経営支援オフィス MMO + 4Ts                         

ММО ~ものづくり・経営改善を もっと おもしろく~
4Ts  ~但馬・丹後・丹波・鳥取を もっと おもしろく~

ものづくり・工場改善 トヨタ生産方式(2) 誤解・導入失敗

2016年01月17日 | ものづくり・経営改善 トヨタ生産方式

(2012年4月30日発行)(次回5月7日予定)

GWに突入し、会社も休みとなり、毎日「トヨタ生産方式」関連の本を読み漁っています。
その中から、トヨタ生産方式への誤解と、トヨタ生産方式の導入の失敗例を上げて、論点を整理していきたいと思います。

以下のことを読まれて、ご意見のある方は、どしどし言っていただけないでしょうか。
また、以下の内容は必要により、適時修正・追加・削除などいたします。

■トヨタ生産方式への誤解
①トヨタ生産方式=かんばん方式
一番多い誤解が、トヨタ生産方式=かんばん方式という誤解のようです。これについては、大野耐一先生が「トヨタ生産方式」の本のまえがきにも記載されているように、かんばんはトヨタ生産方式の運用の手段の一つであり、・・・ということです。
かんばんがあまりにも目にとまり易いからだと考えます。
むしろ、トヨタ生産方式=平準化生産方式の方が正しいと考えられます。トヨタのこれでもトヨタ生産方式を正しく表しているわけではありませんが。
②在庫はゼロである
この誤解は製造メーカに勤める私でも、勉強を始めた最初のころはそのように思っていました。正しくは、不要な在庫やムダな在庫がゼロであるということと思います。7つのムダの中に「つくりすぎのムダ」「在庫のムダ」があるためそのような誤解を生むのかと思います。
③つくりすぎのムダ
多くつくりすぎるムダと誤解されているが、早くつくりすぎるムダのことを言っています。多くつくりすぎるムダは当然のことと考えられています。
④ジャストインタイム
つくりすぎのムダの意味からもわかるように、間に合っていたらいいわけではなく、ジャストオンタイムの意味です。

■トヨタ生産方式の導入失敗例
①トップの決意不足で
トヨタ生産方式を導入すれば儲かるといった、あまりトヨタ生産方式を勉強されていない経営者の方の導入決心の場合、その後の困難の克服が難しいそうです。欲に目がくらんでいる?一般的な生産方式はプッシュ式ですが、トヨタ生産方式はプル方式であり、まったくの逆になっています。その他、一般的な生産方式の考え方の逆を行っているところもあり、一般の従業員にもわかりずらい点がいくつもあります。
②かんばんだけを導入してトヨタ生産方式
トヨタ生産方式=かんばん方式と誤解されている方もおられるので、かんばん方式を導入したら成果が上がるのではと考えます。しかし、生産の平準化が出来ていないと、在庫が増える、部品メーカからの苦情が増えるなどの問題が出ます。
③いつまでたっても5S・ムダとり
世の中の大半の工場では、5Sができていない、7つのムダで溢れかえっているのではないかと思います。コンサルタントが見るとこれらの問題点はすぐ指摘が出来ますが、コストダウンに繋げるという点で困難があります。
④JIT導入で在庫が増えた
自社内での平準化生産が出来ていないとJITを導入しても在庫が増えることがあるようです。トヨタ生産方式にも記載されているように、部品メーカへのJITの拡張は社内での実績が出来てから実施されています。

                                                 井上三右衛門

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ものづくり・工場改善 トヨ... | トップ | ものづくり・工場改善 トヨ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ものづくり・経営改善 トヨタ生産方式」カテゴリの最新記事