高校時代、中学までになかったイベントで「※予餞会」というものがありました。
その中の出し物に、「白浪五人男」があり、ちょっと衝撃を受けました。
確か送られる3年生の中で、人気者なのか目立った方かワルなのか分かりませんが、
学ラン、高下駄、腰にサーベルを下げた方もいました。番傘を片手に一人一人が
見栄を切るあのシーンが暫く目に焼き付き、自分の時も「やってみたい」と思っていました。
記憶がちょいとズレたかもしれませんが、それが「ピンキーとキラーズ」に
変わってしまったかもしれません。(剣道部で出演)
母親が芝居が好きで、小学校時代にそれ(白浪五人男)を見た記憶があります。
「知らざあいって聞かせやしょう・・・・」のセリフも小学校時代にやったような。
あらすじはこうです。
白波五人男とは、日本駄衛門をボスに、弁天小僧菊之輔、忠信利平、赤星十三郎、
南郷力丸の五人のこと。
ある日のこと、弁天小僧菊之輔は武家の娘に変装し、同じく侍に変装した兄貴分の
南郷力丸をしたがえて、浜松屋という呉服店に出向き、なんくせをつけてゆすりはじめます。
ところが、そこに居合わせた侍に正体を見破られ、開き直って言うセリフが
「知らざぁ言ってきかせやしょう。浜の真砂と五右衛門が、歌に残した盗人の、
種はつきねぇ七里ヶ浜・・・・。」という有名なセリフ。
正体を見破った侍というのが実は、日本駄衛門で、店の店主を油断させておいて、
あり金残さずごっそりいただこうという手口。ところが店の店主の覚えにより、
なんと、弁天小僧はこの店の実の子であることが分かり、さらには、現在の浜松屋の
養子には日本駄衛門の実の子であることが分かって、結局何の盗らずに去っていくという、
歌舞伎ならではの話です。
※予餞会(よせんかい)とは
卒業式以前の学年末近くの時期に、卒業を控えた最終学年の生徒を送り出す目的で開催
される学校行事である。 三送会のようなもの。 多くは卒業式のような厳粛な内容ではなく
和やかな内容で、在校生や教職員・OBなどが映像を流したり、演劇を披露するなど
さまざまな出し物を行なう。
青砥稿花紅彩画(白浪五人男)・鎌倉稲瀬川の場より
<日本駄エ門>
問われて名乗るもおこがましいが生まれは遠州浜松在
十四の頃から親に放れ、身の生業も白浪の
沖を越えたる夜稼ぎの、盗みはすれど非道はせず
人に情けを掛川の、金谷を掛けて宿々で
義賊と噂高札に廻る配符のたらい越し
危ねえその身の境界も、最早四十に人間の
定めは僅か五十年、六十余州に隠れのねえ
賊徒の張本日本駄右衛門
<弁天小僧菊之助>
さてその次は江ノ島の岩本院の稚児あがり
普段着慣れし振袖から、髷も島田に由比が浜
打ち込む波にしっぽりと、女に化けて美人局
油断のならぬ小娘も、小袋坂に身の破れ
悪い浮き名も龍の口
土の牢へも二度三度、段々超える鳥居数
八幡様の氏子にて、鎌倉無宿と肩書きも
島に育ってその名せえ、弁天小僧菊之助
<忠信利平>
続いて次に控えしは月の武蔵の江戸育ち
がきの折りから手癖が悪く、抜け参りからぐれ出して
旅を小股に西国を、廻って首尾も吉野山
まぶな仕事も大峰に足をとめたる奈良の京
碁打といって寺々や豪家へ押込み盗んだる
金が御嶽の罪料は、蹴抜の塔の二重三重
重なる悪事に高飛びし
あとを隠せし判官のお名前騙りの忠信利平
<赤星十三郎>
亦その次に連なるは、以前は武家の中小姓
故主のために切り取りも、鈍き刃の腰越えや
砥上ヶ原に身の錆を研ぎ直しても、抜きかねる
盗み心の深みどり、柳の都谷七郷
花水橋の切り取りから
今牛若と名も高く、忍ぶ姿も人の目に
月影ケ谷、神輿ケ獄、今日ぞ命の明け方に
消ゆる間近き星月夜、その名も赤星十三郎
<南郷力丸>
さてどん尻に控えしは磯風荒れえ小ゆるぎの
磯馴の松の曲がりなり、人となったる浜育ち
仁義の道も白川の夜舟に乗り込む舟盗人
波にきらめく稲妻の白刃で脅す人殺し
背負って立たれぬ罪科はその身に重き虎ガ石
悪事千里というからはどうで終めえは木の空と
覚悟はかねて鴫立ち沢、然し哀りゃあ身に知らぬ
念仏嫌れえな南郷力丸
もしあの時「白浪五人男」をやれたなら、どんな趣向で台本を作ったのだろう。
あの頃、親兄弟よりも仲良く付き合っていたのは、部活動の仲間たち。
そして、自他ともに認める“不良?”の仲間たち。
“白浪”という意味から言ったら後者になるだろう。
しかし、五人に絞ることができない。どうしても八人だ。
その八人に東大京大はいなかったが、六大学は3人と駅伝人気の大学はいる。
私以外の7人はそれぞれの分野で、ほぼトップクラスまで出世することができた
のが不思議でならない。しかし、酒・タバコ・麻雀を高校時代からご指導
くださったのは感謝。今はその中で酒だけかな?
Aオキタカヤ君(次男)感性が勝負の業界でデザインの会社を立ち上げ、成功。
Sヤマヒサオ君(次男)父親が築き上げた会社をお兄さんと共に更に拡大することができた。
Sヤマミツグ君(次男)県職員のトップクラスまでのぼり詰め、最終は県総の事務長。
Sリザワカズオ君(長男)静岡本社の会社に入社、役員となり最後まで東京支社で頑張っている。
Tザワアキヒコ君(三男)開業医の家に産まれ、警備保障会社を立ち上げ大成功。
Hタトミオ君(三男以上)S銀支店長。出向先はJR静岡駅前に大きなネオン看板がある会社。
Hラダシゲル君(長男)正に戦う男、一流企業の組合委員長になり社員たちのために戦った。
Yダオサム君(次男)実家を飛び出し花屋になるが悪戦苦闘。友人達に迷惑をかけるばかり。
お気付きでしょうか?8人中「長男」は2名だけ、実に個性的でフリーでヤンチャな感じです。
そう、いつもヤンチャなんです。50年以上ヤンチャなんです。
しかし、昨年、8人が7人になってしまいました。(今、これが1番悲しい)
「六人男」「五人男」にならないように食い止めたいですね。