辰巳芳子
2010-04-13 | ママ
料理研究科として名高い辰巳芳子さん。
以前テレビで見て衝撃を受けていた。
語ることはもちろん、その気丈な立ち振る舞いといたるところに感じる鋭い感性。
気品さと小粋さを持ち合わせた調理道具たちがならぶ。
86歳とは思えない、いやいや86という歳を重ねたからこそ選び得たものだろう。
なんともオシャレなのである。
そして今彼女の著書を手にとってみた。
いいな、と感じた話。
彼女のお食べ初めの際、二十歳そこそこの母が見立てたという清水焼きのお茶碗。
このお茶碗を今に至るまでずっとお正月のお雑煮椀として使っていたとか。
一年の始まりに、自分の生命の始まりを再認する、親の愛の証しとまじまじと向き合うことから使うようになったようだ。
当然小さい椀だからお雑煮はちょっとしか入らない。
それを餅を窮屈によそい、お替わりしては食べるという。
そんな姿を想像するだけで愛らしい。
去年の三月、渉くんのお食べ初め。
代々伝わる習慣も特にないので、どうしたものか。
それ用の食器も探したが、なかなかピンとくるものがない。
結局鯛とお赤飯は用意して、他は自分の好きな食材と好きな器でお祝いに。
昔のような季節の習慣や、行事事はことごとく形だけになりつつあるが、子を持つ母の想いはいつの時代も同じだろう。
大したことはできないが、血の通ったものにはしたいと思う。
もう一つ、彼女の美意識への共感。
最近は外見の美しさが特にとりざたされるが、彼女は内面性の美しさに重きを置く。
‘つまを集中して刻む女の横顔など、時に胸をつかれるほど、美しいものの一つ’と。
幸田文も、「台所の音」という小説の中で台所の音でその人の状態がわかると表現した。
内面は行為ににじみ出る。
美しい立ち姿になりたいものだ。
今はがちゃがちゃと殺気だっているかも!?
以前テレビで見て衝撃を受けていた。
語ることはもちろん、その気丈な立ち振る舞いといたるところに感じる鋭い感性。
気品さと小粋さを持ち合わせた調理道具たちがならぶ。
86歳とは思えない、いやいや86という歳を重ねたからこそ選び得たものだろう。
なんともオシャレなのである。
そして今彼女の著書を手にとってみた。
いいな、と感じた話。
彼女のお食べ初めの際、二十歳そこそこの母が見立てたという清水焼きのお茶碗。
このお茶碗を今に至るまでずっとお正月のお雑煮椀として使っていたとか。
一年の始まりに、自分の生命の始まりを再認する、親の愛の証しとまじまじと向き合うことから使うようになったようだ。
当然小さい椀だからお雑煮はちょっとしか入らない。
それを餅を窮屈によそい、お替わりしては食べるという。
そんな姿を想像するだけで愛らしい。
去年の三月、渉くんのお食べ初め。
代々伝わる習慣も特にないので、どうしたものか。
それ用の食器も探したが、なかなかピンとくるものがない。
結局鯛とお赤飯は用意して、他は自分の好きな食材と好きな器でお祝いに。
昔のような季節の習慣や、行事事はことごとく形だけになりつつあるが、子を持つ母の想いはいつの時代も同じだろう。
大したことはできないが、血の通ったものにはしたいと思う。
もう一つ、彼女の美意識への共感。
最近は外見の美しさが特にとりざたされるが、彼女は内面性の美しさに重きを置く。
‘つまを集中して刻む女の横顔など、時に胸をつかれるほど、美しいものの一つ’と。
幸田文も、「台所の音」という小説の中で台所の音でその人の状態がわかると表現した。
内面は行為ににじみ出る。
美しい立ち姿になりたいものだ。
今はがちゃがちゃと殺気だっているかも!?