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神足勝記を追って

「御料地の地籍を確定した神足勝記」を起点として「戦前の天皇・皇室・宮内省の財政について」のあれこれをとりあげる

No.507 戦前願望の人たち?

2025-06-28 00:09:21 | 時評
(1)きょう(27日付)の『朝日新聞』で佐伯啓思氏が≪戦後80年「ごっこの世界」≫で意見を書いていました。
 佐伯が「保守の立場から様々な事象を論じる」人であることはあらかじめ人物紹介欄に記されていることですが、その「情緒的な物言い」は今回は一層深化したようにみえます。

(2)佐伯は最初の二段落で、大要、次のように言います。
 なぜいつまでも「戦後〇〇年」と言い続けるのか。
 その理由は、「あの大戦の意味づけが確定できないから」だ。
 「戦争の意味づけ」とは歴史観のことだが、これがないと「戦後を見る尺度」も存在せず、それゆえ戦後の歴史的解釈も不確定なままとなるのだ、と。

(3)では、「あの大戦」や「大戦の意味づけ」=「戦争観」について、佐伯はどういっているでしょうか。
 結論から言えば、それは一言もありません。そう思います。
 そこで、私の思いを書いておきます。
 「戦後〇〇年」という言葉は、もちろん様々に使われますが、まず当然の前提になっているのは、「世界にも、隣国にも、日本国民にも苦難・犠牲を強いた戦争」、「その苦難の日々が止まって〇〇年」、「直接の戦闘がなくなって〇〇年」という告発の言葉であるはずだということです。そして、その上に立って〇〇年の過ぎ越し方を「回顧・検証」する・・・。
 
(4)たとえば、「戦後80年」という言い方がまさにそうです。
 これは、あの戦争の終結から80年がたった、そして、たとえば、いま戦争を知る世代が80歳代後半~100歳の高齢になった、あと20年もすると、戦争を知る世代がいなくなってしまう、・・・。そこで、戦争や原爆の被害について語り部を育てることが始まっている、という使い方です。これは、日本の戦争とそれに伴って引き起こされた原爆投下という悲惨という事実を再び起こさせないという告発です。

(5)この一方で、ベトナム戦争以降も、アフガン戦争、イラク戦争など大国も横暴が繰り返されてきましたが、ロシアのウクライナ戦争、その後の、イスラエルのガザ攻撃、そして、イスラエルとアメリカのイラン核施設の爆撃がありました。世界で、国連憲章・国際法・人道を破る「武力による平和」が公然とやられています。
 こうしたなか、アメリカのトランプ大統領は、地中貫通爆弾「バンカーバスター」の投下によって「武力による平和」を勝ち取ったとうそぶいていますが、米情報機関でさえ、「核施設の重要部分を破壊することはできず、イランの核開発計画を数カ月遅らせたに過ぎない」(6・26付「朝日新聞」)と言っています。

(6)また、米シンクタンク「軍備管理協会」会長ダリル・キンボール氏は
「・・・、だが、米国が攻撃に踏み入ったことで、米国とイランの信頼関係は崩れ、イランは核開発計画を決意したのではないか。米軍の軍事行動で、イランの核武装の阻止がこれまで以上に困難になった可能性がある」(同前)と述べています。」
 これは、私もそう思います。
 これは一昨日書きましたが、北朝鮮はアメリカの攻撃を阻止するために核開発を急いだのです。

(7)さて、佐伯はこういうことを一切言っていません。
 どうしているかというと、江藤淳が『諸君!』(1970年1月)に書いた「嘆き」を紹介して見せているだけです。
 詳しくは直接お読みいただくのがよいと思われますが、かいつまんで言うと次のようなことです。
 (70年までの)日本は対米従属下で繁栄した。(従属下=主権のない)国家では本当の政治課題は存在せず、「公的なもの」は存在せず〔多分、「国体」がないということ。〕、「わたくしごと」が政治空間を支配した。
 しかし、日本の経済成長で、米軍は日本から撤収し、「自主独立」に近づくだろう。その時、「日本はようやくあの敗戦の意味を論じ、その敗戦からの回復という現実に直面するだろう」。

