公立相馬総合病院の研修医のブログ

被災地医療を支える公立相馬総合病院
http://www.bb.soma.or.jp/~psghjim1/

バリバラが変えるもの

2016年08月28日 | 日記
ここ最近ブログを更新できていないのに、久々に書いてみたら濱近先生と更新が被った研修医名取です。
書けそうなタイミングというのは同じなんですかね(;^_^A


ところで今日のバリバラが攻めた内容でちょっと笑いました。
バリバラというのはNHKの番組で障害者が出演するバラエティー番組です。
今日は裏番組である日テレの24時間テレビのいわゆる障害者の感動ポルノにアンチテーゼをつきつけるようなテーマを扱うため前々から話題になっていました。
ツイッターのトレンドにもランクインしていたので番組は大成功だったのではないでしょうか。

障害者を知ってもらうのは良いことですが、過剰に大変さを演出し感動の押し売りになるように描くのは逆に侮辱にもなるといった内容でした。
英国BBCでは障害者をヒーロー扱いしたり健気に頑張っている可哀想な人達と扱ったりしてはいけないとガイドラインで決まっているみたいですね。
勉強になりました。
もともと障害をネタに笑いを取るような攻めた番組でしたが、今回は裏番組に真っ向から課題を突きつける攻めっぷりで、しかも24時間テレビをパロった形で皮肉っており、なかなかやりますねNHK。
といいつつ24時間テレビも完全否定されるものでもないですけれど。


私はつい半年前まで障害児支援施設でアルバイトをしていました。
たまたま始めたアルバイトでしたが6年も続き、そして雇っていただき、これまで割と長年生きてきたのに実はよく知らなかった障害者の世界を初めて知ることとなりました。

その時に障害児を特別扱いしないというなかなか難しい態度を学びました。
今回の番組が言いたいことも、障害者を普通に扱って欲しいということだと思うのですが、要するに可哀想な人達が頑張っているなどと余計な憐れみの視点を持たずに、困っているなら助けて欲しいし困っていなければ放っておいて欲しいというのが、この世界に生きる人に共通する感覚ではないでしょうか。

かなりぶっ飛んだ番組でしたが固定観念を変えるにはこのくらいが丁度良いのでしょう。
そして久々にアルバイトのことを思い出しましたが、ここも割と(良い意味で)ぶっ飛んだアルバイト先でしたのでまたの機会に書いてみようと思います。
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ラーメン

2016年08月27日 | 日記
ようやく夢の幸楽苑に行ってきました。
夢っていうほど遠くないんですけどね。
以前看護師さんに勧めてもらったネギ味噌、美味しかったです。
 

先日少し休みをいただいて、岡山と香川に帰ってきました。
とにかく暑かったです。普通に37℃、38℃でした。
去年まであんな中で過ごしていたのが嘘のようです。
相馬に帰ってきて、涼しくてホッとしました。


「先生」と呼ばれることに最近ほんの少しだけ慣れました。
先生と呼ばれるのに値しないことは自分が一番よくわかっていますし、
他に呼び方もないのでしょうがないのですが、根本的に慣れることはこの先もないような気がします。


役立たずなのですが声をかけてもらって自分なりに考えて、
わからないことは正直に誰かに頼って、という毎日です。
先日ある大先輩に「呼んでもらっているうちが華、呼ばれなくなったら終わり」
という話を聞いて少し気が楽になりました。
こういう自分でも呼んでもらえているのは幸せなことです。


さて、何かひとネタ入れたいのですが、何もないですね。
3日くらい前、外来の看護師さんにお腹をぽん、と触られて、
先生!ふわふわしてる!と喜んでいただいたのですが、
ふわふわはしてないです。ずっしり充実しています。
でも何だかちょっと体重軽くなったみたいで嬉しかったです。
相馬のマシュマロマン、研修医の濱近でした。
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面接とあんこ地蔵と私

2016年08月27日 | 日記
6年生は面接真っ最中ですね。
頑張ってください!
研修医の名取です。

当院も今年度の面接を行いました。
面接を受けた学生さんお疲れ様でした。
そしてまだ随時面接希望者を受け付けております、是非よろしくお願いします。
もちろん見学も受付中ですのでよろしくお願いしますね!

