素振りブログ。

一般でスピーチできる話の素振りのはずなのに、無理な話がほとんどのブログ。

こいつをブタの餌にしろ(当時、読んだ他人の感想でそういうのがあった)

2018年01月26日 20時07分08秒 | 日記
思えば龍騎って、悪役のクズ加減がハンパ無い作品でもありましたなぁ。

私のお気に入りの悪役は、仮面ライダータイガこと東條悟なんですが。

一言で言うと、承認欲求で凝り固まった偽善者。
英雄に憧れ、英雄になるために悪の限りを尽くす男ですね。

何故英雄になりたいのか?それは皆に認められて称賛されたいから。

決して、誰かが泣くのが我慢ならないからだとか、手を伸ばせば救えるのに救わないのは嫌だからとか、そういう理由ではなく。

最初、ミラーワールドを閉じて世の中を平和にするためだと言って、自身が心酔していた自分の大学の教授と一緒に、グループでヒロインの神崎優衣の命を狙うんですが。
その行為の中で、裏切りを繰り返し、自分以外のグループメンバーを皆殺しにするんですな。

理由は自分中の英雄像と合致しないと思ったから

大体がそういう理由で。
ついでに言うと、大事だと思った相手を躊躇なく殺せる者こそ英雄だという、それは意味合い違うだろということを信じ込んでるというのもあり。

誰かを殺すたび、自分は英雄に近づいている。いや、すでに英雄なのかもしれない。
そういう風に考えている男で。

ハッキリ言って、当時このキャラに対する嫌悪感ハンパなかったですね。
多分王蛇に倒されて死ぬだろうと思っていたので、そのときが楽しみだなぁ、と思っていました。

私が一番嫌いなタイプが、他人の尊敬を受けたいからと「世界平和だ」とか「意識高い系だ」とか口にしたり行動したりする手合いなので。
まさにドンピシャ。私のヘイトを全力で稼いでくれるキャラでしたねぇ。

そんなこの男の最期。
これが良かった。

通りすがりの親子連れがトラックに轢かれそうになっているのを目にして、思わず庇ってしまう。
で、代わりに自分がトラックに轢かれて死亡。
自身が手にかけた、かつて心酔していた教授の姿をそこに重ねたというのもあったんですが。

それまで散々「自分には大局が見えている」「ちっぽけな正義よりデカイ正義を行える自分は素晴らしい」なんて主張してきたくせに。
最期はとっさの正義感で命を落とすとか。

そして翌日の新聞に、こう書かれるのですわ。
「親子を救った英雄」って。

何て皮肉なのよ。
こいつの望みは生きて英雄として賞賛されることだからさ。
こんな結末、こいつは絶対望んでいなかったよね。

王蛇に殺られるよりも、ずっとスッとする最期だと。
当時は思ったなぁ。

懐かしい。再放送でまたあのシーンが見たいですなぁ。


コメントを投稿