(8)江藤は、この後に、「日本人は改めて死者に手を合わせ、自らの共通の価値観や運命を思い起こすだろう」と言っているようですが、佐伯はこれには「本当にそうだろうか」と疑問を呈し、代わりに三島由紀夫が「サンケイ新聞(1970年7月7日)に書いた「果たしていない約束」を引き出して、次のように語らせています。
 「このままでは、「日本」はなくなって、その代わりに、無機的で、からっぽで、中間色の、抜け目のない、経済大国が極東の一角に残るのであろう」と。

(9)いったい三島は何を言っていたのか? これについて、佐伯は次のように紹介しています。
 「三島の戦後日本への憎悪にも似た嫌悪感は、何よりもまず、天皇の「人間宣言」に向けられた。それは、神という宗教的観念から天皇を切り離すものであった。そのことによって、戦後の日本文化は歴史から切断され、全体的な統一性を失い、人間の営みを超えた「聖なるもの」への結びつきを失った。」
 そしてまた、
 「欧米の自由や民主主義の背後にも宗教意識がある。日本は、それを断ち切った。それを象徴的にいえば、天皇の人権宣言による歴史断絶だ、と三島はいうのであろう。」

(10)欧米のキリスト教と戦前の神権的天皇制を同列にいうところに三島の思考の短絡さがありますが、これは実は佐伯の思考(嗜好?)でもあります。
 というのは、上の三島の言葉を無批判に繰り返しているからです。
 「戦後80年、・・・その背後に広がるものが、無機的で、からっぽで、抜け目のない精神状態とすればどうだろう」と。

(11)この江藤・三島、そして佐伯の論調は「戦後」というより「戦前」、そこに引き戻したいということになるのでしょうから、要注意です。
 私の高校生の頃からずっと、「愛国心」とか「排外主義や極右的潮流」は、批判すべきものでした。最近、これがまた強くなってきて、先の都議選でも見られました。また、今度の参議院選挙でも注意すべきこととみています。
 
(12)戦後を語って戦前をいう。なんともね。ちっとも勤労者の気分がわかっていない・・・。怒るべきことです。
 
    
     ベニシジミチョウ

 【コレクション 255 前線全駅 鉄道の旅」
 このパンフはA3の要旨を二つ折りしたA4判4ページのものです。
 下には、1・4ページを載せました。4ページに観光案内、編集委員紹介などがあります。また、2・3ページは内容見本ですが、割愛します。
 
      1ページ


      4ページ
 
 
  長くなりました。今日はここで。

  
 
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No.506 戦犯にノーベル賞?

2025-06-26 00:12:37 | 時評
(1)都議選の結果が少し見えました。
 コスコミは都民ファーストが自民党を抜いて第1党になった云々を言って、あたかも小池都知事の政策が支持されたかのように言い、一方の自民党は裏金問題が響いたというような論評をしていましたが、私の見方はこれとは違います。

(2)結論から言います。
 改選の前と後の勢力を比較すると、小池都政は都民から批判されている姿が浮かんできます。
 まず、小池与党を「都民ファースト・自民・公明・維新」とします。
 この順に各党の議席は、
        改選前 26 30 23 1 計80
        改選後 31 21 19 0  71
 この見方が正しいとすれば、計9議席減です。維新を除いても8減です。
 さらに、無所属で当選してすぐに自民党会派入りで問題の3人を加えても5減です。また、「都ファ+自民党」で「56→52」と4減です。

(3)一方の野党は、改選前の議席順に「共産党・立民党・ネット」で、
        改選前 19 12 1 計32
        改選後 14 17 1  32
  変化がありません。

(4)このほか、改選前は議席がなかった「国民民主党の9議席」と「参政党の3議席」がありますが、「れいわ」と「社民党」が議席をとれなかったことからして、自民党離れした層は、野党に回ったというよりも、「ゆ党的な曖昧層」が「国民」に、保守層が「参政党」に回ったように見えます。
 この辺はもっと詳しく見る方がよいでしょう。

