公立相馬総合病院の研修医のブログ

被災地医療を支える公立相馬総合病院
http://www.bb.soma.or.jp/~psghjim1/

この病院を選んだ理由

2016年04月30日 | 日記
こんにちは、ひと足早いGW満喫中の研修医名取です。


先日、病院の医局で歓迎会をしていただきました。ほぼ全ての先生方に集まっていただき大変恐縮でありがたく思いました。その場の自己紹介で、なぜ当院を研修先として選んだのかということを話したのですが、その短い時間の中ではすべてを説明することはできなかったことと、それから全国の医学生にも当院のような田舎の小さな病院を研修先として選ぶ利点を指し示しておきたいという思いから、ここに少し書いておきたいと思います。


当院のホームページや、レジナビで貰う当院のパンフレットを見ると、「求む!被災地の希望の光」と書いてあります。私もレジナビで貰いました。私は震災時に横浜におり、未曾有の大災害の報道で病院が壮絶な状況におかれているのを目の当たりにしながらも、何もできなく本当に歯痒く悔しい気持ちになりました。そしてその気持ちを今後も忘れないようにしたいと、その時に堅く思いました。そして今パンフレットを手に当院の門を叩いたのでした。


ところで、そういった出会いではあるのですが、私は本来の目的である研修を疎かにしてまで被災地の病院を選びたいとも思ってはいません。私の研修病院に対する希望は、テクニカル面でもマインド面でも一人の医師として早々に仕上げてもらえる病院です。簡単に言うと、たとえ離島の一人診療所を任されることになっても、搬送か治療かを判断し適切な決断と処置を行えるようになることです。この「適切に」行うということは、研修の2年間という短い時間ではとても難しい。それでもあえてそのような目標に沿ってもらえるような病院を選びたい、そう思いました。

そのための具体的な条件として、研修医数が少なく、そのために多くの患者さんを任せてもらえること。そして、そもそも医師数も足りなく、研修医であっても即戦力として働いてもらわないと困るというような雰囲気が病院にあることでした。

言うまでもなく田舎の小さな病院にはそのような環境が自然と備わっている場合が多いのですが、それに加えて、公立相馬総合病院の場合は、何でも教えよう、やらせてみようという意気込みを病院見学で感じたということです。

物事はトレードオフの関係なので、当院のメリットはデメリットでもあります。あらゆることが得られるとは言いません。ブランド病院で得られる有名な先生との人脈や、大病院での大勢の研修医仲間、大学病院のような学術的で最先端の知見は当院では得られません。その代わりそういった病院では逆のトレードオフが働き、客観的に納得できるような実務能力は得にくいだろうということです。そういったものは勉強会で得られるものでもなく、少ないパイを分け合って得られるものでもないと思います。実際に多くの現場を経験して得られるものではないでしょうか。詳細は省きますが、これが、医学部に入る前にちょっと遠回りを経験し、そしてどちらの体験もしたうえでの実感です。


そして最後に、当院のことをちょっといいなと思った隠し味を披露したいと思います。この病院は被災後の医師不足に瀕して、研修医を集めようと、地元の先生やスタッフが何もわからない所から誰の助けも借りず独力で研修病院のプロジェクトを立ち上げて試行錯誤し活動してきたということです。外からの助けはありがたいし必要ですが、やはり被災地の地元の人自体が頑張っているということはとても大切なことで魅力的なことです。私がレジナビのブースで初めてお話を聞かせてもらったのは、循環器の先生と総務課の方でしたが、そのような熱意を感じることができた一期一会の運もあったなと思います。


今日書いたことは、願望がかなり入っており、そしてこれだけの環境面を整えて頂いているので、これが実現するかは自分自身の頑張りにかかっているわけです。今日のブログも終盤に差し掛かり、これだけの大風呂敷を広げたかと思うと、若干ひよって参りましたがちょっとだけ応援してもらえるとありがたいです。背水の陣を敷いたということで切磋琢磨しようと思います。


ここまでながながとブログを読んでいただきありがとうございました。
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シューマイ

2016年04月28日 | 日記
生まれ変わったら西島秀俊になりたい、
研修医の濱近です。

佐藤浩市でもいいな。
来世の男前に期待です。
ちなみに昔、占い師に見てもらったところ、
僕の前世は「シューマイ」だそうで orz


冗談はさておき、今のこの人生で頑張る気満々です。
今日初めて、ブログ読みました、と声をかけていただきました。
誰が読んでくれてるのかなと思ってたので、すごくうれしいです(^^)


