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美多哲夫★新・月の起源★

月はゆっくり地球に接近して激突したが、奇跡的に破壊を免れて、地球を回る衛星となった。

「みお」を、みおくろう!水星探査機「ベピコロンボ」地球スイングバイ観測キャンペーン

2020-04-08 18:58:33 | news
4月10日に地球スイングバイを実施する水星探査機「ベピコロンボ」の観測キャンペーンがJAXAベピコロンボプロジェクト・日本惑星協会・日本公開天文台協会の協同で実施される。観測に必要な情報をまとめた特設サイトも公開された。
【2020年4月2日 日本惑星協会/日本公開天文台協会】

2018年10月20日に打ち上げられた日欧共同の水星探査機「ベピコロンボ」は、2025年12月の水星到着に向けて地球・金星・水星で合計9回のスイングバイを予定しており、その第1回となる地球スイングバイが4月10日に実施される(参照:「水星探査機「ベピコロンボ」、4月10日に地球スイングバイ」)。「ベピコロンボ」が打ち上げ後に地球へ接近するのはこれが最初で最後であり、管制局などの関係者にとっては、水星到着時に分離するJAXAの探査機「みお(MMO)」およびヨーロッパ宇宙機関(ESA)の探査機「MPO」の観測機器の動作確認など重要な瞬間である。同時に、それ以外の天文ファン・宇宙開発ファンにとっても「ベピコロンボ」の姿を地球から直接とらえる最後の機会となりそうだ。
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アストロ天文ニュース

水星探査機「ベピコロンボ」、4月10日に地球スイングバイ

2020-03-31 18:47:11 | news
水星探査機「ベピコロンボ」は4月10日に地球をスイングバイし、太陽系の内側へと舵を取る。これに先立ち、アストロアーツでは探査機の軌跡をシミュレーションできる「ステラナビゲータ11」のアップデータを無償公開した。また3月26日に新発売の「ステラショット2」を使用すると、望遠鏡とカメラを制御して探査機の待ち伏せ撮影もできる。
【2020年3月31日 JAXA/ヨーロッパ宇宙機関/アストロアーツ】

2018年10月20日に打ち上げられた「ベピコロンボ」は、JAXAが開発した水星磁気圏探査機「みお(MMO)」とヨーロッパ宇宙機関(ESA)が開発した水星表面探査機「MPO」の2機が、水星までの道のりをイオンエンジンで航行する推進モジュール(MTM)と合体した構造になっている。2025年12月の水星到着に向けて地球・金星・水星で合計9回のスイングバイが予定されており、その第1回となる地球スイングバイが4月10日に実施される。
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アストロ天文ニュース

「はやぶさ2」による人工クレーター、リュウグウ表面の若さを示す

2020-03-27 17:59:27 | news
小惑星リュウグウに「はやぶさ2」が作った人工クレーターを分析した研究が発表された。リュウグウの地表は岩が点在する砂のような状態で、表面の年代は1000万年程度と比較的若く見積もられることがわかった。
【2020年3月26日 JAXA】

探査機「はやぶさ2」は2019年4月5日に小惑星リュウグウへ衝突体をぶつけ、人工クレーターを作る実験に成功した(参照:「「はやぶさ2」クレーター実験成功、飛散物質の「カーテン」をとらえた」)。この実験は宇宙風化の影響を受けていない小惑星地下の新鮮な物質を観測するとともに、重力が弱い小型小惑星におけるクレーターの形成過程を調べることを目的としている。
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アストロ天文ニュース

極寒でのみ存在する赤色が解き明かす外太陽系氷天体の謎

2020-03-24 17:52:25 | news
外太陽系のような極低温環境を模した実験により、氷天体に見られる赤色に似た様子が再現された。温度が上昇すると色が薄くなって消える現象も見られ、氷天体の色分布の謎を解明する手がかりになると期待される。
【2020年3月23日 東京大学】

火星と木星の間に広がる小惑星帯より外側の領域には、摂氏マイナス100度からマイナス230度という極寒の世界が広がっている。この領域は「外太陽系」と呼ばれ、数多くの氷天体が存在している。
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アストロ天文ニュース