(5)ところで、きょうの『しんぶん赤旗』に、「比較可能な選挙区での今回の都議選と2024年衆院選比例区との得票数・率の比較」という興味深いデータが出ていました。下に簡略化して載せました。
(得票数は百位で、率は少数第2位で、四捨五入)

     25年都議選    24年衆院選    増     減
    得票数   率    得票数 率   得票数  率
        千   %    千 %       千   %
共 産    489   12.2           375    8.0            +114   +4.2   
自 民       831   17.6         1338  23.6            - 507   - 6.0     
立 民      477    14.0           835  20.7            - 358   - 6.7
公 明      530    14.0           425    9.6            +105   +4.4
国 民      367    12.9           509  15.1            - 142   - 2.2
維 新        81      5.6           143    8.6              - 62   - 3.0
れいわ        47      5.1             77    7.1              - 30   - 2.0

(6)今回の都議選では共産党は5議席減、公明党は4議席減でした。しかし、データで見る限りでは、この1年間の国民の動向は、都議選の結果とは違っているように見えます。
 都議選で議席を減らした共産党と公明党が得票数も率も伸ばしていて、一方、自民党は50万票減、立民は35.8万票減、国民は14.2万票減、維新は6.2万票、れいわは3万票減、率もそれぞれ減となっています。

(7)このことは何を意味しているでしょうか?
 共産党と公明党は、目指すものも、組織の内容も異なる政党です。しかし、組織政党という点では共通しています。
 私は、いつも気分(フィーリングやモード)で政治をやってはならないといっていますが、この両党が、党の政策や課題実現のために活動していることは知られています。その両党(だけ)が支持を得票と率を伸ばしているというのです。
 1つの票だけで結論は言えませんが、興味深いことは確かです。
 
    
     木の枝に、何かの種でしょうか・・・

(8)もう一言。
 トランプのイラン爆撃に「ノーベル平和賞」を推薦した人がいます。
 ・・・・・
 アメリカの国家機密が明らかになったね。
 ・・・・・
 トップも取り巻きもwantedだってこと。 
 これほどの「ブラック・ユーモア」もないね。
 うん!
 
(9)さらにもう一言。
 トランプのイラン爆撃はどんな教訓を残したか。これについては、トランプ氏が「ロケットマン」と呼んだ人に代弁してもらいましょう。

 「ほらみろ!祖国を守るには核兵器が必要なんだ。持ってなければ、いまごろは祖国はなかったぞ。」

(10)この点、きょうの大谷翔平は立派でした。
 「死球」を受けたあと、自チームのベンチに怒りを制するように手を振っているのをニュースで見ました。
 「死球」が故意であったか、失投であったか、それは投手本人にしかわからないかもしれません。失投と思いますが、仮に「故意」であったとしても、大谷の態度を見れば、反省のほかないでしょう。これこそ「平和」の要点です。

   
    黄色いユリも咲きました。:12もつぼみがついています。
 
 今日はここで。

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No.482 WBB

2025-05-20 00:26:33 | 時評
(1)きのうの江藤農水大臣の「コメ」発言、その前、8日の自民西田氏の「ひめゆり発言」、どこからああいう発想が出て来るのか、失言もいろいろありますが、見解の相違というのとは違うと思います。

(2)まあ、うんと割り引いて、江藤大臣のは場当たりのハッタリ、ウケを狙ったものともいえそうですが、まあ、国民の苦しみがわかっていない発言です。一方、西田氏の発言は、議員を務める資格を問われる事態ではないかと思います。実際、あまりの酷さに自民党の中からも批判が出ています。良識が働いて、まだ安心です。

(3)ところで、2~3日前、夕方のNHKラジオ放送を聴いていたところ、沖縄のことがとりあげられて、沖縄の大学教授が、米軍の犯罪・基地問題など、いろいろと実情を説明していました。その中で、印象的だったのは、次のようなことを言ったことでした。

(4)日本の西端である与那国島に自衛隊の基地が配置されました。配置にあたって賛否がありましたが、推進論の中に、基地が配置されると自衛隊員とその家族が住むようになり、そうすると、たとえば、子供が増えるから、複式学級を解消して学年ごとのクラス編成ができるようになる、というのがあったそうです。

(5)ところが、いざ基地が配置されてどうなったかというと、自衛隊員は、危険だからと子供を連れてこなかった。そのため、予定の学年ごとのクラス編成はできず、結局、元の複式学級に戻ってしまった。
 現場の軍事の実情を知っている自衛隊員がそういう反応だとすると、キケンになったわけですから、観光客はビビって二の足を踏むでしょうねぇ? 
 「ヨナグニサン」は大丈夫ですかねぇ?

