公立相馬総合病院の研修医のブログ

被災地医療を支える公立相馬総合病院
http://www.bb.soma.or.jp/~psghjim1/

理想と現実のジレンマ

2016年05月28日 | 日記
1ヶ月目の関門として自分のジレンマに気付いてきた研修医名取です。

私はどちらかというとコミュ障傾向があり、一人でしこしこ勉強をしているのが好きで、この研修中にも学ぶべき医学的なことを勉強したいと思っています。
そこに集中するあまり現場の機微に気付かないとも多々あります。
悪気はないつもりですが、そういう鈍感な人間を嫌な人も世の中にはいると思います。

当院は、臨床現場を重視した超実践型の現場至上主義的な志向を持った研修病院です。
研修医に何でもやらせてくれ技術を習得させてくれますし、そしてそれよりも大事な、仕事を進めるコミュニケーションスキルをまざまざと教えてくれる病院です。
患者さんとの信頼関係もコミュニケーションから得られるものです。
そして私はそういった現場のやりとりが好きでこの業界に入り、最先端の学問よりも現場のプロとしての技術や患者さんとの信頼関係を学びたくてこの病院を選びました。
ですが悲しいかなどんなに努力していても、自分の志向や能力と、習得したい理想のジレンマに苛まれることがあります。
こういった理想と現実の乖離は、どんな医師でも、そんなレベルではなくどんな業界の人でも持っているものではないかと想像しています。

前にも書きましたが、当院で全てのことが得られるわけではありません。
こっちを立てればあっちが立たないのであります。
勉強の時間を少し削りながら、毎日新しい仕事のスキルを頑張って習得できていることを実感しています。
そのなかで、当院で学べるはずの現場のコミュニケーション能力も向上できていれば良いなと思います。
正直言えば今でも考えることに専念するあまり、周りが見えていないときがあります。
感じが悪いように見えるときもあれば話かけるなオーラが出ていときもあるかもしれません。
実はまったくそんなことはありません。
ただテンパっている一年目の研修医がそこにいるだけです。
そしてはやく技術にも心にも余裕を持ちたいと思っています。

そんな研修医がいることを分かって頂きたくこんなことを書いてみました。





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福島県立医大の説明会に行ってきました

2016年05月26日 | 日記
今日は福島県立医大の研修病院説明会に行ってきました名取です。

当院は福島県の相馬市にあるのですが、福島県民にとってこの地域はあまり注目されていない地域のように思います。
そういった地理的な意味で、当院も福島県内ではあまり知られていないようです。
しかし純粋に研修内容という点では特色があったり合理的であったり魅力があるので、そういうところに気付いた県外の学生が偏見なく研修医として着任してきたケースが多いようでした。
これまではそうだったのですが、福島県立医大の学生さんにもそういった魅力を分かってもらえ研修医として来てくれたらなと思います。

当院の特色としては、
募集研修医数が3人と少ないので、自分から手を上げなくても症例や手技などほかの病院とは比べ物にならないくらいの数が経験できるということ。
研修医数が少ないがゆえに、ひとりひとりの要望が通りやすいこと。
研修医を学生の延長扱いではなく、一人の医師として扱ってくれることが自分の成長に繋がることだ思います。
そして研修医数が少ないというのは人気がないというわけではなく、戦略的に最初から募集人数を絞っており少数精鋭の研修の形を取っています。
実際に当院は福島県内では本当に珍しく2年連続のフルマッチを達成しています。

今日は私たちのブースにたくさんの学生さんが来てくれ話を聞いてくれました。
興味あった人もそうでもない人もいるとは思いますが、すこしでも魅力が伝わってくれたら嬉しいなと思います。
そしてまず、病院見学に来て理念や雰囲気を知っていただければと思います。


説明会が終わった後、臨床研修プログラム責任者の先生、担当事務の方、研修医で飲みに行き、熱く語り合ってきました。
地道な努力と当院の環境の魅力を活かして永続的に研修医を呼び込めるような研修病院になったら良いなという話をしました。
環境的な魅力とは、コンパクトな病院であるため、診療科の壁がないとか、看護師さんが優秀だとか、細かな点がいろいろあるのですが、
まとめると研修医が成長しやすい環境があるということです。
まだ至らない点は、病院全体が理解して協力していけたらなと思います。
研修医が来るということが病院の魅力や存続に繋がることもあると思います。
そしてこのブログでは研修プログラムにはあらわせない細かな魅力を伝えることができたらなと思います。

今日もブログを読んでいただきありがとうございました。



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ライバル

2016年05月23日 | 日記
さ、三方活栓...

彼と仲良くできない時、
やっぱ俺って文系なんかー!!
と、自分を呪うのでした。


...すぐに仲良くなれると思います。
それにこの件に関しては文系も理系もないと思います。
スケールの小さい話ですみません。
研修医の濱近でした。
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めぐりめぐるめ

2016年05月22日 | 研修内容
最近なんとなく巡り合わせを感じた研修医名取です。
その出来事を書いてみます。

ここ最近、放射線技師さんからX線撮影のレクチャーを受けたり、実習で訪れた学生さんの案内をしたり、わりと研修医的なイベントの多い毎日を過ごしていました。そんななか入院している患者さんも受け持ち、検査や治療をおこなっているわけです。

ある朝、病棟の患者さんの様子が少しおかしいのですが原因はよくわかりません。
精査のためCTを撮影して、学生さんへの説明を兼ねていつもよりじっくりとCTの画像を読むことにしました。その際に、つい先日放射線技師さんが熱心に教えてくれた画像の変換方法を試してみようと思いつきました。新しいものを知ったら使いたくなるのが人情。画像ソフトを駆使していつもよりも詳しくCTを読み込んでみたわけです。学生さんが優秀なので、一緒にああだこうだディスカッションしながら画像の角度を変えたりしながら見ていると、以前はなかった小さな異変があるような気がします。しかし、そこはつい先日まで学生だった者と学生のコンビ、「うちの科の疾患ではない気がするけれどなんかおかしい気がする」止まり。上級医の先生はまだ外来中です。そのとき偶然にも、そこの病変が専門の他科の先生が隣に座って仕事をしている。その先生がすぐに画像を読んでくださって、これは大変だ!ということになり上級医に報告。当院では手におえない緊急事態となり、そこからは怒涛のごとく大きい病院へ転院手続、転院搬送となりました。