ちなみに医学部の就活スケジュールをざっとお知らせしますと、
6月に学生と病院の言わばお見合いであるマッチング登録。
7〜8月に病院の面接を受けて。
9月に希望する病院の順位登録。病院側は学生の順位づけ。
9月の下旬にお見合いマッチング結果の中間報告。それを受け様々な駆け引きがあり…。
10月にマッチング最終発表となります。

学生さんもドキドキだと思いますが病院側もドキドキ、というかヒヤヒヤですかね。
お見合いが成功することを心から祈っております。
ぜひ相馬で一緒に研修しましょう!


ところで写真は隣町である新地町のあんこ地蔵です。
本来はお盆の週末に地蔵にあんこを塗りたくるというなんとも怪しいお祭りがあったらしいのですが、
間の悪い私は今年の祭りが終わってからそれを知るという…。

実際はこのようなお祭りのようです。
http://colocal.jp/news/31757.html

最近、病院帰りに某A先生と夜中に訪ねてみたのですが、ただただ完全なる肝試し状態でした。
懐中電灯で照らすと、あんこ地蔵はやはり甘いのか暗闇の中ゲジゲジが地蔵の口周りを這いずりまわっており、なんというか…ゾゾゾと背筋が寒くなりさらに肝試し感が増長されました。

まあそんな楽しい相馬(新地町)の夏を過ごしています…。

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深緑の相馬の夏

2016年08月20日 | 日記
この夏はいろいろなイベントがあった研修医名取です。

例えば24時間ソフトボール大会に病院チームで出場し、その際に玉ノ井部屋の力士から本場のちゃんこを振る舞っていただいたり、NPOの方々が病院の小児科病棟の壁を子供向けに描きなおしてくださったり。甘くて有名な福島の桃をいただいたり。そんな楽しいイベントをブログに逐一報告できれば良かったのですが。

そのようなイベントの中、研修はお客様扱いの段階から、知っていて当然できて当然といった様相を呈してきており、それは望むところと思う一方で、思うようにできないのが最近の悩みです。こんなことも知らない?こんなこともできない?というのは結構なプレッシャーです。そのため細切れの時間に勉強もやらないといけないですし、日々の緊張感に疲労困憊で気を抜くと睡魔に意識を刈り取られかねないので、睡眠時間も確保しないとなりません。なかなかこのブログの執筆に到達するのもハードルが高くなってきましたが、まあ、この余裕のなさが研修医の本来の姿かもしれないですね。

といいつつ私は人生2回目の新人なので、どの世界でも新人は不慣れな環境にいっぱいいっぱいで、3年目あたりからは少し余裕を持って仕事を回せるようにならないかな…と俯瞰した気持ちも持ち合わせ持ながら過ごしています。

そうしてこのような日々を送りながら、私達みたいな回り道をしてきた人の強みはなんだろうと考えることもあります。短絡的に言えば前職の経験を活かすことなんでしょうけれど、それよりも再度人に教えを乞う立場を経験して、仕事を始めた初心をリアルに追体験して、自分が教える立場になったときに、教えられる人の気持ちをより鮮明に感じることができることが最大の強みではないのかなと感じています。

以前濱近先生と話した時に、世の中には人にやられたことを自分もやろうと考える人間とやらないように考える人間がいる、という話を聞きました。なかなかドキッとする話でした。再度新人を体験するというのは実は普通の人が経験することのない貴重な経験ですので、人にやってもらって嬉しかったことはやって、やられて辛かったことはやらないということが、このような回り道を活かす道かなと漠然と考えています。そしてもちろんこういった考えは患者さんに対しても活かせるはずです。

写真は24時間ソフトボール大会の行われた二の丸球場の風景です。相馬の夏は深緑、と感じました。

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