(6)放送を聴いて、納得できないものを感じていたところ、きょう(19日)の『しんぶん赤旗』の1面にあった「陸自 葬祭業界団体と協定」という記事を読んで、ギョッとしました。
 内容はおよそ次のようなことです。

(7)この間、与那国もそうですが、防衛費〔軍事費〕を増やして、基地・施設、装備を強化しています。すでに、イラク派遣の時にも「遺体袋」を持参していますが、軍事強化の結果、安全になるのでなく、むしろ、最悪の事態が現実のものとなることを想定しておく必要があるという事態になっているのです。

(8)しばらく前のヘリコプター墜落、最近の岐阜県の入鹿池に訓練機が墜落、その救助にあれだけの動員が必要なのです。ひとたび戦闘が始まれば、その結果起きる死体処理に自衛隊だけでは対処できないかもしれない・・・というわけです。

(9)それどころか、WBB〔Walking Blood Bank:歩く血液銀行〕というのももう考えられているそうです。どういうことかというと、米軍の分析では、病院到着後に戦傷死した兵士の死因の80%は失血死だそうです。兵士の損耗を減らすには、できるだけ早く輸血することが必要です。ではどうするか。
 血液は、あらかじめ用意しておいても、型が違うと不適合が起きます。そこで、どの型にも不適合が起きにくいO型の血液型を持つ人確保して、「あなたは輸血用だよ」といって前線に送りこむのだそうです。

(10)こういうことが、すでに2022年の「安保3文書」にある・・・。
 う~ん!ひどいねぇ。
 憲法を守れ!9条を守れ!それで戦後80年平和を続けてきたのです。
 それでやれば、ムダ金も使わずに済むし、国民生活をもっとよくでき、諸外国への援助もできる、なによりも、戦争の惨禍などの心配をしないで済む・・・、もっと考えねば、また失敗をしてしまう・・・。

    
     武蔵五日市で
 
【コレクション 238 萩藩の財政と撫育制度】
 幕末から維新期にかけて長州勢が登場する背景には、藩財政の豊かさがあったことは確かです。
 萩藩では、一般会計にあたる年々の会計とは別途に塩田などから得られる収入を別途会計を設けて蓄積し、しかし、これはなかったものとして手を付けない〔依存しない〕ということを決めて運営していました。その別途会計が「撫育〔ぶいく〕」といわれる制度です。
 私は、この制度が皇室財産設定後の皇室財政の仕組みとよく似ていることを『戦前期皇室財政統計』(法政大学日本統計研究所、1995年)で指摘したことがありますが、伊藤博文らの当局者が皇室財産設定の際に撫育制度を手本や理念としていたかどうかはともかく、彼らは「撫育制度」についての知識を持っていたのであり、それが財政を安定させることを知っていました。
 下のパンフは、その萩藩の財政と撫育についてまとめたたいへん貴重な本の復刻版の刊行案内です。

 大きさは、A5判6㌻です。A5判3枚分の横長の用紙を三つ折りしてできています。
 下には、1・6㌻を載せました。6㌻に、推薦文(北海道大学 田中彰教授)と刊行案内が出ています。残りの2~5㌻は内容見本と目次です。
 なお、6㌻の下の欄にこの本の刊行経緯が書かれていますが、昭和19年に春秋社から刊行された初版の表紙を下に載せておきました。
            1㌻

  
            6㌻


            春秋社版(大きさはB5判340㌻)

 
 以上です。きょうはここで。

    
     街中で
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No.462 がんばれ日本!