いま一段落して思うのですが、
つい先日画像の変換方法を習ったこと。
そもそも放射線技師のレクチャーという珍しい研修が当院にはあったこと。
学生さんがいたため、いつもよりじっくりと画像を読むようなチャンスがあったこと。
他科の先生が隣にいて、気軽に相談できるような病院だったこと。
このような巡り合せがあって今回の診断に漕ぎ着けた気がします。

このようにならなくとも、最終的には上の先生が異変に気が付いて診断をつけたことだとは思うのですが、一刻を争うような状態であったため、研修医が早めに気付いて報告できたということは患者さんにとっては良かったと思っています。人の命はこういったタイミングにも左右されることがあると感じた出来事でした。

そして、転院搬送に私もついて行ったのですが、着いたところは唯一私の大学の同級生がいる東北の病院でした。
ここで同じように研修をやっているんだろうなと思いを馳せながら、そういう意味でもなんとなく巡り合せを感じた一日でした。



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自他

2016年05月20日 | 日記
研修医の濱近です。
先日、「先生、ネタ切れですね」と言われましたorz
図の星すぎてぐーの音も出ません。


今週は薬局、検査科、放射線科で研修をして、書くこと自体は色々あるのですが、
色々ありすぎると逆にまとまらなかったりもしまして、またおいおい書いていこうと思います。


写真は南相馬の「奇跡の一本松」です。
先日、先輩ドクターに車で原町に連れて行ってもらう機会があり、途中で立ち寄りました。


今日は夕方に出先の郡山で用事を終え、いわき方面から高速道路で相馬に帰ってきました。
常磐道に設置された放射線量を示す掲示板の値が、第一原発の近くで突然4.0μSvに跳ね上がり、
その一帯で高速の下の町に目をやると、薄暗い19時頃、沈黙した家々がこちらをじっと見ているようでした。


僕は震災の時に東北にいたわけではないので、震災については語るものを持ちません。
ただ、今のこの時期に福島に住み始めたがゆえに、それゆえに感じ取っていくものがあるのかな、と、
近頃は漠然と思います。


...やはり考えがまとまっていないと文章もまとまりませんね。
ただでさえいつもダダダダッ、と10分くらいで勢いつけて書いてますもので、
後で自分で読むと、なんだこれは!と呆れる事もしばしばです。


先日心優しい事務の方に、
濱近さん、少し自虐が過ぎませんか?
と心配していただきました。


いつも優しく気にかけていただいて、ありがとうございます。
自虐のつもりはないんですけどね。
他虐よりマシかと。
他虐って言わないか。
自炊...他炊って言わないですね。
どうでもいいですね。
おやすみなさい。
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常磐自動車道

2016年05月19日 | 日記
車内でひとりカラオケをしながら通勤をする夢がかなった研修医名取です。
ただ、一曲歌い終わる前に着いてしまうのはどうしてでしょうか……(涙)。

というわけで前回に引き続き今日も道路の話です。
相馬市には最近平成27年に全線開通した常磐自動車道という高速道路が通っています。
この常磐自動車道のおかげで40分で仙台市に着くことができるようになったように、相馬市の南北のアクセスが格段に向上しました。
JRが復旧していない現在、重要なアクセス路となっています。

ですが、この常磐自動車道、「あること」でよく知られていました。
それは「対面通行」ということです。

この高速道路は2車線で中央分離帯がなく、ふにゃふにゃのポールを隔てて時速100km近くの車がすれ違い走行をしています。
すれ違いの風圧で車が圧倒されます。
こんなに対向車に命を委ねる気持ちになれる道路は初めてです。

そのようななか、今月4日ついに常磐自動車道で乗用車と高速バスが正面衝突して犠牲者が出てしまいました。
本当に痛ましいことです。
事故現場が原発のすぐそばだったことで近くに救急医療機関がないため、
少し遠くなりますが二次救急の拠点病院である当院にも多数のけが人が搬送されてきました。
そのためすべての搬送に4時間もかかってしまったとのニュースを目にしました。
そうしたところ、その後の福島県の対応が迅速で、原発のそばの楢葉町に救急拠点を設けることがもうすぐに決まりました。
これで今後搬送に4時間もかかることはなくなりそうですので頼もしいことです。

とはいえ救急医療も大事ですが、
私みたいな初心者も常磐道を使いますし、事故を防ぐことが大事だと思うので、
中央分離帯を作るなり4車線化するなりして気軽に走れる初心者に優しい道路に早くなってくれたらうれしいなと思います。

それと、せめて通勤で一曲歌えるくらいの距離に病院を移転してくれると私としては幸いです(^^)!




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相馬のお気に入りスポット

2016年05月15日 | 日記
車通勤していることに未だ不思議な感覚の研修医名取です。

車で好きな音楽をかけながら通勤することは夢だったので、結構楽しく通えています。
少し前の電車に詰め込まれて通学していた時期とは隔世の感があります。
渋滞のない車通勤、なかなかおすすめです。

当院は福島県の北の沿岸部、相馬市にあります。
福島県の沿岸部を走る国道6号線沿いにある病院へと通勤するわけですが、
その6号線には相馬市の市街地を迂回するバイパス、通称「相馬バイパス」があります。
慣れてない者にとって、この「相馬バイパス」が曲者なんです……。

例えば仙台方面から6号線を走って病院に向かっていると、新地町も半ばを過ぎたあたりで異変に気が付きます。
??……道路の雰囲気が変わった気がする?………もしやバイパスに入っている?
いつのまに?
よそ者を相馬市に近づけないように何食わぬ顔で迂回路へと誘導する国道6号線。
なかなか…やりおる。


