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この島で生まれた息子はなんと中学生。ほぼ育児日記です。

『トップ1%〜』勉強は家庭で(3)英語編

2018-10-15 | 読書メモ

「トップ1%~」、ようやく最終回です。



これだけ「勉強の外注はバカバカしい」と言っている著者ですが、
実は英語教室の経営者です。

しかし、「語学は外注先に丸投げしても
 効果が薄い典型的な科目」
と断言しちゃってます。

レストランを経営しながら、
家で食べろと言っているような・・・

まあ当然ながら
そこのところはよく考えられていて、
「家庭との連携を大切に」することで解決し、
無駄な英語教室とはならないよう
配慮されているようです。

例えれば、子どもに食事を提供しつつ、
親向けに料理教室を開いている感じ?


ともあれ、そういう英語教室経営者の著者が、
英語が出来ない親でも、
 子どもに家で英語学習をさせることはできる

と言うのです。



 ★コミュニケーション能力は家庭で育む



英語も日本語も、コミュニケーションの道具。
それを育てるのに最適な場は、家庭。

幼児英語教室に行っても、実は、あまり中身が無い。
そこに時間をお金をかけるなら、親が家庭で教えた方がいい。


外注だと、日本語もおぼつかない幼児に
英語を教える弊害が生じるかもしれないが、
家庭だと日本語も英語も同時に伸ばせる。

論理的なやりとりを子どもとするように心がければ
論理的な思考が育つ。
言うべきことが(日本語で)分かれば、
あとはそれを英語に変換するだけ。

結局、日本語で言えない内容は、英語でも言えないのです。

あとは、人前で自分の意見を述べる積極性を、
アワードを取るような課外活動で身につけるべし。



・・・正論です。




 ★英語学習でも「やりっぱなし奨励説」



家での英語学習に使える教材はいろいろある。

親が英語苦手なら、子どもと一緒に勉強すればいい。
親が楽しそうに勉強する姿は、
必ず子どもに良い影響を与える。

でも、隣にいるからって
子どもにテストしたり、復習させたりしてはいけない。
やりっぱなしでOK!
何回もリピートしているうちに自然に頭に入るものなのに、
テストされたら鬱陶しいだけ。




はい、ここでも出ました。
テスト不要・やりっぱなし奨励説


英語学習について、
この話が真実であることを私は知っています。
だって、息子がそうだったから。
「英検4級 合格しました」

気楽なやりっぱなしなのに、
なんで出来るようになったんだろう??
と不思議だったけれど、そういうものなんですね。




ついでに、著者は、中学英語にも異を唱えていて、
「英文法をbe動詞から順番に教えていく方法だから、
日本人の英語は壊滅的に下手なのです」
とも言っています。


文法を知っている方が、理解が早いんじゃないの?
と「着実性」が好きな大人は思ってしまうけど、
実はそうでもないのかも。

実は息子、文法なんか分かっちゃいないんですよね。
この子、分かってないなーと気付きながらも、
まあいいや、と放置していました。

(例えば、isとareとwereの規則性を認識したのは
 最近かもしれない。
 4級に受かった時も、知っていたかどうか怪しい。)

(でも、「なんとなくこれがしっくりくる
 という感覚で正しい答えを選ぶことはできるので、
 点数を取ることはできる。)

文法を確認しないまま、
ただ番組を聞き流しているだけ。
そんなテキトー君でも、毎日スキットを聞くうちに、
何となくつかめてくるんでしょうね。
で、ある時、ふと「ああ、そういうことか!」と気付く
ヘレンケラー現象が起こる。

気の長い話だけど、確認テストをしないから
別に問題にならないんです。



ところで、著者は、
小テストはしてはいけないけれど、
英検は受けたらいい、と書いています。
英検は、音楽で言えばコンクール。
日頃の成果を試し、自分のレベルを知る場です。




 ★具体的に、どう勉強するか(リーディング)



英語塾も学校英語もアテにならない、
やりっぱなしでいい
という主張は分かったけど、
じゃあ具体的に何をやればいいの?

