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船岡城址公園「曼殊沙華まつり」に学ぶ

2018-10-04 00:26:21 | 東北のヒガンバナを訪ねて

 

 南蔵王町から国道4号をはしり、柴田町の船岡城址公園を目指しました。

 

 柴田町の船岡城址公園と白川堤は、全国さくら100選に宮城県で唯一選ばれている桜の名所です。

 

 東北を巡る「花の旅」でも、幾度となく訪ねている場所ですが、ヒガンバナの季節の訪問は今回が初めてでした。

 

 隣町の大河原橋で白石川を渡り、奥州街道を通って、船岡城址公園に向かいました。

 


 

 船岡城址公園は、伊達騒動で城主の原田氏断絶後に柴田氏が居住した館跡が明治維新まであった場所で、昭和45年に山本周五郎作のNHK大河ドラマ「樅ノ木は残った」で有名になった樅の木が、白石川を見下ろす高台に聳えています。

 


 

 山頂に観音像が建立され、中腹に設けられた駐車場までは車で上ってゆけます。

 

 中腹に至る道の両側の、公園の山裾から、赤いヒガンバナに染められていました。

 


 

 道の脇に曼殊沙華まつりの幟が並び、

 


 

 公園内の三ノ丸広場の草地では、散策路に沿って、無数のヒガンバナが秋の陽を浴びていました。

 


 

 駐車場に車を停めて、樅ノ木へと続く道を進むと、反対側の斜面にヒガンバナの赤富士を望むことができます。

 

 この赤富士は、底辺30m、高さ12mで、一万本のヒガンバナによって描かれたそうです。

 


 

 白石川を見下ろす樅ノ木まで続く散策路の周囲は、他では類を見ないヒガンバナの光景が広がっていました。

 

 

   

 この船岡城址公園の「曼殊沙華まつり」は今年が第6回目だそうです。

 

 ということは、企画されてから10年は経ていないことになります。

 

 数回前の、このブログに書きましたが、ヒガンバナが花を咲かせる為の必要条件があります。

 

 一つは、秋から冬にかけて茂る葉に太陽光が届く場所であること。

 

 もう一つは、花が咲き始める9月中旬までに、地面が他の雑草などで覆われる場所でないこと

 

 の二つです。

 

 船岡城址公園は殆ど全山が桜や落葉樹で覆われていますから、秋から冬にかけて、ヒガンバナの葉に届く光を遮るものはありません。

 

 更に、船岡城址公園は全国有数の桜の名所ですから、ヒガンバナを咲かせる以前から除草などの維持管理が行われていたはずです。

 

 つまり、ヒガンバナの群落をつくるために、それほど多くの費用や手間をかけずに、秋に新たな観光シーズンを創設したことになります。

 

 花の名所は、複数個所が程良い距離に連なることが効果的です。

 

 例えば、福島の海通りの双葉町辺り、福島市の花見山か国見山辺りにもう一か所ヒガンバナの大群落があれば、紅葉の季節の前にバスでそれらを巡り、蔵王温泉辺りで一泊するような観光コースが完成するはずです。 

 

 しかも、日本のヒガンバナはソメイヨシノと同じ栄養繁殖なので、同一のDNAを持つと考えられ、全ての場所の開花日が揃うという、観光スケジュール上の大きなメリットがあります。

 

 そのようなヒガンバナの特性を考えると、2011年の東日本大震災の復興の一助として、新たなリソースとなるヒガンバナの名所が、限られた費用で、比較的容易に、創設し得るだろうと考えます。

 

 地域振興ボランタリー行為として、以上のような企画アイデアを提供します。

 

 宮城県、福島県知事と企画課、関連地域の自治体の皆様、如何でしょうか。

 

 

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