予想以上に隙間だらけのリュウグウ

2020-03-21 20:23:15 | news
小惑星リュウグウは地表の岩塊も周辺土壌も多孔質で、隙間だらけの物質でできた天体であることが、探査機「はやぶさ2」の中間赤外線カメラによる観測から明らかにされた。
【2020年3月19日 JAXA】

「はやぶさ2」が探査した小惑星リュウグウは「C型小惑星」と呼ばれる炭素質の小惑星である。こうした小惑星は46億年前の太陽系形成時の始原的物質を保持していると考えられており、探査やサンプルリターンによって太陽系初期の様子や惑星形成などに関する手がかりが得られると期待されている。
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アストロ天文ニュース

土星にタイタンしか巨大衛星が存在しない理由

2020-03-13 15:14:23 | news
土星とタイタンのように、惑星の周りに大型衛星が1つしか存在しない衛星系を形成するメカニズムは従来不明とされていたが、シミュレーションによってこれを初めて再現した研究成果が発表された。
【2020年3月11日 国立天文台天文シミュレーションプロジェクト】

土星には現在82個の衛星が見つかっているが、その中でタイタンだけが群を抜いて大きく、その質量は2番目に大きい衛星レアの約50倍もある。これは同程度に巨大なガリレオ衛星が4つ存在する木星と対照的だ。こうした巨大衛星が誕生するメカニズムを解明しようとするこれまでの研究では、木星のように複数の巨大衛星が存在する系は再現可能だが、土星のタイタンのような単独の巨大衛星は説明が困難とされていた。
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アストロ天文ニュース

高緯度ほど不安定、金星大気の熱構造

2020-03-04 20:44:29 | news
探査機「あかつき」などによる観測から、金星の高度40~85kmにおける気温の高度分布が調べられた。金星では高緯度ほど大気が不安定な領域が広がっており、地球の大気構造とは反対の傾向にあるようだ。
【2020年3月4日 京都産業大学/JAXA宇宙科学研究所】

金星は質量や大きさが地球とよく似ていて、地球の双子星と呼ばれることもある。しかし、金星の大気の主成分は二酸化炭素で、濃硫酸の雲が全球を覆っており、地表面の気温が摂氏460度、気圧が90気圧にも達するなど、環境面では金星と地球はまったく異なる惑星だ。さらに、金星では自転速度の60倍の速度で大気が回転する「スーパーローテーション」という現象が生じている。こうした謎の解明には、金星大気を観測して知見を蓄積することが必要不可欠である。
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アストロ天文ニュース

地震や磁場など、火星探査機インサイトの初期成果を発表

2020-03-03 21:44:59 | news
2018年11月に火星に着陸した探査機「インサイト」の、これまでの探査による初期成果が発表された。
【2020年3月3日 NASA JPL】

2018年5月に打ち上げられたNASAの火星探査機「インサイト」は、2018年11月に火星の赤道付近にあるエリシウム平原地域の「ホームステッド」と呼ばれる浅いクレーターに着陸した。これまでの約1年の探査によって次々と新たな知見が得られており、「火震」(火星の地震)、塵、奇妙な磁気パルスなどについての研究が論文として発表されている。
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アストロ天文ニュース

探査機ジュノー、木星大気中の水の量を調査

2020-02-27 09:12:45 | news
探査機「ジュノー」による観測から、木星の赤道領域の大気を構成する分子の約0.25%が水であると見積もられた。過去の探査では水が極めて少ない可能性が示唆されていたが、その量は予想以上に多様なのかもしれない。
【2020年2月25日 NASA JPL】

木星大気内における水の量の正確な値は、過去数十年にわたり惑星科学分野における課題の一つとされてきた。木星は太陽系の惑星のなかで最初に形成されたと考えられており、太陽に取り込まれなかったガスや塵の大半が含まれるとみられている。木星がどのように作られたかだけでなく、木星の気象学や内部構造にも、水の量は重要な意味を持つ。しかし、大気の奥深くに存在する水の量を正確に観測することは長年困難だった。
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アストロ天文ニュース

銀河宇宙線がタイタンの大気深くまで届いている証拠を発見

2020-02-18 07:49:03 | news
アルマ望遠鏡の観測データから、土星の衛星タイタンの大気深くで銀河宇宙線によって窒素分子が分解されている証拠が初めて得られた。
【2020年2月17日 アルマ望遠鏡】