という疑問に、著者はこう答えています。


読む・書く・聞く・話すの4技能のうち、
家庭教育では
「読む(書き言葉を聞いて読む)・書く」
から始めたらいい。

言語には読み言葉と話し言葉がある。
話し言葉は、その言葉が公用語になっている場所に行かないと
なかなか磨けないけれど、書き言葉はどこでも練習できる

英語の絵本を声に出して読んだり、
英語の本を要約したり、それについてエッセイを書いたり。


それに、徹底した「読み書き」で
言葉をインプットしておけば、
その組み合わせでいくらでも話せるようになる。
先立つものはインプット!

まずはリーディング。

幼児~低学年なら、音声データ付き絵本で
リピート、シャドーイング(一瞬遅れで音マネする)、
オーバーラッピング(かぶせるように同時に読む)
をします。

高学年なら、もうちょっと高度な文章かな。





★ライティングの基礎知識



次いで、ライティング。

ライティングを家庭でやるのはハードルが高い。

ですから、まず日本語で多くの本を読み、
日本語のボキャブラリーを増やすこと。
日本語で理解できないことは、英語でも理解できないので。

著者の英語教室では、
小学生以上は毎週1本英作文を書いて、
それを暗記して発表するそうです。
ただし、その時は、細かい文法には拘らないこと。
いちいち訂正されていたら、嫌になってしまうから。



・・・とその前に、英作文のスタイルを
おさえておかなくては。
早期にそれを教えれば、読み書き能力は高まります。

①お話(Narrative)
 これは分かりやすい。いわゆる「物語」のスタイルです。

②説明 (Expository)
 事実を客観的に説明する文章。
 序論、本論、結論がある。
 「論理国語」の初級はこの練習ですね。

③描写 (Descriptive)
 旅行のパンフレットなどにみられる、五感に訴える描き方。
 これも、序論(テーマ)、本論(事実の描写)、結論で構成される。

④説得 (Persuasive)
 自分の立場をはっきりさせ、
 その理由を、根拠を挙げながら論理的に説明する。
 「論理国語」を高度にしたような内容。
 議論や交渉で必要になる。


※注意すべきルール

・「1パラグラフ、1アイデア」
  一つの段落には1つのアイデアしか入れない。
 日本語では、1つの段落に
 複数の考えを入れ込んだり、
 同じ考えを複数の段落で展開したりするが、
 それは英作文ではタブー。
 (それが出来ていないと、バカにされるレベルのタブー)

 更に、英語では
 大事なメッセージは常に現在形で書かれるので、
 段落ごとに現在形の文章を拾えば、要約ができる。

序論 → 本論 → 結論の順番で書く。
 この順番で、重要な情報が並んでいる。(序論が最も重要)




この中で、私が息子にやらせたいと思ったのは
「英作文の千本ノック」ですね。
家庭でどうやらせるか。難しい・・・。




******



・・・と、ここまで、長きにわたって、
この本をまとめつつ、感想を差し込んでみたのですが、
書きながら気付いたことがあります。



この本で繰り返し出てくる「やりっぱなし奨励説」


これ、期せずして
全く息子の勉強の仕方そのものなんですが、
私は今までそれをゆるーく見守り、
後押ししていました。

でも、受験の要素が入った途端、
それを否定し
(時間がないから結果的に禁止しているのと同じ)、
本当はやらなくてもいいような
つまらない勉強を強制することになるんですよね・・・。


息子が、算数の勉強に対して
あの手この手で強い抵抗を示したのは、
算数が難しくて嫌いだからってだけではなく、
「強制される勉強の在り方」自体に抵抗していたんだな、
ということに思い至ったんです。

6年間、「決められた宿題」を拒否し続けた男ですからね。
そりゃあ、必死で抵抗するわけです。


ついでに、塾の勉強が頭に入らなかったのも、
「一方通行の授業を受け身で聞く」ってことに
拒否反応が起きていたんだろうな。
そりゃ、「一人早押しクイズ」で楽しんでましたけど、
それも長時間となると「もういらん」と
頭がフリーズするんでしょうね。


今まで、好きなことを好きなように
やりっぱなしで勉強してきた。
しかもそれで結果を出している。

 僕はこのままでいいんだし!


そういう心の叫びなんだろうな。


「苦手から逃げてばかり!!」と怒りモードだった私。
ちゃんと理解してやらないとね・・・。ふう。


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