素振りブログ。

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呪いの話。その2

2017年09月09日 16時57分28秒 | 日記
だいぶ前ですけどね。

とある番組で幽霊の話があって。
内容はこんなん。

どっかの番組の撮影で、番組スタッフの両サイドに子供の幽霊が居るのを見たらしいんですが。
その子供、その番組スタッフをじーっとねめつけてまして。

何してんのかなあの幽霊たち、と思ってたら番組が始まって。
拍手が湧いたんですが。

ギャラリーの拍手に混じって、その幽霊たちも拍手を始めたらしいんですわ。

手の甲で。

で、そんなんを見たと霊能者の前で話したら

「その人、大丈夫ですか?」

と言われて、何でと聞き返したら「手の甲でやる拍手は死の呪いなんです」って答えが返ってきた。

そんな話。

この話を聞いて、ちょっと「へぇ」と思いましてね。
いや、そうなんだ、って意味じゃなしに。

結構由緒正しい呪いの行動を、話のタネに使ってんだなぁ、と思ったので。

これね、古事記に出てる呪いなんですよね。
国譲りの話の。
高天原の戦いの神にして雷神である建御雷が大国主に国譲りを迫り、そのときに「私の一存では決められない。息子たちの意見を聞いてみてくれ」と返され

分かった聞いてきてやろうと最初に意見を聞きに行った息子神・事代主が「国を譲れ?いいですよ」と返答したときに

やってるんですよね。この逆さに手を打つ、手の甲での柏手を。
口では「いいですよ」なんて言っていたけど、内心は不満で一杯だった。
そういうことが伝わってくるエピソードですな。

何でそれが呪いなのか、と言われれば、他人を敬ったり、幸せを祈る行動を逆にするってのはそれだけで呪いになっちゃうから。
てるてる坊主だって逆さに吊るしたら、雨乞いのおまじないになるじゃないですか。

このときの事代主の心境を考えると、どれだけ悔しかったのかが伝わってくるので、好きですね。この話。
建御雷の強さを考えたら、戦っても絶対勝てないし、ここは素直に「譲ります」と言わないと、完膚なきまでに叩き潰されて、消されるのが目に見えている。
そんなことを思ったんだろうなぁ、と。

大国主のもう一人の息子神・建御名方は「国を譲れ?そんなふざけたことは、俺に勝ってから言え」と建御雷に力比べを挑んだわけですけど。
(それで完敗して最後は命乞いをしてしまったわけですけど)
どっちなんだろうねぇ。人として正しい生き方ってのは。
戦いを避けて、相手の慈悲を請うのが正しいのか。それとも、やってみなければ分からない。戦わずして負けを認めるなんて恥ずかしく無いのかと、とりあえず戦ってみるのが正しいのか。
一般では後者の生き方は馬鹿扱いされることが多いんじゃ無いかと思うんですが、私は後者が正しいんじゃ無いのかと思うんですよねぇ。


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