のーりーの茶の湯日記

茶道教室を開催する傍ら、関連する勉強を通して感じたことを記します。

花月研究会

2020-09-28 16:24:29 | 茶道
久し振りに花月研究会に行ってきました。
8ヶ月ぶりの再会です。
10年前に、茶の湯の稽古が大好き😍という方たち20人が集まり、特別に指導して下さる師に恵まれて始まりました。
北海道、郡山、横浜、千葉、浜松、東京からと集まり、月に1回、四谷に集合して、七事式を中心に指導して頂きました。
この間、何人かの方が抜けて新しい方を迎える、を繰り返して来ましたが20人を確保するのは困難になりました。
高齢のため、当初のメンバーは立ち居振舞いがスムーズに出来なくなっています。
師は今日庵の役員も引き受けており、多忙をきわめているので、今年限りで花月会を終了することになりました。
寂しい限りですが、10年間の懇切丁寧な指導には、感謝しかありません。
素晴らしい時間を過ごさせて頂きました。

昨日は、且座と貴人清次花月の稽古でした。
焼杉台子に眉風炉(尺0より大きい)、青磁の皆具が、別部屋には更好棚が据えられています。
参加者8名でしたので、花月は4人で2ヶ所で行います。
且座では三客を引いた
 ので、台子で眉風炉の炭手前が出来ました。
貴重な体験でした。(ラッキー😃💕)
濃茶は、片口の茶碗で4人分を練り上げ、汲み出し茶碗に次ぎ分けて感染予防です。
茶名は萬風の昔(辻利)お菓子は芒に鈴虫(塩野)でした。
茶花もたっぷり水屋に用意されています。
何時もながら、贅沢な環境でのお稽古です。
やはり、終わってしまうのは残念です。
8畳二間で2科目を同時に指導して下さるのですが、見落としがないんです。
聖徳太子みたい。😍
本当に貴重な勉強をさせていただきました。




さて、26日の我が家の稽古です。
宗全籠に 芒、さくらたで、犬蓼、河原撫子、秋海棠、木槿、竜胆です。









初炭は小習いの「盆香合」です。
何故盆香合で釜を清めるのか解らなかったのですが、花月会で質問したところ、釜から上がる湯気で席中を清めるそうです。このタイミングで拝見を始めるというのも納得でした。


濃茶は小習いの「長緖」です。
お菓子は練り切りの「お月見」(伊勢屋製)
茶入は 内海(だいかい)、仕覆は永観堂です。






続いて「重ね茶碗」です。
お客様が多い時に濃茶を二碗に分けて差し上げる点前です。一碗目は楽茶碗、二碗目は高麗茶碗です。
茶入は 萩焼(金子信彦作)仕覆は 伊予簾です。








薄茶のお菓子は 菊花せんべい、そばぼうろ、です。菓子器は桐木地の六瓢透かしです。お彼岸は過ぎましたが、ミニおはぎも用意しました。
薄器は夕顔大棗です。
茶杓は、歴代の宗匠と稽古月を合わせて九代不見斎作「月光」としました。
今日も炭はきえてしまいました。(難しい)
入れ直した炭を良くみてもらいました。































四か伝のお稽古

2020-09-22 15:16:48 | 茶道














籠花入れに「桜蓼、河原撫子、水引、秋海棠、露草」です。
毎回、茶花に苦労しますが、何とか咲いてくれます。
ありがとう🙇
後炭手前から始まりました。
風炉中拝見の後の水次で、かまを清める茶巾が、十分濡れていないと、ご馳走である湯気が立ち上りませんね。
そんな時は、水を次ぐ時に当てている茶巾を少し上げて茶巾に掛かるように次ぐという裏技をつかいます。
しかし、水次を持ち出す直前に茶巾に水を含ませましょう。
雫を拭き上げるのは、福溜めで小さく拭くように気を付けています。
今回は次の濃茶点前の間に炭が消えてしまいました。(残念)😷
入れ直しです。
皆、後ろで真剣に見ています。
お家元が、炭手前が一番難しいと仰有る意味が良く分かります。湯が沸きませんもの。