ほんのあと数分で病院に着くはずだったのに……。
この思いに何度涙を飲んだことか。


そんなことを繰り返しているうちに、別のことに気が付くようになりました。
この「相馬バイパス」、どこかに似ている?
周りを防風柵に囲まれたこの感じ。
海をバックに火力発電所の大きな煙突を遠目に見下ろしながらカーブするこの感じ。

これは……首都高湾岸線!
首都高湾岸線と言えばベイブリッジなどもあったりする運転するとかなり気持ちが良い高速道路です。
海岸沿いの工業地帯を遠目に見下ろしながら緩やかにカーブする感じが、まさに首都高湾岸線。
感じるのはほんの一瞬だけですが、そんな感覚がよみがえります。
自分にとってはノスタルジー感があります。

というわけで相馬のお気に入りスポットを見つけました。
最近は用もなくわざと相馬バイパスを通ってみたりなんかもしています。
相馬に寄った際には是非!





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ショッカー

2016年05月13日 | 日記
no cats, no life!
研修医の濱近です。


今日は「ネコの写真上手ですね」と言ってもらって、
「いやまあ一応ね、元ディレクターですからね、ふふ、余裕」
と、かっこつけてみたものの、内心普通にかなり超ものすごく喜んでいました。
本当に上手かどうかはともかく、これは技術ではなく、ネコへの溺愛の賜物です。


ここまで書いてもう今日は胸いっぱいなんですが、
研修医になって1か月と少し、5月病にもかからず、頑張っております。
頑張りが足りないなあと自分で思うことも多いのですが、
もともと要領が良くない上に、一応気が張ってるんでしょう多分、夜になるとドドドと疲れが出て、
もう一息勉強しないといけないのに頑張りきれなくて休息を優先することも多いです。


と、弱音吐いてもしょうがないので、今日は抗菌薬の本を読んで、iPhoneに抗菌薬のアプリを入れて。
ま、何事も形からということで。


1か月と少し病院にいて、医者の仕事は心技体の総合競技だなと実感しています。
指導医の先生はずっと頭を使い続けて、検査や治療では手が縦横無尽に動くし、
とにかくもう、すごいなと。


その上で研修医というお荷物をしょっているわけで、お荷物の僕としては恐縮してあわわわ、
とテンパることが多いのですが、僕があわあわしても1しかない戦闘力が0.5になるだけなので、
そこはぐっとこらえてですね、冷静に考えて動く姿勢だけを持ち続けようと思う毎日です。


真面目なことを書いてしまった。
そもそも「ふざけないといけない」というこの強迫観念を誰に植え付けられのだろう。
記憶にはないですが、子供の頃にショッカーに会ってるんだと思います。


写真はちっちゃくて可愛いとろちゃんです(^^)
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外国人名疾患 一覧

2016年05月12日 | 国試
研修医名取です。
今日はいろいろな方から震災後のことをうかがった一日でした。
そのことを今日書く気にはなれないのでいったん咀嚼してからいつか書いてみようと思います。


さてこのブログですが、医学部生向けにも書いています。なので国試などの情報を載せようと思っているので見てもらえればと思っています。
検索で辿り着いて他のページも読んでもらえたら嬉しい限りです。

というわけで、今回はゴリゴリ医学部生向けの内容になります。
医師国家試験には外国人名や英語名の疾患がけっこう出てくるのですが、正直覚えにくい。というわけで私は、疾患を一行にまとめて一覧にしてなんとか覚えました。そして国試直前は、こういう一覧はざっと見直せるので重宝しました。これをコピーペーストしてスマホのメモやEvernoteに放り込んでおけば検索もできますし、自分自身で加筆編集もできるのでそのように使ってください。

*注意
本内容は当院の監修はなく、不足や誤りがありますがご了承願います。
インターネットから引用したものもあります。





●外国人名疾患 一覧

☆ライソゾーム病:脂質の蓄積(リピドーシス) →肝脾腫、ガーゴイリズム、頭囲拡大、けいれん、痙性麻痺、AR、眼底cherry red spot
・Gaucher病…… (グルコセレブロシド) が肝、脾、骨髄、神経に蓄積 → 貧血、けいれん
・Niemann-Pick病……(スフィンゴミエリン)が肝、脾、肺、神経に蓄積 → 貧血、けいれん、肺拡散障害
・Tay-Sachs病…… (GM2ガングリオシドーシス)が蓄積、肝脾腫小さい、運動障害
・Fabry病……(セラミド)が蓄積、XR(男性発症)、無汗症、血管障害→(心不全、腎不全)
・Hunter症候群………グルコサミノグリカンの蓄積、XR、角膜混濁なし
・Hurler症候群……(ムコ多糖)が蓄積、発達遅滞、角膜混濁、骨格変形
・Pompe病……糖原病参照

☆糖原病:糖新生の障害、グリコーゲン分解ができず全身にグリコーゲンが蓄積
・I型:von Gierke病(肝型)……G6ホスファターゼ欠損、肝臓のグリコーゲンを分解できず肝腫大、治療は肝移植、低血糖↓、高尿酸↑、乳酸アシドーシス、低身長、知能は正常、グルコース負荷で電解質正常になる、近位尿細管にグリコーゲンが沈着しRTA (Fanconi症候群)
・II型:Pompe病(全身型)……AR、α1,4グルコシダーゼ欠損、ライソゾームにグリコーゲンが蓄積、心肥大、筋力低下
・V型:McAldle病(筋型)……ホスホリラーゼ欠損、運動時の嫌気解糖不可、乳酸↓、筋力低下、高CK↑、ミオグロビン尿

☆尿酸代謝障害
・Lesch-Nyhan症候群……NGPRT欠損でビタミンB12利用障害とプリン体代謝異常、尿酸↑、尿に赤褐色結晶、大球性貧血、痛風、自傷、発達遅滞、舞踏様アテトーゼ
・von Gierke病(糖原病 I型、肝型)……糖原病参照

