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美多哲夫★新・月の起源★

月はゆっくり地球に接近して激突したが、奇跡的に破壊を免れて、地球を回る衛星となった。

月と水星の浅いクレーターには厚い氷があるかもしれない

2019-08-15 10:30:33 | news
月と水星のクレーターの観測データを新たに解析した結果、この2つの天体の極域に大量の氷が存在する可能性が示された。
【2019年8月13日 NASA】

月と水星の極域は、太陽系の中で最も温度が低い場所の一つだ。月の自転軸の傾きは5.1度、水星は7度で、地球(23.4度)よりもずっと小さい。このため、月や水星の極域では太陽は高く上ることがなく、クレーターの内部には太陽光が全く当たらない「永久影」もある。永久影は極めて低温のため、何らかの原因でここに溜まった水の氷は数十億年にわたって残ると考えられている。
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アストロ天文ニュース

月の形成時期は従来説よりも1億年古い

2019-08-12 14:36:10 | news
アポロ計画で採取された月のサンプルの組成分析から、月の形成時期が45億1000万年前であることが示された。従来説よりも1億年古い時期となる。
【2019年8月5日 ケルン大学】

今から50年前の1969年7月21日(日本時間)、アポロ11号が月面着陸を果たし、人類は初めて月にその一歩を印した。宇宙飛行士アームストロングとオルドリンは数時間の月面滞在の間に21.55kgのサンプルを集め、それらは地球へと持ち帰られた。その後、17号まで続いたアポロ計画で合計380kg以上の月のサンプルが地球へ持ち帰られており、そのサンプルは50年経った今でも、太陽系初期の歴史や地球、月の形成に関する研究の情報源となっている。
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アストロ天文ニュース

リュウグウのようなC型小惑星の破片は壊れやすい

2019-07-23 14:49:11 | news
「はやぶさ2」の小型着陸機「MASCOT」により、リュウグウの表面は小さい物質ではなく多孔質のもろい大きな岩で覆われていることが確かめられた。リュウグウのようなC型小惑星に由来する隕石の数が少ないのは、その壊れやすさが理由のようだ。
【2019年7月22日 ドイツ航空宇宙センター】

2018年10月3日に探査機「はやぶさ2」の小型探査機「MASCOT」が小惑星リュウグウへ投下され、MASCOTは17時間にわたってリュウグウの探査を行った。MASCOTは、姿勢を変えホップするという史上初の型破りな動きでリュウグウ表面を移動し、表面の様子を撮影したり熱放射計「MARA」で表面物質の密度や熱放射の特徴を調べたりした。
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アストロ天文ニュース

天王星や海王星内部の磁場の起源は「金属の水」

2019-07-18 22:17:28 | news
水を主成分とする試料をレーザーで圧縮する実験で、水が光を強く反射する金属状態になることが確かめられた。天王星や海王星内部の磁場の源が「金属の水」に流れる電流であることを示す結果である。
【2019年7月17日 岡山大学】

「巨大氷惑星」に分類される天王星と海王星は水を主成分とした惑星で、そこに少量の炭素と窒素を含む分子(メタンやアンモニア)が混じっていると考えられている。
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アストロ天文ニュース

小惑星帯の天体の一部は、木星より遠くで作られ移動してきた

2019-07-11 13:55:51 | news
小惑星帯に存在する小惑星の一部は、まず木星軌道の外側の低温領域で形成された後に現在の軌道へ移動してきた可能性が高いことが、小惑星由来の隕石に含まれる炭酸塩鉱物の分析から明らかにされた。
【2019年7月9日 茨城大学】

太陽系の小惑星は現在、火星と木星の公転軌道の間にある小惑星帯に集中して存在している。こうした小惑星がどこで形成されたのかを知ることは、現在の太陽系惑星の姿がどのように構築され、惑星の材料となった物質はどのようなものであったかという重要な問題を解決するための糸口となる。
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アストロ天文ニュース

