[浅田舞のスポ友!]特別編 フィギュアスケート・ソチ五輪代表 浅田真央 23…最高の演技「金」へ舞う
フィギュアスケート女子で2大会連続の五輪出場を決めた私の妹、浅田真央(23)(中京大)に、夕刊スポーツ面連載「浅田舞のスポ友!」の特別編として話を聞きました。選考会となった昨年末の全日本選手権では7度目の優勝を目指しましたが、3位。2月のソチ五輪ではこの悔しさをバネに、4年前のバンクーバー五輪以上の演技を見せようと、意欲を見せていました。
舞 ソチ五輪の代表決定、おめでとう。
真央 ありがとう。
舞 全日本選手権のフリーを終えて、眠れましたか。
真央 眠れなかった。
舞 ソチの代表には決まったけど、思ったことはありましたか。
真央 まず(3位に終わり)悔しいなって思った。
舞 どこが悔しかったの。
真央 ショートプログラム(SP)も、フリーも悔しかった。
舞 昨季の今頃はプログラムにトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を入れていなかったけど、今季はもう何度も入れている。こだわりは強いの。
真央(女子では)自分しかできないし、一番の見せ場だから。今季は成功したと思っても、認定されなかったり、出来栄え点がもらえなかったり。なかなか気持ちの面で、いい状態にはなっていない。
舞 バンクーバー五輪のシーズンはグランプリ(GP)シリーズもうまくいかなくて、GPファイナルも出場できなかった。でも、今季はシリーズもファイナルも勝って、階段を駆け上がっていると思えるけど。
真央 今までやってきた基礎はしっかりしているけど、さらに上を目指す演技ができていない。でも、4年前に比べたら、調子はすごくいい。だからこそ、できない悔しさがあるかな。
舞 さらに上を目指す演技って何だろう。
真央 今季の最初はトリプルアクセルを(フリーで)2回跳ぶのは頭になかった。でも、バンクーバーで(SPを含め)3回跳んでいるから、できる気がしてきて、その時の気持ちになっている。(コーチの佐藤)信夫先生に「3回跳びたい」って言ったら、最初は「うーん」って感じだったけど、「今の真央の状態なら、できると思うし、できるように見ていこう」と言われた。
舞 (フリーで)2回入れなくても、1位が取れる演技ができているのに、跳びたいという気持ちは、どこから湧いてくるの。
真央 前のレベルを知っているから、ソチでそれ以下では喜べない。最高の演技で臨みたいので、トリプルアクセルを入れないで、完璧な演技をしても、「何のためにやっているの」と考えると思う。目標があるからやっている。それを達成したいからやっている。
舞 今はどんな状態なんだろう。
真央 (トリプルアクセルをフリーで)2回入れていたのはすごく前なので、感覚がよみがえってこない。練習でも力の入れ方が全然違うから。でも、できたことはできると思うし、やりたいから、練習を繰り返して、ソチに間に合わせたい。
舞 最初に出場したバンクーバー五輪は、どんな舞台だった。
真央 大きな舞台だと覚悟はしていたけど、会場に入ったら想像以上だった。一生懸命過ぎて、すごく疲れた五輪だったし、演技で失敗したのは、悔しかったけど、表彰式でたくさんの日の丸を見たり、声援を聞いたり、テレビの前でたくさんの人が応援してくださったことを知って、メダルを持ち帰ることができたのは、やっぱりうれしかった。
舞 どこが4年間で一番成長したと思う。
舞 2回目のソチは、どんな五輪にしたい。
真央 今、考えていることは、自分が目指している演技をすること。ほかの人のことは考えてない。ソチではトリプルアクセルを(SPを含め)3回入れた構成で滑りたいと思っているから、プログラムに組み入れて、終わった後、「良かったな」と思える試合にすることが、一番の目標。日本にメダルを持ち帰りたいし、もちろんそれが一番いい色のメダルなら、いいなって。それが、かなうように練習していく。
舞 五輪の後、どうなっているんだろう。
真央 終わったら、世界選手権。その後はアイスショー。ずっとスケート中心の生活だったから、想像がつかない。今はわかんない。
舞 何か、チャレンジしたいことはある。
真央 マラソン。ホノルルとか走りたい。
舞 昨年3月の名古屋ウィメンズで(舞が)完走したのを見て、やりたいと思ったんだよね。(沿道で)真央からチョコをもらって、うれしかった。
真央 すごかったな。本当に感動した。
舞 一緒に出たら、手をつないで、「頑張ろうね」って走っても、最後の50メートルは勝負。意地になる。
真央 怖いな。でも、やっちゃう。
舞 まずはソチ五輪に向けて、けががないように、頑張ってね。
◎インタビューを終えて 真央から「時々、話をするだけでも、力になってくれるから、ありがとう」と言ってもらいました。今は以前のように毎日、会って、話をすることはないけれど、4年前よりも私たちの絆は深まったと思います。一緒に始めたスケートは、真央にとって15年以上になります。いい結果も悪い結果も、うれしい時も悔しい時も、いろんなことがあったね。その思いすべてをソチ五輪という特別な舞台に、ぶつけてほしいなと願っています。
実家に帰省中です。 新年早々、真央選手の特集記事! 嬉しいですこちらで真央選手のストナのCMも見ました。 広島は「山陰・山陽の風邪にも!」でした。