☆ミトコンドリア病:クエン酸回路と電子伝達系が働かず、嫌気解糖系でATPを産生、乳酸↑、ピルビン酸↑、精神発達遅滞、赤色ぼろ繊維(Gomori-trichrome染色)
・Leigh脳症………精神発達遅滞、CT大脳基底核の低吸収
・MELAS………脳卒中様症状、感音性難聴
・MERRF………幅広い年代、ミオクローヌスてんかん
・CPEO………外眼筋麻痺+AVブロック+網膜色素変性症の三徴でKearns-Seyre症候群、感音性難聴

☆内分泌・代謝系
・Wilson病……発症3~50歳、Cu代謝障害→Cu蓄積↑、セルロプラスミン↓、便に銅が排出されず臓器に蓄積尿に排出、カイザーフレッシャー角膜輪、肝不全、錐体外路症状(筋緊張亢進、アテトーゼ、振戦)、Fanconi症候群(近位尿細管障害)
・Menkes病……発症2ヶ月、Cu吸収障害→Cu↓、セルロプラスミン↓、縮れ毛
・Schmidt症候群……橋本病 + I型糖尿病 + addison病
・HAM症候群…………副甲状腺機能低下症+Addison+モニリア症
・Plummer病……機能性甲状腺腫、TSAb抗体(-)、Iシンチでnodule→葉切除
・Crowned dense症候群………頸部の偽痛風
・WDHA症候群(VIPoma)………水様性下痢watery diarrhea、低K血症hypokalemia、無酸症achlorhydia
・Zollinger-Ellison症候群………水様性下痢、難治性潰瘍(ガストリノーマ)
・Refetoff症候群 甲状腺ホルモン受容体異常症
・Conn症候群 副腎皮質腺腫による原発性アルドステロン症

☆消化器
・Menetrier病……巨大肥厚性胃炎、giant fold、蛋白漏出性胃腸症(胃酸↓、粘液↑、α-AT試験+)、ピロリ菌無関係
・Blind-loop症候群………盲管で腸内細菌増殖→B12欠乏、巨赤芽球貧血、吸収不良、脂肪便、下痢、BillrothⅡ法で起こるものを特に輸入脚症候群という
・Mirizzi症候群………胆嚢頸部に胆石が詰まり閉塞性黄疸や胆管炎を引き起こす
・Lemmel症候群………十二指腸傍乳頭憩室が原因で胆管炎や膵炎を起こす

☆体質性黄疸
・Gilbert症候群……………間接bil、最多
・Crigler-Najjer症候群……間接bil
・Rotor症候群………………直接bil
・Dubin-Johnson症候群……直接bil

☆血液疾患
・Kasabach-Merritt症候群………巨大血管腫→血流異常→血栓形成→血小板↓→DIC
・Plummer-Vinson症候群………鉄欠乏性貧血の重症型、舌炎、口角炎、嚥下障害、下咽頭癌
・Evans症候群………AIHA+ITP
・Diamond-Blackfan症候群………先天性の赤芽球癆(単一系統のFanconi貧血)、胸腺腫なし、手指の異常、低身長
・Fanconi貧血………先天性の再生不良性貧血、知能低下、小頭症、小眼球、腎奇形、AR
・Zieve症候群 高脂血症+溶血性貧血+黄疸、アル中
・von Willebrand病………AD、幼児期から鼻歯肉出血、血小板→、出血時間↑、PT→、APTT↑(Vlllの活性低下)、血管のvWFの欠損により血小板が血管内皮に粘着不可 (TTPは逆で巨大vWF)
・Bernard-Soulier症候群 ………AR、幼児期から歯肉出血、血小板↓、巨大血小板、出血時間↑、PT→、APTT→、vWFと結合するGP1bの欠損により血小板が血管内皮に粘着不可
・Glanzmann病(血小板無力症)………AR、幼児期から歯肉出血、出血時間↑、血小板→、PT→、APTT→、GP2b/3aの欠損により血小板同士の粘着が不可
・Sezary症候群………非ホジキンリンパ腫のひとつ、異形T細胞、皮膚限局型が菌状即肉腫、Pautrierの微小膿瘍
・Sweet病 (急性発熱性好中球)………3徴①発熱②有痛性の隆起性紅斑③好中球増加↑、MDS,RA,内臓系悪性腫瘍に合併


☆免疫疾患
・DiGeorge症候群………T不全、胸腺欠損(T細胞性免疫不全)、副甲状腺欠損(低Ca)、耳介低位、先天性心疾患
・Chediak-Higashi症候群………好中球遊走障害、脱顆粒障害→巨大ペルオキシダーゼ顆粒、赤毛、白子
・Wiskott-Aldrich症候群………XR、B+T不全、下痢、アトピー様皮疹、血小板↓、IgM↓、WASP変異
・SCID 重症複合型免疫不全症………ADA欠損型→B細胞(-)B+T不全、γ鎖欠損型→B細胞(+)T不全
・CREST症候群………内臓病変のないSSC(肺高血圧はある)、calcinosis(皮下石灰化)、Raynaud、esophgeal disfunction(食道蠕動低下)、sclerodactylia(皮膚硬化)、telangiectagia(毛細血管拡張)、セントロメア抗体↑
・Felty症候群………RA+脾腫+汎血球減少
・Reiter症候群………強直性脊椎炎+結膜炎+尿道炎
・成人still病………膠原病、JIAの成人型、"弛張熱"が特徴、サーモンピンク皮疹、好中球↑、フェリチン↑↑、RF(-)


☆心疾患
・Dressler症候群………心筋梗塞後の心外膜炎
・Brugada症候群………V1V2でRBBB+ST上昇→VF
・Lutembacher症候群………ASD+MS
・Leriche症候群………大動脈分岐部の閉塞、間欠性破行+インポテンス+下肢冷感、ASOの一型