大きな粒子でできている天王星の細い環

2019-07-06 09:41:47 | news
アルマ望遠鏡とVLTを用いた観測から、天王星の環の詳しい性質が明らかになった。最も幅が広いε環はゴルフボールより大きい粒子で構成されており、どのようにして環が作られたのか、興味をかきたてられる観測結果となっている。
【2019年7月4日 アルマ望遠鏡/アメリカ国立電波天文台/カリフォルニア大学バークレー校】

現在おひつじ座に位置し6等級の明るさになっている天王星は、双眼鏡で見えるほど明るく、太陽系惑星の中で木星、土星に次いで3番目の大きさを誇るにも関わらず、知られていないことが多い。

天王星の環が初めて発見されたのは1977年と比較的最近で、これまでに計13本の存在が確認されている。環は可視光線の反射率が極めて低く、木炭のように暗い。環の幅は土星の環と比べると非常に狭く、最も幅の広いε(イプシロン)環でも20kmから100kmほどしかない。NASAの「ボイジャー2号」が1986年に行った探査では「主な環に塵サイズの粒子がないらしい」ことがわかったぐらいで、温度など詳しい測定は行われなかった。
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アストロ天文ニュース

太陽系外縁天体の衛星は巨大天体衝突で形成された可能性

2019-07-03 14:30:05 | news
冥王星など太陽系外縁天体の大きな衛星は、巨大天体衝突によって太陽系初期に形成された可能性が高いことが、数値シミュレーションによる研究で示された。
【2019年7月2日 東京工業大学】

太陽系外縁天体のうち冥王星やエリス、ハウメアなど直径1000km以上の天体にはすべて衛星が見つかっている。衛星の質量は中心天体の約10分の1から1000分の1と大きく(太陽系の惑星の衛星の質量は、月を除いてほとんどが主星の1万分の1未満)、軌道はほぼ円形であることがわかっている。
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アストロ天文ニュース

ベスタの分厚い地殻を形成した巨大衝突

2019-06-21 18:33:10 | news
小惑星「ベスタ」を起源とする隕石の年代測定から、ベスタが約45億年前に巨大衝突を経験したことが示され、ベスタの南半球の異常に分厚い地殻がどのように形成されたのかという謎が解明された。
【2019年6月20日 東京工業大学】

地球などの惑星の元となった原始惑星が、太陽系の歴史の中でいつ誕生しどのように成長したかは、太陽系形成シナリオを考える上でとても重要だ。ほとんどの原始惑星は衝突などによって失われたが、火星軌道と木星軌道の間に広がる小惑星帯の中で2番目に大きい直径525kmの小惑星「ベスタ」は、原始惑星の数少ない生き残りとして存在している。
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アストロ天文ニュース

エウロパの表面に食塩があった

2019-06-19 18:31:56 | news
木星の衛星エウロパの表面に見られる黄色い模様は、海水の塩分の主成分で食塩としても利用されている塩化ナトリウムであることが明らかになった。
【2019年6月18日 ハッブル宇宙望遠鏡】

1979年に木星へのフライバイを行ったNASAの惑星探査機「ボイジャー」や、1995年から7年間にわたって木星の周回観測を行った探査機「ガリレオ」のデータから、木星の衛星エウロパの氷の地殻の下には塩分を含んだ液体の水の層(地下海)が存在すると考えられている。
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アストロ天文ニュース

太陽でも起こるかもしれない「スーパーフレア」

2019-06-15 17:19:51 | news
若い星でしか起こらないと考えられてきた「スーパーフレア」が、太陽でも起こりうることが統計的な研究から示された。通常の数百から数千倍もの大規模爆発がもし太陽で起これば、地球にも大きな影響を及ぼすことは必至だ。
【2019年6月14日 コロラド大学ボルダー校】

