公立相馬総合病院の研修医のブログ

被災地医療を支える公立相馬総合病院
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鶏口牛後

2017年01月31日 | 日記
いまは大学病院にいる研修医名取です。

一時的に相馬に帰還したところ医学部の学生さんが当院の見学に来てくださっていました。
その際に、当院は研修医が少ないので自ら手を挙げる積極性がなくても仕事を任せてもらえる、というなんとも微妙な利点を話しました。
正論を申せば、そんな積極性のない人間には任せたくないのが本当のところでしょうが、しかし当院ではそんな研修医にも戦力になってもらわなくては困るのです。
そして私自身の話をすれば、もじもじ引っ込み思案ではありますがやる気はあります。
積極性とやる気は異なります。
ということで、この環境も当院はオススメだと思っています。

ところで話題の電通ですが、以前電通の社員の方からこんな話を聞きました。
電通は就職最難関の会社です。
入社できた方々はみんな何かしら秀でています。
しかしそんなエリート新入社員達の中から、会社は一握りのスター社員を育てていくのだそうです。
つまりそれ以外の新入社員はその他大勢となっていきます。
もちろんこれは公の方針ではなく社内の実感だと思います。
研修病院も同じはずです。
大勢いる研修医に等しく愛情と労力を注げるでしょうか。
昔から鶏口牛後の例えがありますが、歳をとるほど分かってくる言葉です。

さて医師国家試験も差し迫ってきました。
友人と連絡を取ったら、子供2人を育て3人目を妊娠中でゲロゲロしながら国試に挑むと話しておられました。
絶句です。
そんな環境で試験を受けるだけで本当に凄いですね。
ぜひとも合格をもぎ取ってもらいたいです。
他の皆さんも、体調を整えてラストスパート頑張ってください。
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精神科デイケアでのひととき

2017年01月26日 | 日記


精神科デイケアでくつろいできた研修医名取です。
大学病院は大きな病院なので、院内の毎日どこかでイベントが開催されていてなかなか楽しいものです。

精神科デイケアというのは精神疾患から回復された患者さんが社会機能の回復を目的として訓練する施設です。
通常はコミュニケーションや軽作業などを通して一般社会に戻れるよう訓練しています。
今回は元患者さんが一日カフェを営業するイベントというので客として尋ねてみました。

いつもは入院中の陰性陽性症状バリバリだったり自殺未遂だったりかなり調子の悪い方々を診ているのですが、退院後の方々が想像以上にスムーズに接客業をこなしておりその回復ぶりに本当に驚きました。

そのカフェで元患者さん達から「365日の紙飛行機」の合唱が披露されました。
歌に引き込まれるような本当に不思議なひとときだったのですが、何気なく聞いていたらうっかり涙が出そうになりました。
私がそのような気持ちでいたら、精神科の先生方も口々に「涙がこぼれそうになった」とおっしゃっており、ああこの瞬間みんな同じ気持ちを抱いたんだなと感じました。
先生方は元患者さん達と長いおつきあいであるため特にそう感じたようです。

ずっと見てる夢は 私がもう一人いて
やりたいこと 好きなように
自由にできる夢

私が特に響いた部分です。
患者さんももしかしたらこのように思っているのかもしれません。
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大学病院での研修の魅力

2017年01月14日 | 日記


センター試験に妖怪ウォッチが出たみたいですね。
それなら医師国家試験にはポケモンの光てんかんが出ると思った研修医名取です。
今年度の医師国家試験は2月11日、12日、13日の3日間です。

昨年のこの頃の私はグループで勉強をしていました。
他の人の勉強姿が励みになったり逆に息抜きになったりして皆で成績を上げました。
いま思っても最高のメンバーでした。
そして夜は走りに行きそのまま近くの銭湯でひとっ風呂浴びるのが一日のご褒美でした。
緊張感が増してくる頃かとは思いますが、自分に合ったストレス解消法で体調を崩さないように頑張ってくださいね。

ところで現在大学で研修している私の方ですが、当院とのギャップが凄いです。
いまの正直な感想では、大学病院というのは入局した若手の医者を育てる場所でしょうか。
入局していない研修医はどうしてもお客様になります。
そもそも私のような市中病院を選ぶ輩は大学病院よりも市中病院に魅力を感じているため、どうしても見方がネガティヴになってしまいます。

ですが、本当はそうではなく大学病院の魅力があるはずです。
大学病院での研修は研究室や医局に入る際のコネクション作りが第一かな…。
身も蓋もないのでそのような打算ではなく研修としての魅力を考えますと、
大学病院の利点は、特に大学の先生は教育熱心な方が多く質問すると親身に教えてくださいます。
新しい本なども紹介して貰えますし、新しい指標や指針も細かく知ることができます。
私もそういう「なんとかスコア」とか「なんとか分類」とか「なんとかアルゴリズム」とか「英語3文字」がじつは好きでした。
サマリーのまとめやカンファレンスの発表も細かくチェックされます……。
きちんとした知識の獲得は大学病院が一番でしょう。

それから都会にあるというのは一応魅力でしょうかね。
写真は相馬では見られない都会の夜景です。
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あけましておめでとうございます2017

2017年01月08日 | 日記



あけましておめでとうございます。
研修医の名取です。
本年も公立相馬総合病院をどうぞよろしくお願い申し上げます。
写真は同期の濱近先生から頂いた長男ちゃーくんです(了承済みです)。
猫を飼っている人はいつでも猫年ですね、私も猫好きなので気持ち分かります。

ところで私は1月から某大学病院で研修を受けています。
知られていませんが、すべての研修医には、
①頻度の高い症状20例、②経験すべき疾患10例、③外科症例1例、④CPC症例1例
のレポートを提出する到達目標が設けられています。
当院では経験しにくい症例があるため、その分野に強い病院でその症例を経験する必要があります。
そして当院は3つの大学病院と協力関係を結んでおり、その中から選択し研修を受けることができます。
大学病院を3つも選ぶことができるのは、研修医1号の先生や当院臨床研修関係者の方々の御尽力の賜物でありとても感謝感謝です。
念のため説明しておくと、足りない症例を他病院で経験するというのはどこの研修病院でも行なっています。

医学生は大学病院で学んできているため、大学病院の研修生活は既に見てきているわけです。
ですが、今度は研修医の立場となると想定していた以上の驚きもありました。
もう既に色々感じることがあり書きたいこともありますので今後書いていこうと思います。
生活面では都会の大病院で久々の電車通勤をしており気分転換になっています。
田舎は好きですが、都会もたまにはいい感じです。

それでは本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
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