土星で最大の衛星タイタンは、約94%を占める窒素と約5%のメタンからなる分厚い大気を持っている。惑星探査機「ボイジャー」や「カッシーニ」によるこれまでの観測で、タイタンの大気からシアン化水素(HCN)やプロパン(C3H8)など様々な分子が見つかっており、こうした分子から、生命の構成要素であるアミノ酸も生成されるかもしれないという研究もある。
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アストロ天文ニュース

太陽探査機「ソーラーオービター」打ち上げ

2020-02-15 20:54:58 | news
2月10日、ヨーロッパ宇宙機関の太陽探査機「ソーラーオービター」が打ち上げられた。太陽の極域を観測する計画だ。
【2020年2月14日 ヨーロッパ宇宙機関】

日本時間2月10日13時3分、米・フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から、ヨーロッパ宇宙機関(ESA)の太陽探査機「ソーラーオービター」が「アトラスV 411」ロケットで打ち上げられた。その後、探査機からの信号が地上局で受信され、打ち上げ成功が確認された。
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アストロ天文ニュース

彗星の色の変化を追いかける

2020-02-15 07:56:59 | news
探査機「ロゼッタ」により得られた2年分のデータから、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の色が太陽からの距離によって変化していたことが示された。太陽から遠い時にはコマが青く核は赤く、太陽に近づくとその反対になっていたようだ。
【2020年2月13日 ヨーロッパ宇宙機関】

ヨーロッパ宇宙機関(ESA)の彗星探査機「ロゼッタ」は、2014年からおよそ2年間にわたってチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P)を観測し、2016年9月に彗星に制御衝突してミッションを終了した。チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の大きさは約3kmほどしかないため、地上から彗星の核を観測することは難しく、長期的な変化を追い続けるのも難しいが、ロゼッタの膨大な観測データによって彗星の変化とその過程の理解が進んでいる。
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アストロ天文ニュース

火星の核は地球より小さめ

2020-01-29 09:39:30 | news
隕石や探査機のデータに基づいた火星の新たな内部構造モデルが計算された。火星の核は地球の核に比べて、惑星全体の質量に対する割合が小さいようだ。
【2020年1月28日 東北大学】

地球がどんな物質でできているか、また地球の内部がどのような構造になっているのかについては、岩石のサンプルや地震波の伝わり方などからかなり詳しくわかっている。地球の表面には主にケイ酸塩でできた厚さ数km~数十kmの「地殻」があり、その下には厚さ2900kmほどの「マントル」と呼ばれる層がある。マントルの下には「外核」があり、鉄やニッケルが液体の状態で存在している。一番内側が「内核」で、固体の鉄・ニッケルからなる。
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アストロ天文ニュース

オウムアムアやボリソフ彗星の起源は太陽系外

2020-01-25 14:51:33 | news
天体の軌道の分布に着目した研究から、恒星間天体「オウムアムア」と「ボリソフ彗星」の起源が太陽系外である可能性が高いことが示された。
【2020年1月24日 RISE月惑星探査プロジェクト】

2017年に発見された「オウムアムア(1I/'Oumuamua)」と2019年に発見された「ボリソフ彗星(2I/Borisov)」はどちらも、今後二度と太陽系には戻らない極端な双曲線軌道をもつ天体だ。その運動の様子から両天体は、オウムアムアの発見をきっかけに新設された「恒星間天体」というカテゴリーに分類されている。
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月の「スミス盆地」の火山活動に迫る

2020-01-21 16:27:12 | news
月探査機「かぐや」により取得された月の地下の観測データから、「スミス盆地」の溶岩領域における地下構造が調べられ、約40億年前以降に溶岩噴出量が急低下したことなどが明らかにされた。
【2020年1月20日 東北大学】

月は約45億年前に誕生した後、約40~38億年前の「後期重爆撃期」に巨大な天体の衝突を受け、主要な盆地が形成された。その後、月の表側の盆地内で火山活動によって溶岩の噴出が起こり、その活動は約34億年前まで活発に続いた。一方で月の裏側では、火山活動は低調だったことが知られている。
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