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話すことがなくなるという哀しみ

2023-07-14 | 数少ない友人
1社目の諸先輩方との旅行が終わった。

うちお一人は70代で
引退後も「会社の上下」を引きずるOBOG達の人間関係に嫌気が差し、70代にして自分が育った親の実家と現役中にずっと住んでいた自分の持ち家を始末し、子供の済む都会へ夫婦2人で引っ越したそうだ。

はっきりいえば、
引っ越した土地に縁もゆかりもない。
ただ子供が住んでるだけである。

年金を受給しつつ暇をもてあましている側の親が「子供が帰ってこない」とブツクサいうより、自分の環境の方を変えて忙しい就労世代の都合に合わせようというのだから、実行まで完了した分普通の老人の100万倍天晴である。

それは普通なかなかできないことで、非常に尊敬することだとお伝えした。
彼にとっては「普通よ」というが、自分の側を相手の都合に合わせようというその心意気が素晴らしく、また70代にして不動産の処分と転居を自分で決定して遂行したところに若さと人柄を感じる。

だがしかし
「会社の上下を引きずる人間関係に嫌気が差し」
たはずなのに
「sololoさんには今のボンヤリした仕事なんかよりこうなってほしい!」と熱弁された。
熱い漢だ。

勿論、私は自分の幸せを求めて彼の言う「ボンヤリした仕事」に転職して就いているのであって、彼のスタンスと言動の間に矛盾を感じたのでそれ仕事関係を切ったといえども自分の思考回路からは仕事を切りきれてないんですよ、と指摘しといた。

その指摘はやはり図星であったようで、悪いことは全部忘れて良い思い出だけ持って帰ってねと言われたので、ちょっと可笑しかった🤭

そしてアンタは変わらんね、とも言われた。2人で仕事をしていた頃は二人共楽しかったね、あのときは、という話で盛り上がった。

もう一人はバリバリの現役子なし管理職で、そろそろ役員になろうかという御身分の方だが、バリバリ現役の今に老後の環境を想像するのは難しそうであった。

まだ仕事としてのお役目が忙しいので、自分の人生というものを考える暇はないのだろう。

彼も浴びるほど飲んでいたアル中じみた酒好きはなりを潜め、妻と結婚し、単身赴任を経て管理職となり、だいぶ変わったな、としみじみ感じた。

彼と話した中で一番楽しかったのはサボテンの花が咲いた話と、買ったキャベツにくっついてきたウスカワマイマイを育ててみたら拾ってきたウスカワマイマイと交配して卵を産んで二世代目まで育てた、という話だった。
カタツムリが卵の殻を食べるときポリポリと音がするという話はとても興味深く、素敵だった。



とはいえ、我々3人すべて会社で知り合った者共である。

人間性が好きだなと再確認はしたものの、とにかく話題がない

我らから会社という話題を引いたら、割合皆すっからかんなのである。

すっからかんな理由は、それぞれに好きなものや趣味が違うからであるし、家族関係や年代も違うからである。

そういうわけで、今までは人間性が好きならどうとでもなりゃと思っていたが、
結局仕事関係の人は仕事という話題がなくなったら特別話すことがないということをついに仲の良かった人達同士で再確認してしまったのであった。

寂しい。

だが何より、今生で最後であろう70代先輩との旅行は、昔の彼とは違い老いを感じる旅でもあり、より今回会えて本当に良かったな、とも思った。

会うこともひょっとすると最後かもしれない。

どうか人生の最後まで、彼らには幸せであってほしいな、と思う。


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