太陽の大気で発生する爆発現象である「フレア」では、磁気エネルギーが解放されて莫大な光や熱が放出される。大規模なフレアが発生すると地球付近にも影響が及ぶことがあり、オーロラが見られたり、人工衛星や通信、送電施設に被害が生じたりする。
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アストロ天文ニュース

火星の北極の地下に大量の氷を発見

2019-05-31 21:17:51 | news
火星の北極の地下に氷の層が存在することが発見された。太古の極冠の名残と考えられ、火星で最大級の水源の一つかもしれない。
【2019年5月29日 テキサス大学】

米・テキサス大学地球物理学研究所のStefano Nerozziさんと米・アリゾナ大学月惑星研究所のJack Holtさんは、NASAのマーズ・リコナサンス・オービター(MRO)に搭載されている浅部レーダー(SHARAD)で観測されたデータから、火星の北極の地下に広がる氷の層を発見した。深さは地下約1500mで、砂と氷が交互に堆積した互層になっており、場所によっては水分を90%も含んでいる。この氷の層がすべて融けると火星の全球が深さ1.5mの水で覆われるほどの量になる。
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アストロ天文ニュース

冥王星の内部海の鍵はメタンハイドレート

2019-05-29 21:16:29 | news
冥王星の内部海が凍結しない理由として、地下にメタンハイドレートが存在していれば説明可能であることが数値シミュレーションで示された。巨大な盆地や窒素の大気の存在も説明できるという。
【2019年5月28日 北海道大学】

木星の衛星エウロパや土星の衛星エンケラドスなど、氷を主成分とする氷衛星のいくつかには地下に厚い氷があり、その下に「内部海」と呼ばれる凍らない海を持つことが、惑星探査機やハッブル宇宙望遠鏡の観測などから明らかになっている。
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アストロ天文ニュース

「はやぶさ2」降下中止も「けがの功名」で画像撮影に成功

2019-05-29 21:14:41 | news
5月16日の「はやぶさ2」降下観測はトラブルで中断されたが、上昇中に次回の着陸候補地すべての高解像度画像が得られていたことがわかった。
【2019年5月27日 JAXA】

「はやぶさ2」は4月25日に小惑星リュウグウの表面に直径約10mの人工クレーターを作ることに成功した。6月下旬から7月上旬にかけて、このクレーターの周辺に着陸する「第2回タッチダウン」(運用名:PPTD)を行う予定で、クレーターから飛び散った新鮮な物質の採取を目指している。
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アストロ天文ニュース

「ウルティマ・トゥーレ」は「ウルティマ」と「トゥーレ」が合体してできた

2019-05-24 18:54:23 | news
探査機「ニューホライズンズ」がフライバイ観測を行った太陽系外縁天体「ウルティマ・トゥーレ」について、その形成過程や地質学的特徴、組成などに関わる多くの情報が一連の初期データから明らかになった。
【2019年5月24日 NASA】

今年1月1日、NASAの探査機「ニューホライズンズ」が、「ウルティマ・トゥーレ」の愛称で呼ばれている太陽系外縁天体2014 MU69をフライバイして観測を行った。その際に得られたデータの初期分析成果が、「サイエンス」誌上で発表された。特徴的な形が作られたプロセスや、表面の地形などについての考察が得られている。
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アストロ天文ニュース

月は現在も冷えて縮み続けている

2019-05-20 22:37:03 | news
アポロ計画で得られた月の地震のデータや「ルナー・リコナサンス・オービター」の画像から、月が現在も収縮を続け、表面で断層活動を引き起こしているという証拠が相次いで見つかった。
【2019年5月20日 NASA/NASA JPL】

月には火山やプレート運動などは存在せず、地質学的には死んだ天体のように見える。しかし、アポロ計画で設置された地震計のデータから、月でも地震(月震)が発生していることが知られている。また、月面には断層地形が数多く存在していて、これらは月の内部が冷えることで月全体が収縮したために生じたものだと考えられている。
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