今日で3週間の看護業務研修が終わりました。
ものすごく大目に見てもらいながらの研修で、僕のせいで看護師さんの仕事を滞らせてしまいがちでしたが、
本当にいい勉強をさせていただけました。

朝に体を拭いた時には元気が無くてほとんど会話も成り立たなかった患者さんが、
夕方には自分で美味しそうにご飯を食べているのを見ると、とてもうれしい気持ちになりました。
人間はほんの数時間で元気にもなるし、ほんの数時間で弱りもするんだなと実感し、
患者さんの人間としてのベースの力を保つことに尽力する看護師さんの仕事に、強い尊敬を抱きました。
看護師さんとよく話して次の方針を立てていける医師になりたい、という目標を持てた3週間でした。


写真はうちの末娘、とろちゃんです(^^)
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2016年04月25日 | 日記
飛べない豚はただの豚、
紅の研修医、濱近です。


短い期間ですが、今日から福島医大の学生さんが実習にこられています。
明るくてとてもしっかりした方です。
先日も同様に実習に来られた地元出身の学生さんがいて、
彼も人柄のいい、とても素敵な人でした。
自分が研修を始めたばかりではありますが、来年こんな人たちが来てくれたらなあ、と思います。


当院は僕のような変人を受け入れてくれる懐の深さを持つ一方、
若い医学生の方、特に地域医療に関心がある人にも、非常に魅力的な病院です。
これをたまたま読んでくださった医学生の方、是非見学に来てください。
研修医がのびのびと院内のいろいろな場所に顔を出せて、
指導医、先輩、スタッフの方々に優しく丁寧に指導を受けることができる、
その雰囲気をきっと感じることができると思います。
気軽に実習、見学に来てもらえればと思います。
美味しい店も沢山あります!


僕も初めは何の深い思いもなく、気軽に当院を見学に来ました。
1年前の春のことです。
ほぼその時点で、当院で研修する気持ちが決まりました。


僕が育った四国や岡山は、福島や相馬とは縁が薄い地域ですので、
どうしてわざわざそんな遠くに行くの?とよく聞かれました。
いろいろ理由はつけられますが、直感的に、ここがいい、と思っただけなので、
なかなか人に説明するのが難しかったです。


当時の研修担当だった事務の方が、
「どうしても当院でとは言わないが、福島の病院を考えてもらえるとうれしい」とおっしゃって、
僕なんかをそんな男気で誘ってくださることに、強く打たれたのが理由の一つです。


また、たった二日間の見学でしたが、会う先生方それぞれに、
この先生たちに指導してもらいたい、と直感的に強く感じたのが最大の理由です。


地域を守っていく矜持。
当院の先生方に共通しているのは、この言葉に尽きます。


そんなわけで相馬にやってきて約1か月、
新しい土地、暮らしにもずいぶん慣れてきました。
相馬は東北では暖かい所だと聞いてきましたが、西日本出身の僕にとっては、
4月なのに寒くてびっくりしました。
でもここ数日ようやく暖かくなってきました。


...僕個人にも春がやってくることを祈ってるんですがね。
道に素敵な人が落ちているのを見つけた方、公立相馬総合病院の総務課、
または直接研修医の濱近までご連絡よろしくお願いいたしますm(__)m
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道の駅 相馬 に行ってきました

2016年04月24日 | 日記
今日は少しだけ相馬観光ができて嬉しい研修医の名取です。

濱近先生と道の駅相馬に行ってきました。道の駅には特産品やお菓子、そして震災遺物が展示されています。4月はイベント続きでなかなか外に足をむけることができなかったのですが、やっと相馬の文化や被災地としての相馬に少しだけ触れることができました。

こちらに来て最初に思ったことは、意外に被災地っぽくないということです。正確に言うと、テレビでは関東に比べて震災や原発関連の情報はこれでもかと盛りだくさんに流れている反面、こと院内に関しては震災と放射線の話題はまったくと言っていいほど出ません。いたって通常運営という雰囲気で毎日が過ぎていきます。これは平時に戻ったということでとても良いことのような、逆に臭いものに蓋をしてタブーのような印象も受けます。震災からもう5年も経って風化してきた、震災の話は聞き飽きてもううんざり、つらくてもう思い出したくない、といった気持ちがあるのかもしれません。想像に過ぎませんが。