☆呼吸器
・Osler病(Rendu-Osler-Weber病)………全身の動静脈瘻(肺も)、抹消血管拡張、AD、鼻出血、消化管出血
・Kartagener症候群………ダイニン椀の欠損、気管支拡張、副鼻腔炎、内蔵逆位、男性不妊

☆腎臓疾患
・Alport症候群………AD、難聴、白内障、慢性腎炎、基底膜の菲薄化、血尿・尿蛋白
・Fanicon症候群………K↓、すべての電解質↓、血圧→、代謝性アシドーシス、近位尿細管障害
・Bartter症候群………K↓、RAA↑、血圧→、尿Ca↑、代謝性アルカローシス、太いヘンレ上行脚、小児発症、ループ
・Gitelman症候群…K↓、RAA↑、血圧→、尿Ca↓、血Mg↓、代謝性アルカローシス、遠位尿細管、成人発症、サイア
・Liddle症候群………K↓、RAA↓、血圧↑、Na↑、代謝性アルカローシス、集合管、スピロノラクトン

☆婦人科疾患
・Frohlich症候群………頭蓋咽頭腫→視床下部障害GnRH↓→肥満、性腺機能低下(∴知能障害なし)
・Kallmann症候群………XR、視床下部神経核欠損によるGnRH↓により原発性無月経、嗅覚障害、知能障害
・Chiari-Frommel症候群………産褥後視床下部ドパミン↓によりPRL↑、無月経、乳汁漏出
・Argonz-des castillo症候群………分娩なしのChiari-Frommel症候群
・Laurence-Moon-Biedl症候群……AR、6徴①肥満②網膜色素変性症③多指合指④知能低下⑤視床下部性性腺機能低下
・Forbes-Albright症候群………"大きな"下垂体腺腫でPRL↑、無月経きたすレベル、乳汁漏出
・Rokitansky-Kuster-Hauser症候群………ミュラー管の発生障害で膣と子宮欠損、卵巣と下垂体は正常
・Asherman症候群………子宮内掻破などによる子宮腔癒着による子宮性無月経
・Turner症候群………XO、低身長、外反肘、翼状頸、卵巣性無月経、無毛外性器、心奇形(PDA)、Kaufmann療法
・Meigs症候群………良性卵巣腫瘍に胸水、腹水を伴う症候群
・HELLP症候群………溶血(hemolysis)、肝障害(elevated liver enzyme)、血小板減少(low platelet)
・Krukenberg腫瘍………胃癌腹膜播種で卵巣に転移、Borrmann4型(印環細胞癌)に多い、DIC起こしやすい

☆小児疾患
・Chiari I型………小脳扁桃が脊椎管に貫入、合併→ 脊髄空洞症
・Chiari II型………小脳中部と延髄が脊椎管に貫入、合併 →脊髄髄膜瘤、水頭症
・Dandy-walker奇形………小脳低形成
・WAGR症候群……腎芽腫に合併する症状、11p欠失、Wilms、Aniridia(尿道下裂)、Genitourinary malformation(無虹彩症)、Retardation(精神遅滞)
・MaCune-Albright……線維骨異形成、カフェオレ斑、卵巣性早熟
・Noonan症候群………男のTurner様(外反肘、翼状頚、停留精巣)、PS合併
・Prader-Willi症候群………15q欠失、H3O症候群(hypotonia/hypogonadism/hypomentia/obesity)
・Rett症候群…MeCP遺伝子異常、XD、女児、6Mまでは正常発達→MR、手もみ動作、小脳失調、呼吸障害、脳波徐波化
・ADHD(注意欠陥多動性障害)……6M以上持続、学童の5%、男児に多い、右前頭前野のドパミン、ノルアドレナリン低下、学習障害はあるが知能低下はない、治療はメチルフェニデート、アトモキセチン(NA再取り込み阻害薬)
・Gille de la Tourett症候群………男児、1%、チック、汚言症、思春期以降改善、治療はハロペリドール(抗精神病薬)
・Potter症候群………腎低形成、肺低形成、老人顔貌、四肢拘縮← すべて羊水低下による
・Parrot仮性麻痺………先天性梅毒による疼痛のため四肢を動かさない
・ARPKD………AR、両側腎に小嚢胞、肝の繊維化、腎不全発症1歳未満に死亡←羊水過少による
・ADPKD………AD、両側腎に大小様々な嚢胞、成人で発症する腎不全、肝膵にも嚢胞、脳動脈瘤合併

☆神経疾患
・Gerstmann症候群………左角回障害(失書、失算、左右失認、手指失認)
・Horner症候群………交感神経障害 (wallenberg症候群、pancoast症候群)
・Wernicke脳症………B1欠乏、①意識障害②失調性歩行(小脳障害)③眼振眼球運動障害、反復してKorsakoffに
・Korsakoff症候群………①見当識障害②記銘力低下③逆行性健忘④作話
・West症候群………点頭てんかん、知的障害、ヒプスアリスミア → Lennox-Gastaut症候群に移行
・Lennox-Gastaut症候群………多彩な発作を起こす難治性てんかん
・Weber症候群………中脳腹側、大脳脚の障害、動眼神経麻痺、錐体路障害(片麻痺)
・Tolosa-Hunt症候群………海面静脈洞の肉芽種、3456脳神経障害
・Hunter-Russell症候群………有機水銀中毒(水俣病)、感覚障害、難聴、小脳性運動失調、求心性視野狭窄
・Fisher症候群………ギランバレーの重症型、GQ1b抗体(+)、外眼筋麻痺+DTR深部腱反射低下+運動失調
・Anton症候群………皮質盲だが病識がなく、見えているように振る舞う
・MGUS………M蛋白 < 3g/dL 程度の高M蛋白血漿、特に症状が見られない、経過観察
・Frey症候群………耳下腺切除の際にVIIの副交感と汗腺の神経が短絡し、食事中に顔面発汗が見られる
・Todd麻痺………てんかん後の一時的な身体麻痺

