資金繰り格闘家 中小企業診断士 川原寿 ブログ

資金繰り格闘家こと中小企業診断士の川原寿が、資金繰りや経営改善など中小企業の経営者へ向けたメッセージを発信していきます!

中小企業の経営再建には売上増が必要

2012-11-22 | 中小企業経営
資金調達、リスケ、再リスケに強い、中小企業のCFO
株式会社エスエムイーパートナーズ代表
資金繰り格闘家こと中小企業診断士の川原寿です。

2013年3月の中小企業金融円滑化法期限終了を控えて、資金繰りの改善が思うように進んでいない原状が浮き彫りになっています。

以下、2012年11月22日付 日本経済新聞(千葉・首都圏経済面)

 県内の地方銀行3行は中小企業金融円滑化法に基づいた貸し付け条件変更の実施状況(2012年9月末時点)を公表した。2009年12月の円滑化法施行から2012年9月末までに返済条件の緩和に応じた融資件数は3行合計で7万9383件となった。6月末に比べ11%増えており、2013年3月の円滑化法終了を控え、資金繰りに苦心する企業の経営再建が今後の課題だ。
 最近1年間で返済条件緩和に応じた融資の増加件数を3ヵ月おきに見ると、7500件前後とほぼ変わらない。条件変更に応じた貸付債権の3ヵ月おきの増加額も2100億円台と大きな変化がなく、一進一退が続く。
 金融機関は条件変更に応じる際、3ヵ月や6ヵ月などの期間を区切る場合が多い。期限が来るたびに経営状況を見て返済条件を細かく見直すためだ。しかし業況が改善せず「いったん条件変更したものの、再度の条件変更が必要になる中小企業が増えている」(千葉銀行)という。条件変更を受ける苦しい企業の顔ぶれは固定化しつつある。
 こうした中小企業の経営再建には「売り上げを伸ばすのが重要」(京葉銀行)だが、欧州債務問題や中国経済の減速、円高など状況は厳しい。千葉興業銀行では「経営改善計画は現状の売上高維持を前提に組み立てざるを得ない」と話す。
 2013年3月には円滑化法が終わるが、政府は終了後も返済条件の変更に応じるよう金融機関に求める。再生ファンドの設立や信用保証協会を中心とした金融機関の連携強化もうたう。
 しかし、こうした政府の対応に対し、県内地銀は冷ややかだ。「無策と指摘されないためのアリバイづくり」「有効な経済対策を打ち出すべきだ」と厳しい指摘が相次ぐ。企業が設備投資を手控えるなか、金融機関も融資の引き上げはしたくない。各行は景気好転をじりじりと待ちながら、融資先の支援を続ける我慢比べを強いられている。
 
以上

ここ半年くらい金融円滑化法の期限終了を控えて、「金融円滑化法期限終了対策」のセミナーはどこの会場も盛況のようです。中には「今のうち(期限が終了する前に)リスケジュールを申請した方がいい」というような提案を安易にするような専門家もいるようです。

はっきり申し上げて

金融円滑化法の期限終了は、中小企業にとっては恐れるに足らず

です。

事業としてのキャッシュフローがプラスである限り、少なくても返済はすすんでいくはずですから、それに合わせて返済額を調整していけばいいだけです。

もちろん金融という考えからすれば、現在のキャッシュフローでは30年、40年経たないと借入金の返済ができないという状態になると好ましくないのは明らかですから、金融機関としても「はい。わかりました」とはならないですが、社長が誠意をもって対応すれば、むげに融資を引き上げるような金融機関は少ないと思います。

不動産担保や信用保証協会の保証付融資の利用有無等、各中小企業にとって様々な制約条件があるとは思いますが、将来のキャッシュフローがプラス化できる絵を経営者が持っている限り、怖いものはないと思います。

まあ、金融円滑化法の期限終了前と後では、金融機関から受けるプレッシャーはおのずと変わって来るとは思いますが、それは本来あるべき姿です。
そのプレッシャーが苦しいからこそ業績向上への意欲が増すのであって、むしろ安易なリスケジュールが横行しているこの3年間の方が異常な状況だったと言えるでしょう。

中小企業の経営者の皆さん、本質を見失っていませんか。
資金調達しようがリスケジュールしようが、あくまでもそれは金融手段の一つです。
皆さんのやるべきことは、お客様に喜んでいただき、その対価を頂戴し、それを支えてくれている従業員などに配分し、さらに多くのお客様に喜んでいただき売上(利益・キャシュフロー)を増加させることです。
本質を見失わず今日も前に進んで行きましょう。

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第2回千葉県中小企業支援ネットワーク会議開催!

2012-11-14 | 中小企業経営
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株式会社エスエムイーパートナーズ代表
資金繰り格闘家こと中小企業診断士の川原寿です。

2013年3月の中小企業金融円滑化法期限終了を控えて、千葉県の中小企業の経営再建を支援する新組織「千葉県中小企業支援ネットワーク」の第2回会議が開催されたようです。

以下、2012年11月14日付 日本経済新聞(千葉・首都圏経済面)

 千葉県信用保証協会は13日、市内で第2回千葉県中小企業支援ネットワーク会議を開いた。千葉銀行など県内の13金融機関、関東経済産業局や千葉県、県の弁護士会や弁理士会などが参加し、中小企業の経営支援に向け議論を交わした。
 2013年3月に中小企業の借入金の返済を猶予する中小企業金融円滑化法が終わる。経営再建のメドが立たずに返済条件の変更を繰り返す中小企業は多い。
 こうした企業は主に信用保証協会の保証付き融資を利用している。同会議は直接の債権者ではない保証協会が幹事となり、関係機関の間を取り持ち情報交換を促す。
 今後は保証協会が個別の企業ごとに融資している金融機関や経営者を集め、「経営サポート会議」を開く。保証協会が中心となって金融機関の足並みをそろえ、円滑に経営再建をすすめる。
 
以上

お手並み拝見ですね。
「千葉県中小企業支援ネットワーク」により多くの中小企業の経営再建が円滑にすすむことを強く望みます。

私は目の前のクライアントの支援をコツコツとやっていきます。
今日も頑張りまっす!

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