被災地に来ようと思った身としては、震災時やその後の当院の活躍を聞き興味を持ったためこの地に赴いたということもあるため、本当は生のそのような話も聞きたいところなのですが、被災しているスタッフもいらっしゃると思うと気軽に聞ける話ではないので、それは追々分かっていければと思います。ちなみに私も「被災地」という言葉は、なんと言うか憐れまれているような負の印象を受けるので好んで使いたくはないのです。とは言っても東北沿岸部はどうしても震災がすべての転換点となり様々な問題が生まれ今も続いてしまっているため、この話題からは逃れることができなく仕方なくこの言葉を使っています。やはりテレビが震災や原発の問題を今でも風化しないよう取り上げているのと同様に、当院も震災後の医師・看護師不足など厳しい状況に諦めた気持ちになったり見て見ぬふりをしたりするのではなく、アピールして全国に知ってもらうことがまずは大事なことだと思っています。

写真は道の駅相馬にあった特産品と相馬野馬追いのポスターです。7月には相馬野馬追いをぜひ見に行きたいものですよね。震災伝承コーナーもあったのでぜひ立ち寄ってみてください。


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バボちゃん

2016年04月23日 | 日記
可愛すぎる研修医、濱近です。
嘘です。


今日も看護業務研修についてです。
毎日忙しい看護師さんの時間を取ってしまって恐縮していますが、
本当に学ぶことが多く、充実しています。


毎日違う看護師さんが僕ら研修医の面倒を見てくれています。
看護師さんそれぞれに、ご自分で意識している、していないはあると思いますが、
それぞれに好きな分野、こだわりがあって、そこが僕らにとっても勉強のポイントになっています。


例えば褥瘡予防に人一倍意識が強く向いているんだな、と感じる看護師さんがいます。
患者さんのシーツや服のシワの細かいところまで、とこずれにつながらないよう意識しているのを見て、
自分が様々な場面で雑な処置をしていないか、振り返るいい機会になっています。
また、褥瘡は低栄養と絡んで感染症の元になり、処方した抗菌薬の効きにも大きく影響しますので、
医師としては、処方した薬が効いた陰には、薬が効く環境を作ってくださっている看護師さんの仕事がある、
そのことを意識するべきだと、今の研修を通じて感じています。


他にも、口腔ケア、関節の拘縮予防など、患者さんの病状と生活の質を左右するポイントであるのに、
医学部の勉強ではスルーしてしまいがちな点を、看護師さんのこだわりの中から勉強させてもらっています。
この看護業務研修は、単に手技を経験できること以上に、本当に意義深いものになっています。


なんというか、素敵な指導医、先輩、病院スタッフの皆さんに囲まれて、
ちょっと幸せすぎるスタートが切れています。
感謝あるのみです。


今日も疲れているので冗談を挟む余地がありませんでした。
深くお詫びいたしますm(_ _)m


※タイトルと本文は基本的に無関係です。

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研修医最初の試練、それは採血

2016年04月21日 | 研修内容
こんばんは、最近眠たい名取です。

最近は研修医最初の仕事としては有名すぎる朝の採血をさせてもらっています。よく採血は簡単と思われがちなのですが、その採血ていどに研修医がもたもたと時間をかけて一体何をやっているのか?ということを全国の研修医を代弁して少しでも分かってもらえたらと思い、有名な朝の採血現場を再現してみようと思います。



朝6時、病棟に着くと10人くらいの採血を看護師さんに頼まれます。こんなにたくさんの仕事を任せてもらえたという嬉しい気持ちでやる気が溢れてきます。

1人目2人目あたりはサクッと採血をこなします。

3人目もサクッとこなしたあたりで、今日はいけるんじゃないか!という気持ちになってきます。といいつつ段取りが悪く、手順を確認しながら丁寧にやっているので実はかなり時間が経っています。