☆交代性片麻痺(脳幹梗塞/出血)
・中脳(III,IV)
   Weber:中脳腹側=大脳脚 (病側→3動眼、対側→片麻痺)
   Benedict:大脳脚+赤核 (病側→3動眼、対側→片麻痺+不随意運動)
   Parinaud:中脳上丘 (垂直注視(上下不可)、調節-、輻輳-)
・橋(V,VI,VII,VIII)
   Millard-Gubler:橋下部腹側 (病側→6外転,7顔面、対側→対側片麻痺)
   Locked-in-Syndrome:橋腹側=錐体路 (眼球運動以外全麻痺)
   MLF:内側縦帯 (病側→眼球内転障害、対側→外転時の眼振)
・延髄(IX,X,XI,XII)
   Wallenberg:延髄外側(病側→顔面温痛覚/ホルネル/球麻痺/小脳失調、対側→身体温痛覚障害)

☆脊髄性筋萎縮症 SMA spinal muscular atrophy:下位運動ニューロン障害
・I型(Werdnig-Hoffmann病)………重症型、フロッピーインファント、近位筋萎縮
・II型………中間型
・III型(Kugelberg-Welander病)………軽症型、2~30歳発症、ガワーズ徴候
・BSMA 球脊髄性筋萎縮症(Kennedy-Alter-Sung症候群)………SMA + 球麻痺、女性化乳房、triplet病

☆脊髄小脳変性症 SCD → 孤発性がMSA、遺伝性がSCA
MSA多系統萎縮症(multiple system atrophy):①自立神経症状②小脳症状③ 錐体外路症状(パーキンソン症状)
・MSA-P (線条体黒質変性症 SND)………パーキンソン症状がメイン
・MSA-C (オリーブ橋小脳萎縮症 OPCE)………小脳症状がメイン
・SDS Shy-Drager症候群………自立神経症状メイン、SDSと言えば起立性低血圧
SCA脊髄小脳失調症(spinocerebeller ataxia)
・SCA-3 (Machado-Joseph 病)………SCA の中で最多、AD、小脳失調、錐体路徴候、錐体外路症候群、筋委縮、外眼筋麻痺、顔面や舌の繊維束攣縮、びっくり眼(bulging eyes)、CAG triplet病
・Friedreich失調症………AR、triplet病

☆母斑症
・von Hippel-Lindau病………小脳/脳幹/脊髄/網膜に血管芽腫、腎/副腎/膵/脾に腫瘍や嚢胞
・Sturge-Weber症候群………三叉神経V1V2の血管腫(ポートワイン母斑)、緑内障牛眼、痙攣発作
・von recklinghausen病 (神経線維腫症1型)………カフェオレ斑、末梢神経の繊維腫
・Peutz-Jeghers症候群………消化管ポリポーシス(過誤腫)、口唇と手掌の黒色斑

☆消化管ポリポーシス
・Gardner症候群 (家族性大腸ポリポーシス FAP)………AD、大腸に腺腫→癌化、デスモイド、卵巣/子宮/肺癌
・Turcot症候群………AR、大腸に腺腫→癌化、脳腫瘍合併
・Peutz-Jeghers症候群………AD、消化管全体に過誤腫→癌化しない、黒色斑
・Cronkhite-Canada症候群……唯一非遺伝、ポリポーシス→癌化しない、蛋白漏出性胃腸症/色素沈着/爪変形/脱毛
・Lynch症候群(HNPCC)………AD、癌抑制遺伝子の異常、ポリポーシスのない大腸癌と全身の癌

☆整形
・Volkmann拘縮……上腕骨顆上骨折後のコンパートメント症候群の循環神経障害で発生、MP伸展PIP屈曲DIP屈曲
・Sudeck骨萎縮………骨折の後に疼痛を伴った急激な骨萎縮、踵骨骨折/Colles骨折後に多い
・Dupuytren拘縮………環指小指のMP,PIP屈曲拘縮、男、両側性、糖尿病に多い、遺伝性あり
・de Quervain病………長母指外転筋腱と短母指伸筋腱の狭窄性腱鞘炎、繰り返し刺激による
・Morquio症候群………AR、ムコ多糖代謝異常、軟骨無形成、椎体扁平化→躯幹短縮型低身長、角膜混濁
・Brodie膿瘍………慢性骨髄炎、小児、限局性に周囲が骨化、長管骨骨幹端に多い
・Garre骨髄炎………慢性骨髄炎、膿瘍を欠きXpで広範な骨幹部の骨肥厚、下顎骨に多い
・Pott麻痺………脊椎カリエスによる圧迫脊髄性麻痺、冷膿瘍、亀背
・Charcot関節………DM,脊髄空洞症,梅毒→後索障害→疼痛障害→関節破壊、人工関節の適応にはならないことが多い
・Colles骨折………撓骨遠位端骨折、骨粗鬆症、転倒時に手をついて、フォーク状変形、正中神経麻痺、長母指伸筋腱断裂
・Duvarney骨折………骨盤腸骨の亀裂骨折、安静でOK
・Malgaigne骨折…骨盤輪骨折(閉鎖孔骨折+腸骨分離骨折)、出血性ショック、尿路損傷、重篤、治療はカテーテル塞栓
・Jefferson骨折………首吊りによる環椎骨折
・Hangman骨折………外傷性軸椎すべり
・Osgood-Schlatter病………膝、膝蓋腱付着部損傷→脛骨粗面の膨隆や運動時痛、陸上少年
・Perthes病………循環障害による大腿骨頭壊死、男児に多く若い方が予後が良い、保存療法

☆精神科
・Klein-Levin症候群………過眠期に過食,性欲充亢進、攻撃性などの精神症状がみられる (周期性過眠症)
・Kluver-Bucy症候群………側頭葉障害、視覚失認(危険物に近づく)、何でも口に入れる、性行動亢進
・Low T3症候群(eythyroid sick症候群)………食思不振症による甲状腺機能低下、甲状腺ホルモン禁忌


