及川 川崎球場でサードを守っていると、僕らの目の前だから「落合、打球来るぞ〜来るぞ~」って、 ヤジるんですよ。 そうすると落合さんはこっちを向いて口パクで「バーカ」って。僕らも「あー! お客さんに向かってバカって言ったー」と必要以上に騒ぎ立てる(笑)。川崎球場ってホントにボソッとしゃべったことが球場全部に聞こえるんですよ。
――横山健一×及川一巳「落合博満と青春のロッテオリオンズ」
この性格はネットそのものであって、つまり、ネットの世論というのは、地方球場の野次化にちかく、世界が広がったのではなく、きわめてローカルになっているということである。
ネットだけではない、文化もローカル化している。例えば、「龍の歯医者」というのみた。NHK放映。スジオカラー制作であるから庵野秀明の處である。この作品に彼がどれだけ関与しているか知らないけど、エヴァソゲリオンやそれ以外の庵野氏関連の作品が基本的に子どもへの説教であることは、むかしNHKで、なんとかのナディアをつくったことが大きかったのかも知れない。みんないってるんだろうけれども。つまり、社会現象化していてもある種のアニメは教育テレビ化しているのであった。
政治のことをきちんとやらず、黄色い新幹線の引退が残念とかながながとやってるNHKニュースのなかのひとたちはバカなのか、あるいは鐵オタである。オタクの中でも鐵ちゃんだけは許せるとか言っているからだめなのだ。ニュース自体のオタク化が起こっている。これもローカル化の一種であろう。
生活は、こういうローカルなものではなく普遍的な性格がある。電車にアニメみたいなペイントがでかでかと描いてあるのは、朝から心にローカル化の負担がかかるのでやめて欲しい。アンパンマン列車もおなじだ。