朴:ほれぼれと
きのう、「『春香伝』を死ぬまでにハングルで読みたい」と口走ってしまいました。でも、あれは本心です。読むまでは死なない・・・。
*「ない」は〔希望的〕断定の助動詞の終止形。
オット!そんなことよりも、今日は「秘話」を一つ。
『春香伝』は、あちらでは知らない人はいない古典中の古典です。
私は、ソウルでハングル版を買うときに、店員に漢字のメモを見せながら、かなりていねいに「『春香伝(チュン・ヒャン・ジョン』はどこにありますか」と尋ねました。
もちろん、今の韓国の若い人で漢字を解する人はほとんどいませんから、ハングルで言いました。ところがまったく通じません。
私は、おかしいな、知らない人はないはずなのにと思いながら、ていねいにていねいに「チュン・ヒャン・ジョン」と1字ずつ分けて言い直しました。
店員はわからなそうにして、あれこれと検索しはじめました。
しばらくして、「これだ」という口調で『チュニャンジョン』とつぶやくのが聞こえました。それを聞いて、私もすぐに『チュニャンジョン』というと、互いにニヤリとして解決しました。
店員はすぐに次の本を選んでくれました。
『春香伝』:まだマッサラ
「春香」を読むとき、1字ずつだと「Chun・Hyan」ですが、続けると連音化(リエゾン)して「Chunyan(チュニャン)」となります。
これはいわばイロハですから、私も知っていました。だったらそう言えばよかったわけです。
問題は、「チュン・ヒャン」の発音です。
例えば、日本語の「案内(あんない)」と「案外(あんがい)」を発音したとしましょう。
どちらも、日本語表記では「あん」で、これを発音すると、
「あんない」は「an・nai」、「あんがい」は「an・gai」と発音しているように思えます。この二つの「an」を、少なくとも日本語では区別しません。
どういうことかというと、専門用語を知りませんが、「あんがい」は「ang・gai」と喉に近い方で発音しています。しかし、「あんない」は「ang・nai」とは発音しません。鼻に近い方で発音しています。
つまり、「あん・がい」を発音するときは、「あん」と発音する時に後ろの「がい」が準備されていて、「ん」のところを「n」でなく「ng」と発音しています。
ようするに、わたしが店員に「チュン・ヒャン・ジョン」と分離して言ったとき、「チュン」の発音が、「chun」ではなく「chung」になっていたということです。
店員には私の言ったことが、「chun hyan(チュン・ヒャン)」ではなく「chung・hyan(チュンギャン)」と聞こえたのかもしれません。
『チュンギャンジョン』ではわからないのは当然。
今日は、ここまで。
孫どもが世話になり・・・・
まだ現役です。
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