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ループ

2016年05月10日 | 日記
研修医の濱近です。
正直書くことは何もないのですが、できるだけ更新を!
とか自分で言ってしまっているので、何か書こうと思います。


写真は6年前にとろちゃんがうちにやってきた日の写真です(^^)
可愛かったなあ。
今でも可愛いんですけどね。
こんなに唯我独尊になるとは思っていませんでした。
さっきも理由なく兄ネコの背中を噛み、兄は健気にも必死に耐えていました。


...仕事が出来ないですね。
わかってたんですが、出来なさすぎて凹みますね。
と思った次の瞬間には、出来ないのは当たり前だから、
凹むなんてお前は何様なんだ!
という心の声が聴こえてきて、もっと凹む、
という無駄なループをしています。


暗いぞ俺。
いやでも、ひとつ皆様にご理解いただきたいのは、
デブは暗い奴が多い、ということです。
ここ大事です。


お相撲さんも根暗が多いんですかね。
本当にどうでもいい話になってきたのでぼちぼち寝ます。
明日も出来ないなりに、先輩たちを頼って頑張ろうと思います。
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こどもと震災復興シンポジウム

2016年05月08日 | 日記
前回のブログでむちゃ振り?されているような気がする研修医名取です。

ところで、この週末は相馬市で”こどもと震災復興”という国際シンポジウムが開催されていました。主催したのはお隣の病院の先生のようです。津波被害や放射線被害のその後に興味があったので行ってきました。

ちなみにこういった話題になるとすぐ政治的なイデオロギーと結びつけてしまう人がいるのですが、そういった事には私は関心はなく、本当にサイエンティフィックに津波や放射線の被害を知りたいので行っています。

今回のシンポジウムは、福島県と言えば放射線の話!というような固定観念にとらわれたものではなく、災害後のPTSDやストレス、避難リスクや損害賠償など幅広い話題に触れておりなかなか興味深いシンポジウムでした。時が経ち津波や放射線の話に少しずつケリが付き始めて興味の対象が実生活の中に向き始めていることなのかなとも思います。そして、これまで草の根的に住民の方々に教育活動をされてきたことが功を奏して、この地域の年間追加被ばく量がたったの1ミリシーベルト以下だったという知見が浸透し、関心が減ってきているのかもしれません。そうだったら良いなと思います。実際に私が相馬で会った人たちはこういったことにあまり興味を持っていない印象を受けます。

そうなのですが、これは地元の方や専門家などよくわかっているような人の話であって、県外の人にも同じ知識があるかというと話は変わります。これは去年や今年の話なので驚くかもしれませんが、相双地区に魅力を感じて科学的にも納得したうえで研修を希望した女性医学生が、親御さんから反対されて来られなくなってしまうことがあります。実際に私も相馬に来るにあたって、「相馬って今住めるの?」と聞かれたこともありました。相馬在住の人たちにとっては失礼極まりないですが、これらのことはまったく悪気はなく、単に相馬市と原発被害地域の位置関係が認知されていないということと、放射線の知識が5年前のよくわからなかった状態からアップデートされていないことだと思っています。県内に住んでいると地元新聞や地元TV局でよく目に付くので知識が更新されますが、残念ながら県外の人の知識は少し古いままのようです。

そういうわけで、これまでの間に観察研究がかなり進んでおり、外気から受ける外部被ばく量はとても少ないことが分かっていますし、食物から受ける内部被ばくもスーパーのものを食べていれば大丈夫ですよ、という知見がもっと全国に浸透して、親御さんも納得して、心ある研修医の方々が相馬に来てくれればなと思っています。




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Re:Re:

2016年05月07日 | 日記
アジアンカンフー研修医濱近です。
ちゃんとした内容は名取さんに丸投げしているとはいえ、土曜日の夜にもなると何も思いつかないっす。
タイトルはさっき車中で聴いてたアジカンの曲です。カッティングギターかっこええ〜


このブログを引き継ぐ際に相方の名取さんと相談したのは、
とにかく読んでもらわないことには始まらないので、できるだけオープンに自分たちの様子を伝えて、
なんらか関心を持ってもらう所から始めようということでした。
そのために、できる限り頻回に更新しよう、コメントも受け付けよう、と話し合いました。


研修先を探している学生さんからの質問とかが書き込まれるようになるといいなと思っています。
全国の学生の皆さん(主に名取さんの方に)どしどし質問受け付けています!
僕の方は、ネコ好きなファンを増やしていこう、というスタンスでこれからも頑張りますので、
名取さんよろしくですm(__)m


今日は病棟で「心エコーをしよう」と思い立ったのですが、一人で所見を取る自信がなく、
うーむ、と思っていると、循環器のA先生を発見。
指導をお願いしたところ、快諾してもらえました。
頼れる先輩を見つけた瞬間って後光が差して見えますね...

早く一人で色々できるようになりたいのですが、そのためにはやはり先輩の技を近くで見て、
それから自分でやってみて、という経験を何度も踏んでいくしかありません。
当院の指導医や先輩の先生たちは全く面倒がらずになんでも教えてくれるので、
うっとうしい!あっちいけ!と言われるまで食いついていこうと思っております。


LINEが登場してから、「Re:」ってあんまり見なくなりましたね。
人類との通信を公衆電話からスタートした僕としては隔世の感があります。
長電話にキレた母親に2階の電話線を切られた中2のあの日が懐かしいです。
電話ボックスの中でカメムシに襲撃された中3のあの日も懐かしい。
アメ横でイラン人からテレカを...それはいいか。

写真左はお兄ちゃんのちゃーくん、右が弟のみゅーすけです。
ちゃーくんは同僚の家で生まれてもらった子、みゅーすけは友人が保護した捨て猫です。
ネコらしくないというか、まったく個人主義的なところがない2匹です。
わが子たちが仲良いいのって幸せですね(^^)
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それぞれのゴールデンウィーク