「唐物」は奥伝の割り稽古です。
小習いには無い約束がいくつか出てきます。
「手つき、音無」「前後の省略無し」です。

小習いの「茶杓荘」です。
茶入を清める際の胴拭きは、肩を少し出すように気を付けます。

「和巾点前」は十一代玄々斎が考案した点前です。
四か伝の欄外に位置します。
和巾に由緒があります。
和巾の扱いに特徴があり、納める時は左右の下、角を親指で抑えるようにします。
古帛紗の扱いと区別するよう気を付けます。

お薄も頂きたいと、久々に「入子点前」をいたしました。
すっかり忘れていて、がっかりです。😞💨

大分秋らしくなってきました。
お菓子は水戸の「栗ひとつ」岩手の「芋羊羹」青森の「つがる」の三種を縁高に、干菓子は金沢の諸江屋の「菊花せんべい」と京都の「餡入り塩竃」でした。



久々の研究会

2020-09-13 15:36:57 | 茶道





7ヶ月振りの開催です。
今回はネットでライブ配信を実施するという初の試みでした。
会場に行きましたが、ステイホームでの参加が多かったようで、空席が目立ちました。
課目も変更があり、「千歳盆」「和敬点前」「卯の花点前」でした。

家元名代の業体先生の講話は実に丁寧で、所作の細部の指摘であったり、意味の説明についても大変勉強になりました。
卯の花点前の順番を「盆三 茶杓に振り出し出して 総礼 茶碗棗に箱、建水」と歌にして覚えること。
秋の七草は「萩 尾花 桔梗 撫子 女郎花 葛 藤袴秋の七草」
春は「せり なずな ごぎょう はこべら ほとけのざ すずな すずさろ 春の七草」と調子よく、覚えることが出来ます。

和敬点前については、戦争中に淡々斎が「船上点」「陣中点」として考案されたそうで、潜水艦に持ち込まれたそうです。
茶碗の本歌は下が黄瀬戸、上は赤膚焼だそうです。
玄室大宗匠が特攻隊で、俳優西村晃さんと共に奇跡的に生還したという話は良く知るところですが、和敬点前の由来は初めて知りました。
町田宗芳先生に感謝です。

三軒茶屋迄、往復3時間ですが出掛けて良かった。👍👍

9月のお稽古

2020-09-05 21:06:07 | 茶道










9月9日は重陽の節句なので、「着せ綿」というお菓子を用意したいと、昨日、高島屋に行ってみましたが、すでに売り切れでした。(残念)
重陽とは、陽の数字(奇数)のなかで最大の数9が重なるというとても縁起が良いとされているようです。五節句(1月1日、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日)の中でも、ちょっと忘れられていますよね。
九が重なる「九重」は宮中を表す言葉だそうで、ずいぶんおめでたい節句だということが分かりました。
また、「着せ綿」は菊の花の上に真綿をのせて、菊の香りと露を染み込ませ、その綿で身体を拭く事で厄除け、無病息災、長寿を祈願したという故事に因んで作られたお菓子です。
菊の花も未だ咲かず、お菓子も入手出来なかったので、干菓子を京都鍵屋の「野菊」にして、重陽の節句の雰囲気を味わってもらいます。

短冊は、文浄道人の「清光」で月と秋草の絵です。
軸は、足立泰道老師の「一葉落知天下秋」(一葉落ちて天下の秋を知る)です。


主菓子は練り切りで「秋のおとずれ」です。

眉風炉に富士釜を据え、初炭手前から始まりました。
眉風炉は、道安風炉に比べて高さが低いので、灰が道安風炉の三分の二ほどしか入りません。
火窓も小さく、火の勢いがいまいちでした。
灰か?炭か?置き方か?
何が悪かった?
研究の余地ありです。
今日の課目は小習いなので、「大津袋」「茶碗荘」「続き薄茶」と薄器は「弦付き」を使用して「桑子卓」の棚点前です。
眉風炉の炭手前、平建水や弦付きの扱い等ちょっとした変化があり、楽しいお稽古になりました。
ちなみに「桑子卓」は仙叟好みです。
弦付きは「四滴」の一つです。