4人目、ついに高齢寝たきり患者さんの細くて脆くてぺたんこ高難度な血管に当たります。何度も腕に針を刺しては痛いだろうという思いで入念に良い血管を捜します。右も左も何度も駆血帯を巻きなおして一生懸命探します。刻々と時間が過ぎていきます。その焦りの中で腹を決め針を刺すのですが、案の定血管を外します。すみません、と思いながら今度は反対側の腕に針を刺すと、なんとまあ少し血がひけてくるではないですか。ゆっくりとだが血液が引けてくる。この血管を逃してはならない!と粘ります。ゆっくりゆっくりと血液を採取した、と思ったのも束の間、シリンジ内で血液が固まっているではありませんか。遅すぎたんだ。せっかく採取したのに……とがっくりと肩を落とし、すみませんまた後で来ますと諦めます。

5人目、なんと!ベテラン看護師さんでも血管確保が難しい患者さんではありませんか。もう時刻は7時です。時間がないので最初から諦めます。

6人目、段々と時間が無くなっていくなかで焦りながらも採血をなんとか終えることができた。と思ったら、今度はなんと採血管を混和し忘れ、管の中で血が固まっています。これは本当に私のミス!申し訳ないと思いながら次の患者さんに移ります。

7人目は浮腫の患者さん。血管がまったく見えない、と泣きそうになりながら失敗しつつ心眼でなんとか血管を探りあて採血します。そろそろ8時になりそうです。それなのにこの忙しい時に、多めに用意していた針がなくなってしまいました。急いでナースステーションに針を補充しに戻ります。

8人目は認知症の患者さんです。今から採血することを丁寧に伝えます。にもかかわらず、針を刺した瞬間腕を振り払い、ベッドと白衣が血まみれになります。ついにタイムアップです。見かねた看護師さんたちが現れ、残った採血管を手に各病室に散っていきます。何か背中が怖い気もしますが気のせいだと信じたいものです。



とまあこんな感じなのですが、さすがにこれは脚色です。こんなに失敗はしません。ですが、これらの各々のことはいま全国の研修医が経験しているわけで、当院だけの話ではありません。患者さんには本当に大変申し訳ないのですが、毎年連綿と行われている新人の教育の一環だと思ってご容赦いただければ幸いです。それからベテランの看護師さんの採血裁きは見ていて本当に惚れ惚れするのですが、そんなベテランの看護師さんも新人のころを思い出して、研修医が時間がかかっても生暖かく見守ってもらえたらこのブログを書いたかいがあるというものです。









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ほんとに名物 看護業務研修

2016年04月20日 | 研修内容
ガリガリやん!
もっと食べないと!
なんか心配!


とか、一度言われてみたい研修医の濱近です。


写真はうちの紅一点、5歳のとろちゃんです。
捨て猫で、拾った人が「とろ」と既に名前をつけていたので、そのままとろちゃんです。
小さくて見た目は可愛らしいのですが、僕と兄猫2匹が5年間散々甘やかしたせいで、
わがままやりたい放題で手がつけられない子になってしまいました。


ダメな子にしてしまってごめんよ。
でもこれからも、全力で甘やかすことを誓います。


さて、僕も名取さんと同じく、3週間の看護研修をしています。
主に午前中、採血、バイタル測定、患者さんの着替え、清拭、検査への送り迎えなど、
病棟の日常業務の流れ、手技を教えてもらっています。


僕が当院で研修したいと思った理由はいろいろあるのですが、
看護業務研修、薬局研修、検査業務研修などがあるのもその一つでした。
理由は単純で、「指示を出す」立場になる以上、その指示がどのように実行されていくのか、
医師ができる限り把握するのは至って当然のことだと思うからです。
その機会がきちんと研修の日程として組まれていることをとても魅力に感じました。


業務が効率的に進めばそれが患者さんの利益につながるので、
基本的にはそれぞれの職種がそれぞれ得意なことをやればいいと思います、が、
そうは言っても病院内にいる一人の医療スタッフ、もっと言えば一人の人間ですから、
医者だから指示出しとけばええんや!そやねん!せやねん!やねん!ねん!
というのは違うと思います。
関西弁である必要はないですが。
そして僕はまだオーダーを出す能力がなくて、出したことすらないんですが(ー ー;)


賢そうなカンファや勉強会が充実している病院もそれはそれで魅力的だとは思います。
でも当院のように、まず患者さんのそばに出向いて、話して、触れて、という研修が僕は王道だと思います。
病態を深く考えたり、鑑別診断を的確にあげて方針を立てることが医師の重要な役割ですが、
医学部でテスト漬けの生活をしていると、あたかもそれだけが医者の仕事だと勘違いしそうになります。
(ってそれもものすごく難しいのですが。できない立場で語るのって実に難しい...)


