源氏物語の定家本
藤原定家 「54」
鎌倉初期の歌人。父は千載和歌集を撰進した歌人藤原俊成。幼少の頃から父に歌の指導を受け、また西行法師や平忠度らと親交を持ち、天性の歌心に磨きをかける。
1178年、16歳で初めて歌合(うたあわせ、和歌バトル)に参加。
1180年(18歳)、源氏が挙兵し源平の争乱が勃発。この年から定家は日記『明月記』を73歳まで56年にわたって書きつづる。
その最初の年にこう刻んだ「世上乱逆追討耳ニ満ツトモ、之ヲ注ゼズ。紅旗征戎吾ガ事ニ非ズ」。
“世間では反乱者(平家)を追討せよなどと騒いでいるが、そんな事はどうだっていい。
紅旗(朝廷の旗)を掲げて戦争しようが、俺の知ったこっちゃない”。
若き定家は、愛する和歌の世界を究める為、孤高に我が道を行くと宣言しているんだ。
翌年、その言葉の通りに19歳で『初学百首』を、20歳で『堀河題百首』を詠んだ。
その内容の素晴らしさに、父・俊成は感涙にむせんだという。
Fly Me to The Moon - Diana Panton
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