。

　荷を積もうとかがんだ時、瞬間的に腰に電流が走った。
「やられた！」息を止め静かに腰をトントン叩いてみる。

　腰は伸びきらないがゆるっとならば動けない事はない。
　20歳後半にひどいぎっくり腰で1週間程寝込んだ事がある。

　あの時は本当に往生した。2日ほどは身動きもできなかった。
　今は寝込むわけには行かない。大した事はなさそうで一安心。

　1日中腰の曲がったお婆さんだったが明日は治って欲しい。

適度な多忙

　今朝は夫をディに送った後、土曜ならではの自由行動。
　5，6件の用足しをする予定で効率の良い道順を考える。

　行く先々はほとんど留守で残念、空鉄砲を撃った感じ。
　連絡なしだから仕方ない。メモを残して次にまわる。

　思っていたより早く家に戻ったので昼からは休息時間。
　毎日、暇のようでいて多忙、結構予定は詰まっている。

　まるまる空いているのは土、日ぐらいかな？
　どれも大した予定でもないがこれが生活のメリハリ。

　若い時みたいに追い立てられる多忙感はなく適度が良い。