2025-04-22 00:11:22 | 時評
(1)それぞれの国はそれぞれの変貌を遂げてきたし、遂げていくにちがいない。そして、その変貌は一般に発展といわれる。これは確かなことである。なぜなら、自然災害・コロナ蔓延のような伝染病・戦争などがないかぎり後退する事態は想定できないし、不況や経済恐慌は、これは人間社会の交通関係に打撃を与えるとはいえ、たいがいは生産性の発展の結果だからだ。

(2)人間はきっと自分たちの獲得したものを有効に使う知恵を生みだして世界に押し広げ、平和と友好、相互尊重の精神を堅持して、よりよい社会をつくっていくに違いない。
 仮にそうでないとしたら?
 人間にはそういう仮定はふさわしくないと思うが、その場合は、人類の滅亡しかないだろう。 

(3)いまでも独自の変化を遂げている国が多い中、工業化を遂げた国が、経済発展した国・先進国として世界を牛耳っている面がある。その一つが日本だが、同時に日本は、アメリカから友好国といわれながら、基地問題などを見ればわかるように、事実上の従属国扱いを受けてきた。そしていま、トランプ大統領の横柄な政策におののいている。
 まずは、これを毅然と押し返すこと、ここがロードスだ!、ここが勝負どこだ!
 いまこそ言いたい。「がんばれ日本!」。
 金もうけ経済だけではないぞ。
 気候・平和・科学・教育・国際支援など、力を発揮できる分野は多い。


   右から大岳山、馬頭刈〔まずかり〕尾根、戸倉三山(刈寄〔かりよせ〕山・市道〔いちみち〕山・臼杵〔うすき〕山)
    21日18時、多摩川・秋川合流点付近

【コレクション 219 韓国・北朝鮮】
 日本は、隣国から多くを吸収して成り立ってきた国です。そういう歴史的経緯のほかに、個人としても重い感情が自分の中にはあります。
 すでに、このブログのどこかにも書きましたが、北朝鮮には、「祖国」といって帰って行った知り合いがいますし、東ドイツで知り合った学生たちがいます。
 韓国に、何回か旅行する機会がありました。その際、板門店ツアーにも参加しました。
 仲良く統一できるとか、せめて、南北が友好的に行き来できるような関係ができること、それを願っています。
 いまの夢は、新幹線で博多に行き、壱岐・対馬を通過して、釜山からモスクワを経由してベルリン・ライプツィッヒへ鉄道でいくこと・・・。
 自分は150歳まで生きる予定であるから、実現可能!よき日よ来たれ!

 パンフの大きさはB5判6㌻です。B5判3枚分の横長の用紙を三つ折りしてできています。
 下には、1・3~4㌻を載せました。
 このほかについてのみ紹介しておきます。
 2㌻ 推薦 衛藤瀋吉 年来の念願をかなえる「総覧」
       古山高麗雄 偏らない理解のための待望の書
       浅野 輔 朝鮮半島の実情を知るために
 5㌻ 刊行のことば 本書の8大特色
 6㌻ 装丁見本 
    刊行案内 A5判 640㌻ 15000円 1986年6月刊 原書房

         1㌻     


   4㌻                     3㌻


 以上です。
 今日はここで。

 あ!そうそう、落穂ひろいの追加です。
1.肝要峠の下りで、綺麗に咲いている花に出会いました。
 山に入ると、こういうサプライズがよくあります。
   

2.あちこちから写真を撮っていると、葉っぱの向こう側にムシさんが見えました。
 山中静かに模索中の様子で、私が近づいても気にせず、無言で頭を垂れてジッと思案していました。
 名刺交換どころか、友好の挨拶もなく別れましたが、カミキリムシさんの中間のようです。
       

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No.450 守られない「友好国」!