2016年05月05日 | 日記
病院は休みですが、患者さんの状態確認と症例発表の資料作りのために病院に通っている研修医名取です。

病院には看護師さんやPTさんなど、GWにも関わらず今日も働いている方がたくさんおり、人相手の仕事に休みはないのだなとあらためて他の職業との働き方の違いを感じています。


ところで私の前職は会社員でしたが、会社に工場がありGW中は工場を完全停止させるのが習わしでした。日頃、常に様々な工程が次々と動いているラインを完全停止させてその後また一から再稼働するというのはとてもおおごとで、GWのたった3日だけのために工場を止めるのはまったく割に合わない、ということでいっそ工場を十数日間止めてメンテナンスしてしまい、その間社員も十数連休取れるようににしてしまおう!というまさに神のような采配!会社ってなんて素晴らしい!と思ったものでした。
まあこれは会社によると思いますが。


その前は大学生だったわけですが、GWの思い出と言えば常に大学の研究室。こどもの日に休もうとしようものなら、教授に「お前はまだこどもなのか?」とドスのきいた低い声で謎の超論理を展開されるので、毎年みんな震えてGWどころかすべての祝日は研究室通いでした。もちろん帰るのは日付が変わってから。唯一の楽しみは、教授が買ってきてくれる柏餅に餌付けされ、ああ去年もここで食べた、一昨年もここで食べた、と思い出すのが研究室のGWです。とはいってもアカデミック研究はプロの世界なので、常に次の契約更新のために働いているので投資的な働き方になってしまうのは仕方ないことかと思います。


そしていま研修医のGWですが、上の先生方と分担制で患者さんの状態を確認しに行けているので、仕事半分休み半分といった感じです。いや、通常業務は行っていないので仕事4分の1といった感じでしょうか。研究室と比べるとだいぶ楽ですし、会社と比べると少しストイックです。たぶん時代の流れもあると思うのですが、漫画ブラックジャックによろしくに描かれている頃の研修医と比べるとだいぶ守られているなと感じます。


というわけで、会社やアカデミック時代の同僚達は今でもそれぞれのGWを送っているのかなと思いを馳せながら、今日は5月5日こどもの日なので、相馬名物の「凍天」を柏餅のかわりに買って帰ろうと思ったら、なんと売り切れていたので、悔しいのでネットで拾った画像だけ張り付けておこうと思います!!!



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シンクロニシティ

2016年05月04日 | 日記
ゴールデン研修医ウイーク濱近です、と言いたいところですが、
GWも全く普段と変わらぬ、冴えない生活をしております。
まだ幸楽苑に上陸できておらず、ヨークベニマルの弁当がぼちぼち一周しそうです。


それでも今日は夕方から少し仙台に出かけてみました。
福島県民になってまだひと月ですが、日が暮れて新地くらいまで帰ってくると、
「相馬に帰ってきたなあ」と思う自分がいました。
病院の同僚の皆さんや患者さんと話す中で少しずつ相馬の土地柄、人柄を感じる今日この頃、
もっと深く知っていきたいなと思っています。


唐突ですが、「シンクロニシティ」というのは、僕の好きな言葉です。
古くはPOLICEの名盤のタイトル、最近では相対性理論のアルバムタイトルにもなってます。
不思議な一致、というか、人間は孤立した存在でありながら、心の深い所では無意識につながっていて、
それが何らかの形で見える世界に現れて、自分の本心に気がつく、というようなことだと思います。


理屈ではなく、縁、のようなものに自分は動かされている、また、動かされていたいと思います。
今日僕にも、それを強く感じる小さな出来事がありました。
一方的ですがとても幸せな瞬間で、いい年して内心あたふたしました。


自分で書いていてなかなか意味不明なので、どうでもいい話を一つ。
今日僕がリピートして見ていた動画です。
「相撲部屋のネコ」ムギちゃんが激しく可愛いです。
https://www.youtube.com/watch?v=re04nq082_4


先日、初めてお会いした病院スタッフの方に、
「濱近先生!ちゃーくん!とろちゃん!」と言っていただいて、
ネコの魅力を広める、という僕の野望が少しずつ実現していることにほくそ笑みました。


ふふふ...
いや、目的違うんですけどね。


写真はうちの暴君とろちゃん、と僕の右手背部です。
寝てると可愛いです。
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相馬B級グルメを探せ

2016年05月03日 | 日記
こんにちは、アルプスの少女ハイジに出てくるアルムおんじに壮絶な過去があると知って驚きを隠せない研修医名取です。



ところで、相馬B級グルメ。
あるのでしょうか?

私はご当地ものが好きなのですが、なかでもその土地にしかないB級食品が好きで、そろそろ相馬の隠されたB級グルメを見つけたいと思っています。

ご当地ものと言っても、高級な名産品や食材ではなく、なんかこう安くてジャンク的で子供が好きそうでその地域ではありふれていそうな食べ物のことです。


写真はハイジが描かれているヨーグルッペです。
これは3月に九州を旅行したときに見つけたのですが、本州(?)では見たことがないかなと。味は普通のヨーグルト飲料ですが、ちょっと珍しいものを制覇した感じが良いのです。

その九州旅行のときに教えてもらった、ウエストのうどんも良かったです。おそらく福岡周辺だけのチェーン店のうどん。いま流行りの讃岐系のうどんと違って、やわらかくもちもちしていてめんたいこがのっていてうまかった。チェーン店なのに会社員の人たちが列を作っていて地元の人気がうかがえました。

ほかにも、名古屋でいえば、あの謎のフォークスプーンのついたスガキヤのラーメン。
仙台でいえば、謎のゲーテの詩と学食みたいなめしのはんだや。
北海道で言えば、謎のコンビニ、セイコーマート製品。
東京でいえば、餌?のラーメン二郎?

そのようなご当地B級食品が相馬にもきっとあるはず。
知らない土地に来て、こういったものを探していくのも楽しみのひとつであります。
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