とにかく、基本はやはりまず患者さんの近くに行くことではないでしょうか。
特にわれわれ研修医は病院の仕事の流れがまったくわかっていないわけで、
それを看護師さんたちに熱心に教えてもらえて、本当にいいスタートが切れたと思います。


あともう一つ重要なこととして、研修の最初に手技がある程度まとまって経験できるのは本当にありがたいです。
研修医は例外なく手技に不安を持って1年目を迎えるので、正面切ってそれが日程に組まれているのは、
当院の研修の素晴らしいところです。


これをしっかり本物の「名物」にしていくために、3週間が終わったらきちんと振り返りをして、
来年以降につなげていきたいと今は考えています。
読んでくれている医学生の方がどのくらいいるのかわかりませんが、
当院の研修は非常に実践的で、スタッフの方は皆さん本当にわかりやすく教えてくれます。
そこんとこよろしくですm(__)m


と、立派なことを書いてみたのはいいのですが、
明日も早朝の採血のため起きられるかどうか心配なので、寝ようと思います。
今日は体が疲れていて、ふざける余裕がありませんでした。申し訳ありません。
反省して、次はきっちりネタを挟みつつ。おやすみなさい。
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相馬総合病院 名物 看護業務研修

2016年04月19日 | 研修内容
こんばんは、研修医一年目の名取です。

他の病院の研修医は4月の今ごろ何をしているのでしょうか?
当院は何事も先取りで実践させてくれる環境がある病院なので、4月1日にはオリエンテーションと同時並行で病棟に出ていました。そのように並行してどんどん学ばせることで、現場で役に立つ医師を早々に育てる狙いがあるのだろうと思います。
そして今は診療科の研修を行うと同時に看護実習というものを並行して行っています。その名のとおり、看護師さんについて看護師業務を学ばせてもらうのですが、これが研修医にとっては医療の基本的な手技(採血、導尿、包帯交換など)を集中した期間内に習得できるとても良い実習だと感じます。手技的な面だけでなく、お世話になる看護師さんとお互いに名前と顔を覚えてもらうことで今後の連携をスムーズにしようという仕事の本質に迫るところがありますし、看護師の仕事内容や苦労を知った医師が育つということは長期的にも良いのではないのでしょうか。ということで相馬名物看護実習は実は奥が深く、医師看護師双方にとって良い実習なのではないかと思います。
と言いつつ、現時点では何もできない研修医が看護師さんの教育負担を増やしている状態なので、一日一日やれることを増やさないと、と思います。そのあたりの超新米研修医の試練は次のブログにでも書こうと思います。

ちなみに前回のブログでは、当院の良い面もそうでない面もブログに綴ることで、学生さんに当院を吟味してもらって研修先として考えてもらおうと、そう書いたのですが、そもそも私は当院を研修先として最適な病院だと思って来ているので、良い面を書きたくて困っています。そんなことばかり書いていると、相当胡散臭いブログになってしまうので、バランスを取りながら書いていきたいものです。


そして最後に、熊本や大分で被災されている皆様に心よりお見舞い申し上げます。東北の人達は皆東日本大震災のときに被災した自分たちのあの大変な状況を思い出してつらい思いに共感しているはずです。一刻も早く平穏な日々が戻ることをお祈りします。


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まだ桜が咲いていることに心底びっくり

2016年04月17日 | 日記
うどん県生まれの研修医、濱近です。
ちなみにタイトルと本文は全く無関係です。


いきなりですが、前職は力士、ではなくてNHKのディレクターでした。
辞めて、医学部に入り直した年に、東日本大震災が起きました。


そのまま勤めていれば何らかの形で報道に関わっていたかなという気持ち、
医学部1年生で、医療人としては全く役に立たない不甲斐なさ、
震災時、普通なら働き盛りの35歳でしたので、何とも無力な自分の立ち位置が気持ち悪くて、
悶々としても全く仕方ないんですが、情けなくて悶々としました。


今日病棟をうろうろしていると、病院スタッフや入院患者さんが熊本の大地震について、
震災の時はお世話になったからね、と、話されているのが印象的でした。

僕自身は、月並みですが、身近に災害が起きた時にちゃんと仕事ができる医師にならなければと、改めて思い直しました。
災害はいつどこで起こるかわかりませんので、実力のない研修医としては、
とにかく基本的なトレーニングを積んでおく他に、やることはないだろうと思います。