2025-04-05 00:32:11 | 時評
(1)今日は、終日、ここのところの新聞を読み、テレビのニュース番組を追い、検索をして終わりました。
 今日の結論は、またまた、要するに「アメリカから日本を守れ」です。

(2)これは、もちろん「鎖国」のような対応をせよということではなく、どの国に対しても、自立した国として外交関係・貿易関係を築く必要があることを、これまで「友好国」とか「同盟国」とかいってきたアメリカが自らそのことを証明してみせたということです。

(3)誰でもよく知っているように、アメリカは「年次計画」などを作成して、長期的・計画的に日本に対して様々な要求をしてきました。その中には、今回と同様の高関税を自動車に掛けるなどのことがありました。そのために、日本の自動車産業は関税の低いメキシコなどの周辺国へ生産拠点を移すなどの対応を迫られました。

(4)そういうことと並んで、今まさに日本で起こっているコメや穀物などの農産物の輸入を迫りました。日本の政府(自公政権)はこれに屈して、補助金まで出して減反政策を強行し、その結果、食料自給率はカロリーベースで40%を切って低下しています。小麦は85%、大豆は90%以上、肉類47%、乳製品 38%、果物60%を輸入に頼っています。
 日本の農耕地の豊度は高く、耕地当たりの生産性も高いですから、国内的にも国際的にも自然条件や気象変動の影響を受けやすいは食料確保をに努めることは、林業や漁業も併せて安全保障上の重要事項です。
 仮に、今度のことで対抗措置として日本がアメリカからの輸入農産物に高関税をかければ、アメリカの農業が打撃を受けますが、それよりも、日本の国民の食生活にも大きな影響が出ます。

(5)最近、郵政の話が出ました。これもアメリカの金融資本が200兆円といわれた郵貯・簡保資金を狙って民営化がやられたといわれていますが、郵便の株を買い戻して「国営化」の話が出ています。あの政策は、先例としてドイツで失敗だったことがわかって元に戻そうとしているときに、批判を無視して実行したものでした。

(6)いま政府は歴史的な事態に対応を迫られています。
 ここで大事なことは、アメリカがとった関税政策が、これまでの「敵対国」にだけとった政策ではないということです。世界を相手にしたものです。その多くは「自由貿易」の友好国でしたし、少なくとも日本は自ら「友好国」と称してきた国です。その友好国日本はこれまでにも何度もアメリカの要求を飲まされてきましたし、今度もそうです。

(7)「友好国」なのに守られない? 
 なぜそうなるかというと、「自立しない友好国」=「従属国」だからです。少なくとも日本はそうです。経済的に大国になっている日本のはずなのに、これまでも都合悪くなると、オヤブンのアメリカに「煮え湯を飲まされる」、その連続でした。友好国だから煮え湯を飲まされ続けるのです。ヤクザの親分が機嫌が悪いと手下をぶん殴るのと変わりません。
 そうなる理由は、一言で、「日米安保」があるからです。そのもとで「友好国」なんていっているからです。ですから、課題は、「安保廃棄の政府を作れるか」にかかっています。

   
    近所の花桃(4月3日)

【コレクション 207 白樺】
 このパンフの大きさは、B5判6㌻です。
 全体は、
 1㌻ 下に掲載
 2~4㌻ 推薦 阿川弘之 むせ返るような同人たちの息吹き
         紅野敏郎 「白樺」万歳
      全巻の構成
      執筆者一覧 この箇所を下に掲載 
      挿画作家一覧
 5㌻ 復刻にあたって 岩波ブックセンター 1987年12月ほか
    「發刊に際して」から 
    創刊号目次裏の言葉
 6㌻ 刊行案内 復刊見本
    体裁:菊判 全160冊 総頁31,000㌻ 付録別冊「解説・総目次」
    定価:合計48万円 岩波ブックセンター 1988年1月刊

           1㌻ 

        このデザイン者は有島壬生馬のようです。
           下の2~3㌻の下段左に同じデザインのものがあり、有島壬生馬とあります。

           2~3㌻

        執筆者に浅川伯教・巧兄弟の名が見えます。
        上下は各号の表紙。この挿絵が魅力的です。下の6㌻にもあります。
         
          6㌻


 以上です。
 今日はここで。明日はお休みです。

    
      西の空(16時頃)

     
     西の空(16時半頃)見る間に雲が消えていき、北側は青空になりました。

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