

今夜の作品は『本陣殺人事件』です。
この作品も、長い時間をかけ
色々な方が金田一を演じておられる
金田一シリーズの中の代表作品の1つですね。
今回は古谷一行さんの金田一(しかも今回のはドラマOA分)です。
『本陣殺人事件』古谷さんの金田一は映画としても
製作され、今夜私がUPしましたTVスペ編よりも高い評価
(“金田一ファン”の方々の中には
「これこそが金田一だっ!」と宣言されておられる方も…。)
を耳にしますが、私は今回のドラマ編の方が個人的にはスキです。^^;
1983年 日本 本編95分(ドラマ)
原作:横溝正史
プロデューサー:徳田良雄、金川克斗志
演出:井上昭
脚本:阿倍徹郎
出演
金田一耕助:古谷一行
一柳糸子:高峰三枝子
一柳賢蔵:西岡徳馬
一柳三郎:本田博太郎
久保克子:山本みどり
久保銀造:下條正己
一柳鈴子:牛原千恵
一柳伊兵衛:山内明
日和警部:ハナ肇
-あらすじ-
戦後間もない日本。
岡山県のとある村。
金田一耕助は恩師である久保銀造の姪
久保克子の婚礼に呼ばれた。
結婚式を終えた夜、かき鳴らされる琴の音に
驚いた金田一達は、克子とこの家の当主・一柳賢蔵が
初夜を過ごしているはなれへと向かう。
そこは凄惨な殺人現場となっていた。
深夜から降り始めた雪の上には足跡1つ残っていない
その上、はなれは完全なる密室。
三つ指の男・庭に突き刺さった日本刀・
謎の脅迫状・・・。
金田一が密室の謎に迫る!
これより感想(独り言)です。
完全なネタバレありますので
お気をつけ下さい。
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犯人=被害者
私が、この公式(最初から“ありえないっ!!”と思い込んでいた)を
初めて知ったのがこの作品の原作でした。
(時期的には『八つ墓村』と同じく、やはり小学生頃)
「こんなことも“アリ”なんだぁ~」と読み終えた後は
感心してしまった私…。(笑)
肝心な犯人と動機ですが・・・結局のトコロ
潔癖症&“オレ様”的発想な賢蔵と
母親が不貞を働き女性に対して不信感を抱いていた
三郎が兄の悔しさを自分の気持ちと置き換え(同調して)
思わず、手を貸してしまった。
――――と、いうコトが一点。
また、昔から推理マニアな兄弟(賢蔵&三郎)は
“密室殺人”を行ってみたかった・・・。
(今回は特に、飛び入り参加の“名探偵・金田一耕助”が居たのも
三郎のライバル心に火をつけた、ともいえます)
最後の告白の場面ではこのことについて、心情を
語る三郎VS金田一のシーンもあります。
横溝正史作品では人間のエゴ・業を
犯人の動機と絡めていますが
今回はまさに、人間のエゴを描いている作品です。
ところで、今回の事件のトリックについてですが、
原作で読んだ時はイマイチわかり辛かったのです~
なんせ あーんなっ複雑な仕掛け…
文字だと難しい!!
でも、こうして映像で見てみると~
なるほどネ♪
(しかし・・・よく、こんな仕掛けを考え出したな~と
それに、この仕掛けに気がついた金田一さんは
やっぱりスゴイっす!!)
今夜は、横溝センセイシリーズ
金田一シリーズ代表作の1つ『本陣殺人事件』をBLOGしました。
まだ暫し お付き合いよろしくお願いします♪
個人的にTV等でシリーズにする場合は、原作順に、「本陣」「獄門島」と製作してほしいのですが、「本陣」は密室で地味ですからね。映像化としてはやはり田舎でのおどろおどろした見立て連続殺人ものが好まれますよね。
(その点、古谷一行は本数が多いので当然ですが、中・短編も映像化してますね。)
度々のコメントありがとうゴザイマスヽ^0^ /
このシリーズを初めて観たのは、小学生の時の再放送だったと思うんですが
夕方、夕食までの間の1時間、どっぷりと~(^~^;)
どんどん繰り出される、横溝作品独特の味わいを
分からないながらも楽しんだ覚えがあります。
(この後、中学生になると本格的に横溝作品にはまり
文庫本を収集し始めました。)
特に、子供ながらに強烈に残っているのがシリーズのテーマ曲!!
代表作「本陣」「八つ墓村」「女王蜂」でも同じ歌が最期に流れ
横溝センセイの世界の余韻を最後まで美味しくいただくことが出来ました。
(ちょっと不気味だたのが、また作風にマッチしてよかったんですよねー)
密室モノの「命」!トリックがあんな風になっていたとわ!
地味なんだけど、トリックは非常に手の込んだデビュー作でしたね。