写真はうちの次男ネコ、みゅーすけ7歳です。
子猫は普通みゃーみゃーと鳴くのですがこの子はア行が苦手で、
「みゅいーみゅいー」みたいな感じだったので、みゅーすけです。
ネコとしてそれでいいのか!と言いたくなるくらい人懐っこいです。


余談ですが岡山大学での学生実習中、泌尿器科を回った初日の朝、
ネコ3匹の年齢、性別、名前を全て言わされて、それを先生がメモに取っていたのですが、
今考えてもあの先生がなんで「みゅーすけ オス 5歳」とメモしていたのか、深い謎のままです。
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研修医2人目登場

2016年04月16日 | 日記

ブログ投稿を予告されてしまいました、1年目研修医の名取と申します。
当院の1年目研修医は2人ですので、基本的にはこの2人でブログを書いていこうと思います。

前回ブログを書いた同期の濱近先生とは偶然にも同世代なので、
おじさん同士話も合い、居心地よく研修ができていて有難い限りです。
私はこれといって特徴はないので自己紹介は割愛しますが、
特徴がない見たことのないおじさんが病院にいるな、と思ったら私だと思ってください。
そんな私ですが、福島の全研修医が集まるオリエンテーションの新人芸でなぜかウケてしまい、
目を付けられてしまったのか、BLS講習修了証を研修医代表で頂くという光栄な役柄を頂きました。
とりあえず初っ端から公立相馬総合病院の存在をアピールできて良かったと思います。
福島県内部向けに書くと、ああ、あの時の人間かと思って頂ければと思います。

ところでこのブログを継続していく目的ですが、

第一は、臨床研修病院を探している医学部生に当院の研修内容や雰囲気を知ってもらうこと
第二は、相馬市民の方々や広く一般の方々に公立相馬総合病院を知ってもらうこと
第三は、研修医が思っていることを病院関係者の方々にも知ってもらうこと

を目的に書いていきたいと思います。


このブログを立ち上げた第1号研修医の方は、
当院の良いところも少し足りないところも赤裸々にブログに書いており、
それがかえって信用できる内容に感じましたので、これからもそのような方針で書いていきたいと思います。


ところで今日は毎年恒例となっている、
新入職者と名誉院長とで親睦を深める鹿狼山登山に行ってきました。
2時間で登って下れる山で、晴れていて海まで見えるとても良い景色で、良い運動になりました。
津波が起きた海岸線もよく見えました。
そのような震災後のことも織り交ぜながら今後書いていきたいと思います。
どうぞよろしくお願い致します。

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はじめまして、新研修医の濱近です

2016年04月14日 | 日記
4月1日より公立相馬総合病院で初期研修医となりました、濱近(はまちか)と申します。
同期がもう一人いまして、彼もすぐ出現すると思います。
二人で研修医一号先輩の後を継いで、ブログを書いていきます。
どうぞよろしくお願いいたしますm(__)m


さて、初回ということで簡単に自己紹介を。

岡山大学医学部卒です。
一度別の大学を出て会社勤めしておりましたので、現在40歳です。
見た目は中堅、よく見てたらやってることは新人、
という謎のおっさんを当院内で見かけたら、それが僕です。


もっとわかりやすく言いますと、当院のスタッフで一番巨大なのが僕です。
相撲、柔道、プロレス、魔人ブウ...
等の言葉がなぜか脳裏をよぎったら、その時あなたの目に映っているのが、
かなりの高確率で僕です。


かつ、残念なことにハゲています。
この点に関しては父を恨むのみです。
上記2項目を満たし、かつ、ハゲていたら、
それはほぼ100%、僕です。


なんだか書いてて悲しくなってきたので、愛するネコを紹介します。
上の写真は僕の相棒、世界で一番可愛い「ちゃーくん」です。
茶色いのでちゃーくん。12歳です。
あと2匹いますのでおいおいご紹介します(^^)



昨年3月に初めて相馬にお邪魔してから、
公立相馬総合病院でお世話になりたい、と思い続けていました。
相馬で医師としてのスタートを切れることを喜びに感じるとともに、
自分の置かれた医師という立場、その責任に身が引き締まる思いです。


未熟な研修医ではありますが、日々皆様のお力を借りて、
一歩一歩、成長していきたいと思っています。
よろしくお願いいたします!
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