先週は150枚以上のシャーレを毎日混釈培養していましたspirillumです、どもです。
さて、今日は「今更聞けない実験技術」ということで、恥を忍んで「これってどうなの?」っていうのを列挙していきたいと思います。
こうするのが正しい!とご存知の方、教えてください。
私はこうしてる、同じだという意見でもいいです。
毎回疑問に感じつつ行っている私にぜひとも愛の手を(笑)
1.オートクレーブ(高圧高温滅菌器)による滅菌作業
実験では基本的な滅菌操作であるオートクレーブ滅菌。圧力と温度で滅菌する装置です。
オートクレーブでは実験に必要な色々を滅菌します。
培地であったり、希釈水であったり、器具であったり、あるときは土なんかも滅菌します。
さて、私が疑問に思っていることはいくつかあります。
1-ア)オートクレーブの蓋を閉めるときはきつく締めすぎてはいけない?
これは学生時代の研究室で教わったものです。
きつく締めすぎると蓋と本体の間のパッキンが痛むとかなんとか。
仕事場ではそんなことをしている人はいません。
小心者の私は軽く緩めたり、きつく締めたりはしません。
それでも滅菌は十分出来てるので・・・。
これってどうなんでしょう?
1-イ)チップなど、乾燥している器具を滅菌する時には水分を?
これは仕事場と学生時代の研究室とでは全く反対です。
学生時代には、水分があるとコンタミ(汚染)の原因となると言うことから、
なるべく水分を入れない工夫(オートクレーブバッグに入れて滅菌)をしていました。
そして滅菌後は乾燥機で乾燥してから使用していました。
ところが職場では、水蒸気がないと十分な滅菌が出来ないということで、
乾燥した器具は水を少し入れたり、
チップやチューブは水を含ませた脱脂綿を入れたりしてなるべく水を入れています。
自分的には、どう頑張ってもオートクレーブでは水蒸気が入ってくるもの、
と思っていて、故意に水分を追加したり、厳重に包んだりすることはしません。
さすがに2重のアルミ箔で蓋を覆ったりはしますがね。
そしてやっぱり残っている水分は汚染の原因になりそうな気がするので乾燥させます。
みなさんはどうしてますか?
2.シャーレへの培地の分注、固化後の保存
寒天培地は、シャーレに作成したい時にまとめて三角フラスコなどで滅菌をかねて融解し、あとで分注します。
2-ア)シャーレの蓋は開けたまま?締めたまま?
これも困ったことに、それぞれのやり方が。(笑)
学生時代は分注したシャーレは、蓋に水蒸気がたまるのを避ける意味で
蓋を開けたまま、蓋は別の場所に重ねておき、
下の部分は交互に重ねて山型にして固化させます。
逆に仕事場では、水蒸気は気にしていないらしく、蓋を締めたまま重ね、
固化させます。
みなさんはどちらですか?
2-イ)寒天培地の保存は下側に向けて?上側に向けて?
寒天を下側にしておくと、蓋の水蒸気が落ちるから、
上側を寒天にして置いている人が多い職場。
寒天を上側にしておくと、水分が分離してきて蓋にたまってしまうから、
下側を寒天にして置いている人が多い職場。
私は経験的に、分離した水分がたまることの方が嫌なので、
下側に寒天を置いています。
これも本当はどっちがいいんでしょう?
みなさんもこういう疑問はありませんか?
きっとまだあるはずなので、一つのカテゴリを作りました。
何か気になることがあったらぜひコメントください。
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毎日150毎のシャーレ、お疲れ様です。Microbiologyの授業の実験のTAやってたときに、私もよくBacteriaを育てる為のMediaをつくっておりました。最初の内は面白いですが、慣れてくると面倒ですな。最後の方は、友人といかに多く、優良で、汚染されてないものをつくるか競争しておりました(爆
1のアですけど、Autoclaveマシーンの種類などで少し違うかもしれません。
でも、私は2種類使いましたが、両方とも”しっかり閉めろ”と言われました。現在使っている方のAutoclaveMachineはしっかり閉めないと空気ぬくとき、内側の水蒸気がもれてきてErrorおかすんで、がっつり閉めながらStart押します。
2のアのついてですが、、、、空けたまま!まじですか?あけたままだと、蓋つけるときとかに空気にふれるからやっぱり汚染されるんじゃ・・・・?
2のイですが、うちがMicrobiologyLabでMedia(多分シャーレと同じだとおもいます・・・)作ってた時は、保存する時は必ず下向きにしていました(寒天が上にくる)。理由はわすれましたけど、汚染を防ぐとかなんとかいっていたようなきがします・・・
水分の事も、これ水が寒天の上にきちゃったけどどうすんの?とか聞いたら、あーきにしないきにしない、とか言われました(爆
とまぁ、まだ学生レベルでの意見ですので、ただの意見としてとらえていただければ、と思います。
話題へのコメントありがとうございます。
やはり違いがあるのですねー。
オートクレーブ自体がエラー起してしまうのでは緩めてはいけませんね。(笑)
私は排気は滅多にしないですね、なんだか怖くて。(笑)
よっぽど急いでる時は別ですけど、基本的に排気をしないで終わらせることを考慮して時間配分を決めます。
2-ア)ですけど、これはクリーンベンチ(clean benchかな?)内で行う操作のことなんです。
無菌室(clean room)や、ガスバーナー近くで行う時には蓋は閉めます。
クリーンベンチの中でなら、蓋を開けていてもコンタミしないものなんですよ。
私は結構開けっ放しにして作ります。
特に塗抹培養(spread culture?)の時にこの方法で作ると、適度に乾燥して、浸み込みがいい感じです。
2-イ)ですが、気にしない気にしない!ですかぁ。気にしなくていいのかな・・・(笑)
水分は汚染の原因になりそうですが・・・。
ところで、シャーレのことをMediaと言うのですね。
日本では培地全般をMediaと言っていますね。
液体培地でも固形培地でもMedia(Medium)。
個人的には、シャーレはプレート(plate)、斜面培地はスラント(slant)、液体培地はブロス(broth)。番外編で固まる前の固形培地をアガー(agar)。
本場ではどうなのだろう?と思うことは良くあります。(笑)
例えば大腸菌は日本ではイー・コリ(E.coli)と言いますが、コーライが正しいと言う話も聞いたことがあります。エスカリシア・コーライ?
カタカナ語があるばっかりに、間違えた読みをしていたっていうのは恥ずかしいですよね。(笑)