進撃の巨人のアニメ（最終章？）がはじまりましたけど。

ここのところ、あまりの変わりように１回読み飛ばしたのかと当時思ったなぁ。

いきなり軍事国家マーレに話が移るのですが。
パラディ島に巨人を送り込み続けていた黒幕。
その理由は、反抗的なエルディア人への見せしめと、消極的な攻撃。
主に見せしめの方が強いのかな？

エレンのお父さんグリシャの話ですでに語られてますけど。
エルディア人は悪魔の民族として世界中の人間から憎悪されており。
マーレでの扱いは「巨人化能力を軍事利用できるから「お情けで」生かしてやってる。有難く思え」

なので
「暇潰しで殺されても文句言うな」
「女が性欲解消目的で男に遊ばれても文句言うな」
「でも勝手に俺の子妊娠すんなよ」（エルディア人を勝手に妊娠させるのは違法らしい。でもそれは、エルディア人女性を守るためでなく、多分子供の扱いに困るからだと思う）

そういう理不尽に遭わされてる。
そんな中、戦場で戦い続ける二人のエルディア人少年少女。ファルコとガビ。

ここの段階で二人の性格の違いが出てて、面白いと思いましたわ。

ファルコは国際法を遵守し、敵兵であっても戦闘能力を失えば捕虜として収容してしまう「人として守らねばならぬ一線」をしっかり持ったキャラ。
一方ガビは「勝つためなら便衣兵という卑劣な手段を平気で使えてしまう」キャラ。ばれなきゃいいだろ、っていうノリで。

一応説明しておくと、便衣兵、つまり軍服を着ないで戦闘行為を行うことがいかに卑劣かというとですね。
戦場では「非戦闘員を積極的に殺してはいけない」って国際的なルールがあるんですわ。
これは我々の世界でも一緒で、進撃の世界でもあるみたいですね。

何でかっていうと、それをOKにしてしまうと戦争が際限なくなるからでしょうね。
止めどころが無くなる。
双方一般市民を虐殺しまくってたら、最終的に講和するの難しくなるわけで。
片方がもう片方を皆殺しにするまで止められなくなる。
それは労力の観点から行くと非常にマズイ。

とはいえ、わりと普通に破られてる事例はあるわけですけど。
東京大空襲もそうだし、原爆もそうだしね。
究極「勝てばいい」ってのはどうにも真理。正義ってなんだろうって気にはなるな。

話を戻して。

でもそんなことを現実的に行うには、戦闘員と非戦闘員が明確に分かるようにしないといけないでしょ？
だから軍服を着るんですね。軍人は。
私は戦闘員ですよ、という表示で。

軍服を着てない相手は、撃ちやすい位置をウロウロしてても攻撃しちゃいけないの。
本来は。

便衣兵ってのはそのルールを悪用し、軍服を着ないで攻撃してくる兵隊の事で。
発覚したらそいつは勝手に処刑しても一切罪には問われることは無い。

よく左巻きの連中が、日本軍が捕虜を処刑したことを鬼の首でも取ったように糾弾してくる事例あるんですけど。
話をよく聞いてみると「それ、ただの便衣兵じゃん。殺されて当然だろ」ってことが多々ある。
まあ、そういう説明をしても左巻きには届かないんですが。

話を戻して（再び）

なんで勝手に処刑してOKなのかといえば、賢明な人には即分かりますよね。
そんなの横行したら一般市民を殺しまくらざるを得なくなるからですよ。

ガビは勝つためならそんな汚い手も平気で使えるキャラ。
じゃあ、こいつは人間性醜くて、最低のゴミ女なのか？というと

ちょっと違うのよね。
彼女、人一倍自分たち「壁の外のエルディア人」の未来を願ってて。
そのためには成果を出さなければいけない。手段なんて選んでて、成果を出せないのはただの役立たずだ。

そう思ってる。
だから、その思いを強い信念にするために

「反対してくる人間の事は一切考慮するべきでない」

「目的が正しいなら汚いことをしても許される」

って強く信じ込んでる。
初見の人、多分ガビにイライラする場面多いと思うんですが、彼女の行く末はわりと見ごたえあるので。
注目してあげて欲しいですね。