『Nのために』

４冊目になります、湊かなえ。『Nのために』。

彼女の作品とても人気があるようですねぇ。かくいう私もかなりはまっていて次は『少女』と『往復書簡』を図書館で予約した。『往復～』の方は９人待ち。９×２週間で約４ヶ月待ちです。春になってます・・・。

誰が犯人だとかじゃなくてひとりひとりの言い分が丁寧に書かれていて、心理描写というのか毎回胸に迫ってくるものがある。

現状に満足していない登場人物たち。田舎から都会へ羽ばたこうとしてもがいている人・・・。

時々自分が思っていることを文字に置き換えられているような気がしてドキッとすることがある。

職場で『この辺はこんな風にいう人がいたり、思われたりするんだよ。田舎でしょ。』と言われることがある。ここにきてもう１７年近く経つのに、どこか田舎気質に馴染めないことがある。特に意識しているわけでもなく、ここにどっぷり住んでいても。

最近東京が懐かしく思ったりする。いつでも行ける場所でありながら滅多に行かないくせに。住んでいる時ほどあちこち行ったわけではないのに。

登場人物と同じように『東京に出れば何かある』なんて思っているのかもね。それもきっと自分次第なのにね。